2015年 若松倫夫の植物画カレンダーの絵についてのコメント
表紙
バラ
バラ科[Rosa hybrida]
石神井ボート池の畔のお庭の剪定に通り合わせたKさんが、教室用にたくさん貰ってこられ、皆さんと一緒に描きました。
1月
サクラソウ
サクラソウ科[Primula sieboldii]
葉の凹凸や葉脈も省略せずに鉛筆スケッチをして、色を乗せるだけで立体感を出そうとしています。
2月
フキノトウ
キク科[Petasites japonicus]
野生の花を教室の題材にしたいと思っています。近くの団地で寒桜のころにフキノトウが出るのを知り、教室の前日にここでたくさん採取できました。レジュメの古い絵も入れ替えました。
3月
ツバキ 染川
ツバキ科[Camellia japonica]
Tさんがお庭の花を提供下さったツバキ、ネット検索で絞り・千重咲きの染川という名のツバキと知りました。重りあう花びらの陰影のうえに絞り模様もあり、完成まで意外に時間がかかる題材でした。
4月
マノガ(桜)
バラ科[学名不明]
恒例の個展「桜」のために、描き足した絵です。荒川土手の都市農業公園で撮った写真から。
昔、荒川土手に様々な種類が集められて五色の桜といわれていましたが、戦争で大打撃を受けました。戦前ワシントンと交流で移植された桜が、戦後に里帰りしたなかに彼の地で生れた品種も混入、この桜もその一つです。ネットで調べましたが命名の由来や学名は不明でした。
5月
サクラ 弘前雪明かり
バラ科[学名不明]
市民の寄付で弘前城公園に植えられたもので、咲き始めは淡紅色に覆輪が入り、満開になると白色になる八重桜。「有明」が変化したものとされており、弘前ではソメイヨシノよりも1週間遅く、5月になってから咲きます。
6月
ルッコラ
アブラナ科[Eruca vesicaria]
昨年、更埴市を訪ねたとき、Aさんにいただいた種を今春ベランダで撒いてみたら、花が次々と咲き、ゴマの香りのする葉はサラダに入れ美味しくいただきました。
7月
ジャガイモ
ナス科[Solanum tuberosum]
ジャガイモの花が丘一面に咲く景色を見たいという妻の希望で3週間の道東・美瑛の旅をしました。幸い好天で、スケッチも43枚できてたっぷり楽しみました。ジャガイモの花の色は白を中心に様々な色がありますが、紫の畑はそれほど多くなく、その風景を描くために探し廻りました。この絵の品種は、男爵ではないかと思います。
8月
ホップ
アサ科[Humulus lupulus]
ビールに使われるホップ。北海道美瑛・美馬牛の宿「とぅもろう」の庭から一蔓いただき、描きました。
9月
クサボタン
キンポウゲ科[Clematis stans]
ふるさと文化館の東にある「野草園」に植えられていました。つる性が多いセンニンソウ属の仲間ですが、茎は直立し、高さは1mになるそうです。
10月
トウガラシ
ナス科[Capsicum annuum]
清里の道の駅で買って帰り、植物画の題材として、描いたあと、水に挿しておいたら、若い葉が出て花も咲いたので、写真をフェースブックに出しました。
11月
キチジョウソウ(吉祥草)
ユリ科[Reineckea carnea]
三宝寺池の畔で以前からこの花が咲いていたあたりが整備され、名札も新設されていました。細部が分るように拡大写真を見て描きました。
名前から、この花が咲くとその家に吉事があると言われているそうです。我が家にも数鉢あります。
12月
イロハカエデ
カエデ科[Acer palmatum]
初めて、紅葉のイロハカエデを植物画として描きました。紅葉のころになると団地のあちこちに見事な色のイロハカエデが見られます。