ロンデニア植民地/全体

基本情報現況


 

基本情報


○統治制度

 ロンデニア植民地は準州として扱われています。北東部(A-1、A-6)にあるフロリア準州と、西部(C-5、C-6、C-7)にあるベルナデル準州の2つが存在します。


▼管轄
 植民地の管理や開発計画を行うのは、行政省の1つである外地省となります。

▼首長
 行政長として自治体を統括するのは、外地省から派遣される植民地総督(任期4年)です。植民地の住民は政治的権限が低く、自らの代表(総督)を選挙で選ぶ権利はありませんし、総督の選抜に対して意見が反映されることもありません。

▼制度
 
植民地(準州)は国家制度を模倣した行政組織と議会を持ちます。州権はあまり強くなく、独自に州法を定めることは出来ませんが、条例という形で規制条項を設けることは可能です。

▼監査
 植民地には外地省から監査官が派遣され、調査・報告を行ないます。


○下部組織

▼辺境自治区(開発地区)
 辺境の開拓地は自治区となっており、植民地提督から任命された外地省役人が地区長官として派遣されます。地区長官の任務と権限は多岐に渡っており、開拓に関わる業務のみならず、政治、行政、司法の全てを管理・監督することになります。自治区における事実上の独裁者で、開拓地から得られる収益をごまかしたり、囚人を虐待するなどの不正が後を絶たないのが現状です。

▼ペルソニア環境地理局
 外地省の下部組織の1つで、ペルソニアの地理、気候環境、生物生態といった情報を調査・管理する部署です。この機関では冒険家などから辺境地域の探索報告を積極的に買い集め、効率的に情報収集を行なっています。また、探険家や案内人を直接雇って、探索行に出すこともあります。

▼居留地管理局
 外地省の下部組織の1つで、原住民の居留地を管理統制する機関です。多くの場合、各居留地には軍の部隊が警備についており、被征服民の監視と管理局員の警護を担当します。


○流刑労働

 ロンデニアでは犯罪者に労働刑を科す場合がありますが、最近では都市人口の増加に歯止めをかける目的で、ペルソニア大陸やファイン=ファウンドといった植民地に囚人を送り込み、開拓作業に従事させる流刑労働が目立って増えています。
 流刑囚は収容所に入れられ、辺境軍の監視のもとで重労働を強いられます。本国の監視の目が届かないことから、不当な虐待や収容所経費の不正流用などが相次いでおり、過労による衰弱や傷病、あるいは栄養失調といった理由で、受刑者が死に至るケースも少なくないようです。


○治安

▼警察
 本国と同様の警察制度を取っており、準州警察が全体を統括しています。警察組織は通常の形態で、警察署の中にいくつかの部署があり、刑事や警察官が業務を担当します。全体的に人手が足りない状態であるため、軍が巡回を担当する地域もありますし、保安官の数も本国よりずっと多くなります。


▼軍事

◇管轄
 職業軍人と徴兵からなる近代的な常備軍を保有し、陸軍省と海軍省がそれぞれの軍事全般を統括しています。陸軍は地方ごとに管区として分割されており、それぞれの部隊は方面軍として活動します。海軍は本隊と植民地隊で分割されます。
 ペルソニア植民地の場合、陸軍は各準州を担当する集団が1つの方面軍として扱われます。海軍の場合は、植民地隊の全体が1つの方面軍として扱われ、これが幾つかの軍団に分かれて各々の任務を担当します。

◇出動
 植民地軍の直接の指揮をとるのは派遣された将校ですが、出動には植民地総督の許可・要請が必要となります。


○宗教

 ロンデニア国民の多くは聖母教会を信奉していますが、国教と定められているわけではありません。そのため、植民地においても強制的な改宗が行なわれることはありませんが、表立って布教活動を行なっているのは聖母教会だけとなります。また、植民地を統制する上で害になると思われる現地宗教については、何らかの理由をつけて活動を制限したり、犯罪行為の捏造(祭事における麻薬の使用、反政府活動集会としての認定など)を行なうなどして取り締まることもあるようです。


○移動

 通常の移動手段に加えて、以下のような乗用機関が利用されている場合があります。


▼観測気球
 ペルソニア環境地理局は観測用の気球を所有しており、高地から地理や気候の観測を試みています。

▼飛行船
 非公式の記録ですが、かつてロンデニア軍は2隻の飛行船を建造し、大断崖の向こう側への飛行を試みたことがあります。しかし、強力な風と炎の結界により1隻が大破、もう1隻にいたっては消滅するという結果に終わっています。

