奇跡の発動
アンバランスド・ワールドでは、ごくまれに奇跡現象を目の当たりにすることがあります。これは誰かの強い願いが叶えられた結果として起こるためです。
○タイミング
▼発動宣言
プレイヤーは任意の時に、奇跡の発動を宣言することが出来ます。▼打ち消し
何らかの効果や影響を打ち消すために奇跡を用いる場合は、ダメージなどの効果が正式に適用される前に、発動の宣言を行なう必用があります。
○発動の基本
▼効果
奇跡的現象は1レベル以上の奇跡として発動されます。これは奇跡として術法を発動することで表現されます。▼術の選択
プレイヤーの判断により、任意の術を奇跡として発動させることが出来ます。術法はどの系統のものでも使用可能で、習得に制限項目があるものでも、それらの条件は一切無視して構いません。
術法の数は非常に多く、その全てを把握して場面に的確なものを選択するのは大変です。そのため、術法の効果から適した術を検索できるよう、「奇跡と破滅」のページが用意してありますので、ぜひこちらを活用して下さい。特にこれといった効果が思いつかない場合には、「祈願系」の術法を用いるとよいでしょう。▼発動
奇跡として術を発動させる時は、発動判定を行う必要はありませんし、準備時間も0として扱うことが出来ます。▼ウィルパワーの消費
奇跡を発動させるためには、術レベルと同じだけのウィルパワーを消費しなければなりません。
○条件/制約
▼目的
奇跡的現象は自分や仲間を救うために用いるもので、直接的に他人を陥れたり傷つけたりする目的で使用することはできません。ただし、傷つけない範囲でならば、相手に影響を与えることを認めてあげても構いません。どの程度まで認めるのかについては、GMの判断にお任せします。▼シナリオの課題
直接シナリオの目的を達成してしまうような奇跡の発動は、GMの権限で拒否することが可能となります。▼認識
キャラクターは奇跡の発動を認識してはいません。普通は運が良かったと考えたり、神の救いだと思うことでしょう。▼制限
状況から考えて極端に不自然な奇跡を起こすことはできません。周囲の誰かが不自然と感じた場合は、奇跡は発動しないことになります。ただし、皆が神の奇跡だと信じた場合は、この制限は適用されません。
同様の理由で、GMの判断により、同種の奇跡を繰り返し発動させることを禁止しても構いません。ただし、この制約は1つのシーン/イベントが終わるまでとなり、シーン/イベントが変わった後であれば再び自由に奇跡を発動させることが可能となります。
○効果
▼達成値
何らかの理由で達成値を求める必要がある場合は、消費したウィルパワー(=術レベル)を達成値として扱って下さい。抵抗するような力が働いている場合は、達成値=[難易度(あるいは相手の達成値)+術レベル]として下さい。▼要素による制限
奇跡として術法を用いた場合は、時間的あるいは空間的な制限を無視することも可能です。つまり、距離、持続時間、効果範囲といった要素を完全に無視して構わないということです。ですから、本来なら死亡するほどのダメージを受けていた場合でも気づかないうちに治癒していたり、遠くにいる人の不幸がなんとなくわかったりということが起こり得ます。ある人の願いが、数百キロも離れた恋人の命を救うこともあるのです。▼内容の決定
どのような奇跡を発動させるかはプレイヤーが選択できますが、効果はGMが描写することになります。奇跡の発動はキャラクターの意思を世界に反映させるものですが、世界を思い通りに変更するためのものではありません。あまりにも過剰な効果を適用しないよう注意して下さい。
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破滅の発動
奇跡的現象の発動と対局に位置するのが破滅の発動です。基本的な処理は奇跡の発動と同じですが、これは破滅を発動させたキャラクター自身を不利な状況にする方向でしか使用することができません。
○タイミング
▼発動宣言
プレイヤーは任意の時に、破滅の発動を宣言することが出来ます。
○発動の基本
▼効果
破滅的現象は1レベル以上の破滅として発動されます。これは破滅として術法を発動することで表現されます。▼術の選択
