変異動物/小型哺乳類2

翼猫くぐりダヌキ三尾狐紐狐トビカワウソ夜魔コウモリ


 

翼猫


○判定

▼不明度:5
 衝撃度:0

▼判定技能
 一般分野
:動物知識(一般:記憶+生物知識)
 専門分野:動物学(専門:記憶+生物知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:翼猫/ウィング・キャット/コウモリネコ
 認識:変異動物/嫌悪
 利用:なし

▼生息地域:全域(主に南東部)/山地、森林など
  活動期:通年/夜行性
 遭遇頻度:きわめてまれ
  出現数:数体〜十数体
   反応:中立〜友好的

▼外見
 頭胴長60cm以上ある大型の猫です。特徴は背中に生えているコウモリのような羽で、広げると2m近くにもなります。全身は黒い毛で覆われています。翼が生えている以外は、普通の猫との差はありません。

▼概要
 翼の生えた奇妙な猫で、これを使って滑空することができます。翼は非常に大きく、かなり高い位置を飛ぶことができます。肉食性であり、滑空してネズミやウサギなどの小動物に襲いかかります。活動時間は主に夜間ですが、全身が黒い毛で覆われているので、これを見つけるのは非常に困難です。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:未分類(変異動物/哺乳類/六肢動物/ネコ類)
 骨格上は竜に近い生物で、翼も骨格で形成されていて自由に可動します。分類学上は独立した地位に置かれ、未だに何の仲間か特定されておりません。しかし、翼がある以外はほとんど猫と一緒であることから、猫の変異種という説が有力です。

▼詳細情報
 性格は穏やかで、他の知的生物に対しては友好的な態度で接します。しかし、あまりに静かに空を飛ぶことや、その奇怪な翼と黒い色から不吉の象徴として恐れられ、変異体として忌み嫌われています。今でも見かけたら駆除するというのが一般的な対応です。そのため、本来の友好的な性格とは裏腹に、人間を見かけると逃げ出すというのが彼らの通常の対応です。
 翼を持つものの、体重を支えて飛び上がるほどの筋力はないので、基本的には滑空のための皮膜として使われています。そのため、木の枝から飛び立ったり、斜面の高い場所から加速をつけて飛び立ち、上昇気流に乗って移動するといった用途で用いられています。
 十数匹で群れをつくり、集団でウサギなどの小動物を狩り、それを食糧としています。この猫は非常に頭がよく、狩りも効率的に役割を分担して行います。空から襲うものは基本的に追い立て役であり、実際は周囲に潜んでいるものが狩りの主役となります。しかし、上からのハンティングもかなり成功率が高く、群れそのものはあまり大きくなくても機能します。最大では20頭ほどの群れが確認されていますが、それは獲物の少ない地域の話であり、通常は4〜5頭ほどのグループが多いようです。グループはなわばりをもっており、マーキングによって互いの存在を知らせています。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力: 7  敏捷: 9  器用: ―
 記憶: 7  判断: 7  感応:10  霊力: 7

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
: 7  精神値:13
 自我抵抗: 7  自我値:13
 生命抵抗: 7  生命値:11

▼行動力:17

▼移動力:17/滑空21

▼状態変化:通常
   知能:低い
   弱点:なし
   属性:聖気
   感覚:一般/夜目


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 格闘攻撃
:格闘打撃 7(牙*気絶武器:0/爪:一)
      組打ち  6(牙*気絶武器:0/爪:一)

▼回避
 戦闘防御
: 9
 反射回避:10
  防御値:なし

▼戦闘方法
 争い事は好まず、戦闘に遭遇するようなことになれば、迷わず逃げる道を選びます。しかし、どうにもならない場合は、群れで外敵に対峙します。戦う時は、なるべく高い位置で優位を保とうとします。また、これは滑空して逃げるための準備でもあるのでしょう。形勢が不利になると、群れ全体で空を飛んで逃げようとします。大型の動物と戦わなければならない場面でも、牽制のために爪でひっかく程度で、なるべく相手の隙を見計らって逃げ出そうとします。ですから、戦闘ということについては、それほど危険な動物ではありません。


