魔性変化
○特殊能力
真魔は以下のような特殊能力を用いて人間を堕落させ、魔性化することで自らの力を維持しようとします。
▼魔性の血印(自動発動)
能力:霊力 作用:さまざま 対抗:生命抵抗
距離:― 時間:永久 範囲:1対象
効果:自身の血を飲ませることで、対象を魔性化することが可能となります。対象は【生命抵抗】の判定を行ない、抵抗できなかった場合は【生命値】に差分ダメージを受けると同時に、『魔性の血族』へと変化することになります。
ただし、この能力によって魔性化が起こるのは、対象の側がそれを悪魔の血だと認識している場合に限られます。知らない者に単に血を飲ませた時は、【生命値】にダメージを被るだけとなります。
▼悪意の種(能動発動)
能力:霊力 作用:― 対抗:精神抵抗
距離:10m 時間:永久 範囲:1対象
効果:相手が抱いている想いを悪意に染め、それを支配イメージとして精神に刻み付けます。真魔は【霊力】を基準とした判定を行ない、相手は【精神抵抗】でこれに対抗します。この判定で真魔の側が勝利した場合、その際の成功値が強制度として与えられます。その後、対象は支配イメージによって行動に影響を受け、悪意に満ちた行動を取ったり犯罪行為に手を染めることになります。そして、最終的に発狂状態に陥った時は、即座に『魔性の血族』へと変化してしまいます。
これは呪詛の一種であり、解呪するには呪詛払い(浄化系、霊媒系)か呪法解除(魔力操作系)の術法を用いなければなりません。また、対象が抱いている思いを昇華することで、この能力の影響を解除することも可能ですが、そのためには克服イベントを乗り越える必要があります。
○魔性の血族
悪魔の誘いに乗って堕落した人間は、魔界へと落ちてしまうのだと言われています。そして、魔人へと転生を果たすのだというのが一般的に言われていることです。しかし、実際には魔人となるのではなく、『魔性の血族』と呼ばれる別個の存在へと生まれ変わります。
▼瘴気化
魔性の血族へと変化した人間は、属性が瘴気へと変わってしまいます。
▼邪悪化
魔性の血族は悪魔に従属した存在であり、邪悪な存在へと生まれ変わってしまいます。その行動や考え方は極めて悪魔的であり、変化した後は人間を堕落させることに腐心したり、悪意に満ちた犯罪的行動を繰り返します。実際、犯罪者の中に魔性の血族が紛れ込んでいることもありますし、彼らに影響されて犯行に及ぶ者も少なくはありません。
▼邪痕
堕落させた悪魔との間に霊的な繋がりが生まれ、自動的に邪痕が刻み込まれることになります。魔性の血族でいる間、この邪痕は永久的に消えることはありません。
▼能力
魔性の血族へと変化した者は、以下のような能力を身につけます。
◇霊的感覚
知覚手段として霊的感覚を身につけます。◇状態変化
魔性の血族は気絶することが無くなり、データ上では状態変化は「気絶なし」に変化します。◇選択
GMの判断によって、最大で3つまでの特殊能力を自由に獲得することが出来ます。
○魔性の心臓
魔性の血族が死亡した時、その心臓は『悪魔の心臓』によく似た漆黒の石に変化します。これが『魔性の心臓』と呼ばれるもので、悪魔がこれを魔界へと持ち帰って自分の名を刻むことで、配下の者として転生させることができると言われています。
しかし、実際には魔人となるわけでもなく、配下に転生させることが出来るわけでもありません。彼らはこの石をエネルギーとして、永遠の命を維持しているだけなのです。もっとも、悪魔は魔界では肉体が老化することはないので、別の次元へと移動した時のみ必要となります。
▼瘴気
魔性の心臓も悪魔の心臓と同様に瘴気の結晶であり、周囲に瘴気を呼び集める力があります。長く所持していた場合、瘴気によって悪意の種の特殊能力と同様の効果を受ける可能性があります。
▼魔性化
魔性の心臓を体内に取り込んだ生き物は、同じく魔性の血族へと変化してしまう可能性があります。
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黒の契約
○基本
悪魔は悪の伝道者として日々活動を続け、人々を堕落させてその魂を魔界へと持ち去ります。その際の手段として、まず繰り返し相手を誘惑し、力を貸してやることで自分の必要性を認めさせるのです。そして契約を取り交わし、後に退けないようにして相手の精神を追いつめます。ですから、悪魔はよほどのことがない限り、単純に人間を殺すことを選択することはありません。
