騎乗行動

騎乗移動騎乗戦闘騎乗攻撃騎乗回避


 

騎乗移動


 動物や乗り物に乗っている場合、移動の処理は以下のように行ないます。


○騎乗

 動物や乗用機械などの乗り物のことを騎乗物といい、これらに乗っている状態のことを騎乗状態といいます。乗用機関のデータは「データパート2」に記載されています。


▼技能
 騎乗物の操縦に対応した技能や専門分野を習得していれば、騎乗状態での移動を試みることが出来ます。


▼操縦判定
 騎乗物を扱うためには、《操縦技術》を基準とした操縦判定が必要となります。ただし、単なる移動を行なうだけであれば、特に細かく操縦判定を行なう必要はありません。何か事故が起こる可能性がある場合にのみ、GMの判断で判定を行なわせて下さい。詳しい判定方法については「操縦・運転」のページをご覧下さい。
 
◇難易度
 何か難しい操縦を行なう場合には、GMは適当な難易度を設定して下さい。


▼修正値
 騎乗物ごとに設定されている操作性の数値が、操縦判定に与えられる基本の修正値となります。また、地面の状態などに応じて、何らかの不利な修正を受ける場合もあります。
 
◇速度修正
 操作性の値は速度に応じて変化します。データに示されている乗用機関の場合は巡航速度が基準となっており、これに以下の速度修正を加えた値が実際の修正値となります。

◇速度による修正値

修正 速度

+2
 〜慎重速度(=巡航速度×1/2)

±0
 〜巡航速度
−2  〜最大速度(=巡航速度×2)


○騎乗中の行動処理

 騎乗物を操縦しての移動は、能動行動として扱われます。


▼複数行動
 操縦しながら他の行動を試みる場合は、複数行動のルールが適用されます。ただし、事故が起こる可能性が少ない場面では、《操縦技術》の判定を細かく行わせる必要はありません。


○移動距離

 アクションシーンでの騎乗物の移動距離は、以下のように計算します。


▼移動力
 移動距離は騎乗物ごとに設定されている【移動力】を基準に計算して下さい。なお、データパート2に書かれている数値は巡航速度で、怪物データに書かれている生物の場合は、最大速度の移動力が記載されています。
 
◇巡航速度
 安全かつ最も効率良く移動する場合の標準速度です。乗用機関のデータの場合、( )の中に書かれているのが【移動力】の値となります。

◇最高速度
 巡航速度の2倍の値が乗用機関の最高速度であり、これ以上の速度で移動することは出来ません。

◇慎重速度
 巡航速度の半分の値が慎重速度で、きわめて安全に移動できる速度となります。


▼最大移動距離
 1ラウンドの間に騎乗物が移動できる距離は、最大で[移動力×3]mまでとなります。


▼移動距離の減少
 発進や反転などを行なった場合は、最大で[移動力×2]mまでの距離しか進むことが出来ません。


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騎乗戦闘


○基本

 馬や車などの騎乗物に乗った状態で戦闘を行う時には、以下のようなルールが適用されます。


▼移動の処理
 通常の騎乗移動のルールに従って処理を行ないます。


▼騎乗動物
 動物に乗って戦闘を行うためには、軍馬など訓練を受けた動物を用いる必要があります。訓練を受けていない動物は、戦闘場面で興奮して暴れたり、逃げ出してしまう可能性があります。


○行動

▼基本
 騎乗行動に関しては、誰が操縦しているのかによって判定処理が変わります。
 
◇通常行動
 他人が操縦する騎乗物に乗って行動したり、特に事故が起こる可能性のない状況では、通常と同じように判定を行わせて下さい。なお、揺れなどによる影響が考慮される場合は、適当な修正値を与えても構いません。

◇複数行動
 移動しながら他の行動を試みる場合は、複数行動のルールが適用されます。しかし、事故が起こる可能性が少ない場面では、《操縦技術》の判定を細かく行わせる必要はありません。


▼戦闘
 通常と同じように攻撃や回避の技能を基準に判定を行ないます。ただし、自身が騎乗物を操縦している場合は、複数行動による−3修正を受けることになります。


▼補助技能/操乗戦闘
 戦闘変化技能(補助技能)に含まれる「操乗戦闘」の技能を習得していれば、複数行動による−3修正を受けることなく、判定を試みることが可能となります。


○移動の妨害

 騎乗物の場合は、影響範囲に入っただけでは移動の妨害は起こりません。外部からの働きかけで強制的に移動を停止させるためには、操縦に対する妨害行動を取る必要があります。また、操縦者もしくは騎乗動物に怪我を負わせたり、騎乗物を破損させるなどして移動手段を封じることも可能です。


