○境界
▼大断崖
エルモア地方の人々はもとよりペルソニア大陸の原住民たちでさえ、まだこの大陸の北半分までしか足を踏み入れておりません。その理由は『大断崖』もしくは『大断層』と呼ばれる、垂直にそびえる巨大な岩崖の存在にあります。この大陸は東西の端から端まで高さ2km以上の断崖が走っており、それが南方への進出を不可能にしています。不思議なことに、この断層はほぼ同じ緯度の上に存在しています。現在でも断層の向こうに何があるのかは不明ですが、これを越えることに憧れる探検家たちは多く、気球による断層越えの計画などが立てられているようです。
▼赤道結界
大断崖はその高さで人々の侵入を拒んでいるだけではなく、不可思議な結界にも守られています。この結界は海上まで続いており、海洋を回って南方へ向かうことも不可能となっています。
結界上では様々な出来事が起こるようですが、これを通り抜けようとした者は全て消滅するという結果に終わっています。非公式の記録ですが、ロンデニアの2隻の飛行船が大断崖の向こうへの飛行を試みたところ、強力な風と炎の結界により1隻が大破、もう1隻にいたっては突然消滅してしまったといいます。そのため、この結界は『赤道結界』もしくは『消滅結界』と呼ばれています。
○砂
▼霊砂
この大陸で特筆すべきは『霊砂』(エーテル・ダスト)と呼ばれる砂の存在です。霊子物質(エーテル・マター)の1つであり、砂のように見える粒の1つずつが霊子エネルギーを含んでおります。砂漠に住む部族の中には、この霊砂を用いる霊砂系の術法を継承している者たちがいます。
▼砂孔蟲
砂漠には砂のように見える微小生物が住んでいます。これは『砂孔蟲』という特殊な生物で、ケイ素や真砂(ケイ素の導霊物質)を主要な構成物質とする無機生物です。砂孔蟲は吸魂の特殊能力で、環境中にある霊子物質や精神値から霊子を吸収し、活動のエネルギーとすることが出来ます。
この無機生物は1つ1つが別個の個体ですが、相互に情報を伝達し合いながら、群体生物のようにまとまった行動を取ることがあります。特に個体の密集している地域では、砂に大きなうねりを起こしたり、すり鉢状の穴を穿ったりすることもあるようです。このためにペルソニアの砂漠は海にたとえられるのですが、砂孔蟲の存在に気づいている者は誰1人としておりません。なお、彼らの動きには意図があるわけではなく、外的刺激に対する反応でしかないようで、変異現象の影響でも受けていなければ他生物を襲うようなこともありません。
○呪装仮面
仮面使い(ペルソナ・マスター)と呼ばれる人々が作製する、魔術的な力を宿した仮面のことです。その作製方法は仮面使いだけに伝わる秘技とされています。
▼秘法仮面
古代の技術で作製されたものは『秘法仮面』と呼ばれており、現代の仮面よりも遥かに優れた力を発揮します。
○古代文明
かつてペルソニアには幾つもの国家が存在していたと伝えられていますが、その実像は闇に包まれたままです。ペルソニアの遺跡というと、現実世界のエジプトを思い浮かべる人が多いと思いますが、ピラミッドのような特異な建築物は存在しません。それよりは西アフリカやジンバブエの遺跡、あるいはマヤ、アステカといった南米の遺跡などを思い出してもらった方が近いでしょう。
これらの遺跡の内部には、黄金や宝石で彩られた装身具などが眠っています。忘れてはならないのがペルソニアの名前の由来ともなった仮面であり、王家の仮面には不思議な力を持ったものが存在するとも言われています。これらは考古学的価値はもちろんですが、盗掘屋のような輩も目をつけるお宝でもあるため、既に幾つかは盗掘されてしまっている可能性もあります。
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