ある日の自然観察会

(11月8日 晴天 参加者7人)
 まずツタのところへ。美しく色づいている。Wさんは、早速拾い上げてすばらしい色合いに感嘆の声をあげる。
 Hさんが、ツタがどのように木に付いているかを教えてくださる。朝顔のようにくるくる巻き付くのではなく、 吸盤で木の表面にくっ付いている。従って、平面にも張り付いていくことができる。言われてみれば、壁に張り 付いている朝顔なんか見たことがない。
 ツタの説明に耳を傾けていると、突然Hさんが「あ、シジュウカ ラですね。」とおっしゃる。
 そう言われても、わたしには何のことやら。ツタの説明をしながら、鳥のさ えずりに耳を傾けているHさんは、まるで超能力者のようだ。きっとわたしにはないアンテナが一本ついている のだろう。
 しばらく歩いて、くるくるまるまっている落ち葉を見つける。これは、トチノキ。ところどころ枝(実は葉柄) も落ちている。葉っぱが落ちて、次に葉っぱの付いていた枝が落ちるとのこと。枝も葉っぱの一部なのでしたっけ??
 次に、ムクノキの実を発見。木になっているのはまだ青いが、黒くなった実がひとつ地面に落ちている。
 「この黒くなったのは干し柿みたいな味がするんです。」とHさん。
 Hさんは拾い上げた黒い実の裏表をしばらく眺めていたが、誘惑に勝てなかったと見えて、ついにかじってまった。 「やはり、おいしい」とのご発言。
 途中、わたくしのコートにイノコズチの実がたくさん付いてしまって、 皆に笑われてしまった。観察会の後半はイノコズチと格闘していたので、ほとんどお話を聞けませんでした。(山口あずさ)

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