▼事故/操縦ミス
 妨害者が事故や操縦ミスを誘発するような行動を取った場合には、《操縦技術》を基準とした操縦判定を行なう必要があります。

▼生物へのダメージ
 操縦者や騎乗動物が攻撃を受けた場合は、受けた負傷ダメージを難易度とした《操縦技術》の判定を行ないます。

▼乗用機関の故障
 乗用機関が故障するかどうかの基準については、「故障と修理」の項目を参照して下さい。


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騎乗攻撃


 騎乗しながらの戦闘行動は、以下のようなルールに則って行います。


○通常攻撃

 移動せずに攻撃を試みる場合は、通常と同じように判定を行って下さい。


▼修正値
 攻撃を行う場合、速度や路面状況などによって行動が難しくなるとGMが判断するのであれば、修正値を加えて判定を行わせることが出来ます。

▼高さ
 相互に高低差がある状態での近接戦闘では、低い方にいる側は相手を攻撃しにくくなるため、攻撃判定に−2修正が与えられます。


○騎乗突撃

 馬などの騎乗動物、あるいはオートバイや自動車で突撃を仕掛けることが出来ます。この行動については、一連の処理をフルアクションとして扱います。

・行動分類:フルアクション
・使用武器:用途/突撃
・対抗判定:回避力(反射回避)、操縦技術


▼条件
 突撃を行なうためには、相手との間に10m以上の距離が必要となります。また、用途が突撃となっている武器を用いなければなりません。

▼攻撃
 [移動力]mまでの距離の移動を行ない、その途中にいる相手に突撃を仕掛けることが出来ます。突撃が成功すれば、移動力5につき打撃値を1ポイント上昇させることが出来ます。
 この場合は複数行動のルールが適用されるので、攻撃判定には−3修正を加える必要があります。ただし、操縦者と攻撃者が別の場合は、修正値なしで攻撃することが出来ます。

▼回避
 通常の場合は反射回避(一般:感応+回避力)で、乗り物に乗っている場合は《操縦技術》を基準に回避判定を行なって下さい。

▼影響
 攻撃を行なってから1ラウンドの間は、運動と作業に関する全ての判定に−2修正を受けることになります。

▼反撃
 待機状態にある者は突撃の成否にかかわらず、すれ違いざまに反撃を行なうことが可能です。この時、突撃側が移動力によって得られる追加ダメージを、武器の打撃値に上乗せすることが出来ます。

▼最終移動距離
 突撃もしくは反撃が命中しても、騎乗突撃の場合は移動距離の減少は起こりません。突撃側は最初の地点から[移動力]mを進んだ場所まで移動することが出来ます。ただし、騎乗動物の負傷や乗用機関の故障などが発生した場合は、移動の妨害が起こったものとして処理して下さい。


○衝突攻撃

 通常の攻撃のかわりに、相手に騎乗物をぶつけてダメージを与えることも出来ます。この行動については、一連の処理をフルアクションとして扱います。

・行動分類:フルアクション
・攻撃判定:操縦技術
・対抗判定:回避力(反射回避)、操縦技術


▼判定
 [移動力]mまでの距離の移動を行ない、その途中にいる全ての相手に対して、衝突による攻撃を仕掛けることが出来ます。攻撃判定に用いる技能は《操縦技術》となります。回避側は騎乗物の進路から体ごと避けなければなりませんので、反射回避の判定を行って下さい。
 回避に成功した場合は攻撃を受けずに済みますが、命中した場合は効果値によるダメージを受けることになります。爆発物の場合と同様に、操縦判定の達成値はダメージ計算には用いず、騎乗物が相手に命中したかを判断する基準にしか使われません。


▼効果値の基準
 衝突攻撃のダメージは効果値で表わされます。この場合は効果値と最初の反射回避の達成値を比較して、ダメージを計算することになります。
 
◇威力ダメージの基準
 威力ダメージの基準となるのは移動速度で、【移動力】が5(時速10km)につき威力1として扱われます。たとえば、移動力20(時速40km)で走行している時は、威力が4ということになります。

◇追加ダメージ/騎乗物
 騎乗物による追加ダメージは以下のような基準となります。

打撃値 状況

 騎乗動物の体当たり。気絶武器として扱う

 オートバイなど小型の乗り物

 自動車など、通常の乗り物

 戦車や大型車両などの重量物


▼反撃
 待機状態にある者は衝突攻撃の成否にかかわらず、すれ違いざまに反撃を行なうことが可能です。この時、速度によって得られる威力ダメージの分を、武器の打撃値に上乗せすることが出来ます。


▼最終移動距離
 攻撃もしくは反撃が命中しても、衝突攻撃の場合は移動距離の減少は起こりません。突撃側は最初の地点から[移動力]mを進んだ場所まで移動することが出来ます。ただし、騎乗動物の負傷や乗用機関の故障などが発生した場合は、移動の妨害が起こったものとして処理して下さい。


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騎乗回避


 騎乗行動時に回避判定を試みる場合は、以下のような手段があります。


○回避判定

▼通常
 単に騎乗した状態での戦闘防御の判定は、特に修正値を加えずに判定を行わせて下さい。ただし、反射回避を行うのに不都合があると考えられる場合には、GMの判断で行動を制限したり、修正値を与えるなどして構いません。

▼操縦中の回避
 騎乗物を操縦しながら自身の回避を行う時は、《回避力》を用いた戦闘防御の判定となります。これは複数行動として扱われるので、−3修正を加えて判定を行って下さい。

▼乗り物の回避
 乗り物自体を攻撃から退避させる場合は、回避判定ではなく操縦判定を行います。この場合は、通常の防御の技能を《操縦技術》に置き換えて判定するだけとなります。


○修正値

 路面状況や体勢によって影響を受けると考えられるのであれば、GMの判断で修正値を加えて回避判定を行わせることが出来ます。


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騎乗移動騎乗戦闘騎乗攻撃騎乗回避