クワ科コウソヂ属−コウゾ−落葉高木
Broussonetia kazinoki
「強くて耐久性があり、情緒をかもしだす」 世界に誇る”和紙”を生みだす木 クワ科の木であるコウゾは、クワと同じように日本各地に分布しており、古くから和紙を造るために、裁培ざれてきました。クワ同様非常に成艮の速い木で、和紙には、前の年に伐られた後に、残った根本に近い幹から育った一年分成長した枝の皮を使います。秋に枝を伐って、そのままにしておくと、次の年にまた昨年と同じくらいの量の樹皮がとれます。 剥がれた樹皮を黒コウゾと呼ぴますが、それを真冬の寒い季節に黒い部分を取り去ってから、残りの部分を水にさらします。白くて柔らかくなったものを白コウゾといますが、この白コウゾを叩いたりミキサーにかけたりします。そして和紙の素材となるセルロ一スだけを取りだし、トロロアオイなどのノリ分を加え、すくと和紙ができます。和紙は障子や壁、照明器具、書や日本画用の紙など、美しざと強度の両方が要求されるところに使われています。環境を考えたとき、一年でできるコウヅの和紙は新しい世界を切り開きそうです。 |