変異獣/大型哺乳類

ヤク鹿牛山羊ルー大蜘蛛馬スティンガー角虎長爪猿


ヤク鹿
◆判定
副技能  専門分野-教育知識:生物学/博物知識:博物学
 一般分野-博物知識
不明度  2
影響度  0
◆名称・分類(一般:±0)
名称  ヤク鹿
一般認識  一般動物/家畜/シカ
利用法  主に荷役動物ですが、他にも肉、乳、体毛、皮など様々な利用法があります。
外見  ヤクによく似た体を持つシカで、大きさは牛ほどもあります。オスは体高150〜170cmほどになり、体重は400〜7000キロにもなります。雌雄ともに角はもたず、非常に穏和な顔立ちをしています。高地に住むため、背中に防寒のための長く柔らかい灰色の毛をもっています。
◆能力・技能(一般:+3)
  主能力 抵抗値 判定値 耐久値/現在値
 気力:11/
 自我:8/
 活力:14/
13 15  生命:20/
打撃  体当たり:0/噛み:0
防御  獣皮:1
移動力  2(+10)

◆戦闘(一般:+3)
 非常に臆病で、外敵に遭遇した場合は群れで円陣を組んで対応します。ヤク鹿は角という武器をもたないため、こうして自分の体を大きく見せて、外敵を威圧しているのだという話もあります。
 他の動物を襲うことはないので、戦闘という事態にはまずならないでしょう。ただ、子供が襲われそうになった場合は、体当たりして外敵を遠ざけようとする母親は存在します。

◆生態・反応(一般:+1)
分類  一般動物/四足獣
生息地  全域/高原、山岳、崖地など
活動期  通年/昼行性
出現頻度  まれ
出現数  数体〜数十体
反応  中立
調査法  専門書/研究者/高地民族/狩人など
弱点  なし/大きな音などの急激な刺激に敏感
 高地に住む大型の草食動物です。鹿の仲間なのですが、雌雄ともに角をもちません。重い体重を支えるために蹄は幅広くなっていますが、斜面に対応できるように表面以外は柔らかくなっています。蹄の形が特徴的なので、他の動物の足跡とは区別しやすくなっています。野生では数十頭で群れをつくり、高地の灌木の葉や高原の草を食べて生活をしています。大きさのわりに身軽で、まれに崖などで草を食べている姿を見ることもあります。
 高地に住む人々はこの動物を荷役に利用したり、乳を飲料水のかわりとして飲んだりします。大人しい動物なので、飼い慣らすのはそれほど難しくはありません。ただし、大きな音などに弱く、驚かすと暴れることもあるので、それなりの注意は必要です。
◆詳細(専門:+2)
分類  哺乳動物/四肢動物/シカ類
属性  聖気
知能  動物なみ
感覚  一般/聴覚(強化)
状態変化  通常
 危険な野生動物から逃れるために、高地に生息地を移したものと考えられます。この動物は繁殖方法がかわっており、夏の繁殖期になるとオスが他の群れへと赴き、そこにいるメスと交尾を行います。一夫一婦制のようですが、連れ添うことは決してなく、交尾が終わるとオスは元の群れに戻って生活します。群れ同士の争いばかりか、メスの奪い合いといった行動も一切ないため、そのために角がなくなったのだという説もあります。高地の人々は、この習性を利用してヤク鹿を捕獲します。同じ種に対する警戒心は全くないため、この動物の皮をかぶって近づいた場合は、警戒することなくいとも簡単に接近を許してしまうのです。このことから、目や耳に頼って生活しており、鼻はあまりよくないものと推測されます。

◆バリエーション(専門:+4)
 地域によっては、毛の色にいくらか変化があるようです。
 東部には、小さな角がある亜種が存在しているようです。

◆未知
 ヤク鹿の交配方法は、近親交配を避けるための生き残り戦略です。同様の機構として、オスは基本的に毎年違う群れへと出向きます。群れは鳴き方で区別できるようで、それぞれの群れで鳴き声の長さや調子が異なっています。しかし、家畜となった場合は区別の必要がなくなるためか、あまり鳴かなくなってしまうようです。


