技能解説/判断・社交

種類会話技術演技力駆け引き分析力指揮統制


 

技能の種類


会話技術

 うまく会話をしたり演説をするための技術です。

・一般分野:話術(判断)、信用(判断)、質問(判断)、説得(判断)、雄弁(判断)


演技力

 嘘をついたり、何かを演じるための技術です。

・一般分野:嘘(判断)、演技(記憶/判断)、誘惑(判断)
・専門分野:声色(感応)、舞台演劇(判断)


駆け引き

 相手との駆け引きが必要となる対話技術です。

・一般分野:交渉(判断)、調達(導引)、賭事(判断)、威圧(判断)、挑発(判断)、尋問(判断)


分析力

 得られた情報を分析し、その意味を正しく理解するために用いる技能です。

・一般分野:情報分析(判断)、状況判断(判断)、推理(判断)


指揮統制

 他の者に何かを教えたり、集団の指揮や管理を行うために必要となる技能です。

・一般分野:指導(判断)、指揮(判断)
・専門分野:管理(記憶/判断)


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会話技術


 うまく会話をしたり演説をするための技術です。ただし、この技術が高くても相手を騙したりできるわけではありません。あくまでも話し上手といった具合になります。


○一般分野(一般:判断)

・判定:話術、信用、質問、説得、雄弁


▼話術(判断)
 相手を楽しませたり、心をつかむための技術です。この判定は通常の会話に用いるだけでなく、芸として話を聞かせる場合などにも適用されます。


▼信用(判断)
 初対面の人や警戒している相手に信用させ、心を開かせるために使用します。相手がこちらを疑っている場合には、【自我抵抗】の判定との対抗判定となります。


▼質問(判断)
 相手をうまく誘導したり、短時間で効率よく話を聞き出すために使用します。なお、明らかに相手を尋問していることがわかったり、全く話す気のない相手から返事を導き出す場合は、《会話技術》ではなく《駆け引き》の技能で判定しなくてはなりません。


▼説得(判断)
 相手を説得したり、うまくなだめたりするための判定です。相手が渋ったり心を閉ざしている場合には、【自我抵抗】の判定との対抗判定となります。


▼雄弁(判断)
 自分の主義主張を相手に納得させるために行なう判定です。主に政治家や思想家が演説を行なったり、弁護士や研究者が弁舌をふるう場面などで利用されます。
 討論を行なう場合には雄弁同士で対抗判定を行ないますが、一方的にこちらの主張を通そうとする場合には、【自我抵抗】との対抗判定となります。また、会話内容から矛盾点などを見つけようとする時は《分析力》の技能を用いて下さい。


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演技力


 嘘をついたり、何かを演じるための技術です。


○一般分野(一般:判断)

・判定:嘘、演技、誘惑


▼嘘(判断)
 うまく嘘をついて、相手を騙すことが出来ます。情報の矛盾に気づくためには《分析力》で、表情や口調から積極的に相手の嘘を見抜く場合は、《精神知識》の技能で対抗します。なお、いくら達成値が高かったとしても、明らかに嘘や誇張とわかる荒唐無稽な話は、最初からまったく相手にされない場合もあります。

・対抗判定:分析力、精神知識


▼演技(判断/記憶)
 違う人格を演じる時に使用します。変装と組み合わせることによって、実在する他の人物を演じることも可能です。交友人物、家族、親友、仲間のPCなど、自身が詳しく知っている相手であれば、特に思い出そうとしなくても自然に演技できるでしょう。ただし、それほど詳しく知らない人間の真似をする場合、GMは【記憶】を基準とした判定を要求しても構いません。判定に失敗した場合、何か間違った行動を取ってしまう可能性があります。
 演技かどうかを見破るためには、《精神知識》との対抗判定になります。この判定は演技をしようとする度に行わなければなりません。なお、演じている人物を知っている者は、《一般情報》による対抗判定を行っても構いません。その場合は普段の仕草や癖などから、違いを判断することが可能です。

