収入の決定
○通貨
この世界の通貨単位はエランとなり、これは各国で共通しています。1エラン=1円程度となりますが、物価は我々の住む現実世界よりも若干低く、特に住居や食事にかかる費用は2/3から1/2ぐらいになります。
○定期収入
定期収入は月にどれだけの所持金を持てるかを示すもので、自由に使える小遣いの額となります。定期収入の存在する職業を選択したキャラクターは、毎月定期的に小遣いを得ることが出来ます。これは月収から家賃や食費など生活費を全て引いたものですから、家族の生活費などを考慮に入れる必要はありません。
▼上限
財産レベルが決まれば、収入の上限も自動的に決定します。収入は《財産》レベルの1/10の額までとなり、その範囲であれば自由に設定することが出来ます。▼設定
収入の額はあらかじめ細かく設定しておく必要はありません。その時点の所持金として、セッション開始前に自由に決めて下さい。
ただし、1か月以内に何度も事件に巻き込まれたり、長期の旅に出るなど定期収入が得られない状況に陥った場合には、GMの判断で所持金の額を制限して構いません。▼制約
なお、固定収入が得られる職についている者が仕事を休んだりした場合は、月々の給料から幾らか引かれたりすることになるでしょう。あまりに欠勤が多い場合は収入がほとんどカットされたり、悪くすればクビになることも考えられます。
○目安
一般的な収入(小遣い)の基準については、以下の表と「生活レベル」の記述を参考にして下さい。
下の表の収入レベルと書かれた場所は、収入の額を財産レベルの基準で表わしたものです。たとえばレベル1〜2となっている場合は、最低でも1万エラン単位、多い人では10万エラン単位の収入を得ている可能性があるということです。
平凡な一般市民の収入(=小遣い)は、だいたい1〜3万エランほどが適正範囲となります。ただし、国家や職業、あるいは個人的な理由によって幾らか変動しますので、必ずしもこの範囲内で設定しなければならないわけではありません。
◆収入の目安
身分 階級 収入レベル 説明 上流 支配 2〜 貴族は制度的な立場によって幅があります。収入の多くは領地経営に回されたり、日々の生活で浪費されることになるでしょう。 名誉 2〜 名誉貴族の場合は土地の収入があっても、屋敷の維持や宴を催すなど、体面を保つための目的で使われてしまうことが多いようです。 神聖 神聖
見習い0〜 宗教団体の種類や務める教会の規模、あるいは聖職者としての地位によって幅があります。ただし、宗教家はあまり贅沢をしないもので、余分な収入があっても教会へ捧げるのが当然のこととされています。田舎では自給自足や寄付によって生活することもしばしばです。 中層 富裕 2〜 会社や工場の経営者など、中層身分の中では最も裕福な階級です。 知識人 主に1〜2
稀に3社会的な評価によって若干収入が異なります。総じて収入は高い方ですが、中には世間に認められないことから、貧しい生活を送る者もいるようです。 市民 主に1
稀に2極端に浪費しない限り、特に貧困であえぐこともなく生活できます。エルモア地方では最も標準的な収入レベルとなります。 下層 労働者 0〜1 労働時間のわりには稼ぎは少なく、贅沢はほとんど望めません。日々働き詰めでようやく生活ができるといった具合です。 放浪 主に0
稀に1乞食や都市浮浪児の場合は、情報を売ったり犯罪に手を染めたりしていれば、それなりに稼ぐことはできるでしょう。放浪民族の場合は、物々交換によって必要な物資を手に入れたり自給自足の生活を送っているので、現金収入はそれほどありません。 最下層 犯罪者 自由 まったく収入がない者もいれば、ギャングの上層部のように店舗を経営して資産を増やす者もいます。収入的にはもっとも幅の広い階級です。 奴隷 0 主人が物を買い与えることはあっても、収入を得ることはありません。 異端 自由 表向きの身分によります。
先頭へ
所持品の購入
キャラクターはセッションで使用する物品や装備を、事前に購入しておくことが出来ます。セッションの途中で手に入れることも可能ですが、時間的余裕や機会がない場合も考えられますので、必要と思われる品は予め購入しておいた方がよいでしょう。
○基本
▼初期装備
キャラクターはプレイをはじめる前に、あるいはプレイの途中でも必要な物を買い揃えることができます。ただし、特別に必要とされる品以外は、最初から持っていることにしても構いません。たとえば服や靴などのように、常識的にあって当然の物を買う必要はないのです。また、職業に必須の物品として職業データに記載されているものは、最初から所持しているものとします。▼財産レベル
《財産》レベルが1以上であれば、キャラクター作成時に基本資産として幾らかの所持金を得ることが出来ます。キャラクターの所持する資産(金額)は、《財産》レベルとして設定した桁内であれば、自由に設定して構いません。初期装備を除く所持品は、これによって得られた所持金で購入して下さい。▼所持品の申告
基本的に、所持している物品は予めGMに申告し、キャラクターシートに記載しておかなければなりません。それ以外の物品は、GMが特別に許可するか判定を行って獲得しない限りは、所持していないことになります。
○購入
▼購入
物品価格のデータは「データパート2」で紹介しています。価格に応じて所持金を消費し、セッションで必要と思われる品を購入して下さい。▼金額の単位
データに記されている金額はエラン単位となっています。▼入手制限
物品の購入は普通の店や市場などで行なうことができます。都市であれば大抵の品物は取り扱っているでしょう。しかし、購入するために充分な所持金があったとしても、入手が困難だったり不可能である物品も存在します。
エルモア地方はある程度進んだ文明をもっていますが、辺境地域や田舎での物品流通は不完全です。貨幣経済が浸透しておらず物々交換が主流という地域も、少ないとはいえまだあるはずです。プレイする舞台がそのような場所であれば、キャラクターは自由に物品を買うわけにはいきません。▼非合法品
非合法な物品(毒物や盗品、あるいは麻薬など)は表だった場所では販売しておりません。そのような品は、ギャングや裏組合などを通じて購入することになります。これらはプレイヤーの判断で購入することは出来ず、必ずGMの許可を必要とします。
先頭へ