牛山羊
◆判定
副技能  専門分野-教育知識:生物学/博物知識:博物学
 一般分野-博物知識
不明度  2
影響度  0
◆名称・分類(一般:±0)
名称  牛山羊
一般認識  一般動物/家畜/ヤギ
利用法  一部では荷役用。乳、肉、皮なども利用されています。
外見  牛のような体格の山羊で、頭胴長は200〜230cm、体高も130〜150cmほどになります。頭には螺旋を描く2本の短い角があります。角の基部は太く広がっており、額を覆うような形状になっています。雌雄ともに角を持ち、オスは大きいもので20cmほどになりますが、メスはせいぜいその半分くらいです。多くは茶色〜黒色の短毛ですが、模様がある場合もあります。
◆能力・技能(一般:+3)
  主能力 抵抗値 判定値 耐久値/現在値
 気力:13/
 自我:9/
 活力:14/
14 16  生命:22/
打撃  角:2/体当たり:0
防御  体皮:1
移動力  2(+10)

◆戦闘(一般:+3)
 基本的には大人しい動物なので、気が立っている時でもなければ、人間に向かってくることはありません。しかし、興奮すると手がつけられなくなるので、大人しくなるまで近づかないのが賢明といえるでしょう。
 動きは鈍いのですが力は強く、体当たりをして敵を追い払います。頭を低くして突っ込んでくるので、足下をすくわれないように注意しなければなりません。これによって転倒してしまうと、頭を踏みつぶされて死亡する可能性もあります。落とし穴や移動力を奪うような罠が有効ですが、体格のわりに足は細いので、家畜の場合は足を折らないように気をつけなければなりません。

◆生態・反応(一般:+1)
分類  一般動物/四足獣
生息地  南西部、ペルソニア大陸/草原、平原など。一般に低地に住む
活動期  通年/昼行性
出現頻度  まれ
出現数  十数〜数十体
反応  中立
調査法  専門書/研究者/狩人/遊牧民族/牛飼いなど
弱点  なし/後肢に触れられることを嫌う
 草原に住み、下草を食べて生活しています。大きな群れをつくり、最低でも10頭以上の集団で移動して暮らします。群れにはボスがおり、最も強いオスがボスになって群れを守っています。ボス争いは角のぶつけあいで決めますが、これは繁殖期(7〜10月)に行なわれます。ですから、この時期のオスは気がたっており、近づくものに対して非常に攻撃的になります。
 基本的には大人しい草食動物で、これを家畜としている地域もあります。ただし、目の横を何かがチラチラと動いたり、後肢に触れられると起こり出すようなので、体の前方から近づいた方がよいようです。
◆詳細(専門:+2)
分類  哺乳動物/四肢動物/ヤギ・ヒツジ類
属性  聖気
知能  動物なみ
感覚  一般/嗅覚(強化)
状態変化  通常
 通常は草原に住んでいますが、環境に対する適応力は高く、山裾や荒原に住んでいることもあります。粗食にも耐えるようで、餌の少ない時期には枯れ葉や木の皮を食べたりします。高い土地に住んでいる亜種は、耐寒のためか背中の毛が非常に長くなっています。
 群れは基本的にメスと子供で構成されており、繁殖期には1〜数頭のオスが加わり、ハーレムを形成します。オスの中の1頭だけがボスとなり、他のオスは群れを離れる前の若い個体に限られます。成獣となった若いオスは、群れに加わらず単独で生活します。十分に体が大きくなったオスは群れのボスに戦いを挑み、勝てばハーレムを手に入れることができます。
 ペルソニア地方に住む亜種は、まれに地面を角で掘って、土を食べることがあります。これがどのような意味を持つかはまだわかっておりませんが、このような行動をとる地域の地面には、よく真っ白な菌糸が生えています。それから、牛山羊は数年に一度、群れ全体で狂ったように走り出し、最後には泡を吹いて倒れてしまうという不思議な行動を取ります。そして、これが起こる地域とコケの分布とが重なっているため、何か関連性があるのではないかという説もあります。

◆未知
 ペルソニアの一部に、地面の下を菌糸が覆っている荒れ地があります。菌糸の間には水分が非常に多く貯まっているので、牛山羊はこれを目当てに地面を掘るようなのですが、この時に菌糸まで口に含んでいることが問題になります。正確に言えばこれは真菌類ではなく、タンパク質の基部と菌糸の複合体からなる変異生物で、1個体で数百平方mの面積にも及びます。これは生物の体内にはいると脳に影響を与え、最終的には狂死させてしまいます。生物の死体を養分にして自己の体を形成しますが、体内に入るのは移動という目的もあります。しかし、この変異生物は環境適合性が弱く、特定の土質や気候に依存しなければ生きてゆくことができず、広域に分布するには至っていないようです。


