会話/直接対話

会話技術駆け引き圧力虚偽


 

会話技術


 うまく会話をしたり演説をするための技能です。自分の言いたいことを誤解のないよう正しく伝えたり、効率良く会話を進めることが出来ます。


○質問

 質問(一般:判断+会話技術)の判定に成功すれば、相手との会話の中から必要な情報をうまく引き出すことが出来ます。これは単に何かを尋ねるだけではなく、相手が何かを思い出すための手助けをしたり、効率良く短時間で情報を集めるために必要な技術となります。また、要領を得ない話の要点をうまくまとめて、正しく整理された情報を引き出すといったことが出来るかもしれません。
 判定に失敗した場合は、質問に対する答えをうまく引き出すことが出来なかったり、余分に時間がかかったことになります。状況によっては、相手は適当な答えを返したり、体よく追い払われてしまうこともあるでしょう。


○説得

 誰かを説得しなければならない場合は、説得(一般:判断+会話技術)の判定に成功する必要があります。相手が説得を拒もうとするのであれば、【自我抵抗】との対抗判定を行うことになります。説得を行うためには、正しい理屈をもって相手を納得させる必要があります。もし、相手が同意するような内容を述べることが出来ない場合は、不利な修正を与えて判定させてもよいでしょう。また、あまりにも的外れな説得については、最初から効果がないものとして扱ってかまいません。


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駆け引き


○基本

 自分の要求を通したり、双方が条件を持ち出すような場合は、《駆け引き》の技能同士で対抗判定を行います。


▼信頼関係
 相手がこちらを信用していない状態では、まともな取り引きを行うことは出来ないでしょう。同様に、非常識な要求や条件を提示した場合にも、相手の信頼を損なう可能性があります。このような状況にある時は、信用(一般:判断+会話技術)の判定に成功しなければなりません。
 実際に処理を行う場合は、条件をあまり複雑にするとセッションが停滞する可能性がありますので、信頼関係は破綻、不信、中立、信頼の4つの状態を推移すると考えて下さい。通常の条件では、中立以上の状態でのみ取り引きが可能となり、信頼を得ている場合は交渉をスムーズにとり行うことが出来るでしょう。


○要求

 要求を通したり、相手から持ちかけられた話を自分の望む形に進めたいなどの場合には、《駆け引き》の判定を行う必要があります。ただし、どれほど口がうまかったとしても、絶対に無理な要求を通すということはできません。


▼基準条件
 規則として決定しているものを覆す必要がある場合には、GMが設定した難易度を上回る必要があります。この判定に成功すると同時に、相手人物との対抗判定にも勝利すれば、話を通してもらえることもあるでしょう。


○交渉

 商談など、相手と何らかの取り引き行うためには、交渉(一般:判断+駆け引き)の判定を行う必要があります。交渉は相手を騙す技術ではなく、相互に納得できる条件で取り引きを行ったり、相手の欲するところを的確に把握するために用いるものです。特に商売人たちはこの技能に卓越しています。


▼条件

◇前提
 交渉は互いに何らかのメリットがある場合にのみ行うことができるものです。これは詐欺とは異なり、達成値でどれほど相手を上回ったとしても、明らかに損益が出るような取り引きや、一方的に害を被るような要求を相手に承諾させることは不可能です。
 プレイヤーが持ち出した条件が明らかに不服である場合は、わざわざ技能で判定する必要はありません。その辺りの常識についてプレイヤーが気づいていないようであれば、常識判断(一般:判断+一般情報)や該当する専門知識の判定を行って、それを教えてあげても構わないでしょう。

◇要求
 交渉を行うためには、まず自分の要求を提示する必要があります。

◇交渉材料
 交渉を行う場合は、何を交換条件として提示できるのかを明らかにする必要があります。単に金銭や物品だけでなく、人質の解放やデメリットの緩和(口止め、干渉の停止など)、あるいは将来的な約束(貸し借り)といったものも交渉材料として扱うことが出来ます。

◇最低条件
 交渉を行う際には、お互いにどれだけまでなら譲歩できるかを予め決めておく必要があります。たとえば、買い物でまけてもらおうと思って交渉を持ちかけた場合でも、店の人間が1割しか値引きしないと決めていたならば、奇跡的成功でもない限りは1割までしかまけてくれないのです。


▼歩み寄り

◇検討
 交渉や要求を持ちかけるだけでなく、相手の発言から妥協点を判断するために《駆け引き》の技能を用いることが出来ます。この他、相手の顔色から真意を探るために《精神知識》の判定を行ったり、世間や業界の常識に照らし合わせて判断するために、《所属知識》や《一般情報》といった技能による常識判断を行っても構いません。

◇交渉不可能/決裂
 相互の条件が折り合わず、歩み寄りがまったくない状態では、判定を行うまでもなく交渉は終了となります。


▼判定と結果

◇対抗判定
 対抗判定に用いることができるのは、同じく駆け引きの技能となります。この判定で勝利した側は、自分が提示した取り引きの条件を、相手に承諾させることができます。

◇効果
 要求をどれだけ通せるかは、駆け引きの成功値によって決まります。金額であれば、成功値が1上がるごとに5%だけ自分の利益を上乗せすることが可能です。そうでない場合は、成功値が2につき1つの頼み事を叶えてもらうことができます。成功値が1であれば、半分くらいしか力を貸してもらえないことになります。

