依頼


 


○調査依頼

 キャラクターが自分ではできないことは、誰かに頼んで代わりにやってもらうしかありません。


 もし、それらが社会的に商売として成り立っているのであれば、探す手間はかなり省けるはずです。店舗の場所を知っていれば直接そこに行けばいいだけの話ですし、場所を知らなくても道行く人に尋ねたり、地域の情報に詳しい斡旋人などに訊いてみることもできます。また、その店が新聞や雑誌で広告を出している可能性もありますし、道にポスターやビラを貼り付けている場合もあるでしょう。
 比較的珍しい商売や特定個人を探すのは少し手間がかかります。しかし、手がかりが皆無ということもありません。何でも屋は特定の酒場にいる可能性が高いですし、情報屋は記者や探偵、それから刑事といった相手とつき合いがあったりします。また、乞食組合や裏組合などの情報を扱う組織とも繋がりが深いようです。翻訳家や地図屋であれば探検家、出資者、それから特定の学術機関などと関係があります。市井の研究家といっても学会などと全く無関係ということもありませんから、同じ分野の学者などから紹介して貰える可能性もあるでしょう。また、書店や図書館といった場所に頻繁に顔を出していることも考えられます。完全に裏社会で活動していて表に全く顔を出さないというのでもなければ、相手にたどり着くルートというのはそれなりに存在するものなのです。
 特定個人を探し出す必要がある場合は、業界情報(一般:記憶+所属知識)の判定が必要となります。また、自分が住んでいる地域の情報に限るのであれば、地域知識(一般:記憶+範囲情報)で探し出すこともできます。もちろん、キャラクター自身が全てを知っている必要はありません。尋ねた相手が判定に成功しても結果は同じことですし、紹介者がいた方が話がうまくまとまる場合もあるでしょう。


○報酬

 依頼をした以上は、相手には何らかの報酬を与えなければなりません。それは金銭や物品といった代価であることもあれば、交換条件として逆に何かを依頼されることもあるでしょう。また、その時には何も要求せず貸しをつくっておいて、後から何か頼み事をしようと考えているかもしれません。なお、通常は2〜5割程度の前金が必要となり、加えて諸経費も支払わなければなりません。
 報酬を幾らか上乗せすれば、発奮して予定よりも早く仕事を終わらせてくれることもあります。時間がない場合には有効な手段となるでしょう。また、今後優先的に依頼を引き受けてくれるようになるかもしれませんし、ちょっとした情報を無料で教えてくれることもあるでしょう。ただし、不自然すぎる報酬は相手を警戒させるかもしれませんし、いらぬ誤解を招く可能性もあることを覚えておいて下さい。


○信頼性

 依頼先を検討するのも情報収集における大事な要素です。相手の能力が低ければ、目的を達成できずに無駄に時間を費やす結果にもなりかねません。また、曖昧な情報や誤った情報を元に判断しなければならない羽目に陥るかもしれないのです。料金との兼ね合いもあるでしょうが、与えられた状況の中で最も信用できる相手を探す必要があるでしょう。時間が許すのであれば、相手の評判について調べておくのも悪いことではありません。
 なお、依頼をした相手がキャラクターの敵である可能性も考えられます。最初から敵対していなかったとしても、キャラクターの活動を妨害しようとした相手が、依頼先に圧力をかける場合もあるのです。敵対している相手の力量や過去の手口からそういったことが予想できる場合は、情報の信憑性を疑ってみる必要も出てくるかもしれません。
 逆にキャラクターが何かを依頼されることもあるでしょう。しかし、依頼人が善人である保証はどこにもありません。相手が嘘をついていたり、わざと情報の断片しか与えない場合もあるのです。知らないうちに犯罪に荷担させられたり、報酬を受け取る前に逃げられたり、囮に使われたりしてはたまったものではありません。依頼人の話に疑わしい部分が感じられる場合は、その素性や評判について調査しておく必要があるでしょう。


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