ルー
◆判定
副技能  専門分野-教育知識:生物学/博物知識:博物学
 一般分野-博物知識
不明度  3
影響度  0
◆名称・分類(一般:±0)
名称  ルー
一般認識  一般生物/家畜/ルー
利用法  まれに乗用動物として利用。一部地域では食用とされています。
外見  カンガルーのような姿で、頭胴長は140〜180mほどになる動物です。頭部の形状はキツネによく似ていますが、耳はそれほど大きくありませんし、目も丸く愛嬌のある顔をしています。全身は茶褐色の短毛に覆われており、腹側はやや色が濃くなります。後肢は筋肉が発達していますが、前肢は小さく餌をつかんだり物を引き寄せるぐらいにしか使われません。尻尾は長く100cmほどにもなり、丈夫で後肢とともに体を支えるために利用されます。
◆能力・技能(一般:+3)
  主能力 抵抗値 判定値 耐久値/現在値
 気力:15/
 自我:10/
11 17  活力:23/
10 12  生命:19/
打撃  蹴り:0/牙:1
防御  獣皮:1
移動力  4

◆戦闘(一般:+3)
 非常に足が速く、外敵が近づいたときは素早く逃げ出します。ただし、どうしようもなくなった場合は、繁殖期のオス同士の争いと同様に、尻尾で体を支えて相手を蹴飛ばします。基本的に戦うのはオスの成獣ですが、取り囲まれてしまった場合は、メスでも戦いに参加します。しかし、メスは相手を前肢で押さえつけるようにもがくだけで、蹴飛ばすという行動は見られません。なお、あまりに近づきすぎると、噛むこともあるようです。

◆生態・反応(一般:+1)
分類  一般動物/四足獣
生息地  東部/草原、平原など。主に草の多い平地に生息
活動期  通年/昼行性
出現頻度  まれ
出現数  十数〜数十体
反応  中立
調査法  専門書/研究者/狩人など
弱点  なし
 草原に住み、草や木の葉などの植物性のものを食べて暮らしています。ラベンダーの香りを特に好むらしく、ラベンダーの花を食べる姿を見かけることもあります。手は小さく、後ろ足だけで移動を行います。丈夫な尾で体を支えることができるので、比較的高い位置にある木の葉や芽にも口が届きます。この姿勢は、周囲を見渡すにも適しているようです。
 群れをつくっており、1頭のボスがそれを統率しています。ボスは力の強いオスがなるのですが、それは蹴り合いをして勝負をつけます。普段は跳ねないのですが、この時ばかりは高さを競うように跳躍します。ボスは群れの安全のために常に周囲を警戒しており、外敵が近づくと短く低い声で鳴いて危険を知らせます。ボスは逃げる時、常に群れの最後尾につくようです。
 乗用として飼われることもありますが、乗り心地が悪いため急ぎの時以外にはあまり使われません。まれに、馬では走れない岩場などを進むときに利用されます。
◆詳細(専門:+2)
分類  哺乳動物/四肢動物/ルー類
属性  聖気
知能  動物なみ
感覚  一般/視覚(強化)/嗅覚(強化)
状態変化  通常
 前傾姿勢の二足歩行という、珍しい移動法を取る動物です。高い場所の餌を取るために、このような姿勢になったのだと考えられています。ゆっくりと移動する時はきちんと踵をつけますし、尻尾の跡も残りますが、走るときは爪先の方に体重がかかり、尻尾は地面に接触しません。そのため、痕跡からどのような状態で移動したのかがはっきりとわかります。
 数10平方キロの行動圏を持つようで、群れで移動しながら草を食べ歩きます。胸を樹皮にこすりつけてマーキングを行い、なわばりを主張するようです。地面に体半分が埋まるくらいの穴をつくって、そこに体を横たえて休息をとります。あまりに暑い時期は、日中でも木陰にひそんで休んでいるようです。
 なお、群れそのものは非常にゆるやかな結合体で、出入りそのものは自由となります。他の群れから来た個体でも、特に追い出そうとはしません。ただし、群れ同士はあまり接触しないようで、行動圏も重複することはありません。複数の群れが争っている現場を見たという報告もないようです。
 ラベンダーの香りを好むので、罠を仕掛ける時にはその習性を利用することが多いようです。しかし、これに引っかかるのはオスばかりであることから、繁殖期のメスの臭いに似ているのではないかという説があります。

◆バリエーション(専門:+4)
 落ち葉の隙間に顔を突っ込んで、昆虫類などを食べるという報告もあります。そのため、実際は雑食性ではないかという説も出ています。
 体長数10cmの小型の亜種で、岩場を住処とするものもいるようです。


