概略
○解説 犯罪から人々の身を守るために働く職業です。国家や地方自治体に所属しており、国家秩序のために人々の行動を取り締まる権利を持ちます。近代的な国家には必ず整備された警察組織がありますし、前近代的な国家でも(為政者の影響は強くなりますが)警察に相当する組織は必ず存在します。 ○条件 警察官、刑事、秘密警察官など、近代国家に存在する警察官になるためには、初等学校を卒業した後で警察学校に入学し、法律の勉強をしたり格闘術を身につけたりしなければなりません。刑事も警察官も訓練の内容に違いはなく、警察学校での成績によって配属される先が決められることになります。秘密警察官を養成する学校は一般の警察学校とは違い、たいていは警察学校に入学した中から優秀な生徒を選び出し、特別な訓練を受けさせるようです。 ○注意点警察官の倫理感覚というのは、地方や人によって千差万別です。賄賂を貰って犯罪を見逃したり、麻薬を横流ししたりといったことも、別段珍しいことではないのです。ただし、PCが警察官である場合、あまりこういった不正を行うべきではありません。たとえ無能だったとしても積極的に事件の解決に奔走する方が、シナリオの中では推奨される態度でしょう。 ○コネクション警察官は警察組織だけでなく、情報屋やその他の公的機関の人間にコネがあったりします。場合によっては、裏社会の人間に顔見知りがいてもおかしくはありません。裏社会には裏社会の秩序があり、それを乱すものは警察に身柄を売り渡されることもあるのです。 先頭へ
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刑事
○解説 事件捜査を手掛ける警察官で、近代的な警察制度が整備された国家に存在します。ある程度大きな町にしかおらず、地方には一般の警察官が派遣されます。ただし、田舎の方で難事件が発生した場合は、刑事が捜査に赴くことになります。 ○条件刑事になるには、まず警察学校を卒業して警察官にならなければなりません。それから3年以上の実務経験を積み、優秀な警察官として認められれば、刑事に任命されることもあります。しかし、特別に高等学校以上の学校を卒業した者は、警察学校を出ていきなり刑事に任命されることがあります。 ・経歴 ○コネクション 刑事は古株ともなると、情報屋や故買屋などと繋がりを持つことが多くなり、それぞれ独自のルートから裏の情報を集めることができます。裏の社会と敵対する刑事という存在は、逆に裏社会に最も詳しい一般市民でもあるのです。 先頭へ
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警察官
○解説 一般の警察官で、犯罪の抑止力となる存在です。普段は所轄の警らを行ったり、軽犯罪を取り締まったりするのが職務です。それから、祭など何かの催し物がある場合には警備に駆り出されたりもしますし、一般市民の間にもめ事が起これば、それを仲裁しに駆けつけなければなりません。特に歓楽街など問題の起こりやすい地域では、そういった小さな事件が頻発します。 ・武装警察官 ○条件警察官になるためには、初等学校を卒業した後で警察学校に入学し、法律の勉強をしたり格闘術を身につけたりしなければなりません。 ・経歴 ○注意点 所轄の地域が決まっているので、休暇でもなければ生活している土地を離れることはできません。その代わり、犯罪を主体としたシナリオには積極的に関わることができるでしょう。犯罪捜査を直接手がけることはあまりありませんが、警察組織が弱体な地方では刑事と同じ役割を負う場合もあります。立場次第では、それなりに活躍できるキャラクターとなるでしょう。 なお、武装警察官を私兵として扱う為政者も地域によっては存在します。そういった場所では警察官はチンピラとかわらない存在で、人々の協力はいっさい得られないのが普通です。 先頭へ
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保安官
