カイテイン帝国/地図


 



 


 01:エレブリア地方
 02:ビエンスト地方
 03:アリューシャ地方
 04:ドノヴォーリア地方
 05:スラドスタット地方
 06:ソポトダーニ地方
 07:ソポトヴォルグ地方
 08:ロゴチェル地方
 09:シャビリア地方
 10:ダーダリュスカ地方
 11:レードン地方
 12:レワングス地方
 13:パーバル地方
 14:ニナウェッジ地方
 15:グレイザン地方
 16:カピフォーレ地方
 17:ザチカホヴァ地方
 18:ニコーレ地方
 19:チェムルトン地方
 20:エリーディア地方
 21:ティッタシオン地方
 22:エトワルト地方


<1>エレブリア地方

 ベルストパレス山脈西部を含む、帝国北端の地域です。海側の地域は殆ど利用されておらず、開拓事業も滞ったままです。南部は鉱産業で栄えており、主に鉄鉱石が多量に産出されています。高緯度の地域としては非常に人口が密集しています。


▼ミルメルヴァ市
 鉱山町として発展した都市で、カイテインの鉱産物の半分近くがここから産出されています。昔ながらの鉄瓶などの生産も行われています。


<2>ビエンスト地方

 カピフォーレ地方やザチカホヴァ地方と並ぶ未開発地域で、その殆どが原野や森林に覆われています。帝国の最北部に位置しており、北端ではオーロラが見えることもあります。ベルストパレス山脈麓の地域では、石炭の採掘が行われているためわずかににぎわっていますが、その殆どがミルメルヴァ市に運ばれてゆきます。


<3>アリューシャ地方

 カイテインの創始時代に栄えた地域で、古い文化を守り続けています。西部には荒れた台地があり、カスティルーンとの国境付近には針葉樹林帯が広がっています。


▼パルダワ
 たくさんの文化人を輩出した街で、文学館と呼ばれる大きな図書館があります。ここにはかつての文豪の生原稿や遺品が多数展示されています。


<4>ドノヴォーリア地方

 近年になって開拓が進んだ地域で、南部はここ40〜50年ぐらいの間に農地へと変化しました。北部は低山や森林地帯が広がっており、未開地が多くなります。バルドルレア山からは燐が取れるため、軸木の材料にも恵まれていることから、開拓都市にはマッチ工場が建てられています。しかし、冬の寒気の厳しさで蒸気機関が凍結し、休業せざるをえなくなるため、現在では霊子機関の導入が検討されています。


<5>スラドスタット地方

 全体に荒れ果てた台地が多く、現在開拓が進められている地域です。中央部にはメイア川が流れており、ジャガイモや小麦の生産が行われています。


<6>ソポトダーニ地方

 ペトラーシャとの交易で栄えた地域で、文化的な先進地です。マイリール人やナヴァール人が多く住んでおり、異国情緒の溢れる街が多いのが特徴です。


▼フィスフォーン市
 中央教会である『夜の聖ファナ』教会があることから、古来より発展している大都市です。西方の重要な街道の交わる交通の要所でもあります。

▼アウルーニャ市
 かつてエクセリール王朝が治めていた地域でしたが、イーフォン皇国の成立に手を貸したことで帝国領土となりました。交易を中心に発展しており、内地に比べると外国人の姿も多く見られます。この都市は開放的な気風に満ちあふれており、住人も気さくな人が多いのですが、一方で文化的な摩擦による問題も多く起こります。


<7>ソポトヴォルグ地方

 西部と首都を繋ぐ重要な街道が存在する地域です。その地理的要因から戦乱が起こりやすい場所でもあり、中央のポズオル平原では幾つか大きな戦いが行われています。北部は湿地帯が広がっており、現在開発が行われています。この付近ではギンイロカササギと呼ばれる鳥が棲息しており、その羽毛目当ての狩人がよく見かけられます。


<8>ロゴチェル地方

 北部を流氷海域、東部をクロティア湾に面する地域で、アザラシ漁が行われています。全体に閑散とした平原が広がっており、中央のダンフィル山によって東西に分かれています。この山を挟んだ西と東ではあまり仲はよくないようで、どちらの文化が優れているか張り合うことが多いようです。


▼ペールワン
 流氷海域に面した街で、この国で唯一の港があります。港とはいっても普通の船は駐留しておらず、アザラシ狩り専用の氷上船が舳先を連ねています。


<9>シャビリア地方

 南部をルワール大公国と接する交易地ですが、エトワルト海が近いためか変異現象が多く、古くから居住者は多くありませんでした。現在でも地理上の重要度に比べて人口は少なく、あまり大きな都市も存在しておりません。しかし、ルワール侵攻が計画されるようになってから、帝国では最も注目される地方となっており、砦の建設や物資運搬用の鉄道の敷設などが忙しく行われています。


<10>ダーダリュスカ地方

 ピジル川の流域に位置する平原地帯で、中央部には小麦畑が広がっています。南西部にあるルムイ山は金山として有名で、かつてはルーヴィン大公爵の一族が領有しておりましたが、現在では皇帝の委任領地となっています。西部のエトワルト海に近い土地は荒れ果てた高地となっており、一帯は全く利用されておりません。