三足鹿
◆判定
副技能  専門分野-教育知識:生物学/博物知識:博物学
 一般分野-博物知識
不明度  6
影響度  0
◆名称・分類(一般:±0)
名称  三足鹿
一般認識  一般動物/危険/シカ
利用法  肉、毛皮など
外見  牛ほどの大きさの鹿で、特徴はその名の通り足が3本しかないことです。前足は特に丈夫で、蹄の後ろから犬歯のような形の鋭い針が出ています。色は茶色地に白の鹿の子模様で、足や首は非常に太く頑丈です。角はヘラジカのような形をしており、オスだけの生えています。
◆能力・技能(一般:+3)
  主能力 抵抗値 判定値 耐久値/現在値
 気力:12/
 自我:8/
11 14  活力:19/
10 13  生命:16/
打撃  蹄:2/角:2
防御  獣皮:2
移動力  4(+8)

◆戦闘(一般:+3)
 攻撃時には前足を振り上げて敵の頭を狙い、針を引っ掛けるようにして地面に叩き付けます。そして、相手が倒れたところを後ろ足で執拗に踏みつけるのです。爪は後頭部に刺さることが多いため、大型の肉食獣でも一撃で倒されることがあります。襲われた時は、通常は円陣を組んで対処します。そのため、どこから近づいても爪の攻撃から逃れることはできません。

◆生態・反応(一般:+1)
分類  一般動物/四足獣
生息地  全域/高山、高原、岩山など
活動期  通年/昼行性
出現頻度  きわめてまれ
出現数  数体〜十数体
反応  中立〜敵対的。ただし、あまり近づかなければ危険はない
調査法  専門書/研究者/狩人/高地民族など
弱点  なし/足場の悪い場所
 前足が1本という非常にかわった構造をした動物です。一般に高度のある山岳地帯に住んでおり、群れをつくって生活します。食糧は岩場などに生える植物で、それが少ない場合は苔を食べたり、下におりてきて木の葉や芽を食べます。足跡が特異であるため、区別は非常に簡単です。また、わりとよく鳴く動物なので、それほど発見に苦労することはないでしょう。
 なわばりは広く、季節によって生活圏を変えます。夏は下草の豊富な場所で生活しますが、秋から冬にかけて木の多い場所や、低い緯度へと移動します。においによるマーキングだけでなく、針状の爪で木の幹を傷つけることでなわばりを主張します。他の個体よりも高い場所へと傷をつけることで、優位性を示そうとする習性があるようです。
 足は3本しかありませんが、予想以上に素早く動くことができます。しかし、不安定であることには変わりなく、足場が悪い場所ではあまり素早く動くことはできません。そのため、肉食獣などに襲われた場合は、逃げるよりも戦うという手段を選びます。非常に気の荒い生き物で、近づくものは即座に攻撃されることになるでしょう。
◆詳細(専門:+2)
分類  変異動物/哺乳動物/四肢動物/シカ類
属性  聖気
知能  動物なみ
感覚  通常/嗅覚(強化)
状態変化  通常
 前足は肘にあたる部分の関節上部で骨が融合しており、肩部の関節は普通の動物のように2か所あります。しかし、構造的に前後にしか動かないことから、筋肉や骨格はそれに特化した形になっています。
 蹄の後ろに出ている針状の爪は、蹄の一部が変形したものです。これは攻撃のために使われることもありますが、食料が少ない時期に後ろ足で立ち上がってこれを木の枝に引っかけ、高い場所にある木の葉をや芽を食べるという行動をとります。このために前足の構造が変化したのだという説もありますが、高地の不安定な地形から考えると明らかに不利な体構造であるため、決定的な説とはなっておりません。
 繁殖期は秋で、この時期は特に甲高い声で鳴きます。オス同士は角をぶつけあい、メスを巡る戦いを繰り広げます。しかし、角で相手を攻撃することはありません。なお、この爪のために交尾は非常にやりにくいようで、メスが前足だけ折り畳んで地面に伏せ、オスは斜めに覆い被さるようにしなければなりません。この状態ではどちらも身動きが困難となります。

◆未知
 地域によっては、若干足の長さが異なるようです。きちんと統計を取らなければわからないのですが、葉や芽が高い位置につく木が生えている場所では、足や首が少し長くなります。