◇拒絶
 対抗判定で敗北した場合でも、最低ラインを下回る条件で取り引きを行う必要はありません。自分が明らかに損害を被るような条件であれば、それを断ることが可能です。ただし、それを無碍に断ることで心象を悪くしたり、相手との関係に亀裂が入る可能性もあります。

◇再交渉
 相手がこちらの条件をのまずに交渉が決裂した場合でも、条件を変更して譲歩するのであれば、再度の交渉にのぞむことも可能となります。ただし、相手が交渉の席につくかどうかは、GMの判断次第となります。


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圧力


 恫喝など心理的な圧迫を伴う手段を用いれば、相手よりも精神的に優位に立つことが出来ます。


○心理的影響

 会話には心理的な作用や立場が大きな影響を及ぼします。相手の弱みをついて動揺を誘ったり、脅迫するというのも交渉のテクニックの1つなのです。


▼手段

◇弱み
 ちょっとした弱みを突かれるなどの心理的な駆け引きを持ち出された場合、【自我抵抗】の判定に成功しなければ、それ以降の判定にマイナスの修正値を受けることになります。
 判定の難易度は、衝撃度の項目を参考にして下さい。【自我抵抗】に失敗した場合はそれ以後の会話判定に、だいたい失敗値(難易度−達成値)と同じぐらいのマイナス修正を受けることになります。

◇威圧
 威圧(一般:判断+駆け引き)の判定を会話時に用いることも出来ます。これによって相手を脅して取り引き進めたり、隠していることを白状させたりすることが可能となります。
 相手は自我抵抗による対抗判定を行うか、《駆け引き》の技能を用いて逆に威圧を試みることによって、これに抵抗することが出来ます。威圧に成功した場合、一定の間は相手に口を挟ませることなく、強引に会話を押し進めることが可能となります。

◇尋問
  軍、警察、諜報機関などが用いる質問方法で、心理的な圧力を加えることで相手の自供を引き出すことが出来ます。これは明らかに質問していることがわかるので、相手は自我抵抗による対抗判定を試みることができます。


○再抵抗

 時間が経って恐怖心が薄れたり、何らかのキーワードによって自分の心を持ち直したり、形勢が逆転するような条件が整えば、再び自我抵抗などを用いた対抗判定を行うことが出来ます。


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虚偽


 相手を騙す目的で人に近づくことも決して少なくはありません。それを生業としている詐欺師だけではなく、他の目的を遂げるためにやむなく嘘をつくこともあるでしょう。ここでは、相手を騙すための判定について解説します。


○技能

▼詐術
 これは裏社会の技能に含まれる専門分野で、うまい話などをもちかけて他人をだまし、思い通りの行動をとらせる技術です。詐術は演技とは異なり、詐欺師のような犯罪者や悪徳商人が得意とするもので、人間心理の隙を突くような手法が主となります。数字トリックや法律の隙をつくような手法もこれに含まれます。
 この知識があれば詐欺を仕掛けるだけでなく、相手がこちらの話に乗り気であるかどうかや、引き際などを判断することも出来ます。また、計画した手法が相手の心理にどういった影響を与えるのか、つまり犯罪手法の妥当性について予測することも可能です。


▼演技力

◇嘘
 嘘(一般:判断+演技力)の判定に成功すれば、うまく嘘をついて相手を騙すことが出来ます。ただし、いくら達成値が高かったとしても、明らかに嘘や誇張とわかる荒唐無稽な話は、最初からまったく相手にされない場合もあります。

◇誘惑
 自分を魅力的に見せて異性を魅了し、誘惑することが出来ます。ただし、この判定に成功しても、あくまでも相手に自分のことを異性として意識させる程度にとどまります。好みに合うかどうかはまた別の問題ですし、その後の態度次第では見限られてしまうこともあるでしょう。


○対抗判定

▼種類
 以下のような手段を用いて、嘘や詐欺に対抗することが出来ます。
 
◇抑制

 詐欺や誘惑に引っ掛かる人間というのは、大小にかかわらず利益に対して期待を抱いているものです。もし、相手の誘いにわずかでも乗る可能性があるのであれば、【自我抵抗】による判定を試みなければなりませんが、まったく興味がない話に対して抵抗を行う必要はありません。

◇矛盾看破
 相手の話に疑念を抱くためには、情報分析(一般:判断+分析力)による対抗判定に勝利しなければなりません。ただし、この判定が適用されるのは相手の話に矛盾があったり、常識から考えて疑わしいと判断できる内容が含まれている場合に限られます。

◇精神判断
 相手の顔色や口調から積極的に嘘を見抜こうとする場合には、精神判断(一般:判断+精神知識)の判定を試みることができます。成功値が低い場合は違和感を感じる程度となり、よほど高い成功値が出た場合でもなければ明確に嘘とわかることはありません。GMは成功の度合いに応じて適当な情報を与えて下さい。

◇裏社会
 よく知られた手口の犯行である場合は、犯罪知識や詐術の専門分野を習得していれば、裏社会の技能で詐欺を見破ることも出来ます。


▼制限
 現在のエルモア地方は、社会形態や科学技術など様々な分野において変革の時期にあり、それに絡んだ詐欺も増えてきています。このような詐欺の場合は、経済や科学に関する専門的な知識がなければ、相手の嘘を見破ることは困難です。ですから、知識以外の部分で相手の素性を見破るなり、専門家の意見をあおぐなりしなければ、簡単に騙されてしまう可能性が高くなります。


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会話技術駆け引き圧力虚偽