概要
○政治制度
▼国家
セルセティア連邦は議会と内閣による近代政党政治を行っております。立法府は連邦法を制定することが出来る唯一の議決機関で、連邦議会(上院)と人民議会(下院)の2つから構成されます。行政府は10省1庁からなる組織で、それぞれ行政大臣と各庁長官の指揮のもとに行務を執り行います。
▼地方
地方行政区は大きく州で区分されます。各州の下には県は存在せず、直下に市町村が置かれています。各自治体は、それぞれ国家制度を模倣した行政組織と一院制の議会を持ちます。州議会は立法権限を有しており、連邦法に反しない限りにおいて、独自の権限で州法を定めることが出来ます。
○貴族制度
称号は廃止されておりませんが諸特権は既に失われており、領主という地位も存在しません。一部の貴族は地主や政治家として生き残っておりますが、財産を失って没落した家系も数多くあります。
○軍事
職業軍人と徴兵からなる近代的な常備軍を保有し、軍務省がそれぞれの軍事全般を統括しています。陸軍は地方ごとに管区として分割されており、それぞれの部隊は軍団として活動します。軍団はさらに州軍へと分割されます。これに対して、海軍は全体で1つの管区として扱われます。
○警察
行政機関に属する警務省が警察組織を統轄しています。警務省は国家警察として機能し、その下部組織として州警察が各地域に配備されています。中心となる国家警察は、州警察などの下部の組織に対して監査・粛正を行う権限を持ちます。警察組織は通常の形態で、警察署の中にいくつかの部署があり、刑事や警察官が業務を担当します。警察組織に務める場合は、警察学校で訓練を受けなければなりません。
○司法
裁判権を有するのは司法府であり、立法・行政機関からは完全に独立しています。裁判所は連邦裁判所(国家)、上級裁判所(州)、下級裁判所(地域自治体)の順に体系的に整備されています。また、簡易裁判所も各地域自治体に置かれています。裁判の進行方法は現実世界とほぼ同じ方式で行われ、それぞれ控訴・上告を行うことも出来ます。
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連邦制度
セルセティア連邦は議会と内閣による近代政党政治を行っておりますが、現在の党派議員による議会は6年前に成立したものであり、それ以前は邦国代表による連邦議会と、国家行政を担当する連邦行政府によって政治が行われていました。
南北分断後、連邦内に住むセル人の武装蜂起や宗教論争が原因となって、地域自治体の分裂が進みました。また、邦国単位での非効率的な軍事活動では成果を挙げることが出来ず、内戦は長引く一方でした。そのため、各地で活動を行っていた幾つかの政党は、さらなる分裂を危惧して手を取り合うことを誓い、改革を行うための超党派の中央政府(参合会)を結成したのです。その後、参合会によって国家としての統一が進み、現在の連邦加盟州は同一の政治制度を採るようになりました。参合会は6年前に解散しましたが、現在でもその影響は非常に大きいものです。なお、セルセティア王国の崩壊時に分裂した自治体(領邦国家)は、参合会による連邦再編成時にそのまま州として登録されたため、諸外国の州に比べて非常に小さいのが特徴で、半数以上の自治体は他国の小州/県ほどの大きさしかありません。
▼国号
南島を中心とするセティア人主体の政府は、現在もセルセティア連邦(国家)の名を継続して使用しています。▼国旗
緑、黄、白、黄、緑の順に並んだ横縞の地で、このうち黄色の部分は他の色の1/3の幅となっています。中央の白地の部分には、太陽を意匠化した連邦章が描かれています。▼貴族
称号は廃止されておりませんが諸特権は既に失われており、領主という地位も存在しません。一部の貴族は地主や政治家として生き残っておりますが、財産を失って没落した家系も数多くあります。
◆セルセティア連邦/制度
連邦政府──┬──立法府──┬──州議会
| └──国会──┬──連邦議会
| └──人民議会
|
├──行政府──┬──内務省
│ ├──外務省
│ ├──財務省
│ ├──軍務省
│ ├──農務省
│ ├──産業省
│ ├──商務省
│ ├──通運省
│ ├──法務省
│ ├──警務省
│ └──総務庁
|
└──司法府
○連邦主席
セルセティア連邦の象徴的存在であり、国会全体の多数決によって指名されます。連邦主席は国家代表として調印や憲法の発布などを行いますが、政治的権限は一切ありません。
○立法府
立法権限は州議会と国会の双方が持ちます。州議会は州法として法律を定めることが可能ですが、州法は連邦法に抵触しない範囲の内容に限られます。国会は連邦法を制定することが出来る唯一の議決機関で、連邦議会(上院)と人民議会(下院)の2つから構成されます。
▼人民議会(下院)
下院である人民議会は立法発議権と法案の審議、および委員会の設置(請願の伝達)を行う権限を持ちます。これは国民全体を代表する唯一の民主的機関です。議員は5年に1度行われる選挙によって選出されます。被選挙権は連邦籍を持ち、一定額以上の税を納める21歳以上の成人となっています。選挙権は土地を所有しているか永住している者の中で、一定額以上の税を納めている18歳以上の成人に限られます。
▼連邦議会(上院)
連邦議会は各州議会の代表者1名によって構成されるもので、立法発議権と人民議会を通過した法案の審議権を持ちます。また、各州に対する法案強制執行の議決権を有し、州法によってこれを無効とすることは出来ません。その他、人民議会の解散権や州間の争訟に対する裁判権を行使することが可能です。
▼審議
両議会は立法権限については全く同等の機能が与えられています。ただし、組閣に関しては連邦議会は一切の権限を有しておらず、人民議会のみが内閣についての責任を負う立場となります。
審議される基礎法案は、一定数以上の議員による連名の提議もしくは、常設および特別委員会で賛同を得た場合にのみ議題として提出されます。法案の審議は最初に人民議会で行われ、これを通過した法案は連邦議会で再審議されることになります。そして、連邦議会で可決された場合のみ、正式な法律として認可されることになります。