悪魔の目的は相手を堕落させることなので、契約を交わした相手にいつまでも力を貸し続けてくれるとは限りません。むしろ相手をさらに不遇な状況に追いつめ、長く苦しむよう仕向けることの方が多いのです。そのために周囲の人間を積極的に傷つけたりもします。
▼伝承と実態
悪魔との契約は実際には口約束のようなもので、霊的に繋がりを持つわけではありませんし、それに拘束されることもありません。しかし、一般には契約は破棄できない絶対のものと信じられておりますし、実際に悪魔の側から契約を持ちかけて来ることもあります。契約において重要なのは、犠牲者が悪魔に魂を売ったと認識することであり、その罪は永遠に消えることはありません。悪魔は人間の苦しむ様を見ながら喜びに浸る一方で、相手を自身の支配下に置いて魔性化させるために、言葉巧みに誘惑を続けるのです。
一般には、堕落させた人物が高潔であればあるほど、魔界での評価は高いとされています。そして、より多くの魂を魔界へと引き込むことで力をつけ、位を上げるのだと言われています。また別の説では、魔に染まった魂を食らうことで、新たなる魔の力を手に入れるのだともいいます。しかし、これらは真実ではなく、彼らは人間の魂を穢して堕落させ、最終的には魔性の心臓を手に入れることが目的となります。
○悪魔の召還
悪魔を呼び寄せるためには、基本的には術法による召還を行わなければなりません。しかし、まったく効力がない儀式でも、悪魔の方がそれを見つけてあらわれることもあります。そのため、実効性のある儀式として伝わっているものも存在します。
こういった儀式には、多くの場合は生贄が求められます。それも自分に近しい者や愛する者であればなおよいとされているのですが、実際には何の意味もありません。ですが、よほど正しい知識がある者でなければ、そのことを信じているでしょう。また、悪魔の側からもそれを信じるように仕向けており、生贄が捧げられるまで隠れて様子をうかがっていることもあるようです。
○契約
悪魔に願いを叶えてもらうためには、『黒の契約』と呼ばれるものを交わす必要があるとされています。契約を交わした者を『黒の契約者』と呼ぶことがあります。
通常は3段階に分けて契約を重ねてゆき、段階が進むほどより大きな願いを叶えてもらうことができるとされています。しかし実際には、かなえて貰える願いの程度は悪魔の側が判断します。
▼第一段階
言葉の契約と呼ばれる儀式を行います。これは口頭による契約であり、単なる交渉に過ぎません。▼第二段階
文字の契約と呼ばれる儀式を行います。これは文書による契約であり、契約者は書類に自らの血でサインを行い、血判を押さなければなりません。この時、多くの悪魔は契約者に邪痕を与えるようです。▼第三段階
血の契約と呼ばれる儀式を行います。これは悪魔の血を飲というもので、契約者は『魔性の血印』と呼ばれる特殊能力によって、『魔性の血族』へと変化させられる可能性があります。悪魔の本当の狙いはこれであり、前段階を省略して血の契約を結ぼうとする者もいるようです。
○魔性の血印
血の契約によって、以下の特殊能力が発動します。1度目で魔性化できなかった時は、頃合を見計らって何度もこれを繰り返します。
▼魔性の血印(自動発動)
能力:霊力 作用:さまざま 対抗:生命抵抗
距離:― 時間:永久 範囲:1対象
効果:自身の血を飲ませることで、対象を魔性化することが可能となります。対象は【生命抵抗】の判定を行ない、抵抗できなかった場合は【生命値】に差分ダメージを受けると同時に、『魔性の血族』へと変化することになります。ただし、この能力によって魔性化が起こるのは、対象の側がそれを悪魔の血だと認識している場合に限られます。知らない者に単に血を飲ませた時は、【生命値】にダメージを被るだけとなります。
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悪意の種
悪魔は瘴気を人間の裡に植え付け、人間を徐々に魔性へと変化させることが出来ます。これは「悪意の種」と呼ばれる特殊能力で、処理方法は「精神支配」のルールに準じます。
○データ
