南部地域
中央公園

基本情報施設・名所人物・集団


 

基本情報


○解説

 市民の憩いの場として古くから親しまれている、サリュンティル市で一番大きな広場で、祭などの市の行事の多くがここで催されます。
 敷地は敷石の歩道と並木に囲まれた広い芝地で構成されており、非常に美しく整備されています。芝生の周囲にはたくさんの花壇が設けられており、四季折々の花々を楽しむことが出来ます。昼休みになると大勢の人々が昼寝や読書のために訪れ、休日にはピクニックをする恋人や家族連れで賑わいます。


▼歴史
 この公園の西半分は、もともと教会広場として造成されたもので、エリンブラッフ王国時代から存在しておりました。その後、ペトラーシャ連合王国に征服され、聖母教会から法教会への改宗が行なわれるのですが、この際に古い時代のイメージを一新するために、広場は拡張されて市民広場へと名を変えることになります。
 その後、聖歴659年に人民革命が終結し、新たにベルアジュール県が誕生するのですが、当時はこの広場の東側に県庁舎と議会場が置かれていました。そのため、ベルアジュール県の政治の中心という意味で、市民広場から中央公園への名称変更が行なわれます。それから100年以上が過ぎた聖歴770年に、鉄道の開通に合わせて県庁舎が並木通りに移転されるのですが、既に人々の耳に馴染んだ中央公園の名前はそのまま残され、現在に至ります。


▼彫像
 この公園で特徴的なのは各所に置かれている彫像の数々です。その多くはサリュンティルにゆかりのある芸術家や文芸家をモデルとしたものですが、他にも獅子や梟といった動物や騎士像、あるいは名もない裸婦など、様々な姿のものが存在します。ちょっとした植え込みの影に隠すように置かれているものなど、探し歩いてもなかなか見つからない像もあります。


▼分類
 
公共施設(広場、観光地など)
 


○イベント

▼グラスベリー祭(5月30日)
 毎年5月30日には、グラスベリーの収穫を祝って「グラスベリー祭」が開かれます。これは市外のグラスベリーフィールドに、初めてグラスベリーの苗木を植えたとされる、聖人「ルイーズ=アシェリア」を讃える祭でもあります。この日は街をあげての大騒ぎとなり、至るところでグラスベリー酒やグラスベリーパイがふるまわれます。
 
◇白乙女(ホワイト・メイデン)の儀式
 グラスベリー祭は子孫の繁栄を祈願して行なわれる乙女の祭りでもあり、真っ白な衣装に身を包んだ娘たちが教会に集まり、神とルーン、そして育成の守護聖人である聖カタリナの祝福を受けます。この儀式は未婚の女性であれば誰でも参加できますが、あまり年輩の女性が出ることはなく、だいたい満18歳までの娘たちの祝祭となります。
 カタリナ正教会で儀式を受けた者は、その後に行なわれるパレードに参加するのが通例で、花冠と花束で彩られた娘たちが中央公園を一周します。そして、最後に円形舞台へと向かい、そこで待ち受ける人たちの中からパートナーを選び、この地方伝統の民謡である「白い恋乙女」や「花遊び」などの曲に合わせてダンスを踊ります。なお、パートナーとなる相手に特に決まり毎はなく、恋人をパートナーに予約している娘もいれば、父親や兄弟と踊る者もおりますし、女性同士で踊ることも特に珍しくはありません。また、曲ごとに相手を変えても構わず、目当ての女性に声をかけるなどして、飛び入りで参加する者もいます。

・関連グラスベリー・フィールド聖アシェリア教会カタリナ正教会円形舞台


▼自転車競技会(春/秋)
 春と秋に行なわれる自転車の競技会で、中央公園のサイクリングロードが会場となります。個人とチームの部があり、スピード競走や曲乗りなどの競技が行なわれます。

・関連中央公園サイクリング・ロード


○周辺地域

▼中央通り
 中央公園の北側を走る大通りで、飲食店、書店、楽器店、雑貨屋など、様々な店が並ぶ商店街となっています。
 
▼ライラック通り
 ライラック歌劇団が所属する音楽堂に面することから、このように名付けられました。後に、この通りには街路樹としてライラックの木が植えられ、春には紫、赤、白などの美しい花を咲かせます。
 
▼賢人通り
 学問院や図書館の入り口に面する道です。休み時間になると、公園の芝生や木陰で学生たちがくつろいでいる姿をよく見かけます。
 
▼鐘楼通り
 カタリナ正教会の正面門のある通りで、教会の美しい鐘楼が街を見下ろしています。


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施設・名所


○種類

▼公共
 花化粧の噴水円形舞台衝立の森熱帯果樹園熱帯鳥類温室県立芸術資料館議会ホール聖マリスの泉競技用コートサイクリング・ロード


○施設・名所

▼花化粧の噴水
 公園の中央付近にある噴水で、その周囲は花壇に囲まれています。池の回りは段差になっていて、ここに腰をかけてくつろぐ人々の姿が見られます。池の中心には彫刻家「エリヌーク=シアノ」の手による、見つめあう若い男女の裸像が飾られており、これを見るために訪れる観光客もいます。


▼円形舞台
 30年ほど前に噴水池の近くに設けられた、浅いすり鉢状になっている半径30mほどの野外劇場です。ここは式典など市の催し物に用いられるほか、劇場として一般への貸し出しも行なっています。
 最奥には1枚石でつくられた半円型の舞台が置かれており、その周りを囲む緩やかな斜面は上半分が芝地で、下半分は階段状の客席となっています。劇場全体は腰丈ほどの石の欄干で囲まれており、舞台に続く階段の脇には馬や獅子などの彫像が飾ってあります。
 普段は大道芸人や音楽屋が芸を披露しており、様々な見せ物や音楽を楽しむことが出来ます。また、欄干の外側にはベンチが置かれており、周囲にはたくさんの屋台も並んでいるため、催し物がない時でも人々が集まる賑やかな空間となっています。

