メルリィナ王国/地図


 



 


 
 01:スウィント地方
 02:セーディア地方
 03:エリーディア地方
 04:フィンゴーニャ地方
 05:エルメル地方
 06:ベリエーリュ地方
 07:シュビック地方
 08:システファイン地方
 09:フィルアルダス地方
 10:ローヴェル地方
 11:シャーウッド地方
 12:レリアル地方


<1>スウィント地方

 ペトラーシャ、フレイディオン、ルクレイドと接する地域で、ルーエンス山脈の西端近くに位置します。かつては現ルクレイド北部の鉄山地帯までを領有しておりましたが、メルリィナ継承戦争でこの地を失っています。
 山麓には鉄や石炭の採掘場があり、鉱山夫たちの町が存在します。この付近の家々は崖にへばりつくように建てられており、その姿から蛹家と呼ばれることもあります。山脈奥地には深く穿たれた峡谷や急斜面が見られ、人が移動するには非常に困難な地形ばかりが立ち並んでいます。南の麓は広葉樹の森林が広がっており、林業と木材加工業が盛んです。


<2>セーディア地方

 ルーエンス山脈の中南部域に位置する地域で、4000m以上の高峰が軒を連ねているため、メルリィナの屋根と呼ばれています。急勾配の斜面が多く、大雨の時期にはいつも麓の町は膝の高さぐらいまで水で覆われてしまいます。このため家々の前には、止水板をはめ込むための木枠が備え付けてあり、住民は警報と共に一斉に人工の川を作り上げます。また、金持ちの中には2階の屋根に小舟を吊しておき、いざという時にはすぐに避難できるようにしている者もいます。


<3>エリーディア地方

 全域に広大な森林が広がっており、南部の町は木材資源を活かした木彫り細工で有名です。一部の地域では漆器も作られています。南部のベリエーリュ地方とルワール大公国との境目にあるシュルツ山は、もともとは全域をメルリィナが所有しており、東部地域は特に鉱工業で栄えておりました。しかし、聖歴523年に起きた国境戦争に破れたため、その半分がルワール大公国に割譲されております。また、西部山地は廃坑が多くなっており、麓の鉱山町もその殆どが廃墟となっています。


▼化石森
 北の奥地に広がる森で、化石化した巨木が周辺一帯を埋め尽くしております。この地には植物が全く生えず、赤土ばかりが広がっています。特に人間に危害を及ぼすものではありませんが、人々は気味悪がって近づこうとはしません。


<4>フィンゴーニャ地方

 北部は山地と平野の中間に位置しており、高原地帯が広がっています。この付近は酪農が盛んで、南へゆくにつれて耕作地の割合が増えてゆきます。北東部の他地方との境目には、古くから銀山として知られるシルベルト山がそびえています。


▼パリュウス市
 シルベルト山の麓にある都市で、銀の採掘と加工で発展しました。断崖都市と呼ばれており、崖に張り出した棚地に街がつくられています。岩屋と呼ばれる岩石を削ってつくられた家屋が斜面に並んでいて、中心にある一枚岩から削り出されたエルティティア教会は芸術として扱われています。

▼トルレアン
 パリュウス市とルル市の間にある金属職人の街です。この土地の地下には炎が沸きあがる水が流れており、この高熱の炎を溶鉱炉がわりに使用しています。


<5>エルメル地方

 北部の穀倉地帯であり、東部全域にファーゴ平野が広がっています。ここではトウモロコシ、やブドウなどの栽培が盛んに行われており、見渡す限り自然の緑で埋め尽くされています。北西部はシルベルト山からなだらかに傾斜しており、山地中腹から地下を流れる伏流水により、一部は湿地帯となっています。


▼エルメアータ市(首都)
 中央の広場には月の聖ソナタ教会があり、非常に熱心な信者が多く住んでいます。ワインの産地として知られており、郊外には一面のブドウ畑が広がっています。


