実際のプレイにおいては、GMは様々な役割をこなさなければなりません。GMの仕事は大きく分けて、セッションの司会進行役、審判役、管理者の3つに分類されます。
○司会進行役
GMはシナリオの全貌を知る唯一の人物ですから、自動的にセッションの進行役も務めることになります。司会進行役としてのGMは、シナリオを基にプレイヤーを誘導したり、世界の描写や設定の説明を行ったり、PCの行動に対してリアクションするなどの役目を負います。
▼情報の提示
PCがいる場面を描写し、どのような状況にあるかを説明しなければなりません。また、質問があった場合には、PCやプレイヤーが知りうる限りにおいて情報を与える必要があります。▼リアクション
プレイヤーのアクションに対してリアクションを返すのもGMの仕事の1つです。▼発言の管理
GMはセッションの進行を主導する立場ですから、プレイヤーの発言や行動の管理を行う役目も負っています。また、何かもめ事が起こった時には調停役を求められることになります。▼行動の管理
ルールに基づいて判定する必要のある状況においては、プレイヤーに指示をして判定をさせたり、場が混乱しないよう行動の順番を決めるなどして、セッション進行がスムーズに行わなわれるよう努めなければなりません。
○審判役
GMは必要に応じてプレイヤーに行為判定を行わせ、審判としてその結果を判断しなければなりません。
▼ルールの把握
GMは審判役を務めるため、ルールを熟知している必要があります。ルールを知らないプレイヤーがいた場合には説明したり、質問に対する回答も行わなければなりません。▼ルールの適用
状況に応じてルールを適用し、どのような判定を行うかを決定します。判定の基準を示したり、出来ることと出来ないことを明らかにする必要もあります。また、最終的に結果を評価し、それに応じて状況を変化させるのも仕事の1つです。▼ルールの補完
ルールは世界の全てを網羅しているわけではなく、その中でゲームに必要と思われるものを抽出してルール化しています。もし、ルールに記載されていない事態が生じた場合、それをどのように判定するのかはGMが決定することになります。▼プレイの評価
GMはセッションの終了後にプレイの評価を行って、与える経験点を決定する役目も負います。
○管理者
時間管理やストーリー管理、あるいはNPCを含めた世界の管理を行わなければなりません。セッションの展開を考える上では、シナリオがどこまで進行したのかをしっかり把握しておく必要があります。
▼状況の管理
舞台世界の管理を行うのはGMの役目であり、状況や時間の変化といった全てをGMが統括します。▼NPCの管理
TRPGでは、プレイヤーが管理するキャラクター以外の存在は、全てGMが担当することになります。NPCは人物ばかりではなく、怪物などの存在も含まれます。NPCはPCと同じようにルールに従って活動しますので、必要があれば事前にデータを作成しておかなければなりません。▼物語の管理
TRPGはプレイヤーの判断やPCの行動結果に応じて、先の展開が変化する構造になっています。GMは物語の管理者として、シナリオの流れに応じてセッションの展開を調整する必要があります。▼時間管理
プレイ時間に応じて場面の転換を早めるなど、セッションの時間管理を行うのもGMの役目となります。
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