○特殊能力(一般:±0)

▼滑空飛行(自動発動)
 樹上などからジャンプして、目的地まで滑空して移動することが出来ます。


○バリエーション(専門:+4)

・術法を使うものもいるようですが、正確な情報は得られておりません。

・翼の色が異なる個体を発見したという報告もあります。

・鱗を持つ個体を発見したという報告がありますが、すぐに狩られて遺体は焼却されてしまったようです。


○未知(不明)

 翼猫は長く忌み嫌われていたので、研究はあまり進んでおりませんでした。しかし、これを専門として研究を行っていた、ある老齢の学者が存在します。その老人は翼猫を飼い慣らし、非常に詳細なデータを得たのですが、学会はこれを異端の研究として全く取り合わず、学会から追放してしまったという話です。その際、聖母教会から圧力を受けていたという噂もあります。彼の研究ノートは結局表に出ることはなく、老衰で死亡したという話です。


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くぐりダヌキ


○判定

▼不明度:2
 衝撃度:0

▼判定技能
 一般分野
:動物知識(一般:記憶+生物知識)
 専門分野:動物学(専門:記憶+生物知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:くぐりダヌキ/抜けダヌキ
 認識:一般動物(変異体?)/特殊/好感
 利用:なし。ネズミを取ってもらうために、あえて放っておくのが普通の対応です。

▼生息地域:全域/森林、林縁部、町中など幅広い地域に生息
  活動期:通年/昼夜行性(主に夜行性)
 遭遇頻度:そこそこ
  出現数:単独〜数体。ただし、群れをつくるわけではない
   反応:中立〜友好的

▼外見
 外見上は普通のタヌキと同じです。ずんぐりとした体つきと短い足、さほど長くない耳を持ち、頭胴長は50〜60cm程度になります。茶褐色の毛に覆われ、目の周りは黒いマスク状になっています。

▼概要
 くぐりダヌキ、あるいは抜けダヌキと呼ばているタヌキで、外見上は普通のタヌキと区別がつきません。唯一といっていい特徴は、術法で守られているような場所以外はどこでも、壁抜けができるということです。この能力のため、くぐりダヌキはどこへでも侵入することができます。
 野外では木をくぐり抜けて逃走するなどの方法で役立ち、町中では民家に忍び込んで餌を得るという方法に活用しているようです。人間には嫌われそうな能力ですが、逆に彼らは人々に非常に可愛がられています。それは彼らの好物がネズミで、家に隠れているネズミを食べてくれるからです。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:変異動物/哺乳類/イヌ類
 くぐり抜けの特殊能力を持っているため、専門的には変異体として考えられています。しかし、悪さをすることは滅多になく、最近になって研究者が調査したところ、やはり特殊能力以外は通常のタヌキと変わるところはありませんでした。また、宗教機関もこれを通常の動物として扱っているので、一般にも忌避されることはありません。

▼詳細情報
 普通のタヌキと同じで環境適応性が高く、野外では草の茂みや木の洞を休息場所にしますが、市街地ではちょっとした家の隙間や側溝など、さまざまな場所を巣穴とします。行動範囲は個体同士で重複しており、なわばりといえる場所を持ちません。しかし、複数でいても群れているわけではなく、他個体をあまり気にしないだけのようです。
 市街地ではネズミを積極的に取りますが、森林やその周辺などの野外では雑食で、春は果実、夏にはバッタなどの昆虫、冬にはミミズやムカデなどという具合です。あまり餌をとるのはうまくないので、基本的には拾い食いを主とします。なお、冬など食べ物が少ない時期だけ市街地に現れる個体もいるようです。
 タヌキの習性にはタメ糞というものがあり、繰り返し同じ場所に糞をします。一匹のタヌキの行動域の中には約10か所のタメ糞があります。くぐりダヌキも同じ習性を持つため、探す場合はこれを手がかりにすることが出来ます。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力: 6  敏捷: 7  器用: ―
 記憶: 5  判断: 5  感応:10  霊力: 6

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
: 6  精神値:12
 自我抵抗: 5  自我値:11
 生命抵抗: 6  生命値:10