・対抗判定:精神知識、一般情報


▼誘惑(判断)
 自分を魅力的に見せて異性を魅了し、誘惑するために使用します。これに対抗するためには、【自我抵抗】による対抗判定に勝利しなければなりません。
 誘惑に成功しても、あくまでも相手に自分のことを異性として意識させる程度にとどまります。好みに合うかどうかはまた別の問題ですし、その後の態度次第では見限られてしまうこともあるでしょう。

・対抗判定:自我抵抗


○声色(専門:感応)

 特定の誰かの声に似せて話すことが出来ます。話し方などを真似ることも可能ですが、あまりにも声質が違う相手の声に似せることは不可能です。

・対抗判定:分析力


○舞台演劇(専門:判断)

 舞台などで役割を演じるための専門的な技術です。身振り手振りの演劇技術や立ち位置の計算など、演出的な判断も含まれます。


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駆け引き


 相手との駆け引きが必要となる対話技術です。


○一般分野(一般:導引/判断)

・判定:交渉、調達/賭事、威圧、挑発、尋問


▼交渉(判断)
 商談など、駆け引きを主体とする交渉に使用します。相手を騙す技術ではなく、相手の欲するところを的確にとらえ、双方が納得する条件を判断する能力です。商売人たちはこの技術に卓越しています。交渉を成功させるかどうかだけでなく、相手の発言から妥当なラインを判断するためにこの技能を用いても構いません。
 対抗判定に用いることができるのは、同じく《駆け引き》の技能となります。この判定で勝利した側は、自分が提示した取り引きの条件を、相手に承諾させることができます。
 結果は成功の度合いによって上下しますが、明らかに損害が出るような取り引きを認めさせることは不可能です。プレイヤーが持ち出した条件が不当なものである場合は、判定を試みる必要はありません。その辺りの常識についてプレイヤーが気づいていないようであれば、常識判断(一般:判断+一般情報)の判定を行って、妥当性について示唆しても構わないでしょう。

・対抗判定:駆け引き


▼調達(導引)
 短時間で必要なものを入手したり、なるべく安い場所で物を買うための判定です。これに成功すれば、通常よりもよい条件で物を集めることが出来ます。ただし、この判定は自分が知っている範囲でしか用いることが出来ません。


▼賭事(判断)
 賭事を有利に運ぶために使用する技術です。手札や場に出ているカードからゲームの展開を予測したり、ちょっとした表情や仕草で相手を騙すなど、賭事に関する全般的な判定に用います。


▼威圧(判断)
 高圧的手段、恫喝、脅迫などによって相手を萎縮させる技術です。【自我抵抗】や《駆け引き》による対抗判定に失敗した場合は、一時的に軽い精神的ショックを受けた状態になります。ただし、一度でも相手に抵抗されてしまった場合には、同じ手段による脅しは一切効果を示さなくなります。

・対抗判定:自我抵抗、駆け引き


▼挑発(判断)
 相手を怒らせて冷静な判断力を失わせたり、自分に注意を引き付けたりすることが出来ます。【自我抵抗】による対抗判定に失敗した場合は、挑発に乗って思わず短絡的な行動を取ったり、注意力を失って何かを見落としたりすることになります。

・対抗判定:自我抵抗


▼尋問(判断)
 真実を話したくない人から話を聞き出すための技術で、軍や警察、あるいは諜報機関のような場所でよく用いられます。これは明らかに質問していることがわかるので、相手は【自我抵抗】による対抗判定を試みることができます。
 長い時間をかけて連続で尋問を行った場合、【自我抵抗】にマイナスの修正を加えて判定しなければなりません。また、拷問など肉体的な苦痛を与えた場合は、さらに不利な修正を受けることになります。

・対抗判定:自我抵抗


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分析力


 得られた情報を分析し、その意味を正しく理解するために用いる技能です。また、相手の嘘に対して内容の矛盾から疑念を抱いたり、暗号の解読や隠語の意味を推測したりといったことも可能となります。


○一般分野(一般:判断)

・判定:情報分析、状況判断、推理


▼情報分析(判断)

