学問関係

概略学者助手教師学生家庭教師


 

概略


タイプ 説明
学者  ある専門分野で最先端の研究を行う職業です。通常は特定の学術機関に所属して、そこで授業を受け持ったりします。まれに研究に専念するために隠遁生活を送ったり、旅に出るものもいます。
助手  大学の研究室や、あるいは研究機関で学者の下について研究をしています。既に大学院を卒業している者だけでなく、学生がこれを兼ねている場合もあります。
教師  一般学校や専門学校の教師です。専門知識や一般常識など、それぞれ学校に見合った知識が必要とされます。
学生  初等学校から大学校まで、様々な学生がいます。一般学校だけでなく、各種専門学校の学生もこれに含まれます。
家庭教師  貴族や裕福な家庭の子供に個人教育を行う職業です。


○解説

 教師や学生など、いわゆる学問分野に携わる職業です。聖暦789年のエルモア地方では、どの国家でも初等学校の6年は無償で教育を受けることができます。しかし、それ以降の中等学校、高等学校、大学校などで学ぶにはそれなりのお金がかかりますので、貴族や資本家、あるいは大店の子供など、比較的裕福な家庭の者しか入ることができません。裕福でない家庭に生まれた場合、奨学生となる以外に高等教育を受けることができないのです。なお、各種の専門学校で学ぶ場合、卒業後に特定機関に就職するという条件つきで授業料が免除されたり、あるいは食費や居住費などの生活費さえ助成してくれる場合があります。
 なお、教師などは知識人階級の人間として尊敬されることが多く、知人から相談事を持ちかけられることもあります。また、中等学校、高等学校、大学校で学んでいるということは、裕福な家庭に生まれたか、あるいはよほど勉強ができるかのどちらかです。何にせよ、この時代において学問に関係した職についているということは、一種のステータスのような意味を持つのです。


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学者


研究者
タイプ:学者
身分:知識人階級(中層)
最低年齢:24歳
財産レベル:自由
収入タイプ:固定/不定
標準収入:20〜50万エラン
推奨技能
 記憶技能:職業知識【研究者】/教育知識/博物知識
 判断技能:会話技術/観察力/管理統制
必須専門分野
 職業知識【研究者】:業務内容(知)/データベース(知)
 教育知識:学問知識【各種】(知)
説明:ある専門分野で最先端の研究を行うのが学者という職業です。通常は特定の学術機関に所属して、そこで授業を受け持ったりします。まれに研究に専念するために隠遁生活を送ったり、旅に出るものもいます。
所持品:筆記用具一式、専門書


○解説

 ある専門分野で最先端の研究を行うのが学者という職業です。特定の学会の会員であり、業績や論文が認められたことで博士号を与えられています。通常は大学院を卒業しており、そこでの論文審査に合格して博士号を得ることになります。教授や助教授として大学校で働いていたり、あるいはその他の学術機関や研究所に勤務しているのが普通ですが、まれに研究に専念するために隠遁生活を送ったり、旅に出るものもいます。
 彼らの仕事は研究と後進の指導です。教授、助教授はもちろんですが、研究所の職員でも講師としては授業を受け持つことがあります。また、研究の成果を世間に広めるために書物を書いたり、企業と提携して発明を商品化したりといったことを行っています。
 現在のエルモア地方は科学の発展期にあります。学者はその発展を担う重要な役目であり、彼らの研究成果には社会全体が注目します。その一方で、一国の軍隊や企業がその成果を独占しようとして、研究論文や発明品を盗み出したり、あるいは学者を誘拐したりといった事件が起こることもあります。いえ、単に高名な学者が他国に引き抜かれるというだけでも、その国家にとっては一大事といえるでしょう。
 そういった理由から、学者は事件に巻き込まれることが多い職業といえるでしょう。また、もちまえの好奇心と研究意欲から、シナリオに参加する理由に事欠かない人種ともいえます。そのシナリオに適した分野を専門とする限りにおいては、行動しやすいキャラクターとなるでしょう。


○条件

 学者になるためには、非常に高度で専門的な教育を受ける必要があります。必ず大学院を卒業していなければなりません。大学院を出ていなくても、論文が学会に認められることで学者になることもありますが、どちらかといえばまれなことです。

・経歴
 初等学校(6年)→中等学校(3年)→高等学校(3年)→大学校(4年)→大学院(2年):24歳


○コネクション

 学者は同じ分野の研究をする者であれば、たいていは面識があったり、あるいは一度くらいは論文に目を通したことがあるでしょう。共同で研究を行っていることもあるかもしれません。学会に属する研究者や近隣の研究機関に務める者とも、多かれ少なかれ何らかの交流があるはずです。同じ研究室に所属していた人間に便宜をはかってもらうこともあるでしょう。
 それから研究内容が異なっていても、同じ大学の研究者と会話をすることはあります。また、民間企業と提携して研究を行うこともありますので、企業の研究室や工房に知り合いがいてもおかしくはありません。


