エルモア地方には人間の敵となる存在がたくさんおり、これらは全て怪物(モンスター)として扱うことになります。データは以下に示す形式で表記されています。
判定
・副技能
怪物を判別する際の知識判定で適用できる技能です。技能分野によって得られる情報が異なり、専門分野の方がより詳しい情報を得ることができます。なお、地域知識は技能分野が専門となっていますが、一般分野による判定として扱って下さい。
・不明度
その怪物が一般にどれくらい知られているかの目安です。この値を難易度として、知識判定を行って下さい。各項目の後ろに書かれている(一般:+1)といった表記は、技能分野と成功値を示しています。
成功値が後ろに書かれている数値以上だった場合、そこに記載されている情報をキャラクターの情報として得ることができます。ただし、一般分野による判定は一般と書かれている分の知識しか得ることができません。専門分野による判定では、一般分野でわかる範囲もカバーすることができます。
・影響度/恐怖度
そのモンスターが与える精神的影響の度合いを示す数値で、これを難易度として判断抵抗を行います。影響度は失敗しても一時的に驚くだけで済みますが、恐怖度は自我に対するダメージとなります。もし抵抗しきれなかった場合には、恐怖度から達成値を引いた値を自我にダメージとして受けることになります。このルールは必ず使用しなければならないものではなく、選択ルールとして扱って下さい。
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名称・分類
・名称
そのモンスターが一般に呼ばれている名称です。
・一般認識
一般社会でどのように認識されているかの目安です。ただし、これが事実に則したものであるとは限らず、誤解されていることも少なくありません。
・利用法
そのモンスターがどのように利用されているかです。地域によって異なる場合もあります。
・外見
一般的に伝わっている怪物の外見的特徴です。
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生態・反応
・分類
そのモンスターがどのようなグループに分類されているかがわかります。ただし、必ずしも正確であるとは限らず、間違った分類がされていることもあります。
・生息地
そのモンスターが一般に生息している場所です。
・活動期
モンスターが活動している時間帯です。これ以外の時期には睡眠をとっていたり、どこかに姿を隠してじっとしています。
・出現頻度
生息地でモンスターと遭遇する度合いです。
・出現数
そのモンスターが一度に出現する数です。ここに書かれているものは一般的な数値であり、状況によって変動します。
・反応
モンスターが外敵に出会った場合に、どのような反応をとるかが書かれています。
敵対的 多くの場合は威嚇して縄張りから追い出そうとしたり、無差別に襲いかかってきます。普通の生物と違って傷を負ったぐらいでは逃亡せず、死ぬまで戦う場合もあります。 中立 警戒はするが、積極的に攻撃をしかけてくるほどではありません。ただし、キャラクターの側から攻撃をしかけた場合には、戦いになる可能性もあります。あるいは子供や家族を守るために、牙を剥くこともあるかもしれません。このカテゴリーに分類されるモンスターは、重い傷を負った場合には逃げ出すことが多いでしょう。 友好的 キャラクターたちに対して無警戒であったり、あるいはなついたりすることがあります。よほどのことをしなければ戦いとなることはないでしょう。ただし、悪戯などを仕掛けてくることはあるかもしれませんし、遊んでいるつもりでキャラクターを間違って傷つけることも、決してないとはいえません。
・調査法
何を調べればそのモンスターについての知識が得られるかがわかります。
・弱点
モンスターが弱点とするものです。これによる攻撃を受けた場合、通常のダメージとは異なる効果を及ぼします。以下にその効果の種類を示します。これ以外のものは、説明の欄に詳しい効果が書いてあります。
ダメージ 生命に直接ダメージを受けることになります。 致死 モンスターは完全に活動を停止(即死)します。 専門 これ以外の手段による攻撃を受けつけません。 忌避 その弱点を非常に嫌います。これが近くにある場合、全ての行動に−4の修正を受けることになります。 逃亡 弱点のある場所には近づけません。無理に近づけようとした場合、逃亡を試みます。逃げ切れなかった場合は、興奮して逆に襲いかかってくることもあるようです。
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詳細
・分類
そのモンスターがどのようなグループに分類されているかがわかります。一般知識よりは詳細に分類されておりますが、エルモア地方の認識に基づいた記述であり、事実に対して必ずしも正確であるとは限りません。
・属性
属性は主に以下の3つに分類されます。
聖気に属する存在は、瘴気によってダメージを受けます。逆に瘴気に属するものは、聖気によってダメージを受けることになります。中立のものは、どちらの影響も受けることはありません。
属性は治癒に関する術法や特殊能力を用いた場合にも関係します。聖気による治癒は瘴気に属する存在にダメージを与え、瘴気による治癒は聖気に属する存在にダメージを与えることになります。