大蜘蛛馬(スパイダー・ホース)
◆判定
副技能  専門分野-教育知識:生物学/博物知識:博物学
 一般分野-博物知識
不明度  4
影響度  0
◆名称・分類(一般:±0)
名称  大蜘蛛馬(スパイダー・ホース)/多脚馬
一般認識  変異動物/嫌悪/ウマ
利用法  なし
外見  8本の足をもつ馬で、首や顔は普通の馬より短めです。しかし、他の特徴は普通の馬と変わりません。毛色も白、黒、栗色などの様々な色をもち、蹄の形状も通常の馬と同様です。
◆能力・技能(一般:+3)
  主能力 抵抗値 判定値 耐久値/現在値
10  気力:14/
 自我:8/
12 17  活力:22/
10 11  生命:16/
打撃  蹄:2/噛み:1
防御  獣皮:1
移動力  10(+10)

◆戦闘(一般:+3)
 自ら攻撃をしかけることはありませんが、攻撃をしてくる者は積極的に追い払おうとし、余程の危険な相手でなければ逃げようともしません。基本的には、蹄で蹴飛ばして相手を攻撃します。オオカミなどが後ろ足を狙って噛みついたとしても、他の足で頭を蹴られてしまうので、ある程度の数がいないと狩ることはできないようです。
 人間を積極的に襲うこともないので、こちらから仕掛けなければ戦いにはならないでしょう。人間をみかけても逃げ回るわけではないので、銃で狙撃するのはそれほど困難ではありません。しかし、足は非常に速いので、一撃目で大きなダメージを与えなければ、簡単に逃げ切られてしまうでしょう。

◆生態・反応(一般:+1)
分類  変異動物
生息地  東部/平原、草原など
活動期  通年/昼行性
出現頻度  きわめてまれ
出現数  単独
反応  中立。基本的に、近づかなければ危険はない
調査法  専門書/研究者
弱点  なし
 群れはつくらず、平原や草原を単独で移動し、灌木の葉などを食べて生活しています。気性は非常に荒く、決して背中に人を乗せようとはしません。そのため、どの地域でも家畜とされることはありませんでした。あまり見かけることもなく、狩りの対象となることも少ないので、それほど習性は知られていません。ただ、足跡の間隔が非常に狭いので、通常のウマや他の動物とはすぐ区別がつきます。
 単独生活をしていますが、なわばりという概念はないらしく、他の個体が近づいてもあまり気にしません。繁殖期にメスを巡って争うこともないようです。なお、普段はほとんど鳴きませんが、繁殖期のオスは低い声でよく鳴いています。
◆詳細(専門:+2)
分類  未分類/変異動物/八肢動物/ウマ類
属性  聖気
知能  動物なみ
感覚  通常/視覚(強化)/聴覚(強化)
状態変化  通常
 8本足の特異な骨格を持つ動物ですが、基本的な特徴はウマと全く変わりないので、ウマの変異体ではないかと考えられています。鎖骨と関節に当たる骨格が通常より多く、側板ような軟骨で関節部を補強しています。走りやすくするためか、前後の四肢は外側を向いており、真ん中の四肢は内側を向いています。真ん中の四肢は横への動きに強いようで、方向転換やバランスを取る役割をしているという説もあります。
 季節によって生息域を変えるらしく、冬季になると少なくとも数百キロは南へ移動します。なお、アルコールを好むらしく、秋になると発酵した木の実や山ブドウなどの果物を拾い食いすることがあります。

◆バリエーション(専門:+4)
 体長3mを越える大型の個体を発見したという報告もあります。
 一部の地域では、高山地帯にも分布しているようです。
 騎馬民族がこれを飼い慣らして騎馬にしていたという話があります。その際、餌付けに何か特別な餌を使っていたという話なのですが、正確なところはよくわかっておりません。

◆未知
 高音を非常に嫌がるようで、自然と鳥の鳴き声などを避けて移動するようです。起動している霊子機関などには、決して近寄ろうとはしないでしょう。場合によっては興奮して暴れ出す可能性もあります。


スティンガー
◆判定
副技能  専門分野-教育知識:生物学/博物知識:博物学
 一般分野-博物知識
不明度  4
影響度  0
◆名称・分類(一般:±0)
名称  スティンガー
一般認識  一般動物/注意/食用/ウシ
利用法  食肉、角(細工物など)
外見  まっすぐに前に伸びている長い角をもったバッファローで、体長は角を含めなくても230〜270cmほどになります。外見上、角の長さは際立っており、約90〜120cmほどの長さとなります。角はオスだけにあり、メスは瘤のようになっています。背中は長い茶色の毛で覆われており、腹側は黒い地肌が見えています。足が短いので、全体的にずんぐりとした印象を受けます。
◆能力・技能(一般:+3)
  主能力 抵抗値 判定値 耐久値/現在値
 気力:13/
 自我:9/
11  活力:18/
13 17  生命:25/
打撃  角:4
防御  体皮:2
移動力  3(+10)

