判定の基本
乗り物の操作は、操縦技術の技能を用いて判定します。
○判定
特に問題のない条件で普通に運行する時は、特に運転・操縦に関する判定を行う必要はありません。しかし、事故が起こる可能性があると考えられる場合は、GMの判断で操縦判定を行なわせて構いません。
▼条件
悪路での走行、障害物の回避、急激な方向転換、進路妨害を受けた場合などが、この条件に当てはまります。▼技能
判定は《操縦技術》の基本判定値(=関連能力+操縦技術の技能レベル)を基準に行ないます。どの技能が該当するのかは、「データパート2」の交通機関のデータに書かれておりますので、そちらを参照して下さい。▼判定結果
操縦判定に成功した場合は、それまでと同じように移動を行なうことが出来ます。しかし、失敗した場合は転倒、衝突、速度低下、一時停止、機械の故障、バランスの喪失など、その時の状況に応じたペナルティを受けることになります。
○難易度
基本となる難易度は、路面や周辺の状況によって異なります。GMは以下の表を見て、適切な難易度を設定して下さい。もちろん、悪い条件が幾つも重なれば、その分だけ難易度は増すことになります。
この他に、急カーブなどの運転が難しい場所でも、幾らか難易度が上昇することになります。難易度の程度はGMが任意に決定して下さい。
◆難易度の基準
難易度 状況 1 でこぼこ道や草むらなど舗装されていない場所 2 非常に狭い道や石ころなどの障害物がある場所 3〜 人混みを走り抜ける場合や急斜面、凍結した道路など
○周辺状況による修正
操縦判定には、周辺状況や速度によって以下のような修正を受けることになります。
▼速度による修正
乗用機関の操作性は、速度に応じて値が変化します。データに操作性として記されている数値は巡航速度が基準となっており、これに以下の速度修正を加えた値が実際の修正値となります。▼視界による修正
周囲の状況がはっきり認識できない場合は、判定に不利な修正を受けることになります。
◆速度による修正値
修正 速度 +2 〜慎重速度(=巡航速度×1/2) ±0 〜巡航速度 −2 〜最大速度(=巡航速度×2)
◆視界による修正値
修正 状況 −1 小雨など悪天候の場合 −2 強い雨や木の枝などで視界が悪い状況 −4 暴風雨の中や先が殆ど見えない状況
○競走と妨害
乗り物による競走を行なう際にも、疾走時と同じように進路妨害を行なったり、急な方向転換で相手を振り切ることが可能となります。判定処理については、「競走と妨害」の項目を参照して下さい。ただし、乗り物の場合は《運動技術》ではなく、《操縦技術》の技能を用いて判定を行ないます。
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失敗時の影響
操縦・運転に関する判定に失敗した場合は、以下のような影響を受ける可能性があります。
○立て直し
悪路を走行中に操縦の判定に失敗したり、操縦者や乗り物にダメージを受けた場合には、あやまって事故を起こしてしまう可能性があります。このような場合は、乗り物の安定性を取り戻す判定を行う必要があります。
▼判定の基準
立て直しのために行う判定は、通常の操縦判定と同じ基準で行って下さい。この時、失速したと判断されるのであれば、GMは速度による修正値を軽減しても構いません。▼判定の結果
この判定に成功すれば体勢を立て直し、再び安定した状態で移動することが可能となります。しかし、失敗した時は、転倒や衝突といった事故を引き起こすことになります。▼速度低下
このような状況の変化が起こった場合は、判定に成功しても一時的に乗り物の速度は低下することになります。次のラウンドはGMが指定した速度だけ、【移動力】に修正を受けて移動しなければなりません。
○転倒時のダメージ
移動の途中で転倒した場合は、何らかのダメージを受けることとなります。このダメージは効果値によってあらわされます。
▼ダメージの軽減
転倒によるダメージは、体術(一般:敏捷+軽業)による受け身で減少させることが可能です。
▼効果値
◇威力ダメージの基準
威力ダメージの基準は速度によって変化し、【移動力】が5(時速10km)につき威力1として扱われます。たとえば、移動力20(時速40km)で走行している時は、威力4となります。◇追加ダメージ
追加ダメージは障害物の固さで表現されます。地面の場合は、以下のような基準となります。
◆追加ダメージの基準
修正 状況 −3〜−4 泥地、砂地、浅い水がある場所など −1〜−2 草むらなど ±0 土の地面 +1〜+2 石畳など固い平らな場所 +3〜+4 岩石などの固い障害物への衝突 +5〜+6 鉄や尖った障害物への衝突
○衝突
▼機体へのダメージ
何かに衝突した場合は、乗り物にダメージを受けることになります。ダメージの程度は、上の転倒時のダメージと同じ基準で計算します。相手が乗り物だった場合には、速度は相対速度で計算して下さい。
▼乗り物によるダメージ
乗り物で相手にダメージを与える場合にも、上の基準に従って計算を行います。
▼搭乗者へのダメージ
衝突によるダメージで機体が完全に壊れてしまった場合は、搭乗者もダメージを受けることになります。
◇ダメージの基準
実際に搭乗者が受けるダメージは、機体が吸収しきれなかった分となります。この場合は、−耐久値(最大耐久値にマイナスをつけた値)を下回った分を、搭乗者に対して与えるダメージとして計算して下さい。◇ダメージ減少
この場合も、身につけている防具によってダメージを減少させることが出来ます。◇衝撃と転倒
受け身が取れるくらい空間に余裕がある場合は、搭乗者へのダメージを基準より軽くしたり、完全に無視してしまっても構いません。ただし、乗り物が耐久値に受けたダメージを難易度とした、バランス(一般:反応+軽業)の判定に成功しなければ、衝撃によって転倒してしまう可能性があります。
注:まだ空気入りタイヤは登場しておりませんので、悪路や事故によってパンクすることはありません。ただし、タイヤそのものが外れてしまう可能性はあります。
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