○行政府
▼構成
行政府は10省1庁からなる組織で、それぞれ行政大臣と各庁長官の指揮のもとに行政行務を行います。
▼首相の選出
行政府は首相を中心に組織されます。首相は下院で最大議席を確保している政党から選ばれ、連邦主席によって任命されます。
▼副首相
首相は独自の判断で、公務の補佐を行う副首相を選出することが出来ます。
▼行政大臣の選出
首相は独自の判断で行政大臣を選出することが出来ますが、人民議会の承認を得る必要があります。なお、行政大臣は首相とは異なり、人民議会の議員である必要はありません。
▼行政会議
行政府全体の方針は、首相と閣僚による行政会議(閣議)で決定されます。
○地方行政
セルセティア連邦の行政区は大きく州で区分されます。各州の下には県は存在せず、直下に市町村が置かれています。各自治体は、それぞれ国家制度を模倣した行政組織と一院制の議会を持ちます。州議会は立法権限を有しており、連邦法に反しない限りにおいて、独自の権限で州法を定めることが出来ます。
▼準州
未だ政情が不安定な地域は準州として扱われています。準州は連邦直轄地であり、連邦政府から派遣された州総督が政治の一切を担当することになります。州総督は連邦議会の議員を兼任します。なお、準州は人民議会へ議員を送る権限を持たないため、住民は自身の代表を選出する権限を一切持たないことになります。
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軍事
セルセティア連邦は職業軍人と選抜徴兵からなる近代的な常備軍を保有し、軍務省がそれぞれの軍事全般を統括しています。陸軍は地方ごとに軍団として分割されており、軍団はさらに州軍へと分割されます。これに対して、海軍は全体で1つの管区として扱われます。
○兵制
軍の基本構成員となるのは志願兵である職業軍人たちで、試験を受けて合格しなければ入隊することは出来ません。同時に徴兵制も導入しており、選抜者は一定期間の軍務に就くことが義務づけられています。
○軍事情勢
南北間の戦乱が激化しています。民族問題も深刻ですが、何よりも宗教上の問題は特に溝が深く、聖母教会の介入が事態をより混乱させています。
セル人はセティア人に比べて人口が少ないため、この内戦は早いうちに終結すると思われていたのですが、人々の思惑を外れて今まで長引いています。これはラハト派の巫女の中に、聖者の再来とも呼ばれるリュミル=カレルレンが登場したことによります。彼女はまだ15歳という若さでありながら、北方同盟軍の先頭に立ち、その象徴として戦っています。神の啓示を受けたという彼女の活躍は目をみはるものがあり、幾度も無謀とも呼べる作戦を成功させています。実際に彼女が奇跡を行なったところを見たという人もおり、そのカリスマ性は高まるばかりです。しかし、同盟軍の将や連邦軍たちは彼女の活躍を疎み、魔女として疑いの目で見ております。友軍の中でも陰謀を目論む者がおり、その無事が懸念されるところでもあります。
○国家関係
▼友好国
主要民族を同じくすることから、ユノスとはやや友好的な関係にあります。
▼敵対国
特別な敵対国家はありません。
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警察
○警察機構
行政機関に属する警務省が警察組織を統轄しています。警務省は国家警察として機能し、その下部組織として州警察が各地域に配備されています。
中心となる国家警察は、州警察などの下部の組織に対して監査・粛正を行う権限を持ちます。警察組織は通常の形態で、警察署の中にいくつかの部署があり、刑事や警察官が業務を担当します。警察組織に務める場合は、警察学校で訓練を受けなければなりません。
▼国家警察(警務省)
全警察組織に対して指揮監督を行う部署で、首都に庁舎が存在します。基本的に現場での捜査は担当しませんが、国際部や秘密警察などは国家警察に所属する場合は、政治犯などを対象とした捜査を専門に行います。
▼州警察
各州の警察業務を監督します。また、広域の犯罪を取り扱ったり、応援要請があった場合は地域に出向いて業務を手伝います。これには市警察や地方警察といった下部組織があります。市警察はさらに地域警察や街区警察といった小さな部署を管理しています。地方警察は市に含まれない地域(群や島など)を管理する部署であり、形式的には市警察と同等の立場にありますが、実際には地方警察の方が立場は低いようです。
▼首都警察
州警にあたる大きな組織で、首都周辺の警察業務を取り扱います。首都に存在する重要施設などの警護も首都警察の担当です。
○特殊な部署
▼広域捜査部
複数の地方にまたがって犯罪をおかした者を担当する刑事です。これは国家警察に所属する部署となりますが、地方では嫌われることが多く、協力を得られないことも少なくありません。
▼治安警察軍
いわゆる機動隊のような役目を果たす部署で、武装警官たちで形成されています。変異現象による犠牲者を救ったり、あるいは暴動を鎮圧したりといった仕事をこなしたりします。
▼公安警察
いわゆる秘密警察に相当する組織で、主に政治犯や思想犯の検挙を目標に活動しています。
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司法
○司法府
裁判権を有する司法組織であり、立法・行政機関からは完全に独立しています。違憲審査権を持ち、立法機関および行政機関の抑止力ともなる存在です。
▼長官
司法府の長官は、内閣の指名に従って連邦主席が任命します。
○裁判所
連邦裁判所(国家)、上級裁判所(州)、下級裁判所(地域自治体)の順に裁判所が体系的に整備されています。また、簡易裁判所も各地域自治体に置かれています。裁判の進行方法は現実世界とほぼ同じ方式で行われ、それぞれ控訴・上告を行うことも出来ます。
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