人物情報
この項目では、特定の人物に関する情報や噂を集める方法について解説します。
○判定
人物情報を集めるために利用できる技能や専門分野には、以下のようなものがあります。
▼一般分野
常識の範囲で把握できる有名人については、関連する技能の一般分野の判定を行わせても構いません。▼学問知識
学問に関する専門分野を用いて判定した場合、特定分野の有名人などの情報を得ることが出来ます。たとえば、ある動物に関する専門家を探す場合は、《生物知識》の〈動物学〉による判定を行わせればよいでしょう。他にも、医学であれば《医療知識》、高名な発明家であれば《機械知識》などを用いることになります。▼専門知識
芸術分野などの情報を得るためには、〈美術知識〉や〈音楽知識〉など、その世界に関する専門分野の知識を得ている必要があります。▼所属知識
業界知識(一般:記憶+所属知識)の判定に成功すれば、その分野で働く人物や業界の情報を得ることが出来ます。▼範囲情報
地元や居住経験のある土地に住んでいる有名人や、政治家などの情報を得ることが可能となります。これによって扱える範囲は、獲得している個人分野までに制限されます。▼特殊社会
社交界や犯罪組織などの特別な世界の情報については、《上流知識》や《裏社会》といった技能に含まれる専門分野を習得している必要があります。▼知人
個人分野として獲得している知り合いなど、個人的に深い繋がりのある相手については、[導引+経歴レベル]を基準とした判定で情報を得ることが出来ます。なお、《経歴》レベル以外に相応しい技能などがある場合は、そちらを判定に用いても構いません。
○一般社会
▼一般的な有名人
特定の人物について知っているかどうかは、記憶力(一般:記憶+一般情報)で判定します。ただし、これは作家や政治家など、一般社会に名前が知られている可能性のある人物についてのみとなります。▼特定分野の有名人
特定の職業や地域での有名人は、《範囲情報》や《所属知識》、あるいは《裏社会》などの技能を用いて判定することになります。
一般に名を知られる可能性の少ない人物については、専門分野を習得していなければ判定を試みることは出来ません。一般社会でも有名な人物の場合は、一般分野で判定を行わせても構いませんが、あまり多くの情報を得ることは出来ません。▼知名度
特別な業績を成し遂げた人物の場合は、GMが任意に難易度を下げても構いません。
◆難易度の基準
難易度 対象 1 最近のニュースで大きく取り上げられた人物など 他国の王や元首の名前。地域の名士、領主の一族など 特定職業や組織の中で地位の高い人物、大会社の社長など 3 自国の政治家、有名な作家や芸術家、ちょっとした記事に取り上げられた人物など 地域の世話役や有名施設の管理者、有名店の主人など 業界でやや顔が知られている人物、関連する職業の中で有名な人物など 6 一般的にあまり注目されていない分野の有名人、小さな事件を起こした者など その地域に住む一般人、商店の勤め人、あるいは頻繁に通行する者の容姿や特徴など 同じ地域の同業者、関連する職業の中でわりと有名な人物など
○階級
上流階級の人間や軍人などは、位が高いほど人に顔を知られていることになります。
▼難易度
その階級における難易度の基準は以下の通りになります。
◆難易度の基準
難易度 貴族 聖職者 軍人 1 国王、大公 最高位、聖人 2 公爵 元帥、最高司令官 3 侯爵 主教、枢機卿など 4 伯爵 将官、司令官 5 子爵 司祭長、司教など 6 男爵、領主騎士 佐官 7 准男爵、一般騎士 司祭、神官長など
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怪物知識
○基本
エルモア地方には変異現象によって生まれた怪物や、死にきれずに現世を彷徨い歩く、不死者と呼ばれる不浄の存在などが徘徊しています。このような怪物を見つけた時や話を聞いた時は、それがどのような怪物なのかを判別する知識判定を行います。
▼不明度
これは不明度を難易度とした判定で、成功値によって得られる情報が変わります。判定を行うための基本条件は、怪物を直接目撃した場合か、その怪物の正確な名称や詳細な描写を聞いた場合となります。もし、足跡や抜け毛といった痕跡からの断片的な情報や、不完全な描写や噂話などを手がかりとする場合は、いくらかの不利な修正を受けることになります。また、見た目が人間にしか見えないものは、正体がわかる手がかりがなければ、そのものを見ても判定を行うことができません。
▼技能分野
一般分野と専門分野では得られる情報の内容が異なります。専門分野で得られる知識は一般分野の内容も含みますが、一般分野では専門分野に含まれる情報を知ることはできません。
また、一般分野の場合は、必ずしも正しい知識が得られるとは限りません。これは一般的な認識として知られている程度の話であり、噂や伝承による内容や間違った情報が含まれている場合もあるのです。より正確で詳しい情報が得たい場合は専門分野による判定を行うか、文献などの記録を調査する必要があります。