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助手


研究者
タイプ:助手
身分:知識人階級(中層)
最低年齢:22歳
財産レベル:自由(2〜)
収入タイプ:固定
標準収入:3〜15万エラン
推奨技能
 記憶技能:職業知識【研究者】/教育知識/博物知識
 判断技能:会話技術/観察力/管理統制
必須専門分野
 職業知識【研究者】:業務内容(知)/データベース(知)
 教育知識:学問知識【各種】(知)
説明:大学の研究室や、あるいは研究機関で学者の下について研究をしています。既に大学院を卒業している者だけでなく、学生がこれを兼ねている場合もあります。
所持品:筆記用具一式、専門書


○解説

 大学の研究室や学術機関で学者の下につき、その研究を手伝ったりその他の雑務を行いながら、自分の研究をしています。既に大学を卒業している者だけでなく、大学院の学生がこれを兼ねている場合もあります。
 世間一般には知識人として尊敬されますが、その機関や研究室の中では下っ端で、給料が高くないわりにはやる事の多い職業です。単に研究の補助だけではなく、書類を作成したり下の学生の指導をしたり、その他にも細々とした面倒をすべて引き受けなければなりません。教授の秘書であり、研究室の雑用係であり、そして後輩の指導者でもあり、雑務の合間を縫って自分の研究をして論文も書かねばならないのですから、知識だけではなく体力も必要とされる職業といえます。
 学者ほどの業績はありませんが、助手もまた最先端の学問領域に携わる者です。そのため、研究成果が狙われることは十分にありますし、学者が起こした様々な問題を片付けなければならないこともあるでしょう。研究に関する問題を扱う場合、学者と同様にプレイしやすい職業といえます。一方、時間的な余裕が少ない立場にあるため、あまり長期の休暇をとったり、住んでいる場所を離れたりしなければならないシナリオには向きません。


○条件

 助手となるには、最低でも大学校を卒業している必要があります。

・経歴
 初等学校(6年)→中等学校(3年)→高等学校(3年)→大学校(4年):22歳 


○コネクション

 学者とだいたい同じで、学会の研究者などに顔見知りがいるでしょう。その他にも、同じ研究棟の人間や学生たちとも知り合いです。


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教師


教師
タイプ:一般教師
身分:知識人階級(中層)
最低年齢:18歳
財産レベル:2〜
収入タイプ:固定
標準収入:5〜20万エラン
推奨技能
 記憶技能:職業知識【教師】/教育知識/博物知識
 判断技能:会話技術/観察力/指導力/管理統制
必須専門分野
 職業知識【教師】:業務内容(知)
 統制:管理統制【各種】(知)
説明:初等学校、中等学校、高等学校などの一般学校の教師で、広範な知識を要求されます。
所持品:筆記用具一式、教科書


教師
タイプ:専門学校教師
身分:知識人階級(中層)
最低年齢:15歳
財産レベル:自由
収入タイプ:固定
標準収入:5〜20万エラン
推奨技能
 記憶技能:職業知識【各種】/教育知識/博物知識
 判断技能:会話技術/管理統制
必須専門分野
 職業知識【各種】:業務内容(知)/専門知識【各種】(知)
説明:専門職につく職業人を養成する学校の教師で、特に資格などを必要とするわけではありません。理論よりも実技を教えることが多いようです。
所持品:なし


○解説

 教員として学校で教鞭を取り、生徒に知識や技術を教える職業です。大きくは一般学校と専門学校の教師に分かれ、それぞれに見合った知識が必要とされます。
 教師は特定の場所に住んで生活するため、長い間その場所を離れることはできません。ですから、あまり大規模な事件に巻き込まれることはないでしょう。しかし、知識人として尊敬されていることから、人から様々な相談を持ちかけられることがあります。そういった繋がりから、事件に巻き込まれることも多いでしょう。何より教師は生徒に対して責任を持つ職業ですから、生徒や学校に関してトラブルがあった場合は、無理なくシナリオに参加することができます。


