基本情報
○解説
劇場や遊興のための店が立ち並んでいる地区で、夜になると大勢の人で賑わいます。この近辺は大道芸人や音楽屋たちが集まる地域でもあり、広場や往来で芸を披露しています。
▼分類
・芸座横町:
主に歓楽街
・舞姫通り:
商業地
歓楽街、住宅地(中層〜中下層)
・小歌通り:
商業地
歓楽街、住宅地(中層〜中下層)
▼芸座横町
酒場や大衆劇場などの小屋が並んでいる地域です。北部にある歓楽街に比べるとこじんまりとした印象を受けますが、裏組合の息がかかっていないことから、安心して遊ぶことができる場所でもあります。夜遅くなっても料理店が開いていることが多いので、学生たちに重宝されています。
▼舞姫通り
中規模以下の劇場やダンスホールが並んでいる通りで、芸座横町に比べると上品な雰囲気が漂っています。しかし、裏通りは景色が一変し、全体的にみすぼらしい雰囲気の街並みが広がっています。雑然とした通りには、舞台道具を取り扱う店や衣装屋などが置かれていたり、舞台俳優を夢見る若者やお針子などが住む安アパートが並んでいます。
▼小歌通り
昔から音楽に関係の深い地域で、歌広場の近くには音楽ホールなどが並んでいます。サリュンティル出身の音楽家「ベスターヴ=リュンカー」の生家や、片腕のピアニストとして知られる「エデル=ハワード」の家などがあることでも知られています。
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施設・名所
○種類
▼一般
宿屋「ななかまど」、ラビン劇場、料理店「陽気な馬鹿騒ぎ亭」、酒場「よいどれ天使亭」、賭博場「ビートル・ボート」、カジノ「ブルームーン」、歌劇場「スカーレット座」、貸衣装屋「着せ替え蝶々」
▼宿屋「ななかまど」
ほのぼのした居心地のいい宿屋で、下町人情に溢れています。ななかまどの大きな切り株のテーブルがあって、まるで妖精の国にいるような不思議な気持ちにさせてくれます。ここは食事だけすることもでき、いつも大勢の人で賑わっています。
この店は冒険者などの旅人がよく立ち寄る店であり、渡航者組合にも参加しています。そのため、情報を手に入れるために、ちょくちょく立ち寄る者もいます。
▼ラビン劇場
「ラビン=スナ」女史が経営している小さな劇場で、主に旅回りの一座が舞台に上がります。ラビンも昔は俳優を目指していたようで、たくさんの苦労を経験しているためか、時には舞台俳優を志す若い人たちに、格安で舞台を貸してくれることもあります。
▼料理店「陽気な馬鹿騒ぎ亭」
立食パーティ形式の料理店で、2000エランで食べ放題ということで人気があります。中では大道芸人たちが歌や踊りを披露しています。
▼酒場「よいどれ天使亭」
気さくで和める大衆酒場で、歌姫シャロニカのショーが人気です。彼女目当ての男性で溢れており、裏組合「黒蜘蛛会」の組合長トラディアも彼女にご執心だという噂があります。・関連:歌姫シャロニカ、トラディア=フィーンズ
▼賭博場「ビートル・ボート」
昆虫を取り扱う店であると同時に、それらを戦わせて賭けを行なう賭博場でもあります。といっても、それで大金が動くわけではなく、あくまでも趣味で行なわれる遊び程度のものです。
店で扱っている昆虫は、コオロギ、カブトムシ、クワガタムシといったもので、それぞれの種に応じた闘技場と呼ばれるテーブルが幾つか用意されています。年間チャンピオンには賞金と1年分の餌が贈られるのですが、ここ3年ほどのカブトムシ王の座は、近所に住む「ロジェ=ソルビアンノ」くん(11歳)が連続で獲得しており、大人たちは躍起になって強いカブトムシを探し求めています。
▼カジノ「ブルームーン」
芸座横町との間にある小さなカジノで、高級感漂う瀟洒な造りの店です。値段設定は少し高めで、あまり庶民向けではありません。
▼歌劇場「スカーレット座」
席数800ほどの中規模の劇場で、古くから街の人々に親しまれています。この劇場のホールに飾られている天使像は、夜中に歌を口ずさむと言われています。その歌を聞くことが出来た歌手は、必ず有名になるという言い伝えがあるため、デビュー前日の夜にはわざわざ支配人に頼み込んで、劇場に泊まり込む者もいるようです。
▼貸衣装屋「着せ替え蝶々」
裏通りにあってあまり目立ちませんが、便利な貸し衣裳屋として知られています。主に劇団を相手に商売をしていますが、一般客も利用することが出来ます。
▼歌広場
後に伝説のオペラ歌手となった歌姫、「フィレーネ=イングラート」を生んだ広場です。美術学校が近いことから、昼は似顔絵描きのアルバイトをしている学生たちの姿をよく見かけます。また、幾つも並んだ屋台では菓子や炭酸水などが売られており、ノルティ焼きを頬張りながら談笑するカップルなどの姿も見かけます。夜は近くの劇場に訪れる人々の社交場となり、大道芸人のパフォーマンスや音楽屋の演奏を楽しむことが出来ます。
▼詩人石碑
ペトラーシャの古い伝承を集めて回った、サリュンティル出身の吟遊詩人「ジャン=ヒューゴー」の慰霊碑で、歌広場の中央に置かれています。石碑には彼の遺作となった詩が綴られています。
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人物・集団
