能力値
能力とはキャラクターが持って生まれた先天的な才能のことで、その程度を示す能力値という数値で表されます。
○種類
能力値には【導引】【体力】【敏捷】【器用】【記憶】【判断】【感応】【霊力】の8種類があります。これらはキャラクターが試みた行為が成功したかどうかを判断するために行う、様々な行為判定の基本値として用いられます。
また、【体力】【判断】【霊力】の3種類の能力値は、抵抗力および耐久値の基本値としても利用されます。抵抗力は抵抗判定と呼ばれる判定に用いる数値です。耐久値は判定そのものには使用せず、その減少の度合いによってキャラクターの状態を表わします。
▼導引
運や偶然の巡り合わせの良さ、およびそれによって得た経験の豊富さなどを表わす能力値です。主に運に大きく左右される事柄や、事件や特定人物と接触した事実があるかといったこと判断するために用います。また、その他の能力値に当てはまらないような判定を行なう場合に、この能力値を使用しても構いません。・関連:噂・人物との接触、運勢の判断、社会判定、幸運判定、ウィルパワーなど
▼体力
力の強さや生命力の高さを表わす数値で、主に近接武器を使った白兵戦闘の判定に用いられます。また、【生命抵抗】と呼ばれる抵抗判定や、【生命値】の基準値にもなります。・関連:力仕事、近接戦闘での攻撃、肉体の耐久力・抵抗力など
▼敏捷
動作の俊敏さや運動能力の高さを表わす能力値で、素早い身のこなしが必要とされる行為全般の判定に用います。また、アクションシーンでの移動の速さにも関係します。・関連:運動一般、隠密行動、近接戦闘での回避、投擲攻撃、移動速度など
▼器用
手先の器用さや動作の正確さを表わす能力値です。物品の製作や修理、あるいは道具を操作する時など、緻密で正確な作業が必要とされる行為の判定に使用します。・関連:作業、芸術、物品の製作、修理、射撃攻撃など
▼記憶
記憶力の高さや知識の豊富さを表わす能力値です。主に知識を引き出すためや、物事を記憶する時の判定に用います。・関連:知識全般、物事の記憶など
▼判断
判断力や洞察力の高さを表わす能力値です。交渉、演技、観察、分析などの判定に使用します。また、【自我抵抗】と呼ばれる抵抗判定や、【自我値】を決定する際の基準値として用いられます。・関連:会話、交渉、演技、観察、分析、戦闘時の行動順番、自我(理性)の耐久力・抵抗力など
▼感応
感覚の鋭さや想像力の豊かさなどを表わす能力値です。知覚力や発想力に関わる行為の判定に使用します。・関連:知覚力、発見・捜索、想像力、芸術的センス、戦闘時の行動順番、反射的回避など
▼霊力
霊的な力の強さを表わす数値で、主に術法の判定に関係します。また、【精神抵抗】と呼ばれる抵抗判定や、【精神値を決定する際の基準値として用いられます。・関連:術法(魔術)の発動、霊感、精神(魔力)の耐久力・抵抗力など
○数値
▼消費
能力値は先天的な要素であるため、決定に際してCPを消費する必要はありません。▼数値範囲
能力値は通常、5〜10の範囲で表わされます。目安としては5〜6はやや劣っている、7〜8は平均的、9〜10は優れているということになります。▼決定方法
PCの場合、全ての能力値の基本値は5となります。これに20ポイントの分配ポイントを加えて、能力値を決定します。
数値配分はプレイヤーの自由に行うことが出来ますが、各能力値の上限は10となります。また、分配ポイントは必ず使いきるようにして下さい。▼参考
能力値の分配で悩んでいる場合は、こちらの「能力値の選択」を参考にするとよいでしょう。このページには、キャラクターのタイプに応じたポイント配分の例が記載されています。▼年齢制限
能力値の分配ポイントは、15歳以上のキャラクターを基準としています。それ以下の年齢のキャラクターの場合は、15歳に満たない分だけ分配ポイントが減少します。たとえば12歳のキャラクターの場合、15−12=3ポイントだけ減少するので、分配ポイントは17ポイントとなるわけです。
これは選択ルールであり、使用するかどうかはGMとプレイヤーで相談して決定して下さい。当然のことながら、年齢が1つ増えれば新たに1ポイントの分配ポイントを獲得できるので、その分を能力値に割り振ることが出来ます。
