基本情報
○解説
古くからの下町と新興の住宅地が混ざりあっている地域で、南へ進むほど新しい建築が目につくようになります。特に南大通りを越えると明るい色合いの建物が増え、急に違う街に迷い込んだ感じを受けます。
▼分類
・南大通り:
住宅地(中上層〜中層)
商業地
・百番街:
主に住宅地(中上層〜中層)
・駅馬車通り:
住宅地(中上層〜中層)
商業地
・まどろみ通り:
主に住宅地(上層〜中上層)
▼南大通り
学問院の裏手を走る大通りで、周辺はやや裕福な中層市民が住む住宅地となります。馬車駅の近くや学問院の裏手には、専門書を取り扱う書店や学生向けの飲食店、ティーハウスなどが並んでいます。
▼百番街
やや大きめの一軒家が並ぶ新興の住宅街で、住民の多くを占めているのは、静かな環境を好んで郊外へと移って来た中層市民です。なお、市で最も新しく造成された街区であることから、このような名で呼ばれているだけで、実際に百番目に出来た街というわけではありません。
▼駅馬車通り
市と南部の町村との間を行き来する駅馬車が通る道であることから、昔からこのように呼ばれています。この一帯には裕福な知識人層が多く住んでおり、全体に敷地に余裕のある家が目立ちます。馬車駅の近くには宿が多く、祭が開かれる時期は大勢の泊まり客が訪れます。
▼まどろみ通り
上流階級に憧れる富裕層の人々が多く暮らしている住宅街です。最近では郊外の方にも家が建てられるようになり、南へ行くほど新しい建物が目につきます。
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施設・名所
○種類
▼公共
南馬車駅▼一般
ウィルバーグ書店、レストラン「井戸端屋」、レイマー機械工具店、ティーハウス「モノクローム」
▼ウィルバーグ書店
専門書を多く取り揃えてある書店で、学問院の学生や研究者に重宝されています。売れない書物は貸し本として倉庫に並べられ、ちょっとした図書館のようになっています。
▼レストラン「井戸端屋」
店名にあるように、すぐ傍に井戸のある素朴な雰囲気のレストランです。低料金でありながらボリュームたっぷりのメニューで人気があります。看板娘の「トリシャ=リアーズ」は学生たちのアイドルで、彼女目当ての若い人たちでいつも店内は賑わっています。
▼レイマー機械工具店
機械工具やボルトなどのパーツを取り扱っている店で、学問院の研究者たちの御用達となっています。大型の機械やエンジンといった品の仕入れも行なっておりますし、裏の工房で修理も請け負ってくれます。
▼ティーハウス「モノクローム」
シックな装いのティーハウスで、歴史関係の書物が揃っていることが特徴です。ここは演壇付きの小さな会議場が幾つかあって、貸しホールとして使われています。なお、「歴史研究会」という趣味のクラブが長くこの店を利用しており、会議場の1つをクラブハウスのように借り切っています。・関連:歴史研究会
▼南馬車駅
南のムーラル市やルワール大公国へ向かう駅馬車の発着場となる馬車駅です。
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人物・集団
○集団
▼歴史研究会
歴史研究を行なっている趣味の会で、大学の研究者や市井の歴史マニアなどが集まっています。特に空白期や先史文明について興味を持っている者が多いのですが、資料がまったく足りていないため、自分たちで調査隊を組織して、発掘作業に出かけることもあるようです。しかし、実際に発掘などに携わったことのあるメンバーが少ないため、これまで大した成果はあがっておりません。そのためか、逆に自分たちが発掘した数少ない品にこだわる傾向があり、ガラクタのような発掘品でもことさら重大なもののように扱い、それをもとに突拍子もない説が飛び出して来ることもあります。それがこの会の良いところでもあり悪いところでもあるのですが、何はともあれ自由な議論が交わされているようです。・関連:ティーハウス「モノクローム」
○人物
▼クロード=ペレス
種族:白人 性別:男 年齢:62 職業:アパート経営者
居住:南大通り 出身:サリュンティル市解説:大きな学生アパートの経営者であり、奥さんと2人で管理人をしています。昔は中等学校の教師をしておりましたが、事故で足腰を痛めてから長く教壇に立つことが出来なくなり、教職からは身を引いています。夫婦の間には子供がなく、店子たちを我が子のように思っており、親身になって面倒をみています。しかし、その経歴のせいか説教好きという悪い癖があって、学生たちに長々と教訓話をきかせることから、忙しい時は避けられることがあります。
一言:「いいかい、よくお聞き。人間というのはね……」
▼トーマス=ヘネリー
種族:白人 性別:男 年齢:20 職業:彫刻家
居住:南大通り 出身:サリュンティル市解説:彼は幼い頃から片言でしか話せず、1人で部屋の中で遊んでいるような内向的な少年だったため、両親ともその将来をひどく心配しておりました。しかしある時、母親が部屋の床に投げ出されている粘土細工を見て、彼の中に大きな可能性が眠っていることに気付きます。そして、石膏通りに住む有名な彫刻家「ガストン=ヴァッセル」に頼み込み、弟子入りさせて貰ったところ、その才能はすぐに開花し、今では美術界でも広く名を知られる若手彫刻家へと成長を遂げています。
少し不思議なのは、彼が作製する彫刻の中に、今まで1度も見たことのないはずの物が混じっていることです。たとえば、今から5年以上前に作製した彫像の1つが、3年前に初渡航を果たしたはずの新大陸エスティリオの動物にそっくりであったり、つい最近発掘された空白期の遺跡の彫像と殆ど変わらない形の女性像を、2年も前に発表していたりするのです。このことは芸術家の間でも有名な話で、教会が調査に訪れたこともありましたが、詳しいことはわかりませんでした。しかし、彼の造形能力や創造性がそれで否定されることはなく、むしろ神に愛された彫刻家として名をあげる結果となったのです。しかし、彼自身は周囲に騒がれることを望んでおらず、いつものようにアトリエにこもって、孤独に創作活動に励んでいる様子です。一言:「……これ、見た。寝てるとき、穴の中、あった」
▼レネット=リヴェラ
種族:白人 性別:女 年齢:13 職業:学生/中等学校
居住:駅馬車通り 出身:サリュンティル市解説:サリュンティル中等学校に通う少女で、祖母と2人暮らしをしています。男の子のような顔だちでで、整った眉が勝ちそうな印象を与えますが、実際には周囲に気遣いの出来るとても優しい娘です。明朗快活な性格で決断力に富んでおりますが、よかれと思って独断で先走る傾向があり、それがもとで誤解されたり騒動を引き起こすことがあります。
一言:「ねえねえ、こうしたら良くない?」
・関連:サリュンティル中等学校
▼シャロン=ラッセル
種族:白人 性別:女 年齢:37 職業:舞台女優
居住:まどろみ通り 出身:シトレーク市解説:実力派の舞台女優で、現在では主役以外を務めることは殆どありません。仕事に関しては非常に真面目な人物で、良い舞台をつくるために関係者と衝突することはありますが、それ以外のことでトラブルを起こすのは非常に稀です。その一方、私生活では非常に我が儘かつ奔放で、気まぐれで勝手に約束をすっぽかすなど日常茶飯事です。また、とんでもない負けず嫌いで、それが仕事の面ではプラスに働いて現在の地位を保っていますが、大好きなギャンブルに関してはマイナスに作用し、庶民では到底支払えないような額を、一晩で失ってしまうことも珍しくはありません。
一言:「次は赤の23に全部よ!」
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