○集団
▼劇団「若葉の森」
売れない若手の役者が集まって作っている劇団で、芸座横町の小ホールで不定期に活動を行なっています。最近は新歌劇と称して、名作歌劇をわかりやすく解釈し、音楽も現代曲風にアレンジした舞台で注目集めていますが、舞台評論家などからは邪道と酷評されているようです。
▼マリオネット劇団
芸座横町を中心に活動している人形劇団です。普段は喜劇や風刺劇などを行なっていますが、定期的に初等学校や教会を回って、慈善活動として無料で子供たちに人形劇を見せています。
○人物
▼ニール=ホリーフィールド
種族:白人 性別:男 年齢:45 職業:宿屋/主人
居住:芸座横町 出身:シーリーン市解説:宿屋「ななかまど」の主人で、妻を亡くしてから男手ひとつで娘カチュアを育ててきました。非常に毛深い山男風の中年で、娘とは似ても似つかない顔だちをしていますが、目もとは優しげで笑うと愛嬌があり、そこだけはそっくりだと言われます。
限定情報:昔は鍵開け名人として名のある盗賊だったのですが、今は完全に足を洗っています。現在の平和な生活を守ることに懸命で、昔のことは娘にも隠したままです。
一言:「いえ、人に言える話じゃありませんから……」
▼カチュア=ホリーフィールド
種族:白人 性別:女 年齢:16 職業:宿屋/従業員
居住:芸座横町 出身:サリュンティル市解説:ニールの愛娘で、宿屋「ななかまど」の看板娘です。栗毛のショートカットがよく似合う、笑顔が眩しい人気者で、元気がとりえの明るい少女です。家事は万能で、「お嫁さんにしたいちょっと気になる女の子」ランキングで、2年連続No.1の栄誉を獲得しています。
一言:「えへっ、今日のスープは少し自信があるの♪」
▼歌姫 シャロニカ
種族:白人 性別:女 年齢:25 職業:歌姫
居住:竪琴通り 出身:カイテイン帝国解説:芸座横町にある「よいどれ天使亭」の舞台に立つ歌姫で、つややかな黒髪と白い肌が魅力的です。店にいるときはミステリアスな美女ですが、普段はサバけたお姉さんという感じで、商店や道端で立ち話をしている姿をよく見かけます。
限定情報:カイテインの放浪民族の娘ですが、根無し草の生活を嫌って家を飛び出してきました。彼女の背中には大きな蝶のイレズミがあり、それには一族が守る伝承の宝の地図が記されています。そのため、部族の者は彼女の行方を探しているようですが、本人はそのことを知らずにのんきに暮らしています。
一言:「おいで、坊や。お姉さんが教えてあ・げ・る♪」
・関連:よいどれ天使亭、トラディア=フィーンズ
▼アレク=デルフィン
種族:白人 性別:男 年齢:18 職業:劇場雑用係
居住:魔法坂 出身:サリュンティル市解説:役者志望の青年で、芸座横町の白椿劇場で裏方をしながら、芝居の勉強をしています。目立ちたがり屋で、「なにもそこまで…」というくらい演技過剰となるため、まだ舞台に上げては貰えません。劇団長からはいつも控え目にしろと口うるさく言われていますが、まったく気に止めていないようです。
一言:「俺は星になる! 夜空にひときわでっかく輝く、あの一番星に!」
・関連:ユリシア=ハーディ
▼踊り子 ミュンファ=リーリン
種族:黄人 性別:女 年齢:24 職業:踊り子
居住:魔法坂 出身:カーカバート解説:ミュン姐という愛称で呼ばれている、人気絶頂の踊り子です。低血圧で、夜にならないとまったく調子がでず、日中はぼ〜っと雲を眺めて過ごしています。猫のように丸まって日だまりで転がっているのが大好きで、よく線路わきの草原で昼寝している姿を見かけます。
一言:「ね、ねみゅい……(ごろごろ)」
▼ヨシュア&リーネル
種族:白人 性別:男 年齢:25&24 職業:バーテンダー
居住:赤煉瓦街 出身:サリュンティル市解説:伊達男「ヨシュア=フィルベール」と、脳天気でお調子者の「リーネル=ロイズデール」の2人は、この界隈では女ったらしとして広く知れ渡っています。彼らは毎日のように違う女性を連れて歩いておりますし、1人に対して深く入れ込むことはありませんが、それがわかっていても離れられない女性たちは多いようです。2人とも普段は舞姫通りにある「ムーン・プリズム」でバーテンをしており、彼ら目当ての若い女性で店は満員になります。たまにヨシュアは、店で余興としてギターを弾きますが、曲の終わりにウィンクされた女性が、その夜のお相手ということらしいです。
一言:「俺に惚れるなよ」
▼吟遊詩人 エルファラ=ルーリンベルト
種族:白人 性別:男 年齢:27 職業:吟遊詩人
居住:小歌通り 出身:不明解説:つば広の帽子をかぶった長身の吟遊詩人で、各地を回って詩吟を行ないながら、地方の古詩を集め歩いています。彼は非常に惚れっぽく、リュートを弾きながら女性たちにふらふらと近づいてゆき、美辞麗句を並び立てて口説こうとします。しかし、その言葉があまりに嘘っぽい上に、周囲をかえりみず自分だけの世界に入り込んでしまうため、大概の女性は何もいわずに離れてゆくようです。
一言:「その美しさは罪。あなたという神秘の花園の最奥に、花盗人の私は……って、おーい、待ってよー」
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