○記入
能力値が決定したら、キャラクターシート2の上にある、能力値と書かれた欄に記入して下さい。
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属性値
属性値には【抵抗力】【耐久値】【行動力】【移動力】の4種類があります。これらも先天的な能力であるため、元の数値を決めるためにCPを消費する必要はありません。
○抵抗力
▼基本
病気や精神的な影響など、何らかの作用に対する抵抗力を示す値です。抵抗力は抵抗判定を行う際の基準となる数値で、基本値と抵抗レベルの合計で示されます。抵抗判定については、後のページで詳しく説明します。
◇種類
これには【精神抵抗】【自我抵抗】【生命抵抗】の3種類があります。◇関連能力
抵抗力の基本となる数値は、それぞれ関連する能力の値となります。◇基本判定値
抵抗判定の基準として扱われるのは、関連する能力値に抵抗レベルを加えた値となります。
◆抵抗力の種類
種類 関連能力 説明 精神抵抗 霊力 術法や霊的な力に対する抵抗判定に用います。 自我抵抗 判断 恐怖、混乱、誘惑などに対する抵抗判定に用います。 生命抵抗 体力 毒や病気など、主に肉体の変調に耐えるための抵抗判定に使用します。
▼抵抗レベル
CPを消費して抵抗レベルを獲得することで、抵抗力を上昇させることが出来ます。
◇消費CP
抵抗レベルを上昇させるために消費するCPは、以下の表のようになります。
レベルを1つ上げるためには、目標とする数値と同じ値のCPを消費する必要があります。たとえば、0→1レベルにする時は1CP、1→2レベルにする時は2CPが必要という具合です。表の消費/合計の欄は、0レベルからいきなり上昇させた場合に必要となるCPの合計値を示しています。
技能レベル 消費/個別 消費/合計 1レベル 1CP 1CP 2レベル 2CP 3CP 3レベル 3CP 6CP 4レベル 4CP 10CP 5レベル 5CP 15CP
○耐久値
耐久値は負傷や疲労に対する耐久性を表わす数値です。耐久値は判定そのものには使用せず、その減少の度合いによってキャラクターの状態を表わします。
▼種類
耐久値には【精神値】【自我値】【生命値】の3種類があります。▼数値
負傷や疲労に対する耐久性を表わす大事な能力値で、その減少の度合いによってキャラクターの状態を表わします。耐久値は[関連能力+6]で算出され、平均は13〜14点となります。この数値が高いほど、より大きなダメージに耐えられることを示しています。▼最大値/現在値
[関連能力値+6]が耐久値の上限となり、これを最大値もしくは最大耐久値と呼びます。最大生命値などと表記されている場合には、【生命値】の上限値を示していることになります。
その時点での耐久値の数値のことは、現在値もしくは現在耐久値と表現します。傷などを負って15ポイントの耐久値から6ポイント減少している場合、耐久値の現在値は9ポイントとなります。
◆耐久値
種類 数値決定 説明 精神値 霊力+6 キャラクターの霊的なパワーを表わし、主に術法(魔術など)を使用できる回数に関係します。 自我値 判断+6 恐怖や混乱に対する耐性を表わし、この値が減少すると発狂してしまう可能性があります。 生命値 体力+6 キャラクターの生命力を表わします。命に関わる怪我に耐える能力です。
▼回復値
1日における耐久値の基準回復量を示すもので、全部で3つの段階があります。
◇通常
通常段階での回復値は、それぞれ関連能力の1/2の値(四捨五入)となります。◇不十分
大きな怪我を負ったり休息が不十分な時は、回復値が関連能力の1/10(四捨五入)に低下します。なお、PCの場合は自動的に1ポイントになるので、特にシートに記入する必要はありません。◇皆無
大きな負傷をしていながら休息を取ることも出来ないなど、最悪の条件とみなされる場合は、耐久値はまったく回復しないことになります。
○行動力