◇情報整理
 手に入れた情報を見やすい形にまとめたり、要点を整理するために行う判定です。これに成功すれば、情報の意味を正しく理解したり、データの羅列から整理された情報を引き出すことが出来ます。また、無関係な情報の中から接点を見つけて、関連性に気づくといった判定に用いても構わないでしょう。

◇矛盾看破
 判定に成功すれば、資料によって記述が異なっている箇所や情報の矛盾点、帳簿の改竄などに気付くことも可能です。ただし、専門的な知識が必要となる情報を分析する場合は、対象となるの専門技能や個人分野を習得していることが前提となります。

◇嘘看破
 相手が嘘をついたり言葉選びに失敗した場合、話のおかしい点に気づくことが出来ます。これは情報内容から嘘かどうかを判断するためのものであり、相手の顔色や仕草から嘘を見抜くといった使い方は出来ません。なお、この行為は基本的に受動的なものであり、判定を試みることが出来るのは、GMからの指示があった場合に限られます。


▼状況判断(判断)

◇状況分析
 現状を正しく認識したり、周囲の状況に惑わされないようにするための判定に用います。たとえば、火事で煙に巻かれた際に建物の構造から出口の場所を推測したり、暗闇の中でも周囲の音や手探りで得た感覚情報を手がかりとして、周辺状況や現在いる場所を判断するといったことが出来ます。

◇機転(判断)
 機転をきかせて物事に対処したり、間に合わせの道具などを用いて状況に対応する場合に使います。これはプレイヤーがどうしても対処方法を思い付かない時に試みるものであり、GMが救済策を必要と感じた状況でのみ判定を行わせて下さい。プレイヤーが自発的にこの判定を行うことは出来ませんし、1つのシーンで繰り返して使うのも避けるべきでしょう。
 判定の難易度は高めに設定して構いません。また、これはあくまでも緊急回避の策でしかないので、短時間しか効果はありません。プレイヤーは時間稼ぎやささやかな幸運と割り切って、早めに体勢を立て直すよう心掛けて下さい。


▼推理(判断)
 手に入れた情報や証拠から真相を推理したり、暗号の解読などを行うことが出来ます。
 
◇真意推測
 この判定に成功すれば、隠語や比喩の意味を理解したり、暗号を解読することが可能となります。ただし、法則性がまったくない暗号文などの場合は、手がかりなしで解読を試みることは出来ません。

◇謎解き
 推理を行うために用います。犯罪事件の謎を解いたり、パズルを解いたりするための判定に用いて下さい。これに成功しても謎そのものが解けるわけではありませんが、解決のためのヒントを貰うことができます。
 この判定は推理シナリオなどで行き詰まったりした場合に用いるとよいでしょう。犯罪現場に残されている状況の何がおかしいのか、証拠物件から何が推察でき、どこに行けばそれを調べられるのかといったことについて、GMは必要に応じて適当な示唆を与えるようにして下さい。また、科学や犯罪に関する知識など、ある程度の専門的な知見を要する場合は、双方の成功が必要ということにしても構いません。
 なお、あまりヒントを与えすぎてもプレイヤーは楽しくありませんので、どうしても必要な場面でのみ判定させるようにして下さい。与えるヒントも、一般的な考え方を提示する程度にとどめておいた方がよいでしょう。


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指揮統制


 他の者に何かを教えたり、集団の指揮や管理を行うために必要となる技能です。


○一般分野(一般:判断)

・判定:指導、指揮


▼指導(判断)
 人に何かを教える時に判定を行います。自分の身につけている技術や知識を、正確かつスムーズに人に伝えるために必要となります。


▼指揮(判断)
 人々を統率し、思い通りに動かすために使用します。混乱している場を沈めたり、民衆を扇動するといった使われ方もします。軍の士官などに要求される能力です。


○管理(専門:記憶/判断)

 スケジュールの調整や仕事の割り振りをするなど、個人や集団の活動を滞りなく行わせるための準備・運営に関する手腕です。組織の指導者や管理職、あるいは秘書や従者などに必要とされます。

・対象:特定個人、一般家庭、特定業務、店舗、教室、組合、部隊、教区...etc.


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種類会話技術演技力駆け引き分析力指揮統制