▼悪意の種(能動発動)
能力:霊力 作用:― 対抗:精神抵抗
距離:10m 時間:永久 範囲:1対象
効果:相手が抱いている想いを悪意に染め、それを支配イメージとして精神に刻み付けます。真魔は【霊力】を基準とした判定を行ない、相手は【精神抵抗】でこれに対抗します。この判定で真魔の側が勝利した場合、その際の成功値が強制度として与えられます。その後、対象は支配イメージによって行動に影響を受け、悪意に満ちた行動を取ったり犯罪行為に手を染めることになります。そして、最終的に発狂状態に陥った時は、即座に『魔性の血族』へと変化してしまいます。
これは呪詛の一種であり、解呪するには呪詛払い(浄化系、霊媒系)か呪法解除(魔力操作系)の術法を用いなければなりません。また、対象が抱いている思いを昇華することで、この能力の影響を解除することも可能ですが、そのためには克服イベントを乗り越える必要があります。
○処理
▼支配イメージ
この場合に支配イメージとして扱われるのは、対象となる人間の心の傷や欲望といったものです。悪魔は瘴気を用いてそのイメージを増幅し、悪意や負の感情が表にあらわれるよう誘導します。
▼強制度
最初、悪魔は【霊力】を基準とした判定を行ない、対象の精神に悪意を植え付けます。これは心の裡に潜む欲望や負の感情を増幅するもので、相手はそれに対して【精神抵抗】を用いて対抗判定を試みます。相手が抵抗に失敗した場合、その時の成功値が支配イメージの強制度として与えられます。
▼衝動
悪意の種を植え付けられた後に、支配イメージを刺激するようなイベントが生じた時は、強制度を基準とした【自我抵抗】の判定を行なわなければなりません。この判定に失敗した場合は、【自我値】に対するダメージを受けると同時に、支配イメージに突き動かされて凶行に走ることになります。
たとえば、その支配イメージが欲望に関するものであれば、誘惑に負けて犯罪行為に手を染めることになります。また、恐怖や劣等感といった類いのものであれば、周囲を傷つけてでも自分の身を守ろうとしたり、相手を蹴落とすなどして自分の立場を維持しようとします。この時、対象の心は瘴気によって邪悪に染まっており、普段であれば考えもつかないような凶暴さを見せたり、周囲をかえりみない独善的な行動に走ることになります。
◇制止
言葉によって対象を制止しようとする場合は、説得(一般:判断+会話技術)の判定を行ない、相手の【自我抵抗】との対抗判定に勝利する必要があります。
○症状の変化
▼放心状態
【自我値】が0以下になって放心状態に陥った場合、それ以降は支配イメージに逆らうことが出来なくなります。この時、通常であれば放心状態となって正常な行動を取れなくなりますが、この特殊能力の影響下にある場合は判断力を失わず、表向きは普段と同じように行動しているように見えます。しかし、その精神は悪意に完全に支配されており、人として間違った行動ばかりを繰り返します。また、この状態にある時は周囲の言葉に全く耳を貸さなくなり、説得の判定も一切効果をあらわしません。
▼発狂状態
【現在自我値】が−【自我値】以下になり、対象が発狂状態に陥ってしまった時は、完全に『魔性の血族』と化してしまうことになります。
○支配イメージの解除
この場合は、魔力によって特殊能力を解除するか、核となる思いを昇華することで元に戻る可能性があります。
▼解呪
これは呪詛の一種であり、解呪するには呪詛払い(浄化系、霊媒系)か呪法解除(魔力操作系)の術法を用いなければなりません。なお、魔性の血族と化してしまった場合には、もはや解呪によって元に戻すことは不可能となります。▼克服イベント
支配イメージを乗り越える契機となるイベントが生じた場合、【自我抵抗】による克服判定を試みることが出来ます。この判定の難易度は、支配イメージの強制度となります。どういったイベントによって抵抗判定が可能になるのかは、シナリオの内容やそのキャラクターの設定に合わせて、GMが個別に設定することになります。▼心理学的治療
この能力の影響下にある者は、大人しく他人の言うことを聞いたりすることはありません。そのため、心理学的な治療は一切効果を及ぼしません。
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