○基本
▼主要地域
・グラスベリー・フィールド:
農耕地、住宅地、草原など
・石鹸の森:
森林
・虫食い谷:
岩場、荒野、草原など
・ミルナの森:
森林
▼施設・名所
・公共:聖アシェリア教会、グラスベリー・フィールド学園
○グラスベリー・フィールド
オルセル川の西に広がる平野で、果樹園や小麦畑がある農地です。ここは聖人ルイーズ=アシェリアが、初めてグラスベリーの苗木を植えたとされる土地でもあり、グラスベリー園が広がっています。この周辺は小さな起伏しかありませんが、その西に広がる石鹸の森を越えると、虫食い谷と呼ばれる複雑な地形の土地になります。
・関連:アルフィン=アルパ
▼聖アシェリア教会
グラスベリー・フィールドに初めてグラスベリーの苗木を植えたとされる、聖人「ルイーズ=アシェリア」を祀る教会です。小さな木造教会であり、聖アシェリアの木像以外に見るものはありません。
この教会が日の目を見るのは、グラスベリー祭が開かれる5月30日のことです。祭の幕開けはこの教会で宣言され、開催を告げる花火が打ち上げられます。この日ばかりは小さな建物に大勢の巡礼者が訪れ、感謝の祈りが捧げられます。・関連:グラスベリー祭
▼グラスベリー・フィールド学園
初等学校から中等学校を兼ねる寄宿舎で、問題児や体の弱い子などを預かっています。また、身寄りのない子を引き取って育てることもあるようです。
自然や動物に触れあう中で、豊かな心身をはぐくむことを目指しており、子供たちには机上での学習以外にも、農地を耕したり家畜を育てる機会などが与えられます。元不良やお転婆娘、あるいは病弱で気が小さい子など様々な子供がいて、毎日のように問題を起こしていますが、園長夫妻は楽しんで彼らの世話をしているようです。なお、この学園の子供たちは、周辺の人々から「ベリー・キッズ」と呼ばれているようです。
○石鹸の森
石鹸の実をつける「ソープ・ツリー」が生える森で、グラスベリー・フィールドの西に広がっています。石鹸の実というのは、その名の通り石鹸成分を含む実で、これをつぶしてこすり合わせると泡が出てきます。市の周辺では昔から、この実を乾燥させた粉末を石鹸として利用しておりました。また、木の枝にも同じ成分が含まれており、現在でも子供たちはこの枝を水に入れてかき混ぜ、シャボン玉をつくって遊んでいます。
▼シャボン玉のお告げ
石鹸の実から生まれたシャボン玉には、未来が映し出されるという言い伝えがあります。これは主に子供たちの間で語り継がれているものですが、いつ頃から伝わる噂話なのかはっきりしておりません。また、その内容もバラバラで、どのようにすれば未来が見えるのか、何に関するお告げを得ることができるのかも、地区や学校によってそれぞれ異なっているようです。
○虫食い谷
グラスベリー・フィールドから西に進んだ辺りには、石灰岩が侵食して出来た陥没孔や、そこから繋がる鍾乳洞が存在しています。また、きれいに分かれた地層の見える岩山や、急にせり上がって塔のように地面から生えている石柱群などもあり、不思議な動植物も多く住んでいます。この周辺には伏流水の一部が見える急勾配の谷や、いきなり縦穴があらわれる危険な場所もあるため、地理に不案内な者は注意して歩かなければなりません。
○ミルナの森
市の南西に広がる静かな森で、オルセル川の東岸を被っています。ここにはブナ、オーク、カバノキ、シナノキ、クリ、カエデ、トネリコ、ナナカマドなど、様々な種類の落葉樹が集まっており、秋には美しい紅葉で彩られます。また、この森にはシカ、ウサギ、キツネ、アライグマ、イタチ、リスといった多くの動物たちが住んでおり、市の郊外に姿をあらわすこともあります。
この森には「ミルナ」という魔女の伝説が残されているのですが、その逸話には様々な内容のものがあり、一貫したイメージで描かれているわけではないようです。たとえば、街を疫病から救った薬師として伝えられる場合もあれば、異端の魔術を使う黒魔女として忌み嫌われていたり、はたまた精霊を使役して悪さをする者をこらしめたという伝承や、森で迷った子供たちに宝物と引き換えに帰り道を教えるといった、童話めいた昔話として語られているものもあります。その容姿も醜い老婆から絶世の美女、あるいは女性に変身した悪魔や、妖精やカラスが姿を変えたものなど、まったく共通点が見られません。
ただ、1つだけ言えるのは、ここは木々が深く生い茂った迷いやすい森であり、用のない者はうかつに足を踏み入れるべきではない、ということです。そのため、魔女ミルナの一連の伝説も、子供たちが森に迷い込まないよう、ばらばらに創作された昔話群だと考える研究者が多いようです。
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