◆情報による修正値
修正 状況 −1〜−2 食性や生活環境、特徴ある痕跡、不完全な描写など −3〜−4 特徴のない足跡や羽根、マーキングの痕、誇張の含まれる描写や噂話など
○技能の種類
判定に用いる技能の種類は、それぞれの怪物データの中に記載されています。一般に以下のような技能を用いますが、他に代替技能として使えそうな技能があれば、それらを用いた一般分野の判定を行わせても構いません。
▼生物知識
一般分野:動物知識(動物全般)
専門分野:動物学(動物全般)生物知識の判定対象となるのは、一般動物、変異獣、竜族となります。
▼異端知識
一般分野:怪物知識(怪物全般)
専門分野:異端判別/怪魔(不死者、魔族、異形のもの、人型生物など)
異端判別/幻精(精霊、霊獣、鏡魔、妖精など)一般分野の怪物知識では、怪物全般の判定を行なうことが出来ます。
異端判別/怪魔の専門分野の場合は、不死者、魔族、異形のもの、鬼族などが判定対象となります。
異端判別/幻精の専門分野の場合は、精霊、霊獣、鏡魔、妖精などが判定対象となります。
▼魔道知識
一般分野:基本情報(魔道生物)
専門分野:魔術学(魔道生物)魔道生物に関して知識判定を行なうことが出来ます。
◆技能
技能 分野 対象 生物知識 一般:動物知識
一般動物、変異獣、竜族など 専門:動物学
異端知識 一般:怪物知識
怪物全般 専門:異端判別/怪魔
不死者、魔族、異形のもの、人型生物など 専門:異端判別/幻精
精霊、霊獣、鏡魔、妖精など 術法知識 一般:基本情報
魔道生物 専門:魔術学
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術法知識
○技能分野
▼一般分野
基本情報(一般:記憶+術法知識)の判定では、異端の存在や職業術法師の種類などについて知ることが出来ます。ただし、これはあくまでも一般的に広く知られている内容についてわかるだけであり、術の種類や効果についてわかるものではありません。また、異端術法師については不正確な内容の言い伝えが多く、判定に成功しても正しい知識を得られるとは限りません。▼専門分野
魔術学(専門:記憶+術法知識)の判定に成功すれば、術の効果から種類や系統を特定したり、逆に術の名称から内容を推測することができます。また、〈魔術学〉があれば他人に術を教えることが可能となります。
○魔術学の習得
▼一般ルート
〈魔術学〉を習得できる場所は、基本的に術法協会か宗教機関、あるいは社会的に認知されている職業術法師の協会に限られます。しかし、術法協会は会員のみが受講可能で、5万エランの料金を支払わなければなりません。宗教機関では料金はかかりませんが、習得できるのは聖職者(神学徒以上)に限られます。いずれの機関においても、外部のものに教えることはありません。▼裏のルート
裏の世界やその他の異端術法師も、この魔術学を身につけている場合があります。しかし、その場合は金銭や組織の階級には関係なく、知識を習得している相手次第で教えてもらえるかどうかが決まります。このようなルートから魔術学を習得できるかどうかは、GMの裁量に任されます。
○術の推測
〈魔術学〉の判定に成功した場合、特定の術について知識を引き出すことができます。術の系統や名称がわかっている場合は、それがどういう術なのか内容を特定することが可能となります。また、術が行使される現場を目撃したり、あるいは術の痕跡が残っている現場を見た時に、その術が何であるかを推測することもできます。
▼難易度
基本的な難易度は術レベルとなりますが、習得制限などによって数値は変化します。判定の基準となる条件は、その術を行使した現場を目撃した場合、あるいは術の系統と名称がわかっている場合となります。間接的な情報の場合は、マイナスの修正値を加えて判定を行って下さい。▼基準
以下に難易度と修正値の基準を示します。
◆難易度の修正
難易度 状況 ±0 習得制限○ +1 習得制限△ +2 習得制限× +4 習得制限◇
◆状況による修正値
修正 状況 +4 自分の所持する系統の術 +2 一般術法に含まれる術、系統がわかっている状態での判断 ±0 系統が全くわからない状態での判断 −2 異端術法に含まれる術、状況の説明からの判断 −4 秘匿術法に含まれる術、痕跡を見て判断 その他 地域による制限
○成功値
〈魔術学〉の判定に成功した場合、以下のことがわかります。
◆成功値と情報
成功値 情報 ±0 その術の存在の有無と、類似する術が含まれる系統を特定できる +1 その術が持つだいたいの効果を特定できる +2 術の名称と正確な系統を特定できる +3 術の要素をだいたい特定できる。術の効果を正確に特定できる +4 その術について、全ての情報を正確に特定できる
○魔道生物
術法によってつくられた怪物などは、〈魔術学〉による判定で判別することができます。一般分野では、詳しい内容を知ることは出来ません。
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