▼行動力:15

▼移動力:15

▼状態変化:通常
   知能:動物なみ
   弱点:なし
   属性:聖気
   感覚:一般/夜目/嗅覚(強化:+4)


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 格闘攻撃
:格闘打撃 6(牙*気絶武器:0/爪:―)
      組打ち  5(牙*気絶武器:0/爪:―)

▼回避
 戦闘防御
: 9
 反射回避:10
  防御値:なし

▼戦闘方法
 人間相手に戦いを仕掛けることもありませんし、人間が積極的にこれを排斥することも殆どありません。仲間同士で喧嘩をする時は尾をたてて相手にとびかかり、体当たりするようです。


○特殊能力(専門:+2)

▼壁ぬけ(自動発動)
 距離:接触      時間:一瞬      範囲:1対象
 効果:霊的な力(術法など)で守られているような場所以外はどこでも壁抜けをすることが出来ます。自身の体以外にも、口でくわえているものや首にかけているものも、一緒に通り抜けることが可能です。


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三尾狐


○判定

▼不明度:3
 衝撃度:0

▼判定技能
 一般分野
:動物知識(一般:記憶+生物知識)
 専門分野:動物学(専門:記憶+生物知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:三尾狐/トライテール・フォックス
 認識:一般動物/注意
 利用:毛皮など

▼生息地域:全域/主に森林、林縁部など
  活動期:通年/昼夜行性
 遭遇頻度:まれ
  出現数:単独〜数体
   反応:中立

▼外見
 3本の尾をもつ狐で、頭胴長は60〜80cm、尾は30〜50cm程度になります。日に当たると金色に輝く艶やかな体毛をもっています。

▼概要
 3本の尾を持つ以外には、通常のキツネとあまり変わるところはありません。なお、このキツネの毛皮は質がよいため、非常に高値で取り引きされています。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:一般動物/哺乳類/イヌ類

▼詳細情報
 肉食傾向の強い雑食性の動物で、果物など植物質のものも食べますが、主にネズミやウサギといった小動物や昆虫を捕食します。狩りをする時は決まったルートを通る性質があり、狩人は足跡や毛などを手がかりに、巡回ルートを突き止めます。
 一般のキツネと同様に適応力が優れており、様々な環境で生活することが可能です。しかし、エルモア地方にいる種は森林を好むようなので、それ以外の場所ではあまり見かけません。南方にゆくと少しずつ生息環境にバリエーションが見られ、砂地や高山で生活している姿が見られます。
 森林や山地に住むものは、土を掘って複雑で奥の深い巣をつくります。巣にはいくつもの出口があり、襲われたりした場合にはこれを利用して、何匹もの群れで生活しているように見せかけ、敵の目をそらそうとします。
 通常の場合は単独生活となりますが、子育ての時期には数頭が一緒に生活していることがあります。ただし、それはメスと子供の集団なので、狩人は暗目の了解としてこれを狩ることを避け、単独で生活しているオスを狩るのが普通です。

▼尾
 3本の尾はバランスを取るためというのが通説で、実際にこの種は方向転換が得意のようです。しかし、森の中で暮らすには邪魔になるという説もあります。また、狩りや周囲を警戒する時に揺らす尾を見ていたら、いつの間にか眠っていたという狩人の報告もあることから、何か特殊な能力を持つのではないかという研究者もいます。そのため、中には変異体扱いする人もいるようです。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力: 6  敏捷:10  器用: ―
 記憶: 5  判断: 5  感応:11  霊力: 8

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
: 8  精神値:14
 自我抵抗: 5  自我値:11
 生命抵抗: 6  生命値:10

▼行動力:16

▼移動力:22

▼状態変化:通常
   知能:動物なみ
   弱点
:なし
   属性:聖気
   感覚:一般/夜目/嗅覚(強化+4)


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 格闘攻撃
:格闘打撃 8(牙*気絶武器:0/爪:―)
      組打ち  6(牙*気絶武器:0/爪:―)

▼回避
 戦闘防御
:10
 反射回避:11
  防御値:なし

▼戦闘方法
 一般には人間を恐れて逃げ出しますので、戦いとなることは滅多にありません。彼らは森の中での方向転換が巧みで、すぐに茂みの中に隠れてしまいます。また、巣穴に潜られると手の出しようがなく、諦めるかじっと待つしかありません。