◆戦闘(一般:+3)
 スティンガーの群れは、ほとんどの場合はオスが外側を守ります。逃げる時も、その形態を崩そうとはしないようです。逃げられない場合は円陣を組み、角を外に向けて身を守ろうとします。基本的には殆ど戦おうとせず、角で相手を威嚇する程度にとどまります。しかし、子供がいる群れには気をつけなければなりません。子供の鳴き声を聞くと興奮するらしく、相手が自分より大きくてもまったく構うことなく、加速をつけて長い角で相手を串刺しにします。大型の肉食獣が一撃で絶命することもあります。
 暑さにはあまり強くないらしく、夏期にはよく水浴びをする姿が見られます。この時ばかりは各個体がバラバラに行動するため、大型動物に捕食されやすくなるようです。

◆生態・反応(一般:+1)
分類  一般動物/四足獣
生息地  南部/平原、草原、森林など
活動期  通年/昼行性
出現頻度  まれ
出現数  十数〜数十体
反応  中立。基本的には、近づかなければ危険はない
調査法  専門書/研究者/狩人など
弱点  なし
 草食ですが、木の葉を主食としています。とても臆病な性格で、10頭以上で群れをつくって生活しており、餌を食べる時も必ず見張りがいます。
 繁殖期にはこの角を使ってオス同士が争いますが、相手を怪我させることはありません。この時は角を剣のようにぶつけ合って力比べをし、一般にソードダンスと呼ばれています。初秋の森林などで硬いものをぶつけ合う甲高い音が聞こえた場合は、まずスティンガーと思って間違いないでしょう。
 スティンガーはよく狩りの対象となりますが、最大の目的はその長い角です。貴族などは頭を切り落として剥製にし、室内飾りとしています。また、工芸品としてもよく利用され、小型の彫像や装飾品として加工されます。角は骨でできていて生え替わるわけではないので、オス1頭につき1本しかとれない貴重なものです。もちろん殺さなければ手に入らないので、少しずつ生息数は減少しているようです。
◆詳細(専門:+2)
分類  哺乳動物/四肢動物/ウシ類
属性  聖気
知能  動物なみ
感覚  一般/視覚(強化)/嗅覚(強化)
状態変化  通常
 特徴的な角を持つ動物で、バッファローの仲間です。足が短く、あまり長距離を走るのは得意ではないようで、そのために角という身を守る手段を必要としたのだと考えられています。角は成獣になるまでに少しずつ伸びてゆき、大人になった時点で成長が止まります。角が邪魔になって下草は食べられないようで、灌木や低木の葉を主食としています。そのため舌が長く、これをうまく使って葉を絡めとります。灌木であるミズバトゲノキの葉をよく好み、食料が豊富な時期には、ほとんどこればかりを食べているようです。
 群れは草原を転々と移動しながら生活しており、ゆっくりと長い距離を移動します。特にリーダーは存在せず、ただ寄り集まっているだけの集団となります。そのため、群れ同士がであっても特になわばり争いになることはなく、複数の群れが集まって大集団を形成することも珍しくはありません。特に繁殖期には広い草原に多くの群れが集い、激しいメスの争奪戦を繰り広げます。
 スティンガーの群れは、たいていの場合はオスが外周を歩き、メスや子供は内側にいることが多いようです。眠るときもオスが外側に角を向けて外周を取り囲み、子供を中心とした円陣を組みます。

◆バリエーション(専門:+4)
 メスでも角が生えている亜種も存在します。その場合、かなり太めの短い角となるようです。
 西部に住む個体は、角で地面を掘り返して土を食べることがあります。土中のミネラルを摂取しているのだと考えられています。


角虎(ホーンド・タイガー)
◆判定
副技能  専門分野-教育知識:生物学/博物知識:博物学
 一般分野-博物知識
不明度  4
影響度  2
◆名称・分類(一般:±0)
名称  角虎(ホーンド・タイガー)
一般認識  一般動物/危険/トラ
利用法  角は工芸品として、皮は敷物に利用されます。
外見  額の真中に1m近い長さの、真っ直ぐにのびた角をもつトラです。角は雌雄ともにありますが、メスの方は50〜70cmほどと短くなります。直径は10cm以上にもなり、層状の構造になっています。通常のトラよりも大型で、オスで300cm以上、メスでも270cmほどになります。顔の形はヤマネコに近く、全体に引き締まったイメージがあります。
◆能力・技能(一般:+3)
  主能力 抵抗値 判定値 耐久値/現在値
10 10  気力:16/
 自我:10/
12 15  活力:20/
15 18  生命:25/
打撃  角:4/爪:1/牙:2
防御  獣皮:2
移動力  4(+10)

