判定の基本
社会特性として設定される要素を通じて、周囲に何か働きかけを行ったり、特定の対象を利用することが出来ます。
○判定
▼基準
指定された能力値にいずれかの社会特性のレベルを加えた値が判定の基準となります。▼範囲
判定を行う前に、どの分野や範囲を対象とするのかを、個人分野の中から1つ選択して指定する必要があります。▼利点
影響判定に成功した場合は、その他の交渉などを改めて行う必要はありません。たとえば、交友のある人物を対象とした判定に成功すれば、すぐに相手の助けを得られることになります。▼代償
判定の結果によって誰かに負担をかけてしまった時は、代償となる金品を支払ったり、後で借りを返す必要があります。ただし、借りを返すまでは相手を判定対象として用いることが出来なくなります。また、相手から何か要請があった場合、原則としてキャラクターの側からは断ることが出来ないものとして下さい。
○種類
影響判定には以下の種類があります。
▼接触判定
個人分野として獲得している対象を通じて、事件などの何らかの出来事に関係したり、その場に居合わせたりするための判定です。▼交友判定
交友人物として設定されているNPCから、何らかの援助を得るために行う判定です。▼要請判定
身分、地位、職業に付随する権限をもって、相手に圧力をかけたり組織を動かすことが出来ます。
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接触判定
個人分野として獲得している対象を通じて、事件などの何らかの出来事に関連したり、その場に居合わせたりするための判定です。
○基本
▼目的
主にその場にいないキャラクターが、知り合いなどを通じてシーンに登場する目的で試みるものです。判定が必要なのは、予めその場に居合わせることが出来なかった場合や、合流に手間取った場合、あるいはシナリオに参加する手がかりがない場合などが該当します。特に登場に苦労していない状況では、この判定を行う必要はありません。▼制限
距離や物理的に封鎖されているなどの理由から、どう考えてもその場に居合わせるのが不可能だと考えられる場合は、GMの権限で判定を拒否することが可能です。
○判定
▼能力値
判定に用いる能力は【導引】となります。▼社会特性の選択
判定に使用する社会特性は、手がかりとなる存在との関係や、そこに到るまでの過程や手段に応じたものを選択します。たとえば、知り合いを通じてその場に居合わせたり、個人的な習慣から偶然に通りかかるなどの理由であれば、《経歴》とを用いることになります。他にも、身分や業績を理由にパーティに招待されたことにしたりするなど、様々な理由が考えられるでしょう。▼難易度
判定の難易度は、偶然性の度合いや関連の大きさを考慮して設定して下さい。
○効果
▼判定の成功
判定に成功した場合は、指定した対象を手がかりとして事件に関与したり、その場所に登場することが可能となります。▼状況
どのような状況で対象と接触するのかや、その場に現れるタイミングといった詳細要素については、GMの指示に従って下さい。
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交友判定
〈交友人物〉として設定されているNPCから、何らかの援助を得るために行う判定です。
○基本
▼目的
〈交友人物〉に支援を頼むための判定で、これに成功すれば相手はできる限りの範囲でキャラクターを助けてくれます。ただし、交友判定はあくまでも行動支援を目的としたものであり、過剰な要求を行うことは出来ません。NPCがシナリオの課題を解決するような状態にはならないよう、GMは特に注意しなければなりません。
▼利点
◇判定
通常の説得や交渉のように相手との対抗判定を行ったり、判定を繰り返し要求されることはありません。1回の判定に成功すれば、自動的に援助を受けることが可能となります。◇PCからの接触
GMがシナリオの都合で制限したり、物理的に無理のある状態でない限り、〈交友人物〉にはいつでも接触をはかることが出来ます。相手と出会うための手段を考えたり、居場所を特定するための事前調査などを行う必要はありません。また、会うまでに要する時間も、可能な限り最短のものとすることが出来ます。相手の行動圏内にいるのであれば、偶然に通りがかるなどの処理をしても構わないでしょう。◇相手からの接触
GMが認めるのであれば、相手から自分に連絡をさせたり、PCのいる場所に呼び寄せるといったことが可能となります。これはプレイヤーの意思によって実現することですが、ゲーム世界では偶然の出来事として扱われます。ですから、状況としてあまりに不自然であったり、偶然にもあり得ないと考えられる行動は認められません。
○条件
▼代償
〈交友人物〉への頼み事は通常の交渉とは異なり、代償を要求されるわけではありません。小さな頼みごとならば無償で行ってくれるでしょうし、相手との関係によっては積極的に力を貸してくれるかもしれません。しかし、結果的に大きな犠牲を相手に強いたり、危険に晒すような事態に陥った場合、キャラクターは何らかの適切な代償を支払う必要があります。
▼関係の悪化
相手に対して失礼な振る舞いを続けたり、無理な要求を繰り返した場合は、〈交友人物〉との関係が悪化する可能性があります。
◇絶交
絶交に至る可能性があるとGMが判断した時は、[判断+経歴レベル]を基準とした判定を行わせて下さい。これに失敗した時は、相手と一時的に関係が絶たれることになります。判定の難易度は相手の機嫌に応じて決定します。この場合、PCの態度に応じて幾らかの修正値を与えても構いません。◇修復
相手との関係を修復できるイベントがあった場合、GMは[判断+経歴レベル]を基準とした判定を行わせて下さい。判定の難易度は相手の機嫌に応じて決定します。この判定に成功すれば、再び相手を〈交友人物〉として扱うことが出来るようになります。
○要求
プレイヤー側が要求できるのは、家族や友人に頼んでも無理のない範囲の内容に限られます。特に、相手の身を危険にさらすような頼み事は不可能となります。
▼情報提供
特定分野の情報ルートから、相手が許す限りの範囲で情報を教えて貰うことが可能となります。▼代理行動
人手が足りない場合に、キャラクターの代理として行動してくれます。また、相手の能力値や技能を借りて判定を試みることが出来ます。▼借金/借用
借金を申し入れたり、物品を借り受けることが出来ます。▼物品入手
人脈を頼ったり社会的地位などを利用して、入手困難な品物を融通してもらったり出来ます。また、経歴を利用して必要なものを短時間で掻き集めたり、裏社会の知り合いを通じて非合法の品を手に入れることも不可能ではないでしょう。▼間接的支援
不在の間に仕事を任せたり子供の面倒を見てもらうなど、舞台裏でのキャラクターの活動を手伝ってもらうことが出来ます。▼その他の恩恵
GMが認めるのであれば、以下のような恩恵を得られることにしてもよいでしょう。・例:事前準備の手伝い、知人の紹介、紹介状を貰う、招待、送り迎え、届け物の配達、預け物の管理、情報の伝達、隠れ家の提供...etc.