○特殊能力(不明)

▼誘眠の尾(能動発動)
 能力:―       作用:難易度5    対抗:精神抵抗
 距離:10m     時間:6ラウンド   範囲:1対象
 効果:尾をゆるやかに揺らして、敵や獲物を眠りに陥れる能力をもちます。これを破るには難易度5の精神抵抗の判定に成功しなければなりません。抵抗に失敗したものは6ラウンドのあいだ眠り続けることになりますが、これは普通の眠りと同じですので、起こされればすぐに目覚めます。


○バリエーション(専門:+4)

・尾の数が7本という個体が捕獲されたことがあります。しかし、それ以後は見つかっていないようです。

・白に限りなく近い毛色の亜種が北方におり、その毛皮はさらに高値で取り引きされています。


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紐狐


○判定

▼不明度:5
 衝撃度:2

▼判定技能
 一般分野
:動物知識(一般:記憶+生物知識)
 専門分野:動物学(専門:記憶+生物知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:紐狐/テンタクル・フォックス/ツカギツネ
 認識:変異体/嫌悪
 利用:なし

▼生息地域:全域/主に草原、林縁部。まれに高原にも生息
  活動期:通年/夜行性
 遭遇頻度:非常にまれ
  出現数:単独
   反応:中立

▼外見
 背中から5mほどもある無数の細い触手を生やしているキツネです。触手は黒く、細い螺旋状の筋が入っています。普通の種よりサイズが小さく、猫より少し大きい程度にすぎません。その他の特徴は普通のキツネと同じです。

▼概要
 背中から触手を生やした奇妙なキツネで、非常に不気味な姿をしているため、変異体として忌避されています。見つけた場合は、積極的に駆除するのが普通の対応です。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:変異動物/哺乳類/イヌ類

▼詳細情報
 草原などの地面に深い穴を掘って巣をつくり、主に昼間はその中で過ごしています。巣は上から見ると盛り土のようになっており、草もあまり生えていないので、簡単に区別することができます。このような性質をもつことから、ツカギツネと呼ぶ地域もあるようです。
 基本的な構造は普通のキツネとそれほど違うわけではありませんが、触手のために生活習慣などが大きく違っています。触手を使って獲物を捕らえるだけでなく、何かを探る場合にもこれを使いますし、体を支えたり草を払ったり、体を掻くときにもこれを利用します。しかし、移動には邪魔になるらしく、走っている時はほとんどの触手を背中の上に丸めます。一部だけ後ろに長くのばしており、方向転換の際の舵として利用しているようです。なお、逃げる時以外はあまり走ることはなく、獲物が逃げても追うことは少ないようです。
 肉食傾向の強い雑食性で、夜になると巣から這い出し、ネズミや野ウサギなどの小動物を捕まえて食糧としています。縄張りはあまり広くなく、個体数もそれほど多くはないため、他の個体と接触することはまれのようです。狩りを行う時は茂みにまぎれて接近し、触手を使って獲物を捕らえます。触手は非常に長く、巣穴に隠れた動物でも引きずり出すことができます。
 彼らは非常に不気味な姿をしているため、人間に害を与えることは殆どないにもかかわらず、変異体として忌避されています。人間の生活圏に近い場所に生息している場合は、積極的に駆除するのが普通の対応です。一般には休息している昼間に巣を取り囲んで、駆除を行います。足跡の近くにある触手を引きずった後をたどったり、高い場所から草原を見渡せば、巣を見つけることはそれほど難しくありません。

▼触手
 触手は表面が鋼と幾つかの金属糸で編み込まれた薄層で覆われており、鋼線のようにしなやかに動きます。内部は筋肉繊維が充填しており、中心を軟骨様の組織が通っているようです。しかし、これがどのように形成されているかは明らかではありません。ただ、切断された場合は、やがてその部分の傷がふさがり、根本から伸びてゆくらしいことは確認されています。また、春になると金属層の表面がはがれるらしく、なわばりには薄い金属片が確認されます。触手の基部には形成層らしき組織があるのですが、どのように金属表層を形成しているのかなど、疑問は尽きない生物です。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力: 9  敏捷:11  器用: ―
 記憶: 5  判断: 5  感応: 9  霊力: 6