◆戦闘(一般:+3)
 基本的に狩りは連携して行うことが多く、大勢で取り囲んで逃げ道を塞いだ後に、群れの最上位のオスとメスが挟み撃ちをするというのが常套手段です。通常はオスが角で相手を刺した後に、メスが取り押さえて首筋に噛みついて窒息させるという方法をとります。オスは全速力で駆け寄り、加速をつけて相手を突き刺します。獲物によって急所を狙う場合と、足などを狙って移動力を奪う場合があるようです。獲物が激しく暴れると角が折れてしまうこともあるので、オスは強い足の力でブレーキをかけた後に、首を強く振って獲物を角から振り落とします。この後、下位のものたちは包囲網をせばめて、メスが獲物を仕留めるのを待ちます。
 攻撃のための長い角は、逆に身を守るためには不向きな体構造であるため、敵対する大型の肉食獣と出会った時などは、ある程度の距離をおいて威嚇します。集団でいる人間を襲うことはまずありませんが、単独でいる場合は狙われることもあります。多くの場合は、背後から近づいて足などを角で突き刺すようです。

◆生態・反応(一般:+1)
分類  一般動物/四足獣
生息地  南部、ペルソニア大陸/森林、草原など
活動期  通年/昼夜行動
出現頻度  きわめてまれ
出現数  単独〜十数体。単独の場合は、若いオスであることが多い
反応  中立
調査法  専門書/研究者/狩人
弱点  なし
 額に長い角を持つトラで、草原などに半径数10kmの広大ななわばりを持ちます。3〜5つがいで群れをつくって生活をすることが多く、連携して大型の草食動物などを狩っています。群れではつがいの単位で順位が決まっており、獲物はその順番で食べることになります。これは角が長いために集団で1つの獲物を食べることができないためだという説があります。
 非常に強力な動物ですが、最近では角や毛皮目当ての乱獲のために生息数が減少しています。ペルソニア大陸にそれなりの個体数がいるようですが、エルモア地方ではあまり見かけなくなっています。
◆詳細(専門:+2)
分類  哺乳動物/四肢動物/ネコ類
属性  聖気
知能  動物なみ
感覚  通常/暗視
状態変化  通常
 角は芯となる骨の上を角質が覆っているもので、折れてしまうと2度と生え替わることはありません。群れの順位はこの角の長さが決め手となるようで、一般には長い角のオスが上位にいます。長さで優劣がつかない場合は順位争いが起こります。これは威嚇と角をぶつけ合うことで行われ、相手に怪我をさせることはあまりないようです。しかし、事故で命を落とす場合もないわけではありません。また、角がおれてしまうこともあるようで、そうなった場合は群れの最下層の存在になるか、群れを出てゆくことになります。単独で生活しているのは、だいたい順位争いで角が折れたものか若いオスのようです。
 近年ではかなり生息数が減少しているのですが、時には人間を襲う危険な存在であることから、逆に報奨金を出して積極的に狩りを行わせる自治体もあります。そのため、つがい単位や単独で生活している割合も高くなっており、それが原因で狩りの成功率を減らし、さらに個体数を減らすという悪循環に陥っています。

◆バリエーション(専門:+4)
 ヒツジのような巻角を持つ亜種が存在しましたが、乱獲のために絶滅したと考えられています。
 模様のない褐色の毛を持つ亜種も存在します。岩山近くなどに生息しているようです。
 角が伸縮する個体を発見したという報告がありますが、研究者たちは噂に過ぎないと考えています。


長爪猿
◆判定
副技能  専門分野-教育知識:生物学/博物知識:博物学
 一般分野-博物知識
不明度  4
影響度  0
◆名称・分類(一般:±0)
名称  長爪猿
一般認識  一般動物/注意/サル
利用法  まれに毛皮など
外見  頭胴長が170cmあまりの白灰色の毛をもつ猿で、目の回りや手、それから尻尾は黒い毛で覆われています。丸い頭と扁平な顔をもち、耳は長い毛で覆われています。体は細身で、実際の大きさほどの威圧感はありません。薬指と小指がナマケモノのように大きく内側に向いており、これを木の枝にひっかけて移動します。房状の立派な尾は30〜50cmほどの長さがあります。
◆能力・技能(一般:+3)
  主能力 抵抗値 判定値 耐久値/現在値
 気力:12/
 自我:8/
15  活力:15/
10  生命:13/
打撃  爪:2/牙:1
防御  獣皮:1
移動力  樹上4/地上0