▼牽引用フラットバイク
 荒れ地や砂地を移動できるように作成された無限軌道(キャタピラ)式の乗用機関で、我々の世界にあるスノーモビルの形に近い幅広のものです。これはもともと牽引用として作成されたもので、搭載されている霊子機関を利用して、ロープ巻き上げ機(ウインチ)を動かすことも可能となっています。
 これは発掘作業を目的としてロンデニアで開発されたため、数台がペルソニア大陸で利用されているだけとなります。しかし、その有用性が認められ、陸軍でこれを採用しようとする動きもあるようです。


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現況


○統治状況

 かつてベルナデル準州(C地域)では、植民地総督の専横時代が長く続いたことから、ロンデニアは植民地を厳しく管理してきました。現在の植民地総督は、中央政府の意向を告げる役割を完全に果たしており、植民地の統治という面においては何も問題ない状態です。
 その一方で、本国の目が届かないことから、植民地内では賄賂などの汚職が頻繁に行なわれています。また、現地民に対して軍や警察が威張り散らしたり、辺境や流刑民の居留地で非道な振る舞いをすることもあり、虐げられる側の不満が高まっているようです。


○政治派閥

▼外套派
 外地省および海運省の議員を中心とする政治派閥です。ペルソニア交易に関して力を持つ船舶会社、奴隷売買組織、植民地農場の経営者などを支持者に持ち、植民地に関する既得利権を保護するために活動しています。
 
◇限定情報
 この派閥には黒い噂が絶えず、麻薬の密売などに関与しているという話もありますし、ヴァディス短剣党という秘密結社と繋がりがあるとも囁かれております。短剣党は実際に、テロ活動を模して外套派支持者の敵対会社などを攻撃したり、派閥の不利益に繋がるデモ活動などを妨害しています。ここ数年の調査によって、その背後関係に繋がる幾つもの事実が明らかになったため、現在は政府の要請を受けた公安警察が、より詳細な情報の収集に取り組んでいるようです。なお、この件に関する取材を行っていた政治ジャーナリストと、その知人である官僚の1人が強盗に見せかけて殺害されていることから、警察の方でも警戒を強めています。


○侵略

 南下のために重要なラシャン川流域(D-2)は、各国が狙っている場所となります。そのため、他国に先んじてこの地を手に入れるのは重要課題で、現在はマルクトハーム共和国(D-1)やロゴン=ロゴナ(D-2)への侵攻を準備している最中です。また、周辺植民地の思惑を調べるために、密偵による情報収集も継続して行なっています。


○麻薬問題

 中東部(D-1地域)の植民地に近い辺りには、悪魔の緑地帯と呼ばれる地域が存在します。ここは ロンデニアのギャングが密かに麻薬を栽培させている場所で、ここでセロの樹からセロウィルという麻薬が精製され、大量に本国へ密輸されています。
 もともとこの木は中央地方から持ち込まれたものらしく、葉は疲労回復などの薬としてタバコと同様に用いられていました。毒性や習慣性はないのですが、1度に大量に摂取すると虚脱感をもたらしたり、時には錯乱状態に陥ることから、近年では取り締まりの対象とされています。
 ギャンググループと繋がっている交易商人が密輸に関わっているらしいのですが、さらに軍隊の一部がこれに加担し、賄賂を貰っているという噂もあるようです。そのため、植民地政府も対応に慎重になっています。


○鉄道敷設

 最近の変わった話題としては、ベルナデル準州(C地域)での長距離鉄道の敷設計画があります。これはロンデニア単独ではなく、C-10地域の鉱山開発も含めて、ルワールと共同で進める案も持ち上がっており、多くの利権が絡む大プロジェクトとして注目を集めています。しかし、そのためには原生林を伐採したり、聖地として崇められている場所を破壊する可能性があるため、原住民の激しい反発を受けています。
 鉄道の敷設を進めるのは、C-12地域の植民地化にも関連しています。鉱山開発を行なっている場所は起伏に富んだ山地であると同時に、原住民に襲われる可能性が殆どないことから、現在は軍と呼べるほどの兵数を置いておりません。そのため、各国はペルソニア調停会議でここをロンデニアの支配地として認めず、実効支配はしているものの他国の干渉を受ける可能性が残されています。また、鉱山から産出する資源の輸送も含めて、これらの問題を一挙に解決する手段として鉄道は期待されており、一刻も早く事業を進めたい考えでいます。


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基本情報現況