聖気 通常の生物や天使のような、神に祝福された光のエネルギーに満ちた存在です。 瘴気 悪魔やアンデッドに代表されるような、瘴気という穢れを帯びた存在です。 中立 精霊や霊獣といった、聖気にも瘴気にも属さない存在です。
・知能
そのモンスターがどの程度のことを理解できるかの目安です。
なし 完全に本能のみで行動します。たとえば太陽が出てくれば水面に上がり、熱を感知すれば飛びつくといった具合です。 動物なみ ある程度の判断力はありますが、多くは本能に頼った生き方をしています。 低い 人間ほどではありませんが、知能はあります。幼児と同じくらいの判断力をもっています。 人間なみ 普通の人間と同程度の判断力があります。 高い 普通の人間に比べて高い知能をもっています。学者など高度な知識を持っている人間に匹敵します。 非常に高い 人間のレベルでは考えられないような知能を持っています。
・感覚
そのモンスターがどのような手段で周囲の情報を得ているかがわかります。
一般 人間と同じく五感に頼って情報を得ています。 強化 特定感覚が非常に優れている場合です。その感覚での判定には+4の修正を得ることができます。 弱化 特定感覚が非常に弱い場合です。−4修正で判定を行わなければなりません。 なし 特定の感覚を持たない場合です。 暗視 暗闇でも行動を制限されません。 霊的感覚 周囲の状況を魔力による感覚でとらえています。このような感覚を持つモンスターは、光などに一切影響されることなく周囲の状況をとらえることができます。幻術なども認識することはするのですが、それがまやかしであることも正確に判別できるので、騙されることもありません。また、魔力の存在を感知することもできます。 その他 特殊な感覚器官がある場合です。
・状態変化
モンスターが傷を負ったりした場合に、どのような変化が起こるかが書かれています。通常と書かれている場合は、キャラクターと同じ扱いをして下さい。
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能力・技能
・能力値/判定値
NPCと同じ簡易表記法で書かれています。もし、これが横棒線(―)で表記されている場合には、その能力や技能を持たないことになります。
・打撃
モンスターの攻撃方法と打撃値が示されています。
・防御
モンスターが身につけている防具(鱗など)と防御値が示されています。
・移動力
モンスターの基本移動力です。陸上や水上などで移動力が違う場合もあります。
数値の後ろに(+5)などと書かれている場合、それは追加移動力を示しています。全力で移動する場合には、前にある数値に追加移動力を足したものが、最終的な移動力となります。
・特殊能力
モンスターの中には特殊な能力を持っているものが多くいます。術法を除いた特殊能力は、特に明記されていなければ、耐久値などを消費することなく自由に使用できます。なお、〜系と書かれているものは全て術法の系統のことです。その後ろに書かれている数字は、そのレベルまでの術法をすべて使用できることを表しています。
関連能力 技能による判定を行わなければならない場合、ここに書かれている能力に属する判定値を用います。 距離 ここに書かれている距離まで、その能力の効果を及ぼすことができます。 持続時間 その能力が効果を及ぼす時間です。 範囲 その能力が影響を与えることができる範囲です。もし、半径5m(90度)などといった書かれ方をしている場合には、効果を及ぼす方向が限定されることになります。 威力 効果値や難易度が設定されている場合には、ここにその数値が書かれています。 抵抗 抵抗判定などを行う場合に、使用する技能の種類が示してあります。
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その他のデータ
○戦闘
狩りや戦闘時にどのような行動を取るかが詳しく書かれています。
○バリエーション
怪物にも亜種や地域による差違が存在します。また、変異による影響で一般的に認識されているものとは異なる特徴を持つものも多くいます。ここには、それらに関する目撃例などが書かれています。
○未知
現在のエルモア地方では未だ知られざる情報です。キャラクターが実際にモンスターの行動を見て、初めて得られる知識となります。学会などの正式な学術機関にこの事実を伝えれば、功績として認められる可能性があります。
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例外的表記
精霊や鏡魔といった怪物は、素体とバリエーションの2つのデータが書かれています。この場合、素体のデータが共通のものであり、これにバリエーションに書かれた表記を加えたものが個別データとなります。特殊能力なども、素体の方に書かれているものは、バリエーションに含まれる全ての怪物が共通して持つ能力となります。ただし、素体とバリエーションで記述が異なる場合は、バリエーションの方を優先して下さい。
素体の項目の情報を得る場合は、素体のデータに書かれた不明度を基準に判定を行います。個別のデータを知りたい時は、バリエーションの方の数値を基準として下さい。個別のデータについて判定を行った場合、もし判定に成功すれば、同時に素体のデータも知ることができます。しかし、漠然とした共通のデータを得るために判定を行った場合に、一度の判定で複数の個別データを引き出すことはできませんので、この点については注意して下さい。
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