歓楽街
○酒場
歓楽街の酒場はいつも人で賑わっており、さまざまな情報が得られるでしょう。酒が入れば口が滑りやすくなるものですし、入る酒場の種類によって相手の懐具合も予想がつくでしょう。なお、酒場といってもロンデニアのパブのように、家族で楽しめる地域の社交場のような場所も存在します。
○高級酒場
それなりに地位の高い人間が訪れる場所で、奥の個室で密談が交わされることもあります。会員制のところもありますし、服装によっては中に入れて貰えないこともあるでしょう。
○娼婦
娼婦と遊ぶためにはそれなりのお金が要りますから、訪れる客はそれなりに金銭的余裕があるということです。普段それほど稼ぎがない者であれば、前後に大きな報酬が手に入るか、借金をしているという予想がつくでしょう。それから、客との会話から何か手がかりがつかめる場合もあります。娼婦に扮して情報を手に入れる密偵も存在するくらいです。街娼であれば通行人や声をかけた相手の顔を覚えている可能性があります。彼女たちを繋ぎとして、裏組合などに連絡を取ることも不可能ではありません。
○占い師
通りの片隅に小屋を出して商売をしていることがあります。通行人について何か覚えている可能性もありますし、目当ての人物が客として訪れている可能性もあるでしょう。占いに頼る人は悩み事を抱えているもので、現在直面している問題事を占い師に漏らしている場合があります。
○芸人
話屋や賭博師などは客と会話をする機会が多く、相手が気を許したり酒が入っていた場合は、何か情報を得ている可能性もあるでしょう。また、特定の地域で仕事をしている芸人は付近の店とは顔馴染みであり、いろいろと噂も聞いているはずです。
○カジノ
カジノといっても、合法的なものもあれば国家が規制している場合もあります。また、高級カジノからちょっとしたゲームまで様々な種類のものがあるでしょう。訪れる場所によって客の懐具合がわかりますし、興奮している人間は思わず何かを漏らしてしまう可能性もあります。賭事に熱中している時というのは、何かをスリとるチャンスでもあります。また、賭事をやっている時の様子を観察することで、相手の性格や手口といったものも推測できるでしょう。罠をかける時などには有効な情報です。なお、カジノの多くは裏組合やギャングと繋がっておりますので、不自然な態度を取り続ければ不都合な状況に陥る可能性もあります。
○乞食
乞食組合に加盟している相手であれば、さまざまな情報を買うことができるでしょう。そうでなくても、ちょっとした食べ物や小銭を与えてやれば、通行人の情報や町の噂を話してくれるものです。
○木賃宿
歓楽街の近くには、肉体労働者や放浪者が止まる安い木賃宿があるものです。ここでは、下層市民の声や労働者の間に広まっている噂、それから工場や建設現場などの情報が手に入れることができるでしょう。旅人がいれば国外の様子を聞くことができるかもしれませんし、流れ者に関する情報が得られる可能性もあります。
○警察
歓楽街は揉め事の多い地域ですので、近くには警察官の詰め所が置かれているのが普通です。巡回も頻繁に行っているので、怪しい人間がいれば必ず記憶していることでしょう。
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裏社会
○裏組合
裏社会に属する人間であれば、裏組合から情報を得ることもできる可能性があります。しかし、裏組合はそもそも犯罪者の互助組織であり、メンバーを外の人間に売り渡すようなことは絶対にしません。下手に組合員の周りをうろつこうものなら、逆にこちらの素性を徹底的に調べ上げられ、何らかの不利益を被ることにもなりかねませんので、注意しておいた方がよいでしょう。
○ギャング
裏組合同様、裏社会の情報に詳しいのがギャングです。しかし、彼らは組織内部では情報のやり取りを行うものの、外部に対して情報を売るということはあまり行いません。あくまでも取り引きの材料と考えています。なお、ギャングは経済情報にも非常に詳しく、表では得られない企業の実態や裏取引の情報が得られる可能性があります。また、密輸や麻薬の密売ルートといった情報を集めることもできるでしょう。もちろん、いずれの情報も組織に属する人間でなければ、交換条件や報酬として教えて貰える可能性があるくらいのものです。
○情報屋
一般社会で活動している者もいますが、その多くは裏社会と密接に関わっています。もちろん、裏組合に属している者もいれば、ギャングを相手に商売を行う者もいます。情報屋は金銭で情報を売り買いするもので、所属している組織や日頃の取引先を裏切るような類のものでなければ、大抵の情報は手に入れることができるでしょう。刑事や探偵などと繋がりがある者もいますので、そういった知り合いから紹介して貰えるかもしれません。
○乞食組合
乞食組合は独自のネットワークをつくっており、情報伝達のはやさでは他の追随を許しません。特に人捜しや噂に関する情報を集めたい場合は、彼らを頼るとよいでしょう。裏組合を相手に情報の売買も行っており、裏の情報を入手できる可能性もあります。
○故買屋