<6>ベリエーリュ地方

 シュルツ山の南に位置しており、メルリィナ継承戦争では最大の激戦区となった場所です。南部は一時的にルワールの占領地でしたが、戦後の和平条約により捕虜とともに返還されております。現在も継承戦争時に破壊された砦の跡地が点在しており、その付近ではリビングデッドが特に多く出没します。


▼サーティス市
 ルワールとの国境近くにある街で、継承戦争の際には前線の砦として機能しました。城塞都市としては堅固な部類に入り、何重もの城壁で囲まれています。市の付近はタバコの産地で、パイプ工芸の街としても有名です。


<7>シュビック地方

 ルクレイドと接する中西部の地域で、現在は農業と交易で栄えています。これはここ数十年の間に行った治水事業と道路工事の成果によるものです。ルーエンス山脈から流れてくる川に北東部の高地からの雨水が流れ込んで来るために、一帯では古くから洪水に悩まされてきたのですが、水路と人工湖がつくられるようになってからは水害が減少しています。これらの工事は農民に課せられた夫役であったために、反乱が相次ぐなど不穏な空気が流れていた時期もありましたが、現在の住民たちは先祖の業績を誇りに思っています。


▼ルル市
 街中に水路が張り巡らされている都市で、主な交通手段はゴンドラです。ルクレイドとの交易で栄えており、取り引きに訪れる人々でいつも街は賑わっています。


<8>システファイン地方

 国家中南部に位置する地域で、中部の高地を境にして西部と東部で様子が大きく異なります。西部は高原地帯となり、野菜の栽培や酪農が主要産業となります。東部は平野が広がっており、豊かな穀倉地帯として国家を支えています。


▼ハイムリア市
 国土の中央に位置し、陸上交易の中心となる大都市です。全域が盆地に位置するため夏は非常に気温が上がり、南部の湖畔地帯に避暑に訪れる人が多くなります。


<9>フィルアルダス地方

 ルワール大公国と国境を接する地域で、ベリエーリュ地方と同様に継承戦争時は激戦地となりました。北部は戦後の条約で返還された土地で、一時的にルワールの占領地となっておりました。土地は南へ進むに従って標高が高くなり、南部のザルネイ山岳地帯の付近は一帯が牧場となっています。


▼サリカット市
 名馬の山地としてエルモア中に知られる都市です。市街では馬市場が開かれており、国の内外を問わず人々が買い付けに訪れます。

▼カトラシア市
 かつてはメルレイン王国の都があり、昔ながらの落ち着きのあるたたずまいを見せる都市です。ほおずき市と呼ばれる祭でよく知られています。市の郊外の耕作地から、メルレイン王国時代の遺跡や陶器などが発掘されることがあります。


<10>ローヴェル地方

 アリアナ海に面しており、この国で港を持つ唯一の地方となります。漁業や国外交易で栄えた地域で、あまり頻繁に利用されていなった北部の低地も、現在は少しずつ工場が建てられるようになっています。


▼マーテルロー市
 国家随一の力を持つマルトシュタック侯爵の領地です。白い建物が並ぶ海辺の都市で、貿易港として栄えています。純白の街とも呼ばれており、アリアナ海の真珠と讃えられています。


<11>シャーウッド地方

 国家南部に位置しますが、東部のランカスティア半島との境は断崖で隔てられており、南との交通は行われていません。北部はリラ川が横断しており、流域には大規模な田園地帯が広がっています。


▼リューディア市
 後キルリア王国の首都だった街で、情緒ある古都の雰囲気が漂っています。一帯は農業で発展した土地で、周囲は水田で囲まれています。米から造られる蒸留酒の生産でも有名です。


<12>レリアル地方

 国家の南東部に位置する地域で、シャーウッド地方と同様、断崖が存在するために南部との交通はありません。東部にはザルネイ山岳地帯がそびえており、ボーキサイトなど数種類の鉱物資源の採掘が行われています。


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