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
: 6  精神値:12
 自我抵抗: 5  自我値:11
 生命抵抗: 9  生命値:13

▼行動力:14

▼移動力:23

▼状態変化:通常
   知能:動物なみ
   弱点
:なし
   属性:聖気
   感覚:一般/夜目/触手触覚(強化+6)


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 格闘攻撃
:格闘打撃 9(触手:2/牙*気絶武器:0/爪:―)
      組打ち  7(絞め:―)

▼回避
 戦闘防御
:11
 反射回避: 9
  防御値: 2(体皮+触手)

▼行動回数:2回
 触手と本体は独立した行動を取ることが可能です。そのため、通常の行動(小行動+本行動)に加えて、触手の分の本行動を1回追加できます。ただし、触手だけで可能な行動に限られるもので、移動を試みることは出来ません。
 生命値に与えられるダメージが13を超えた場合、つまり生命値が0以下になった時点で、触手による追加行動は取れなくなってしまいます。

▼戦闘方法
 自ら人間に近づいてくることは殆どありません。また、走るのも得意ではないことから、茂みにまぎれてそっと姿をくらますのが一般的です。見つかったり攻撃を受けた時には走り出しますが、それでも捕まってしまった場合は、体を丸くして身を守ります。この際には触手で体の表面を覆って、敵が去るまでじっとしています。しかし、あまりに相手がしつこい場合は、触手を使って敵を攻撃します。触手による攻撃を回避できなかった場合は、全身に細い触手が絡み付き、強い力でしめつけられることになります。この状態から逃げ出すためには、組打ち(一般:体力+格闘)による対抗判定に成功しなければなりません。


○バリエーション(専門:+4)

・東部の一部地域に生息しているものは、土の中に潜んで触手だけ出して狩りをするそうです。この場合は、動くものであれば何でも捕まえるようですが、餌ではなかったり相手が大きすぎたりした場合は、即座に触手を放してしまうようです。

・土の中に人間を引きずり込んで食べるという話もあります。また、出し入れ可能な触手を持っていて、油断させて人間を襲う種がいるという報告もありますが、一般の研究者は噂に過ぎないとしています。

・切断能力のある鋭い触手を持つ種が北方にいるという話です。


○未知(不明)

 体内で元素転換を行い、それで金属層を形成する能力があります。そのため、金属を経口摂取しなくても、触手をつくりだすことができるのです。しかし、何の金属でも自由につくれるというわけではありません。ただ、地域によっては異なる金属をつくる亜種も存在します。


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トビカワウソ


○判定

▼不明度:6
 衝撃度:0

▼判定技能
 一般分野
:動物知識(一般:記憶+生物知識)
 専門分野:動物学(専門:記憶+生物知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:トビカワウソ
 認識:一般動物/注意
 利用:毛皮は最高級のものとして取り扱われています。

▼生息地域:北部〜中部/沿岸部〜汽水域。比較的、波の穏やかな場所を好む
  活動期:通年/昼夜行性
 遭遇頻度:きわめてまれ
  出現数:単独〜数体
   反応:中立〜敵対的

▼外見
 体長70〜90cmのカワウソの仲間です。水掻きや爪もあまり大きくありませんが、歯は非常に鋭く、精悍な顔つきに見えます。非常に艶やかな灰白色の毛皮を持っています。

▼概要
 冷涼な地域の沿岸部〜汽水域に住むカワウソで、滅多に見つからない珍しい動物です。1つの地域に住む個体数は少なく、滅多に見つけることができません。しかし、その毛皮は非常に質が良く、市場には滅多に出回らない最高級品として知られているため、これを狙うものは後を絶ちません。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:一般動物/哺乳類/イタチ類

