神聖存在/仮面文化

基本情報作製方法


 

基本情報


○仮面(ペルソナ)

 仮面文化はペルソニア全体に伝わっており、各部族は様々な模様を施した独自の仮面を継承しています。この大陸がペルソニア大陸(仮面大陸)と呼ばれるようになったのも、この特徴的な仮面の存在によるものです。


▼種類

◇材質
 その起源はおそらく石製のものだったようですが、現在では木製や陶製のものが一般的です。特別な地位に就く者の仮面の中には、金属製のものや宝石で飾られたものも存在します。また、岩塩で出来ていたり水晶を磨いて作った特殊な仮面も発見されています。

◇呪装仮面
 仮面使い(ペルソナ・マスター)と呼ばれる人々が作製する、特別な霊力を宿した仮面のことです。これには様々な機能のものがあり、持ち主に特別な力を与える仮面もあれば、呪詛に使われることもあるといいます。


▼ルーツ
 発祥について正確なところはわかっておりませんが、おそらく南部(X地域)の山岳地帯に存在したといわれる、巨石文明に由来するものと考えられています。
 その根拠となるのは、仮面に施される特徴的な模様です。一般的に、表面には様々な色を使った化粧を施し、裏面には文字のような模様を刻み付けます。裏面に施される刻印は『仮面文字』と呼ばれており、巨石文明に由来すると考えられている遺跡で発見された文字に酷似しています。また、表面の化粧にもこの文字の特徴が残されており、単なる装飾の意味しか持たないわけではないようです。


▼仮面系術法
 仮面に様々な能力を与える術法で、ペルソニア大陸の仮面使いから伝わった技だと考えられています。面を媒介として発動させる術で、多くの術では特殊な模様を刻印した仮面を用います。エルモア地方では、この術法を用いるものを仮面術師と呼んでいます。

・データ:仮面系術法


○機能・役割

▼魔除け
 仮面は自らを覆い隠し、災厄や魔性から身を守ってくれるものだと考えられています。

▼太陽避け
 仮面は強い太陽の光から目を守る役目もあります。その目的のためだけに用いられる、簡素な仮面を持つ部族も存在します。

▼身元証明
 仮面の模様や形状は部族ごとに特徴があり、異なる部族が集まる場では身元証明のような役割を果たします。旅をする時に限り、パスポートマスクと呼ばれる小型の仮面を持ち歩く部族も存在します。

▼身分・地位
 大部分の部族では、部族における特殊な地位(族長、聖職者、戦士など)に就く者は、特別な仮面をつけるという風習があります。また、職能に応じた仮面をつけたり、その一族にのみ伝わる特有の模様があることから、身分、出自、家系、役割といったものを示す役割もあるようです。

▼表情隠し
 地域によって異なりますが、部族間で交渉などを行なう場合に、代表者が仮面をつけて会談を行なうという風習もあります。これは表情を読まれないためのようですが、逆に腹を割って話し合うという意味で、仮面をつけてはいけないというルールがある地域もあるようです。

▼交信
 仮面は神、精霊、トーテム(守護聖獣)と交信するための手段だとも考えられています。それらの姿を象った特別な仮面をつけることによって、その身に大いなる力を宿す業も伝えられているようです。


○資格

▼成人
 多くの部族の習わしとして、仮面は成人として認められた者にだけ与えられます。大半の部族においては、決められた通過儀礼を経た者に対して、それを祝う祭の場で授けます。子供の場合、魔除けや出自をあらわすものとしては、化粧や装飾を施すだけとなります。

▼特殊な地位
 族長や聖職者などの特別な地位にある者が身につける仮面は、部族全体や前任者に認められて、はじめてこれを授かることが出来ます。また、精霊の声を聞くなど天啓を受けたり、特殊な体験を経た者だけが認められる場合もあります。これらの条件は部族や信仰によって様々です。


○文化・風習

▼厄災除け
 災厄の訪れを避ける目的で、魔性を模した仮面を焼いたり破壊する風習が全土に残っています。病にかかった時に陶製仮面を割ったりする日常的なものから、遠くに置いた魔物の仮面を矢や槍で貫く祭祀など、様々な儀式の形態があります。

▼見張り
 厄除けの一種なのですが、集落の入り口に仮面をかけておくと、外敵の侵入を防ぐことが出来るというまじないも伝わっています。これは見張りの役割をするもので、仮面が災厄の到来を伝えてくれるという伝承も残っています。また、侵入者や穢れを防ぐ目的で、神聖な場所や村の倉庫などに仮面をかけたりもします。

▼呪詛
 呪いをかけたい相手の顔を模したものや、名前を刻んだ仮面を何かに被せ、それを壊すことで成就させる呪詛が全域に伝わっています。そのために特別に作られる人形や、呪詛のために準備を施した霊木の枝などに仮面を被せる場合もあるようです。

