戦闘ダメージ

ダメージの適用\効果分類と用途\例外処理


 

ダメージの適用


 攻撃が命中した場合、キャラクターはダメージを被ることになります。アンバランスド・ワールドのシステムでは、耐久値を減少させることで負傷の度合いを表わします。物理的な攻撃による負傷では、肉体耐久値(活力と生命)が減少することになります。
 通常、肉体に与えられるダメージは、まず活力に適用されます。ダメージが蓄積し、活力がマイナスまで減少する場合には、生命の値にダメージが適用されます。つまり、活力は最低でも0までしか低下せず、それ以上は生命にダメージを被るということになります。生命の値はマイナスになることもあります。


○ダメージ計算の基本

 攻撃が命中した場合、攻撃側の成功値(お互いの達成値の差)を算出します。これがダメージの基本値となります。この基本値に武器の打撃値を加えた数値が、実際に相手に与えるダメージです。つまり、たとえ攻撃が命中してもうまく回避していれば、ダメージは少なくてすむわけです。ダメージは更に防具の防御値の分だけ減少させることができます。最終的に防御値を引いた値を肉体耐久値から引いて下さい。

 ダメージ=[成功値+打撃値−防御値]


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効果分類と用途


 武器には用途や与えるダメージの分類が記されています。それぞれの効果は以下に示す通りです。


○効果分類

 武器によっては、与えるダメージの処理が変化する場合があります。効果分類が複数書かれている場合は、効果を選択して扱うことが出来ます。

・打撃
 刃物や重い鈍器などの殺傷武器は、普通に打撃を加えた場合は相手が死ぬ可能性があるものです。効果分類が打撃となっている武器で攻撃した場合は、通常のダメージ計算を行って、与えるダメージを決定して下さい。

・破壊
 殺傷力のある武器のうち、木を切り倒したり固い物品を破壊することが可能なものです。破壊と書かれていない武器の場合は、逆に武器の側が壊れてしまいます。ダメージの処理は打撃の場合と同じで、通常通りに計算を行います。

・気絶
 素手などの気絶と書かれている武器は、戦闘の処理は通常と全く同じように行いますが、1度に生命に与えられるダメージは、上限が1ポイントとなります。ただし、自動的成功が出た場合、および即死判定が生じるようなダメージを受けた場合に限り、打撃となっている武器と全く同じようにダメージを計算して下さい。

・非殺
 殺傷力を持たない武器のことで、攻撃が命中しても耐久値が減少することはありません。武器の効果分類で非殺と示されている武器がこれにあたります。


○用途

 その武器を用いてどのような攻撃を行うことが出来るかを示しています。用途が複数書かれている場合は、攻撃方法を選択して扱うことが可能となります。特殊な攻撃方法については、こちらの方に詳しい説明があります。

・通常
 通常の打撃攻撃を行う武器のことです。

・投擲
 投擲可能な武器であることを示し、20m程度の射程距離を持ちます。判定は投擲技術の判定値を基準として行わなければなりません。

・転倒
 攻撃が成功した場合、相手の体勢を崩すことができます。相手は成功値の分だけ不利な修正を受け、攻撃側の成功値が4以上になった場合は転倒することになります。

・絞め
 相手を絞め殺すことが可能です。一度締め付けに成功した場合、それを振りほどくためには格闘の技能を用いて対抗判定に勝利しなければなりません。締めによる攻撃には、窒息のルールが適用されま。気絶した後も首を絞め続ければ相手は死亡することになります。

・突撃
 突撃可能な武器です。突撃を行う場合、全速力で10m以上の距離を駆け抜ける必要があります。

・捕獲
 網などの捕獲武器で相手の動きを封じることができます。


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例外処理


○攻撃の自動的成功

 攻撃判定を行ってその結果が自動的成功だった場合、特別に余分なダメージを与えることができます。これは攻撃が急所に当たったと考えて下さい。
 自動的成功の場合は、相手に2倍のダメージを与えることができます。この時、普通の判定によって算出されたダメージを、活力と生命の両方に適用することになります。たとえば、攻撃が成功して相手に5ポイントのダメージが与えられる場合、相手は活力と生命のそれぞれに5ポイントのダメージを被ります。なお、活力がマイナスになるような(あるいは既に0になっていた)場合は、通常と同じように活力に与えられる分のダメージが生命に適用されることになります。先ほどの例では、既に活力が0になっていた場合は、生命に10ポイントのダメージを受けることとなります。それから奇跡的成功の場合は、さらに感情レベルの分だけダメージに加えることができます。


○回避の自動的失敗

 回避側の判定結果が自動的失敗であった場合、防具によってダメージを軽減することができなくなります。鎧の隙間などに攻撃が当たったと考えて下さい。自動的失敗の場合には達成値は0ですので、攻撃側が与えるダメージをそのまま受けることになります。ただし、術法によって何らかの防御値を得ている場合には、その分は減点することが可能です。
 致命的失敗の場合は達成値が感情レベルにマイナスをつけた値になります。ダメージの基本値は達成値の差ですから、より大きなダメージを受けることになるわけです。これは自ら攻撃の方向へと避けてしまったと解釈して下さい。


○静止目標への攻撃

 慌てる要素の少ない場面では、静止目標に対して攻撃判定をする必要はありません。最大のダメージが加えられるものとして扱い、判定値をそのまま達成値として構いません。相手が生物で、なおかつ急所の位置が判別できる場合は、自動的成功のダメージも適用されることになります。

・制限
 狭かったり滑りやすくなっている場所など、周辺の状況がダメージに影響する場合は、判定にマイナスの修正を加えてダメージを算出することになります。また、失敗する可能性が高いと思われる場合は、普通に攻撃判定を行わせても構いません。


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