▼詳細情報
 個体数が少なく発見が非常に難しい種です。地域によっては家族で群れをつくる場合もあるようですが、一般には単独生活を営んでいるものが多いようです。
 雑食性ですが動物食が多く、カニや魚などを好んで食べます。非常に泳ぎが得意で、水底まで潜って餌を捕獲します。巣穴は柔らかい土質の場所に穴を掘ってつくることが多いため、足跡を発見したり待ち伏せるのはそれほど難しくありません。また、なわばりの端の方に糞や尿でマーキングをするので、それを手がかりに探し出すことができます。
 生体を捕獲したという記録は殆どなく、動物園や研究者たちはいずれも高額で引き取ると話しています。なお、これを生け捕りにしたというハンターが、翌日に人を集めて檻を見せたところ、中には与えた餌を食べた痕跡だけが残っていたという話があります。また、観察していると突然姿を消したという報告もあるため、特殊能力を持つ変異体ではないかという者も少なくありません。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力: 6  敏捷: 9  器用: ―
 記憶: 4  判断: 4  感応: 9  霊力: 6

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
: 6  精神値:12
 自我抵抗: 4  自我値:10
 生命抵抗: 6  生命値:10

▼行動力:13

▼移動力:17/水中9

▼状態変化:通常
   知能:動物なみ
   弱点
:なし
   属性:聖気
   感覚:一般/夜目/嗅覚(強化+4)/視覚(強化+4)


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 格闘攻撃
:格闘打撃 6(牙*気絶武器:0/爪:―/体当たり:―)
      組打ち  5(牙*気絶武器:0/爪:―)

▼回避
 戦闘防御
:11
 反射回避:11
  防御値:なし

▼戦闘方法
 何者かがなわばり内に侵入した際には、自分より体が大きい相手にでも激しく威嚇したり、体当たりをして追い払おうとします。非常に気性が荒く、最初は無鉄砲に攻撃を仕掛けてくるのですが、危なくなった場合はすぐに逃げ出します。逃げ足は非常に速く、人間ではとても追いつけません。また、頭がよいのか、罠を仕掛けても餌だけ取られていることが殆どです。そのため、おびき出して飛び道具で頭を撃ち抜き、一撃で倒すのが一般的な捕らえ方です。変な場所を撃ったり何発も当てて倒した場合は、毛皮の価値が下がってしまいます。そのため、本当に腕のよいハンターだけがこれを狙います。


○特殊能力(不明)

▼加速行動(自動発動)
 1ラウンドに1回だけ、瞬間的に加速を行なうことが出来ます。これを適用した運動に関する判定には、+4修正を得ることが出来ます。

▼瞬間移動(能動発動)
 距離:0       時間:一瞬      範囲:半径5m
 効果:瞬間移動の能力をもっており、罠にかかったり危なくなった時は、これを駆使して逃げ回ります。


○バリエーション(専門:+4)

・まれに毛皮の黒い個体が生まれます。北の黒真珠と呼ばれて、非常に高値で取り引きされています。

・流氷海域の近くに、これよりも一回り小さな種がいるそうです。正確な記録はありませんが、氷の隙間から顔を出していたという目撃例があります。


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夜魔コウモリ


○判定

▼不明度:4
 衝撃度:1

▼判定技能
 一般分野
:動物知識(一般:記憶+生物知識)
 専門分野:動物学(専門:記憶+生物知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:夜魔コウモリ/コウモリリス
 認識:変異体/危険/嫌悪
 利用:なし

▼生息地域:全域/森林、林縁部、山地、洞穴など
  活動期:春〜秋/夜行性
 遭遇頻度:まれ
  出現数:単独〜数体
   反応:敵対的

▼外見
 リスのような体型の四本足の動物ですが、背中に漆黒の翼がはえています。毛色は一般に茶色のものが多いようです。大きさは頭胴長60cmほどで、ふさふさとした尻尾は胴体と同じぐらいの長さがあります。大きさはしっぽも含めると120〜140cmくらいで、翼幅は2m近くになります。牙が長く眼球も大きいので、恐ろしい形相に見えます。