○判定
▼能力値
判定に用いる能力値は【判断】となります。▼社会特性/個人分野の選択
判定に使用する社会特性は《経歴》となります。個人分野は対象となる〈交友人物〉が自動的に選択されます。▼難易度
判定の難易度は、支援の内容や手間などを考えて設定して下さい。▼修正値
〈交友人物〉に関しては、既にある程度の情報を得ているので、事前情報を得てないことによる不利な修正を受けることはありません。しかし、知り合いといえども礼儀を欠いた行動には不快感を覚えるでしょうし、何を言っても許されるわけではありません。PCの行動に問題があると思われる場合は、マイナスの修正を与えて判定を行わせて下さい。
○効果
判定に成功した場合、相手に要求を承諾して貰うことが出来ます。
▼容易
頼み事をした相手にとって困難な頼みごとでなければ、改めてNPCに判定を行わせる必要はありません。交友判定に成功した時点で、相手の行動は成功したものと扱って下さい。
どの程度の成果を得られるかは、交友判定の成功値の大きさに左右されます。GMはプレイヤー側の要望や状況、NPCの能力などを考慮しながら、成功値に応じた結果を描写して下さい。なお、難易度に達成値が足りない時でも、何も効果が得られなかったとするのではなく、程度の低い成功として扱って構いません。▼困難
困難だと思われる頼み事をした場合は、相手の能力値や技能を用いて判定を行なう必要があります。▼時間
要求を達成するまでにどの程度の時間がかかるかは、頼み事の難しさにかかわらず判定の結果を見て判断する必要があります。
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要請判定
身分、地位、職業に付随する権限をもって、相手に圧力をかけたり組織を動かすことが出来ます。
○基本
▼支援
これは通常の業務や規則を逸脱した範囲での助力を得るために行う判定です。また、その立場における権限として認められる内容であっても、難しい要求を通すためにはこの判定に成功しなければなりません。なお、職務を遂行する上で基本的に必要な事柄や、その立場において当然受けられる支援については、判定を行う必要なく自動的に得られるものとして下さい。▼圧力
身分や職務上の地位を利用して、特定の組織や相手に対して圧力をかけることが出来ます。これは自分が属する集団内でも効力を発揮するもので、部下に圧力をかけたり敵対派閥を牽制したりといった行動も可能となります。また、自身のネットワークを使って相手の悪い噂を流布したり、物品の流通を制限するといった利用の仕方も考えられるでしょう。
○条件
▼基本
支援を受けるためには、組織や仲間を納得させるだけの理由や、強権を振るうことが出来る立場が必要となります。▼効果
これはあくまでも行動の支援や状況を変化させるために行うものですから、判定の成功がシナリオの解決に直結するような要求については、GMの権限で却下したり効果を制限して構いません。たとえば、組織に要請して動員をかけたとしても、後方援護や自身が出来ない行動を肩代わりしてもらうなど、制限された範囲でしか助力を得られないものとして下さい。▼代償
基本的に無理な要求を通すための判定なので、上司や仲間に大きな借りをつくったり、相手の怨みをかうことになるでしょう。また、自身の評価を大きく落としたり、悪評が立つといった事態に陥ることも考えられます。
○判定
▼能力値
判定に用いる能力値は【判断】となります。▼社会特性の選択
判定に使用する社会特性は、影響を与える存在や利用する権限に応じたものとなります。たとえば、社会身分や役職に付随する権限を利用して圧力をかける場合は《身分》を用いますし、所属組織を動かすためには《経歴》を判定に利用することになります。他にも、財力を利用して根回しを行ったり、〈交友人物〉を通じて何か働きかけを行うことも可能でしょう。▼難易度
判定の難易度は、要求の難しさや手間などを考慮して設定して下さい。
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