・関連白乙女(ホワイト・メイデン)の儀式


▼衝立の森
 カタリナ聖教会から花化粧の噴水へと続く舗道で、その両側は直角に刈り込まれた木々で囲まれています。隣合う木々の枝が互いに絡まり合い、間が途切れることなく壁のようになっていて、夏は日射しを遮る涼しい散歩道として、冬は冷たい風をやわらげる快適な小道として利用されています。また、道の途中には迷路仕掛けの森があり、子供たちが歓声を上げながら中を駆け回ったり、恋人たちが隠れて愛を語り合ったりしています。


▼熱帯果樹園/熱帯鳥類温室
 衝立の森のすぐ南にある2つの温室で、もともとはどちらも熱帯の果樹を中心とした植物が育てられておりました。その後、1つは観光用の施設として熱帯の鳥類を集めた飼育室に改装され、南方から持ち込まれたオウムやインコが色鮮やかな翼を羽ばたかせています。


▼県立芸術資料館(旧県庁舎)
 聖歴770年まで県庁舎として使われていた建物で、中央通りとライラック通りに面する公園の角に置かれています。庁舎が並木通りに移転した後は、芸術、音楽、文芸に関する資料を集めた博物館として、一般に公開されるようになりました。
 建物の1階は美術品などの展示室、2階は資料図書館、3階は研究室として使われており、一般市民が立ち入ることが出来るのは2階までとなります。1階の展示室には常設の展示品は殆ど置かれておらず、短期間の特別展示に用いられるスペースとなります。それほど広い建物ではないため展示数は限られますが、頻繁に催し物が入れ代わるため、様々な芸術を楽しむことが出来ます。

・入館:午前10:00〜午後18:00


▼議会ホール
 芸術資料館のすぐ隣にあり、以前は県議会の建物として用いられておりました。改修後は舞台が設置され、音楽や演劇などの公演のほか、講演会、会議などを行なう共用スペースとして貸し出されています。


▼聖マリスの泉
 泉の水をたたえた八角形の大きな池で、その1辺に「聖人マリス」の像が飾られています。この周辺は木々に囲まれた静かな一画で、若いカップルが楽しい一時を過ごしているのをよく見かけます。また、近くにある東屋は地域の社交場となっており、日中は老人たちがカードやボードゲームを楽しんでいます。
 この池にコインを投げ込むと願いが叶うという話があるため、水底は長い年月をかけて敷き詰められたコインで、きらきらと輝いています。夜は小さな街灯で黄金色に照らされ、幻想的な景色を描き出します。この伝承は幾つか異なる形で伝えられており、コインを投げ込むのではなく静かに水面に浮かべ、長く沈まずにいるほど早く願いが叶うという話もあれば、夜中にコインを投げ入れると会いたい人の霊があらわれる、といったものもあります。


▼競技用コート
 円形舞台から少し北に歩いたところにある芝地には、乗馬、陸上競技、テニスなどを行なうためのコートがあります。


▼サイクリング・ロード
 競技用コートの近くにある少し幅のある舗道は、現在は自転車用のサイクリングロードとなっており、若い男女が談笑しながら道を往復する姿が見られます。ここでは春と秋に自転車レースが行なわれており、個人やチームでスピードを競い合います。

・関連自転車競技会


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人物・集団


○集団

▼友輪会
 紳士淑女による自転車クラブで、休日に公園に集まって談笑しながら自転車に乗ったり、ピクニック場まで遠乗りするなど、優雅にサイクリングを楽しんでいます。春と秋に中央公園で行なわれる自転車競技会を目指して、真面目に練習を重ねる者もごく一部におりますが、スピード競走よりも曲乗りの方に熱心なようで、毎年チームで参加して人々の目を楽しませています。

・関連中央公園サイクリング・ロード自転車競技会


○人物

▼お話おじいさん
 種族:白人  性別:男  年齢:不明  職業:無職
 居住:不明  出身:不明

解説:いつも中央公園のベンチで寝ているおじいさんで、子供たちに昔話をしてくれます。かつては役者をしていたとかで、その弁舌の巧みさは現役の頃の舞台を彷彿させます。年齢や本名、そしてどこに住んでいるのかさえも、まったく不明の人物ですが、市民からはとても大事にされています。よく近所のおばさんたちから差し入れをもらっているようですが、乞食のように物を乞うわけではありません。

一言:「むか〜し、むかし、あるところに、月夜姫という美しいお姫さまが……」


▼手品師 ディトナ
 種族:白人  性別:女  年齢:21  職業:大道芸人/手品師
 居住:赤糸通り  出身:サナラーラ市

解説:少女時代はサナラーラ市でスリをしていたのですが、「消失のグレンハート」という有名な老手品師に諭され、その手技を人を楽しませるために使うことを決意します。まだ修行中の身で、それほど見事な手品を見せることは出来ませんが、公園に遊びに来る子供たちには人気があります。いつの日か、手品のパートナーでもある白ウサギのティアハートと一緒に、小さな幸せを鞄に詰め込んで街を出る時がやってくるのでしょうが、それはまだ先のことになるようです。

一言:「さて、お嬢さん。この帽子の中に、コインを1枚入れてみてくれるかな?」


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基本情報施設・名所人物・集団