◆戦闘(一般:+3)
 木の上から飛び降りて獲物に襲い掛かり、爪を刺したり、抱きついたまま噛みついたりします。地上での移動力は低いので、一撃で獲物を捕らえられなければ、狩りはそのまま失敗となります。ですから、狩りの成功率はそれほど高くはありません。
 人間を襲うことはまずないので、戦いにはならないでしょう。もし捕獲するとしたら、樹上にいる時に射撃で打ち落とすか、地上にいる時にこっそり近づいて捕らえるかになるでしょう。なお、屍肉を食べる習慣はないようなので、罠を仕掛ける場合は生きたものを使わなければなりません。

◆生態・反応(一般:+1)
分類  一般動物/四足獣
生息地  南部/森林、林縁部など。基本的には低地に住む
活動期  通年/昼行性
出現頻度  きわめてまれ
出現数  単独〜数体
反応  中立。基本的には、人間は殆ど襲わない
調査法  専門書/研究者/狩人
弱点  なし/地上での移動が苦手
 長い爪を木の枝に引っ掛けて、ぶらさがったままの姿勢で移動します。数百m四方のなわばりをもち、日中は枝をつたって徘徊しています。常に樹上で生活しているので腕の力は強く、非常に素早く動くことができます。逆に足の力は弱く、地面に下りた時は腕で這って動くしかできません。
 肉食性で、野ウサギなどの小動物を見つけると、木の上から素早く飛びかかります。小型のシカなどを襲うこともあるようです。倒した獲物は茂みなどに引きずり込んでから食べるのですが、量が多いと食べ残したままで捨ててしまいます。
 この猿は非常に声が大きく、敵に襲われたときは鳴き声をあげて仲間を呼びます。普段は群れをつくりませんが、お互いに近い区域に生活しているため、危険に見舞われた時には助け合います。
◆詳細(専門:+2)
分類  哺乳動物/四肢動物/サル類
属性  聖気
知能  動物なみ
感覚  通常
状態変化  通常
 実際は雑食性なのですが、個体数も少なく猟の対象とされることも少ないので、詳しい生態はそれほど知られておりません。木の実や果物、それから昆虫などを捕食することもあるようですが、前肢はものをつかむための構造になっていないため、そのままかじり付きます。そのため、下にこぼしてしまうことも多く、これを狙う別のサルなども存在します。
 なわばりは複数の個体で共用しているようです。違う個体が出会った場合、オス同士であれば互いに威嚇し合うようですが、繁殖期でもなければ喧嘩になることはほとんどありません。オスとメスではまったく争いは起こらず、近くを通り過ぎてもまったく気にしないようです。。特定の巣は持たず、太い枝の根元にしがみついて眠ります。樹幹で眠ることが多いので、下から見つけるのは非常に困難です。普段はあまり鳴かないので、発見するには移動する時の枝の動きや音で見極めなければなりません。

◆バリエーション(専門:+4)
 かつては、地上性の体の大きい亜種が存在したようです。しかし、近年では発見例がなく、絶滅したと考えられています。
 糞や尿をする時に、わざわざ地上近くまで降りてくる亜種がいます。
 冠状の頭毛を持つ亜種がセルセティアに存在します。ただし、冠毛はオスだけの特徴で、メスは通常の種と違いはありません。

◆未知
 日光浴を好むようで、特に朝は樹幹で太陽の光を浴びています。狩りを行うのは日がある程度高くなってからです。昼夜ともに活動したり夜行性のものもいるようですが、これは獲物とする動物によって変わるようで、種によるものではなく地域的な傾向のようです。
 それから、特別な巣をつくる習性はありませんが、必ず特定の木で眠ります。この木にだけは他の個体を寄せ付けないようで、雌雄関係なく追い払おうとします。この他にも、何本か休息場所となる木を持っているようです。休息場所にもマーキングはするのですが、他の個体がここで休んでいたとしても、威嚇して追い出す程度のことしかしません。
 これらの他に、この猿は金属や光るものを好んで巣に集める習性があります。これはオスがメスを惹きつけるための行動で、繁殖期によく見られます。


ヤク鹿牛山羊ルー大蜘蛛馬スティンガー角虎長爪猿