アクションシーンでの行動順番を決めるための数値で、この値が高いほど早く行動することが出来ます。【行動力】の値は[判断+感応]となります。
○移動力
【移動力】は一定時間内に移動できる能力を表わす数値で、数値が高いほど移動速度が速いことを意味します。主にアクションシーンでの移動距離を計算する時の基準値として用います。
▼基本移動力
【基本移動力】は[敏捷+6]となります。▼装備修正
防具など重い物を身につけている時は、【基本移動力】に回避修正の値を加えたものが実際の移動力となります。
○記入と計算
▼抵抗力
キャラクターシート1の記入欄に、数値(関連能力+レベル)を書き込んで下さい。一番上の抵抗力と書かれた横の( )内には、レベル上昇のために消費したCPの合計を書き入れます。その値を与えられた初期CPから減少させることになります。▼耐久値の記入
耐久値を記入する欄はキャラクターシート1にあり、それぞれの耐久値ごとに最大値、現在値、回復値を記録する欄が用意されています。
左の欄は最大値を記入するためのもので、[関連能力値+6]の値を書き込みます。( )内は回復値を書く場所で、それぞれ[関連能力値÷2]の値を記入します。
右側の横に長い欄は、ゲーム中に耐久値が減少した時に利用するもので、耐久値の現在値(減少後の値)をメモすることになります。▼行動力の記入
キャラクターシート1にあるアクションの欄に、【行動力】を記入する場所があります。ここに[判断+感応]の値を書き込んで下さい。▼移動力/装備修正の記入
キャラクターシート1にあるアクションの欄に、【移動力】を記入する場所があります。スラッシュ(/)の左側は、基本値(=敏捷+6)を記入する場所で、右側は装備を身につけた時の値を書き込むこむために使います。
その下の装備修正という欄には、鎧などの防具を付けている場合の回避修正の合計値を書き込みます。ただし、今は装備を決定する前ですので、ここは後で記入することになります。
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ウィルパワー
ウィルパワーは世界の法則を変えるほどの強い力であり、願いと奇跡ルールに関連する数値です。これらの詳しい使い方は、判定ルールのパートで説明します。
○初期値
ウィルパワーはシナリオ毎に更新されるもので、シナリオ開始時にGMから以下のポイントを与えられます。
▼個人ポイント
ウィルパワーの個人ポイントは、【導引】の1/2(四捨五入)が初期値となります。たとえば【導引】の値が7のキャラクターの場合、初期値は4点ということになります。この数値はシナリオ毎に更新されるもので、次のシナリオが開始した時点で、改めて初期値と同じだけの個人ポイントを貰うことが出来ます。▼共有ポイント
共有ポイントはプレイヤー全体に与えられるポイントで、シナリオ開始前にGMから配付されます。共有ポイントはシナリオ毎に更新されるもので、経験点の基準ポイントに対応した値となります。たとえば、小さな犯罪レベルであれば+1ポイントとなりますし、地域レベルを巻き込む大きな事件に関与する場合には+3ポイントが与えられます。詳しい基準については、こちらの「経験点」の項目を見てGMが判断して下さい。
○変動
ウィルパワーは0以上の値を取ります。消費して0になってしまえば、これを利用した判定を行うことが出来なくなります。
○記入
これらのポイントの記入欄は、キャラクターシート1に用意されています。
▼個人
一番上にある欄は個人ポイントを記入する場所で、スラッシュ(/)の左側に初期値を記入します。スラッシュの右側は現在値をメモする場所となり、減少した際の所持ポイントを書き入れます。▼封入
中間にある封入という欄は、選択ルールを採用した場合に利用する場所となります。詳しい説明は判定ルールのパートで行いますので、現在は空欄のままにしておいて下さい。▼共有
一番下にある共有の欄は、共有ポイントの現在値を記入する場所です。セッション開始時は、GMから与えられた共有ポイントをそのまま書き入れて下さい。
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