○解説 臨時警察官のことを一般に保安官といいます。通常の警察官とは異なり、正式な警察組織の一員ではありません。あくまでも人員不足のために臨時に雇われているだけであり、捜査権や逮捕権を一時的に与えられた一般人なのです。ですからその素性はさまざまで、チンピラのような者もたくさんいます。当然のことながら警察学校も卒業しておらず、捜査方法も個人によってバラバラですが、逆に普通の警察官ではなかなか聞き出せない情報を得られる可能性があります。 保安官がいるのは地方の市町村か、あるいは極端に犯罪が多い大都市になります。なお、探偵や何でも屋と呼ばれる人間を、一次的に保安官に任命して捜査協力をあおぐこともあります。また、暴動に備えて臨時に雇う人間なども、全て保安官として雇われます。もし、彼らがその地区の警察組織と懇意にしている場合は、独自に調査活動を行って犯罪者を逮捕した後で、日付を遡って雇用するといったやり方をする場合もあります。 ○条件 保安官になるためには、特にこれといった条件はありません。警察組織の許可があれば、保安官として活動することができます。推薦者となることができるのは、近代警察制度のある国家では巡査部長以上、古い制度の国家では判事(巡回判事、準判事を含む)以上の地位にいる者に限られます。また、捜査権などの制限(警察官、捜査官待遇など)についても、推薦者が決定権を持ちます。ただし、捜査の指揮をとる立場に就くことはできませんので、正式採用されている警察官や刑事に対する命令権はありません。捜査権の有無にかかわらず、保安官は警察組織の最下層の存在なのです。 先頭へ
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秘密警察官
○解説正式には特命警察官といいますが、誰もがそのようには呼びません。公的機関でありながらあまりに不透明なその活動内容から、市民は秘密警察官と皮肉をこめて言うのです。その形態は国家によって異なり、ほとんど公然の秘密となっている場合もありますし、一般にはまったく存在を知らされていないこともあります。 職務内容としては、主に政治犯などを専門に扱う警察官ということになります。その任務は他の警察組織に対して優先権をもち、通常の職務に割り込んで警察官の労働力を借り受けることもできますし、警察組織の中では同じ階級でも一階級上の扱いを受けます。こういったことも含めて、秘密警察は人民はもとより同じ警察組織の中でも煙たがれています。 ○条件警察学校を卒業した後、養成学校で特殊な訓練を受けなければなりません。 ・経歴 ○注意点政治が絡んだ諜報合戦など、非常に特殊なシナリオにしか向きません。あまりキャラクター向きではありませんが、内容や舞台によっては非常に役に立つこともあるでしょう。 先頭へ
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治安判事
○解説 封建国家に存在する強い権限を持つ刑事で、1つの地域や街の警察支部を統括します。部下(警吏)を率いて事件捜査をするのは刑事と同じですが、治安判事は軽犯罪に関する裁判権を有しています。大きな犯罪であれば裁判所の管轄となりますが、スリや少ない金額の盗難などに関しては、詰め所で簡易裁判を行って刑罰を即決することができるのです。また、彼らは民事事件にも介入することが許されておりますので、刑事よりもずっと幅広い問題に対処してゆかなければなりません。実際の業務としては、事件捜査よりも簡易裁判や書類整理に時間を裂かれることが多くなります。 ・巡回判事 ○条件 治安判事になるためには資格が必要です。資格試験は中等学校を卒業していれば受けることができますが、法律知識が必要となりますので、卒業後すぐに試験に合格する者はまず存在しません。通常は法律学校や大学校の法学部を卒業してから、初めて試験を受けるようです。警吏として働きながら資格を取ろうとする者もいます。 ・経歴 ○コネクション治安判事の多くは貴族など有力な家系の出身であるため、上流階級の人間や地域の有力者との強い繋がりを持つのが普通です。また、裁判官や政治家、地域のまとめ役とも顔見知りです。 先頭へ
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警吏
○解説 封建国家に存在する警察官で、治安判事の下で働きます。警吏には2つの階級が存在し、試験に合格すれば警吏長となることができます。警吏長は治安判事や準判事に代わって、捜査や警備の指揮をとることがあります。 ○条件 警吏になるために特別な経歴や資格は必要としません。志願して試験に合格し、治安判事の承認を得ることができれば、その日からでも警吏として働くことができます。ただし、試験の内容に中等学校程度の知識が含まれておりますし、体力的な問題からあまり幼い者が警吏に任命されることはありません。 先頭へ
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