プレイヤーの判断により、任意の術を破滅として発動させることが出来ます。術法はどの系統のものでも使用可能で、習得に制限項目があるものでも、それらの条件は一切無視して構いません。
術法の数は非常に多く、その全てを把握して場面に適切なものを選択するのは大変です。そのため、術法の効果から適した術を検索できるよう、「奇跡と破滅」のページが用意してありますので、ぜひこちらを活用して下さい。▼発動
破滅として術を発動させる時は、発動判定を行う必要はありませんし、準備時間も0として扱うことが出来ます。▼ウィルパワーの消費
破滅を発動させるためには、術レベルと同じだけのウィルパワーを消費しなければなりません。
○条件/制約
▼目的
破滅を引き起こすのは、激しい後悔や周囲の反発などのネガティブな感情です。プレイヤーが自らのキャラクターの行動を制止したい場合や、プレイヤーの意図とキャラクターの性格や行動方針が一致しない時などに、破滅を発動させるとよいでしょう。たとえば、相手に攻撃を当ててしまったことが間違いだと気付いた場合は、破滅を発動させて自身の武器を壊したり、キャラクターの足を滑らせたりすることが出来ます。
破滅の発動は、興味本位やセッションをいたずらに混乱させるために用いるべきではありません。あくまでも状況のコントロールのために行うもので、最終的にセッションの課題を達成することを目的として発動させなければなりません。▼認識
キャラクターは破滅の発動を認識していません。普通は運が悪いと考えることでしょう。あるいは、悪魔の仕業や変異現象だと思うこともあります。▼制限
状況から考えて極端に不自然な破滅を起こすことはできません。周囲の誰かが不自然だと感じた場合、破滅は発動しないことになります。
また、奇跡的現象と同様に、同じ目的で繰り返し破滅の発動を行うことは出来ません。ただし、この制約は1つのシーン/イベントが終わるまでとなり、シーン/イベントが変わった後であれば再び自由に破滅を発動させることが可能となります。
○効果
破滅の基本的な効果は奇跡的現象の場合と同じ扱いとなります。
▼達成値
何らかの理由で達成値を求める必要がある場合は、消費したウィルパワー(=術レベル)を達成値として扱って下さい。抵抗するような力が働いている場合は、達成値=[難易度(あるいは相手の達成値)+術レベル]として下さい。▼範囲
注意しなければならないのは、破滅の効果は対象となるキャラクターのみに適用するということです。広範囲に効果を及ぼす術でも、なるべく最小限に押さえて発動させることになります。◇例外
GMがシナリオのコントロールや演出のためにどうしても必要と考えた場合は、周囲に何らかの被害が及んでも構いません。とはいえ、発動させたキャラクター以外には、回避や抵抗の判定を行うなど、被害を逃れるための何らかのチャンスがあって然るべきです。
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例外的現象
GMが認めれば、以下のような選択ルールを導入しても構いません。
○時間の遡航
すでに起こってしまった出来事を覆すために、奇跡や破滅を発動したいと考えることもあるでしょう。このような要望があった時、GMはウィルパワーの追加消費と引き換えに、奇跡/破滅の使用を認めても構いません。
ただし、あまり過去の出来事を覆すのもゲームとしては良くありませんし、場合によっては話の流れに矛盾が生じるため、行動を1つ遡るたびに+1点という具合に、任意に消費ポイントを増やしていって下さい。
○協力発動
複数の人間が協力して1つの術を発動させても構いません。
▼感情の共有
協力発動に参加できるのは、その時に同じ願いや感情を抱いている者に限られます。この条件に適合するとGMが認めるのであれば、その場にいないキャラクターを発動に参加させても構いません。▼ウィルパワーの基本消費
この場合は、複数人でウィルパワーを出し合って発動を行うことになります。どのように消費を分担するかは自由に選択することが出来ます。▼ウィルパワーの追加消費
協力発動に参加するためには、それぞれウィルパワーを1ポイントずつ消費する必要があります。つまり、各人のウィルパワーの消費は、通常より1点だけ多くなるということです。
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