・一般教師
 初等学校、中等学校、高等学校などの一般学校の教師で、広範な知識を要求されます。初等学校を除いては、だいたいそれぞれの専門分野に関する知識があればなることができますが、人口が少ないところでは様々な教科を掛け持ちしなければなりません。
 正式な一般教師として働くには高等学校を卒業し、教員免許を取得していなければなりませんが、初等学校の場合は設備が整っていないところも多く、ある程度の知識がある人間を、村長や町長の権限で教師として任命しても構わないことになっています。小さな村などでは、よく聖職者や医者が初等学校の教師として働いていますし、中等学校を卒業後してすぐに教員として働く者も存在します。
 この時代は初等学校が無償教育となっておりますので、だいたいの場所にいてもおかしくない職業です。しかし、中等学校以上の高等教育に関しては普及しておらず、大きな町にしかそれらの学校は存在しません。なお、教師は寮の管理人を兼任することもありますので、そういった場所を舞台としてシナリオに参加するのも面白いかもしれません。

・専門学校教師
 この時代にも様々な専門学校があり、専門職につく職業人を養成しています。専門学校の教師として働くのは、その職業として実際に働いている者や、あるいはその職を引退した者です。一般学校とは異なり、教師になるには特に資格などは必要ありません。
 専門学校は職業組合が開いているものもあれば、国家が運営する警察学校や兵学校など、さまざまな種類のものがあります。一般校の教師であれば比較的時間に余裕があっても不思議はありませんし、警察学校や兵学校であれば、内部でのトラブルや訓練中のハプニングに出会うことも少なくないでしょう。


○条件

 普通学校の教師になるには、通常は高等学校を卒業している必要があります。ただし、小さな村の小学校などでは、資格のない人間が代行していることも多くあります。専門学校の教師は専門学校を卒業していれば問題ないでしょう。最低年齢は15歳となっていますが、ある程度の実務経験を積んだ熟練者がなるのが普通です。


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学生


学生
タイプ:学生
身分:なし(親に準ずる)
最低年齢:6歳
財産レベル:自由
収入タイプ:固定
標準収入:0〜10万エラン
推奨技能:なし
必須専門分野:なし
説明:初等学校から大学校まで、様々な学生がいます。他にも専門学校や兵学校などの学生もこれに含まれます。
所持品:なし


○解説

 初等学校から大学校までの一般学校、それから各種専門学校など、何らかの教育機関で教育を受けている者です。学生といっても立場は様々で、貴族の子弟や資本家の令嬢など親の資産をあてにできる気楽な身分の者もいれば、奨学金とアルバイトによってどうにか教育を受けられる苦学生もいます。また、初等学校は義務となっていますが、親の手伝いで学校に通っていない者もたくさんいるのです。
 学生は比較的時間が自由になる身分であり、夏期や冬期には長期の休みもあります。金銭的にはままならない立場といえますが、シナリオには参加しやすい職業といえるでしょう。


○注意点

 普通学校の学生の身分は、だいたい親の身分に準ずると考えて下さい。良家の子女はそれなりの扱いを受けますし、下層階級の子供は下層階級として扱われます。専門学校の場合は、その職種の身分と考えて下さい。
 それから、専門学校の学生はある程度の専門技術を身につけていても構いません。自分がなろうとして職業のデータを参照し、その内容に準じた技術を習得して下さい。


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家庭教師


家庭教師
タイプ:家庭教師
身分:市民階級(中層)
最低年齢:12歳
財産レベル:自由
収入タイプ:固定
標準収入:1〜10万エラン
推奨技能
 記憶技能:教育知識/上流知識
 判断技能:会話技術/管理統制
必須専門分野:なし
説明:貴族や裕福な家庭の子供に個人教育を行う職業です。
所持品:筆記用具一式


○解説

 よその家庭に赴き、その家の子供に個人指導を行うのが家庭教師の仕事です。普通は貴族や裕福な家庭に雇われるもので、ある程度の礼儀作法をわきまえているのが普通です。場合によっては、高名な知識人を招いて、子供に一流の教育を受けさせようとする貴族もいます。また、子供が小さい場合には、世話係や遊び相手としての役目も負わなければなりません。
 家庭教師として働くのは主に苦学生と女性ですが、比率としては女性の方が多いでしょう。時間的余裕ががあること、あまり体力を必要としないことと、そして子供の世話係を兼ねるという理由が主ですが、その他にもいくつかの事情があります。たとえば戦争で夫を失った女性を救済するためとか、あるいは未婚の女性がふらふらしているのはみっともなく見られるということから、このような職業が成立しているという背景もあります。
 家庭教師を雇うことができる家庭は裕福ですから、それなりの賃金が期待されます。子供が相手ですから一日中働くこともなく、時間的にも余裕のある職業です。また、相手の家族が長期のバカンスに出かけている間は、家庭教師もずっと休暇ということになります。非常にシナリオに参加しやすい立場といえるでしょう。


○条件

 家庭教師として雇われるには、最低でも中等学校に入学している必要があります。だいたいはそれ以上の教育を受けているでしょう。


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概略学者助手教師学生家庭教師