財産と所持品

収入の決定\財産レベルの目安\所持品の購入


 

収入の決定


○通貨

 この世界の通貨単位はエランで、価値としては1エラン=1円程度の目安で考えるといいでしょう。ただし、物価は我々の現実世界よりも若干低くなります。特に住居や食事にかかる費用は安くなります。


○基本収入

 財産レベルが決定したら、次に基準収入を定めます。基準収入が決まれば、月給や所持金は自動的に決まります。収入は財産レベルとして設定した桁内であれば、好きな数値にして構いません。たとえばレベル1の場合、基準収入は1000〜9999エランまでの範囲で自由に設定することが出来ます。

・月収
 月収は基準収入と同じ額になります。ただし、生活費も必要となりますから、実際に自由に使える金額はその1/3以下とします。この制限は収入の大小には関係ありません。

財産
 月収で得られる金額とは別に、基準収入の10倍の金額で買えるだけの所持品を持っていても構いません。

・制限
 固定収入が得られる職についている者が仕事を休んだりした場合は、月々の給料から幾らか引かれたりすることになるでしょう。あまりに欠勤が多い場合は収入がほとんどカットされたり、悪くすればクビになることもあります。

・一括資産
 GMが許可するのであれば、月収とは違ったタイプの資産を持つことが出来ます。この場合、月収として手に入る金額は0となりますが、そのかわりに基準収入の10倍の金額と、同じ額で買えるだけの物品を所持していて構いません。
 このタイプの資産を持つものは、たとえば遺産だけで生活している趣味人や名誉貴族、あるいは資産を持って逃亡した失貴族といった職業になります。


○追加収入

 職業データで収入が不定となっている場合は、月収や財産を得ることは出来ません。その代わりCPを1点消費するごとに、追加収入として20万エランの金額を得ることが出来ます。また、GMが許可した場合に限って、固定収入を得ているキャラクターでも、追加収入を得られることにして構いません。


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財産レベルの目安


 以下の表は身分ごとの収入の目安を示すものです。また、それぞれの職業の標準的な収入の幅は職業データに書かれています。これらを参考にして、それぞれのキャラクターの境遇や能力に合わせた収入を決定して下さい。ただし、必ずしもこの範囲内に設定しなければならないわけではありません。 
 1人暮らしであれば、財産レベル2でごく普通に生活することができます。家族を養う場合でも、レベル3もあれば十分に暮らせるはずです。貴族ならばともかく、ただの石工が財産レベル4などということはまずありえません。一般市民の場合は、特に理由がなければ4以上には設定しない方がよいでしょう。


◆収入の目安

身分 階級 財産レベル 説明

上流
支配階級

4〜
 貴族は制度的な立場によって幅があります。収入の多くは領地経営に回されたり、日々の生活で浪費されることになるでしょう。
名誉階級

3〜
 名誉貴族の場合は土地の収入があっても、屋敷の維持や宴を催すなど、体面を保つための目的で使われてしまうことが多いようです。
神聖 神聖階級

1〜3
 宗教団体の種類や務める教会の規模、あるいは聖職者としての地位によって幅があります。ただし、宗教家はあまり贅沢をしないもので、余分な収入があっても教会へ捧げるのが当然のこととされています。田舎では自給自足や寄付によって生活することもしばしばです。

中層
富裕階級

3〜
 会社や工場の経営者など、中層身分の中では最も裕福な階級です。
知識人階級

2〜4
 社会的な評価によって若干収入が異なります。総じて収入は高い方ですが、中には世間に認められないことから、貧しい生活を送る者もいるようです。
市民階級

2〜3
 極端に浪費しない限り、特に貧困であえぐこともなく生活できます。エルモア地方では最も標準的な収入レベルとなります。

下層
労働者階級

0〜2
 労働時間のわりには稼ぎは少なく、贅沢はほとんど望めません。日々働き詰めでようやく生活ができるといった具合です。
放浪階級

0〜2
 乞食や都市浮浪児の場合は、情報を売ったり犯罪に手を染めたりしていれば、それなりに稼ぐことはできるでしょう。放浪民族の場合は、物々交換によって必要な物資を手に入れたり自給自足の生活を送っているので、現金収入はそれほどありません。

最下層

犯罪者階級

自由
 まったく収入がない者もいれば、ギャングの上層部のように店舗を経営して資産を増やす者もいます。収入的にはもっとも幅の広い階級です。
奴隷階級

 主人が物を買い与えることはあっても、収入を得ることはありません。
異端階級

自由
 表向きの身分によります。


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所持品の購入


・購入
 キャラクターの所持品は、所持金を消費して購入することになります。物品価格のデータはデータパート2で紹介しています。価格に応じて所持金を消費し、所持品を購入して下さい。
 キャラクターはプレイをはじめる前に、あるいはプレイの途中でも必要な物を買い揃えることができます。その際、特別に必要とされる品以外は、最初から持っていることにしても構いません。たとえば服や靴などのように、常識的にあって当然の物を買う必要はないのです。また、職業に必須の物品として職業データに記載されているものは、最初から所持しているものとします。

・所持品の申告
 基本的に、所持している物品は予めGMに申告し、キャラクターシートに記載しておかなければなりません。それ以外の物品は、GMが特別に許可しない限りは所持していないことになります。

・単位
 データに記されている金額は1銀貨単位となっています。銀貨1枚は100エランとなりますので、その点については注意して下さい。

・非合法品
 非合法な物品(毒物や盗品、あるいは麻薬など)は表だった場所では販売しておりません。そのような品は、ギャングや裏組合などを通じて購入することになります。これらはプレイヤーの判断で購入することは出来ず、必ずGMの許可を必要とします。


 物品の購入は普通の店や市場などで行なうことができます。都市であれば大抵の品物は取り扱っているでしょう。しかし、購入するために充分な所持金があったとしても、入手が困難だったり不可能である物品も存在します。エルモア地方はある程度進んだ文明をもっていますが、辺境地域や田舎での物品流通は不完全です。まだ貨幣経済が浸透しておらず物々交換が主流という地域も、少ないとはいえまだあるはずです。プレイする舞台がそのような場所であれば、キャラクターは自由に物品を買うわけにはいきません。


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