▼概要
 翼の形状と顔の類似から、コウモリの変異体と考えられています。というのは、彼らが奇妙な能力を持っているからで、それが原因で悪魔の使いと呼ばれることもあるようです。見つめられると体が動かなくなるとか、雷を身にまとっていたなどという噂があるため、近づかないというのが一般的な対処法のようです。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:未分類(変異動物/哺乳類/六肢動物)
 翼猫と同じく骨格上は竜に近い生物で、翼も骨格で形成されていて自由に可動します。その他の骨格は齧歯類に近いのですが、歯が伸び続けるというわけでもなく、様々な意味で非常に中途半端な性格を持つ動物のようです。分類学上は独立した地位に置かれ、未だに何の仲間か特定されておりません。

▼詳細情報
 森林や林縁部を主な活動域とし、半径5km程度のなわばりを持ちます。非常に凶暴な性質で、何ものであれ近くに寄られるのを嫌うため、基本的には単独生活を送っているようです。昼間は木の洞や洞穴に隠れて眠っていますが、夜になると食事をとるために外に出てきて活動します。通常のコウモリのように逆さにぶら下がることはなく、うつぶせで顔を隠すようにして眠っています。
 肉食傾向の強い雑食性で、果実や木の実、あるいは昆虫なども食べますが、多くはウサギやネズミなどの小動物を主食としています。縄張りに侵入したタヌキやキツネといった中型の動物を殺したり、あるいはヤギやシカにも襲いかかるという報告もありますが、実際のところは明らかになってはおりません。
 交尾期になるとオスとメスが出逢い、子供がある程度大きくなるまでは一緒に生活します。繁殖用の巣穴は大木の洞などにつくられ、メスは常時子供を守ります。オスはメスと子供に餌を運びますが、寝るための巣穴はもともとの巣を使うようです。一般にオスの方が凶暴で、大きめの動物を襲うのもオスだという話がありますが、これは子供を守るための行動ではないかという推測されています。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力: 9  敏捷:11  器用: ―
 記憶: 4  判断: 4  感応:11  霊力: 7

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
: 7  精神値:13
 自我抵抗: 4  自我値:10
 生命抵抗: 9  生命値:13

▼行動力:15

▼移動力:19/空中23

▼状態変化:通常
   知能:動物なみ
   弱点
:なし
   属性:聖気
   感覚:一般/夜目


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 格闘攻撃
:格闘打撃 7(牙*気絶武器:1/爪*気絶武器:1)
      組打ち  5(牙*気絶武器:1/爪*気絶武器:1)
 特殊攻撃
:雷の吐息(効果値6±0)

▼回避
 戦闘防御
:11
 反射回避:11
  防御値: 1(体皮)

▼戦闘方法
 獲物を見つけると、まず赤く吊り上がった目でにらみつけて呪縛します。そして、身動きをとれなくしてから、首筋などに噛み付きます。また、口から雷を吐き出すことが可能で、これで離れた場所から獲物を攻撃することもあります。


○特殊能力(専門:+2)

▼飛行(自動発動)
 空中を浮遊し、自由に移動することができます。

▼雷の吐息(能動発動)
 能力:―       作用:効果値6±0  対抗:精神抵抗
 距離:0       時間:一瞬      範囲:直線5m
 効果:口からは雷の吐息をはくことができ、直線5m上の敵を攻撃することが可能です。精神抵抗で難易度6の判定に成功しなければ、ダメージを受けてしまいます。また、このダメージを受けてから1ラウンドの間は、運動や作業に関する全ての判定に−3修正を受けることになります。

▼呪縛の瞳(能動発動)
 能力:―       作用:難易度4    対抗:精神抵抗
 距離:10m     時間:3ラウンド   範囲:1対象
 効果:精神抵抗で難易度4の判定に成功しなければ、全く体が動かなくなります。なお、精神抵抗は毎ラウンド試みることが可能で、抵抗に成功すれば即座に元の状態に戻ります。


○バリエーション(専門:+4)

・足が6本ある種や翼が4枚ある種がいるという話ですが、あくまでも噂に過ぎないと研究者は考えています。

・ペルソニア大陸の北部に、よく似た体構造を持つ小型の動物が生息しています。しかし、その動物は群れで生活しており、雑食性ということです。


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翼猫くぐりダヌキ三尾狐紐狐トビカワウソ夜魔コウモリ