北東地区

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霧姫通り


リルカ:「かつて霧姫と呼ばれた王女エルザが、女王になる前に離宮をつくったから霧姫通り。あ、エルザ女王は王女の頃から女傑として讃えられてた人で、この国の歴史には必ず名前が出てきます。簡単にいえば、今の海軍大国としてのロンデニアの基礎を築いた人。至高女王(ハイ・クイーン)なんて呼び名もありますね。でも、ここアイリストールじゃ、エルザ運河を引いて北の港町カルスレンとの交通路を開いたことの方がずっと有名。で、この運河を引いてから霧が増えたから霧姫様だとか。ま、どうでもいいけど……」


名所など

エルザ公園

 もう使われていないエルザ宮殿とその前の庭園を合わせて、エルザ公園って呼んでいます。宮殿は結構昔のものだからそんなにきれいじゃないけど、パイン・コートっていう公園の松林は、いつも手入れがゆき届いてます。……税金ですけどね。

ハルトス聖教会

 通りのずっと南にあって、エルザ運河がよく見える場所にあります。旧市街を除くとアイリストールで3番目に大きい教会で……まあまあってとこでしょうか。なんか、ハルトスって聖者の着ていた聖衣の切れ端が飾ってあるけど、聖遺物といったところで食べられるわけじゃないし、雑巾の方がまだ実用的かも。


 

 

穂波通り


リルカ:「高台になっていて、郊外の麦の穂がよく見えるから穂波通りって呼んでるそうで、レンガ造りの家が多いです。もうちょっと緩い坂だといいのに、税金をケチったのか勾配はそこそこきついです。まあ、市の南の方の住宅地に比べると敷地に余裕があるから、健康な余生と良好な環境を手に入れたと思って諦めるのが賢明ですね。家があるだけましって話もあるし……」


名所など

ぽかぽかの
日だまり亭

 坂の手前にある軽食屋さんで、店の前に「雫の木」って呼ばれてる大きな樫の木が突っ立ってます。なにやら、干ばつのときに水の実がなったとかいう昔話があるそうですが、今どき赤ん坊でもそんな幼稚な話に騙されるわけないのに……それにしても、あんなでっかい木が日当たりを遮ってるのに、何でぽかぽかの日だまりなんでしょうね?

黒子山羊亭

 裏では隠者の店という呼び名もある小さな酒場です。なんで隠者かっていうと、平たくいえば政府にケチつけたい人が集まって、昼真っから働きもせずにぐたぐたと愚痴をこぼしてるわけで、不健全きわまりない話です。まあ、自分では何もできないくせに、やたらと人の欠点に気づく人ってのは、いつの時代もどこかにいるわけで……バカは時代の共通項っていうけど……(ため息)。


人物

ギナイヒ=ラウン

種族:白人   性別:男    年齢:17
職業:無職   出身:アイリストール

解説:3年前までは有名な穀物商「ラウン商会」の跡取りとして何不自由なく暮らしていましたが、副社長マイルバーンの裏切りによって父親は破産し、穂波通りの安アパートに引っ越すことになりました。現在は非行に走り、どぶ板通りの少年ギャングたちと付き合っているようです。父親を裏切った副社長を恨んでおり、いつか仕返ししてやろうと考えています。

一言:「てめえ、何見てやがんだよ?」

Dr.G=ウィラッツ

種族:白人   性別:男    年齢:24
職業:悪魔払い   出身:アイリストール

解説:凄腕の悪魔払いとして知られている青年で、鋭い目つきが印象的です。悪魔や異端派に関する知識が豊富で、浄化の技にも長けていることから、もとは教会の関係者ではないかという噂もありますが、彼の荒っぽい言動を見ていると、とてもそのような雰囲気はうかがえません。

一言:「夜とともに歩け、狂気の墓守よ!」

 


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