聖母教会の最高位聖職者である大主教が国王を兼ねており、立法、行政、司法の全権を教会組織が掌握しております。政府機関となるのは聖都守護座と呼ばれる聖母教会内の組織で、軍隊も神官戦士と彼らが束ねる志願兵で構成されています。政府機関の各責任者も、聖母教会の中枢組織である中央座によって決定されます。
国家の収入は国内からの税と、各国の教会に集められた寄進の2つの財源があります。こういった財産は各国の貧しい人々の救済などに使われるので、都市の人々で寄進を躊躇する者はおりません。
◆ユナスフィール/制度
聖都守護座──┬──教国行政庁──┬──国務局
| ├──総務局
| ├──教務局
| ├──管財局
| ├──儀典局
| ├──保民局
| ├──法務局
| └──施設管理局
|
├──教国会議───┬──聖職議会
| └──評議会
|
├──区域行政庁──┬──聖都聖庁
| └──自治区域
|
├──諮問会議
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└──教国守護会───┬──教国守護部
└──教国警務部
○教国行政庁
全8局からなる組織で、それぞれの長である行政局長の指揮のもとに行務を行います。職員には民間人も含まれますが、管理職の多くは聖職者が担当しています。
▼行政長官
行政庁を統括する行政長官は、聖都守護座に属する高位聖職者の中から1人選ばれます。
▼行政会議
行政府全体の方針は、大主教、行政長官、各行政局長、および中央座による会議で決定されます。
○教国会議
教国の立法府であり、聖職議会と評議会から構成される議会です。
▼聖職議会
聖職議会は聖職者からなる議決権を持つ議会です。
▼評議会
評議会は一般国民の意見を法律に反映するための参考機関で、立法発議権と審議中の発言権のみを持ちます。議員は各地域自治体の代表者2名で構成されており、聖職者は評議員となることは出来ません。
▼審議
法案の審議は、聖職議会と評議会をあわせた全体会議で行うことになります。評議員は投票権は持ちませんが、会議に参加して意見を提出することが可能です。
○諮問会議
聖都守護座の諮問機関となる組織で、国内の教会参事会の代表者たちで構成されています。これは公聴会のようなもので、国民の意見を政治に反映させるために存在します。
○教国守護会
聖母教会の守護座に属する組織で、軍事・警察に関する行務を担当します。高位聖職者の1人が長を務めています。
▼教国守護部
軍隊に当たる機関は教国守護部と呼ばれています。職業軍人に相当する立場となるのは神官戦士であり、国民は軍事行動に参加する義務を負いません。これは今まで教国が戦乱に巻き込まれることは1度もなかったためですが、戦いとなれば志願兵として多数の国民が参加することは想像に難くありません。
▼教国警務部
警察に相当するのは教国警務部という組織です。各自治体や街区ごとに所轄を担当する聖職者が置かれ、捜査や警備の指揮を取ります。全体としては治安判事制度に近い組織形態を取りますが、いかなる地位にあっても裁判権は持ちません。
組織には聖職者だけが参加するわけではなく、一般捜査員や事務員には民間人も含まれています。なお、民間人は警吏・警吏長にしかなることは出来ず、出世してそれ以上の地位になることはありません。
○司法
教国行政庁の下部機関である法務局が司法権限を持ちます。法務局には裁判所に相当する神聖法廷部や検察部が整備されています。
▼神聖法廷部
地域法廷(地方裁判所)と聖都法廷(最高裁判所)が存在します。地域法廷での判決に不服があれば、聖都法廷への上訴を行うことが出来ます。
裁判には教義が強く影響し、罪に対して罰を与えるというよりは、更正を基本理念とした裁決が下されます。そのため、この国では死刑は存在しません。
○区域行政庁
各地域自治体を束ねる機関で、業務監督と聖都守護座との間の連絡係としての役目を負っています。
▼聖都聖庁
ユナスフィールの首都であるアリア=ステアの行政機関です。ただし、その権限はあまり強くなく、教国行政庁の指揮下にあるというのが実状となります。なお、聖都聖庁の職員には民間人も多数存在します。
▼各自治体
地域の町村は自治区域として設定されており、行政機関や議会などの活動は各自治体に完全に任されています。
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