戦闘兵科
○歩兵
・軽歩兵
刀剣などの近接装備を主武器とする歩兵で、陸軍の主力部隊となります。通常は殆ど防具を身につけずに戦い、装備したとしても、せいぜい革の部分鎧や胸甲程度にとどまります。・重歩兵
長槍や戦斧などの重装備で出撃する部隊で、特に膂力に優れた兵士で構成されます。防御戦では防弾楯を構えて、最前線で敵兵をくい止める役割を担うことがあります。・小銃兵
ライフル銃以外の銃を装備した部隊のすべてが含まれます。ただし、狙撃兵などのエリート部隊や特殊部隊を呼ぶときは、これとは異なる扱いをするのが普通です。・狙撃兵(猟歩兵)
軽歩兵の一種で、猟歩兵とも呼ばれています。射撃技術に長じた兵士から構成され、長距離から敵を銃撃します。ライフル銃などの長銃を基本装備としますが、時には刃の長い銃剣を装着して密集白兵戦を行う場合もあります。・擲弾兵
投擲の訓練を積み、手榴弾を装備して戦う歩兵です。榴弾がなくなった場合は、通常の歩兵として活動します。主に近代国家に存在する兵科です。・長槍歩兵
槍を構えて隊列をつくって戦う部隊です。突撃を行う場合もあれば、柵の向こう側から槍を突きだして、相手方の突破をくい止めることもあります。装備が充実している国家であれば、防弾楯なども一緒に構えて敵の銃撃から身を守ります。・工兵
土木作業を主体とする部隊で、塹壕や要塞の建設や道の整備などを任務として活動します。場合によっては地雷の設置や罠の解除を担うこともあります。・弓兵
アルメアなどの古いタイプの軍では、弓も立派な兵装の1つです。また、近代的な装備を主武器とする先進国家の軍でも、一般的に予備の射撃武器として弓を準備しています。かつては普通の引き弓を装備していましたが、この時代になると弩が主装備となります。
○騎兵
動物に騎乗して戦う兵士のことで、基本的には乗用馬を利用します。
・軽騎兵
装甲をほとんど着けずに戦う騎兵で、軽装甲騎兵ともいいます。弓や短槍などを主武器とすることが多いようです。馬の機動力を活かして戦いますが、偵察、索敵、強襲、追撃、前哨、伝令など、様々な任務もこなします。・猟騎兵(騎銃兵)
銃器を使用する騎兵で、騎手は優れた射撃の名手から選ばれます。拳銃、長銃、サーベルなどで武装しており、下馬してから戦闘を行うことも可能となります。・槍騎兵
槍を装備した騎兵のことです。国家によって武装には差がありますが、火器の発達により重い鎧を装備した騎兵の存在は、わりと珍しいものとなっています。しかし一部の国家では、騎兵同士の格闘戦や対歩兵戦などで、重武装の槍騎兵がサーベルや剣よりも有利であることが認められています。そのため、昔ながらの騎士に近いスタイルの、重装備で身を固めた槍騎兵隊を組織することもあるようです。・重騎兵
火砲を防ぐために重装備で出撃する騎兵ですが、銃器の登場や重量に耐える馬を揃えるのが大変なことから、槍騎兵と同様に希有な存在となっています。ただし、古い国家ではまだまだ重要とされる部隊ですし、乱戦になった場合には予想外の活躍をみせることもあります。最近では胸甲や簡素な防具を身につける部隊のことも、重騎兵の名で呼ぶこともあるようです。
○砲兵
・砲兵
大砲による射撃を担当する歩兵で、だいたい3名で一台を担当します。工兵がこれに随行し、敵からの砲撃を防ぐための陣地をつくります。・高速移動砲兵
列車砲などの大型移動砲台を運営する部隊です。多くの場合は、補給や偵察などの役目も含めた混成部隊として結成されます。
○機甲兵
戦車などの機械を利用する部隊で、ライヒスデールやペトラーシャなどの一部の先進国家だけに存在しています。
・高速機甲兵
自転車やオートバイを利用する兵で、主に伝令役をつとめます。・槍機兵
三輪オートバイを用いた突撃を行う部隊で、先進国家で試験的に創設されたものです。・戦車兵
戦車に乗って戦う部隊で、機甲歩兵を随行させることが多いようです。操縦士や機関士などの役割を分担し、数名で1台の戦車を運営します。・機甲歩兵
戦車に随行する歩兵で、補給や偵察などを担当します。工兵のように罠を解除したり、前方に落とし穴や地雷がないかを偵察する役目も担います。
○その他
・甲竜兵
甲竜と呼ばれる竜を使役する特殊部隊で、主に砲兵として活動を行います。ライヒスデールで採用されています。・近衛兵
特定の将校や領主の警護を行う部隊で、護衛兵などと呼ばれたりします。国家がこれを組織する場合もありますし、領主やその一家に仕えている場合もあります。領主一家に仕える場合は完全に独立した混成部隊として活動し、領主から与えられた権限によって、一部隊で様々な任務をこなします。
戦場では司令部や将校、あるいは君主などの護衛を行いますが、優秀な兵士を選抜して組織することが多いので、通常の戦闘でも高い能力を発揮します。平時にも警護任務をこなしますが、憲兵などそれ以外の部隊の任務をサポートする場合も少なくありません。
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その他
○随行支援
・整備兵
戦車や大砲などの整備を行う部隊で、兵士は技師としての知識と技術を持っています。戦時には機甲部隊や戦車隊といった部隊に随行します。平時でも装備の手入れを行いますし、新兵器の開発などにおいても整備を担う役目となります。・偵察兵
戦場での偵察を専門に行うための部隊で、主に身のこなしの軽い兵士で構成されます。これは密偵とは異なり、平時に活動する部隊ではありません。・伝令兵
指揮官から前線の各部隊への連絡事項を伝える役目となります。通常は馬での伝令を行いますが、国家によってはオートバイなどの乗用機械を用いる部隊もあります。
○遠征兵科
・辺境警備兵
山地などの人気のない場所や、辺境にある小さな村などに駐屯する部隊で、森林警備隊や山岳警備隊などの種類があります。保安官のような仕事をこなす場合もあり、地元住民との結びつきが強い部隊となります。・要塞警備兵
軍事拠点となる要塞の警備を行う部隊です。・植民地警備兵
植民地での軍務を一手に引き受ける部隊で、植民地提督の指揮下に置かれることが多いようです。植民地開発のために派遣される場合もあり、農地を耕して自給自足の活動を行うことも少なくありません。
○特殊兵科
・国境警備兵
国境を警備する部隊で、密入出国などを取り締まる役目です。・消防兵
エルモア地方では、消防は軍隊の管轄となります。消防隊は人々の尊敬を得ており、男子の憧れの職業の1つでもあります。・救助兵
災害救助活動を専門に行う部隊で、やはり民衆から人気のある部隊です。特に能力が優れた者が選抜され、日頃から過酷な訓練を積んで任務に備えます。しかし、消防隊ほどには普及しておらず、消防隊がこれを兼ねる場合も多いようです。・空兵
先進国家で試験的に導入されている部隊で、気球や飛行船による軍事活動を担当します。本来の位置づけは空軍として独立しているのですが、実際には陸軍の空兵科という立場で活動しています。
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