<11>レードン地方

 ピジル川が中央を流れる地域で、南部には耕作地帯が広がっています。対して北部は開発が殆ど進んでおらず、南北の繁栄の度合いがくっきり分かれているのが特徴です。


▼ネルイール市(首都)
 カイテイン最大の都市です。街の中央には皇帝の住むアイデルハウト宮殿があり、その前の広場には大帝カイラスの銅像が立っています。


<12>レワングス地方

 北部を流氷海域、西部をクロティア湾に面する地域です。南部にはクレイヴ山脈がそびえており、麓一帯は起伏の激しい入り組んだ地形となっています。緯度のわりには寒さが厳しく、人口もあまり多くありません。全体に森林が多く目立ち、主要な産業も林業となっています。なお、一帯にはトナカイが多く棲息しており、これを捕らえて放牧を行っている地域もあります。しかし、トナカイを狙うオオカミの姿もよく見られ、まれに人間が襲われることもあるようです。


<13>パーバル地方

 クレイヴ山脈の南方に位置する地方で、東西の交通の要所として開けた場所です。この地方を境に、スレイラール人とキタン人の居住域が分かれています。そのため、両民族の混血民が多く見られます。


▼レオグライド市
 クレイヴ山脈の麓にある大都市で、山の方へゆくと温泉が出ます。この衛星都市であるベリリューンは、温泉と観劇、そしてカジノ場を揃えた観光都市であり、貴族の保養地として栄えています。


<14>ニナウェッジ地方

 アイル山脈に南東部に位置する地方で、全体が山脈の裾野としてなだらかに傾斜しています。山脈の麓には高原が広がっており、野菜や果樹の栽培が行われています。その奥地は杉山となり、全体として閑散とした印象を受けます。この付近には貂の仲間や短耳ウサギなど、良質の毛皮を持つ動物がたくさん棲息しており、毛皮猟を行う猟師が多く住んでいます。


▼シアヴェル市
 ラディオラ杉製の家具生産で知られる街で、家具職人たちが多く住んでいます。家具作製のための専門学校もあり、一流の家具職人を目指してこの街を訪れる者もいます。

▼黒貂街道
 この地方の森には昔から黒貂が多く住んでおり、その毛皮が北の都市へと運ばれておりました。そのため、シアヴェル市とレオグライド市を結ぶ道は黒貂街道と呼ばれています。


<15>グレイザン地方

 アイル山脈の西部に位置する土地で、林業と石炭の採掘が主要な産業となっています。段丘状の斜面が多く農耕にはあまり適さない土地で、山地へゆくと急斜面や絶壁も見られます。岩山の様子は景色としては見事なものですが、他に何もないため観光で訪れる者もおりません。


<16>カピフォーレ地方

 東部最北に位置しており、寒さが非常に厳しい地域です。殆ど開発は行われておらず、原野と森林と岩山だけが広がっています。変異獣も多いため居住には適さず、かつて戦いを逃れてきた小部族の集落が存在するだけとなります。なお、この付近には毛長象と呼ばれる、マンモスによく似た3m程度の獣が住んでいます。


<17>ザチカホヴァ地方

 未開地の1つで、これまで殆ど手がつけられることはありませんでした。しかし、最近になって銀が発見されており、鉱脈の確認が行われています。


<18>ニコーレ地方

 ザチカホヴァ地方と同様に、北部にはあまり人は居住しておりませんが、南部の高原では果物や野菜の栽培が行われています。また、レーニア湖の付近では紅茶の栽培が盛んに行われており、良質のものはレーニアブランドとして高値で取り引きされています。また、この湖では淡水魚が大量に水揚げされており、南部一帯に出荷されています。


<19>チェムルトン地方

 国家を支える大耕作地帯があり、穏やかでのんびりとした田舎の風景が広がっています。北部ではブドウが盛んに栽培されており、ワインの名産地としても有名です。この付近は長寿地域として知られており、100歳を越える老人も多く住んでいます。


▼ヴァルハイン市
 南部に大規模な耕作地帯を構える農業の街です。比較的穏やかな気候で、国内では最も住みやすい土地だと言われています。その気候によく似合った、非常に穏やかな気性の持ち主が多く住んでいます。


<20>エリーディア地方

 畑と草原をまじえた大平原が広がる地域で、南部には名馬の産地があります。騎馬民族の末裔が多く住んでおり、チェムルトン地方の人々に比べて、やや荒事が好きな人間が目立つようです。


▼クアルトニー市
 南部ではヴァルハイン市に次ぐ大都市です。この街では闘馬と呼ばれる馬同士を闘わせる競技が盛んで、祭など特別なイベントがなくても、定期的に闘馬が行われています。闘馬は賭事の1つとしても成り立っており、馬の売買以外でも人々は馬を見定める目を何より重要と考えています。


<21>ティッタシオン地方

 帝国最南部に位置する地方で、一面に草原地帯が広がっています。エトワルト海に近いためあまり開発は進んでおらず、牧畜を中心とした酪農が主要産業となっています。未開地には遊牧民族も多く住んでおり、この一帯を点々と移動して生活しています。なお、西部の草原にはハーフリングと呼ばれる亜人も住んでいるようですが、あまり人間と接触することはありません。


<22>エトワルト地方

 エルモア地方最大のエトワルト海と呼ばれる湖が存在する地域です。この付近では変異現象の影響が激しく、利用は殆ど不可能となっています。そのため、人から身を隠すには非常に都合がよく、戦乱から逃れた人々や異端者などが隠れ住んでいる場所もあります。


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