盗品の売買を行うのが故買屋の仕事です。一般人を相手にそう簡単に情報を漏らすことはありませんが、盗まれた物品を取り戻したいという場合には、彼らを頼るのが一番です。それなりの出費は覚悟しなければなりませんが、警察よりもずっと早く確実なのです。繋ぎを取るには裏組合の人間や乞食などを頼ると良いでしょう。また、手に入れた物の素性がわからない場合に、鑑定をして貰える場合もあります。
○闇オークション
美術品などの高額の盗品は、闇で開催されるオークションで売買されることがあります。裏組合が主催する場合が多く、大きいものは国外からも客が集まるようです。貴族や名士などが買い手であることもあり、非常にガードが固いのが特徴です。もし開催場所や時間がわかったとしても、招待状なしでは入れない場合もあるのです。政治中立地帯であるカーカバートではよく行われているようです。
○暗殺者
裏組合の始末屋やフリーランスの殺し屋、それから暗殺ギルドに属する者など、さまざまな者います。特にカーカバートの暗殺ギルドは裏社会で有名です。
身辺に常に護衛をつけていなければ、なかなか彼らの襲撃からは身を守れるものではなく、捜査をするにしても非常に困難な相手です。仕事を依頼するにしても繋ぎを取ることが難しく、裏社会を通じて情報を集める必要があります。仮に連絡が取れたとしても、相手と直接面会できないこともありますし、依頼を実行する前にこちらの身辺を調査されることもあるでしょう。
○秘密結社
さまざまな目的で活動する秘密結社は裏社会とはまた別の存在であり、非常に調査しにくい相手です。しかし、たとえばテロを行うにしても武器弾薬は裏社会を通じて調達することがありますし、情報を集めるために裏組合や乞食組合と接触している可能性もあります。政治結社であればビラなどを配ったりもしますので、まったく調査できないわけではありません。
○犯罪者
裏社会の情報網を辿って犯罪者を見つけようとするのは間違いです。彼らは彼らなりに助け合って生きており、不文律も存在します。しかし、敵対する組織や裏切り者は別です。また、余所者に縄張りを荒らされるのも嫌いますので、あえて警察に情報を流すこともあります。
○麻薬
裏社会では麻薬の密売が行われており、ロンデニアでは社会問題にまで発展しています。麻薬やギャングの貴重な財源であり、その販売ルートは非常に調査しにくい情報です。地道な聞き込みや囮捜査によって顧客や売人を摘発し、そこから上へと辿ってゆくしかないでしょう。また、偶然でもこの情報を知ってしまった場合は、組織にとらえられたり始末される可能性があります。
○民間諜報機関
民間にも諜報機関が存在し、非合法な手段で収集した情報を売買しています。表向きは探偵社や雑誌社などを装っている場合もあり、その実態を見分けるのは困難です。こういった組織の中には特定の貴族や政治家に仕えたり、企業に雇われて産業スパイを請け負ったりしているものもあります。
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野外
野外に関する情報を調べるのは、やはり野外で生活している者を頼るのが最も良い方法でしょう。
○猟師
猟師は自分が狩りを行う山野の地理に詳しく、また動物や植物の知識にも長けています。足跡や爪痕から動物の種類を判別できたり、自分で薬草から薬を調合する者もいるようです。それから、天候の推移や付近で起こる変異現象などの情報を教えて貰うこともできるでしょう。探検家が案内として猟師を雇うこともあります。
○漁師
海のことは猟師に尋ねるのが一番です。潮の流れや付近で取れる魚、それから海路や天候などについての情報が得られるでしょう。釣り船からは釣り客について話を聞くこともできますし、港や市場に関する情報を尋ねることもできます。また、報酬次第では案内人として雇うこともできるかもしれません。
○木こり
山林の情報を聞くことができます。猟師とだいたい同じような情報が得られるでしょう。
○獣狩り
危険生物を狩る専門家であり、怪物についての情報が得られるでしょう。また、特定地域をフィールドとしている場合は、地理や天候に関する話も聞けるかもしれません。
○探検家
かつて探険したことのある場所の地理のほか、野外知識やロープワークなどにも詳しい職業です。天候を予測できたり、地図をつくることができる者もいるでしょう。また、一般の動植物にも詳しい者が多いようです。
○放浪民族
移動して歩く地域の地理情報や一帯の自然状況、それから接触する住民の話などが聞けるでしょう。また、霊媒師がいれば霊や民族の伝承が、薬師がいれば薬草に関する知識を教えて貰うことも可能です。なお、放浪民族の中にはメッセンジャーを務めるような者もいます。
○鉱山労働者
鉱山内部の地理をよく把握しています。また、坑道で気を付けるべきことや、何かあった時の対処法などにも詳しいでしょう。
○農夫
農作物に関する知識のほか、付近の山野の地理などにも詳しい者もいます。家畜を飼っていれば放牧地の状態も把握しておりますし、危険な野生動物にも気を配っているはずです。
○船乗り
海路のほかにも外国の話や貨物の内容、それから税関や港の施設に関する情報も得られるでしょう。海にまつわる伝説などを聞けるかもしれません。
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