オカルト的な要素を含むシナリオでは、少し特殊なタイプの情報を集めなければならないこともあります。
○オカルト知識
オカルトに関する知識には、異端知識:神秘知識(専門:知+記憶)や錬金術といったものがあります。神秘知識は霊や怪奇現象に対する概念や、異世界についての知識などを体系化したものです。ただし、地域や民族ごとの言い伝えのようなものであり、宗教機関と解釈を異にする異端的な考え方です。錬金術も異端の科学として成立したもので、どちらも一般市民には縁のないものです。ですから、これらの技能による分析が必要である場合は、遊牧民や辺境部族の霊媒師、あるいは錬金術師といった異端の存在に頼らなければならないでしょう。そういった人間と接触を持つことは危険を伴う行為です。相手がこちらに危害を加える可能性もありますし、一般社会から彼らと同類と見られ、排斥される場合もあるからです。十分に検討を重ねた上で行動を選択した方がよいでしょう。
○怪奇現象
何か奇妙な現象がキャラクターの周りで起こった場合、それは変異現象である可能性が考えられます。また、術法をかけられたり霊の仕業ということもあるでしょう。
怪奇現象の種類や原因を特定するためには、まず類似の現象が存在するかどうか知識と照らし合わせてみる必要があります。過去に起こった変異現象は、異端知識(一般:知+記憶)の判定に成功すれば思い出すことができます。しかし、これはあくまでも一般的な知識でしかありません。
術法の効果を判別する場合は、術法情報:魔術学(専門:知+記憶)の判定となります。これは主に術法協会や宗教機関でしか教えていない専門知識なので、キャラクターたちが習得していない可能性も高いものです。その場合は、術法師や聖職者などに話を聞くことになります。術法師は術法協会にいますが、ある程度大きな町でないと存在しないことも多いでしょう。また、内容によっては情報料を取られることもあります。聖職者は教会などの宗教施設に務めており、どんな小さな村でもたいてい1人はいるものです。また、困ったことがあれば積極的に相談に乗ってくれますし、知っている限りの情報を教えてくれるでしょう。
悪魔や霊の知識は異端知識:怪物知識(専門:知+記憶)の判定となります。これは異端知識(一般:知+記憶)の技能で代替することも可能です。これらについては、もちろん聖職者が専門家ですので、近くの教会などに赴いて情報を集めるのが一番でしょう。もし、近くに情報をもった人がいない場合は、文献検索を行ったり聞き込みをして、類似の現象に関する情報がないか確かめなければなりません。
○霊感
オカルト絡みのシナリオでは、霊感(一般:心+感応)による判定で情報を与えてもよいでしょう。霊感の判定に成功した者は、他の人が見えない霊が見えたり、危険が迫った時になんとなく悪寒がしたりということが起こります。これらは事件の謎を解く手がかりとなったり、危険を事前に回避するための重要な情報となる場合もあります。
ただし、霊感が強いばかりに逆に見たくないものが見えてしまったり、事件に巻き込まれてしまったりということも起こり得ます。GMはこの技能を巧みに使って、シナリオを盛り上げたりプレイヤーを誘導してあげればよいでしょう。先頭へ