▼刑罰
 刑罰の一種として罪人に仮面をかぶせる場合もあります。多くの場合、このために用いられる仮面は特別なもので、仮面の表にはその者が犯した罪を、裏側には与えられる罰が記されています。また、村八分にされる場合には口のついてない仮面をかぶせたり、追放者には無貌の仮面を身につけさせるなど、その罪状に応じた形状の仮面をかぶせる部族もあります。

▼死者
 死者を埋葬する際に被せる仮面も存在します。これは安らかな眠りを願うとともに、再び蘇って来ないように魔性や穢れとの接触を絶つ意味合いもあります。そのため、葬礼のための仮面の多くは、魔物が侵入するという口の部分が開いていないものや、全く穴の空いていないデスマスクが多いようです。


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作製方法


○製作者

 特に意味を持たない仮面は普通の職人でも作製することが出来ますが、呪術的な意味を持つ仮面の作製は、特別な人間にのみに許される神聖な行為とされています。


▼仮面匠(ペルソナ・クラフト)
 その部族において仮面を作製する役割を与えられる人物のことです。土産物や単なる装飾品として売られているものではない意味を持つ仮面は、仮面匠だけが作製することが出来ます。加工技術や模様に関する知識も、その職に就く者だけに代々伝えられるもので、門外不出とする部族も少なくありません


▼仮面使い(ペルソナ・マスター)
 部族によっては、呪装仮面を作製することが出来る、仮面使い(ペルソナ・マスター)と呼ばれる仮面匠がいる場合があります。仮面使いは最高の尊敬を受ける神聖な存在であり、部族によっては祭祀などを司る役目や族長を兼ねることもあります。
 その秘術を伝える者は多くはありませんが、砂漠には仮面使いのみで構成される部族も幾つか存在し、素質のある者にこの業を教えたり、他の部族のために仮面を作製すると言われています。彼らから仮面を授かることを、族長になるための試練としている部族も存在します。


○種類

▼呪装仮面
 仮面使いだけに作製が許される特別な仮面で、実際に呪的な効果を発揮します。こは『聖砂』と呼ばれる特殊な砂を粘土に混ぜ合わせて焼き固め、裏面に仮面文字を刻むことで生み出されます。また、表側にも呪術的な紋様や装飾が施されます。陶製ですが薄さのわりに非常に硬く、落とした程度で割れることはありません。


▼秘法仮面
 始原ペルソニア文明の人々が用いていた呪装仮面のことを、現代の仮面とは区別して『秘法仮面』と呼びます。これは今の時代よりもはるかに高度な技術によって生み出されたもので、大きな霊的効果を発揮することが出来ました。しかし、秘法仮面の作製技術は既に失われているため、発掘品を見つける他はこれを手にする機会はないでしょう。


○聖砂

 砂漠で取れる神聖な力を持つ砂で、呪装仮面はこれを材料につくられます。仮面使いやその弟子は聖砂を手に入れるために定期的に旅に出ます。また、昔から存在していたようなのですが、聖砂売りと呼ばれる行商人が各地を回って、聖砂を仮面使いたちに届ける場合もあります。
 聖砂は呪装仮面の霊的な力を発動させる時にも用いることもありますし、霊砂を仕込む場所を設けた仮面も存在するようです。


▼霊砂
 聖砂の中には必ず霊砂が混じっています。霊砂は青白い粒状の物質なので、通常の砂と見た目で判別することが出来ますが、原住民たちは霊子物質の1種だとは認識しておりません。なお、単に霊砂を含む砂であればよいというわけではなく、その他の条件を満たした砂でなければ呪装仮面の材料には適さないようです。


○刻印

 仮面の魔力は刻印を彫ることで得られます。


▼仮面文字
 呪装仮面の裏面に刻まれる神聖文字の1種で、霊的な力を宿していると考えられています。仮面の表側にも様々な模様が施されますが、それらは仮面文字から派生したもののようです。
 
◇習得

 仮面文字は霊的な力を引き出すための模様であり、読解できる言語ではありません。そのため、これを単独の専門分野として習得する必要はなく、呪装仮面の作製技術の一部として身につけるものとなります。

◇始原聖刻語
 仮面文字と同系統の文字が南方(G・H地域など)の遺跡でも発見されており、神殿や祭壇などに刻まれていることから始原聖刻語と呼ばれています。始原ペルソニア語と同じくプシュケシュ文明(始原ペルソニア)を起源とするようで、仮面文字はこの派生語だと推測されています。

◇由来:仮面系術法
 エルモア地方に伝わる仮面系の術法は、特殊な模様を刻み込んだ仮面の上に、指で文字のような特殊な紋様を描くことで術を発動させます。これらの刻印や模様は仮面文字に非常によく似ているため、この術法はペルソニアに由来する技だと考えられています。

・関連:仮面系術法


▼魔刻秘術
 仮面文字を彫ることを魔刻といい、仮面使いたちはその技術のことを魔刻秘術を呼んでいます。


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基本情報作製方法