桂(カツラ)

カツラ科カツラ属 −カツラ− 落棄高木

Cercidiphyllum japonicum

 「暖かくて素直な性格」

 美しいその姿は日本固有の木

 カツラは、北は北海道から南は鹿児島県北部まで見られますが、北に行くほど多く見受けられます。水分の多い肥沃な土地を好み、渓流沿い等によく生えます。カツラは、ほぼ日本固有の木で、別種でもヒロハカツラという木があるぐらいで、実に種類の少ない木です。ハート型をした葉が特長で、新縁や紅葉の時にはとても鮮やかな色を出します。
 材は、堅さも強度も中庸で、材のバラつきもなく加工のしやすい木です。それでいて木肌も美しいことから、古くから仏像などの彫刻、箪笥などの家具類、製図板、木琴などの楽器材、フローリング林など、実にオールラウンドに使われてきました。また、他の材と比ぺ、比重のわりには繊椎の方向の関係で、手で触ると暖かく感ずるのも特長です。立ち木のときの木の美しさと、巨木になることからか、神社の御神木や祭礼の儀式にも用いられてきましたし、文学や詩歌の世界にもよく見受けられます。

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