司会進行役/行動管理

発言の管理リアクション


 

発言の管理


 GMはセッションの進行を主導する立場ですから、スムーズにセッションが行われるようプレイヤーの会話を整理し、調整する役目を負っています。


▼発言の順番
 プレイヤーがばらばらに自分の行いたいことを主張しても、GMは一度に対応することは出来ません。ですから、GMは必要があれば発言者を指定して順番に処理を行ったり、リーダー役を決めて発言をまとめて貰うなどの工夫をして下さい。


▼行動宣言の順番
 戦闘など一度に多人数が行動する場合は、行動宣言の順番などを予め確認しておいて、ゲームがスムーズに進行するよう気を配らなければなりません。


▼相談
 プレイヤー同士が相談を行う場合にも、GMは状況に応じて問題を整理したり、会話が滞ったり混乱しないように議事進行の手助けをする必要があります。
 この役目はパーティのリーダーに任せても構いませんが、1人の勝手な判断で相談を無理やりまとめてしまうようでは、集団でゲームを行っていることの意味が薄れてしまいます。GMはこういった状況が生じた場合にも、個別に発言させたり話を整理するなど、適切に対処しなければなりません。


▼調停
 プレイヤー間で何か問題が起こった場合、議論が長引いたり喧嘩にならないよう、GMは中立の立場で調停を行う必要があります。


▼GMの仕切り
 GMが場を仕切り過ぎてもいけません。親切であることはよいのですが、それがプレイヤーの邪魔になったり、相互の会話の妨げとなってもいけないのです。PCの行動はプレイヤーの判断によって決定されるべきものですから、GMがパーティを先導したり強引に話をすすめるような真似は避けるべきです。


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リアクション


 プレイヤーのアクションに対してリアクションを返すのもGMの仕事の1つです。


○行動結果の描写

 PCが行動した以上は何らかの結果がでます。この時、GMはあり得る結果の中で、状況から見て最も妥当と思われる結果を返す必要があります。


▼行為判定による結果
 プレイヤーが何かPCに行動させようと思った時は、判定を試みようとする意思をGMに伝えます。この時、GMは周辺状況や常識に照らし合わせて判断し、可能だと思われる場合にのみ、プレイヤーに行為判定を指示することになります。
 行為判定の結果は、判定結果としてあらわれる数値を見て判断します。その基準はルールやチャートなどの表に示されていますので、それを参考にして妥当な結果を描写して下さい。


▼判定以外の行為
 行為判定が必要でない場合は、単に選択した行動に対して結果を描写するだけとなります。しかし、GMのリアクションは、世界設定や状況設定などのあらゆる状況を考慮して、正当かつ公平であるものを選択しなければなりません。


○物語への反映

 セッションの展開は、基本的にGMが作成したシナリオをもとに進められてゆきます。しかし、PCの行動によって世界には何らかの変化が起こるはずですので、GMはそれに応じてシナリオの展開を変えてゆく必要があります。


▼ストーリーの変化
 シナリオ作成の項目でも述べましたが、セッションを進める上で注意するべき点の1つとして、事前に想定したストーリー展開にこだわらないということが挙げられます。物語はGMだけがつくるものではなく、GMとプレイヤーの双方の共同作業によって紡ぎ出されるものです。PCの行動の結果に関係なくストーリーが決まった結末を迎えるのであれば、プレイヤーがゲームに参加する意味はなくなってしまいます。


▼誤った選択
 プレイヤーが間違った選択を行ったり、PCが本来やってはならない行為を行った場合でも、それに対しては妥当なリアクションを返さなければなりません。たとえば、PCが法律など社会的制約に反する行為を行ったならば、法を守る側はそれに対して逮捕・罰金を課すなどの処置を行うことになりますし、プレイヤーの誤った判断で致命的なアクシデントが生じる可能性があるのならば、判断ミスの大きさに応じた危機を演出する必要があります。
 もちろん、セッションは成功した方が望ましいでしょうが、必ずしも課題が無事に解決されるとは限りません。プレイヤーの中にはPCを大事にしすぎるあまり、その死や物語からの脱落を激しく拒むような人もいますが、それに対して躊躇するようではゲームとしてのTRPGは成立しないのです。行為に対しては必ず妥当なリアクションを返すよう心がけ、プレイヤーにはなぜそうなったのかを説明し、失敗は失敗として受け入れて貰えるよう努めて下さい。


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発言の管理リアクション