警察

概略刑事警察官保安官秘密警察官治安判事警吏


概略


タイプ 説明
刑事  事件の捜査を中心とした活動を行う警察官です。近代国家に存在します。
警察官  一般の警察官で、巡回や護衛など、犯罪の抑止力となる存在です。犯罪捜査を手がけることはあまりありませんが、地方などでは刑事と同じ役割を負う場合もあります。
保安官  逮捕権をもった一般人で、警察官と同じような仕事をこなします。一般には地方の町村に存在します。
秘密警察官  政治犯罪を主体に扱う特殊な警察組織です。
治安判事  司法権限を合わせ持つ刑事で、封建国家に存在します。
警吏  封建国家に存在する警察官で、治安判事の下で働きます。


○解説

 犯罪から人々の身を守るために働く職業です。国家や地方自治体に所属しており、国家秩序のために人々の行動を取り締まる権利を持ちます。近代的な国家には必ず整備された警察組織がありますし、前近代的な国家でも(為政者の影響は強くなりますが)警察に相当する組織は必ず存在します。
 聖暦789年現在では犯罪も多様化しており、警察官はさまざまな事件に遭遇することでしょう。また、エルモア地方独特の問題に巻き込まれることもあるかもしれません。事件や犯罪が主体となるシナリオでは、最も動きやすいキャラクターとなることでしょう。


○条件

 警察官、刑事、秘密警察官など、近代国家に存在する警察官になるためには、初等学校を卒業した後で警察学校に入学し、法律の勉強をしたり格闘術を身につけたりしなければなりません。刑事も警察官も訓練の内容に違いはなく、警察学校での成績によって配属される先が決められることになります。秘密警察官を養成する学校は一般の警察学校とは違い、たいていは警察学校に入学した中から優秀な生徒を選び出し、特別な訓練を受けさせるようです。
 治安判事や警吏になるには、警察学校を卒業している必要はありません。両方とも試験に合格する必要がありますが、専門的な職業訓練を受けなくても職に就くことが可能です。
 もっとも、国家によっては警察官の在り方もいい加減で、為政者が自分に都合のいい相手を独断で雇用したり、傭兵やゴロツキを保安官として雇っておいて、後から自分の私兵として警察官にする、といった方法もまかり通っています。


○注意点

 警察官の倫理感覚というのは、地方や人によって千差万別です。賄賂を貰って犯罪を見逃したり、麻薬を横流ししたりといったことも、別段珍しいことではないのです。ただし、PCが警察官である場合、あまりこういった不正を行うべきではありません。たとえ無能だったとしても積極的に事件の解決に奔走する方が、シナリオの中では推奨される態度でしょう。


○コネクション

 警察官は警察組織だけでなく、情報屋やその他の公的機関の人間にコネがあったりします。場合によっては、裏社会の人間に顔見知りがいてもおかしくはありません。裏社会には裏社会の秩序があり、それを乱すものは警察に身柄を売り渡されることもあるのです。


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刑事


警察官
タイプ:刑事
身分:市民階級(中層)
最低年齢:18歳
財産レベル:2〜
収入タイプ:固定
標準収入:10〜25万エラン
推奨技能
 運動技能:格闘/近接武器/防御
 作業技能:銃器操作
 記憶技能:職業知識【刑事】/社会情報/裏社会
 判断技能:会話技術/駆け引き/観察力/捜索技術
必須専門分野
 職業知識【刑事】:業務内容(知)/地域知識【各種】(知)
 裏社会:犯罪知識(知)/裏社会知識【各種】(知)
 社会情報:法律【刑法】(知)
説明:事件の捜査を中心とした活動を行う警察官です。近代国家に存在します。
所持品:万年筆+インク、手帳


○解説

 事件捜査を手掛ける警察官で、近代的な警察制度が整備された国家に存在します。ある程度大きな町にしかおらず、地方には一般の警察官が派遣されます。ただし、田舎の方で難事件が発生した場合は、刑事が捜査に赴くことになります。
 近代化が進んで犯罪の手口が高度かつ複雑化した地域や、大都市のように特定分野の犯罪が数多く起こる場所では、専門の部署が設立されることもあります。しかし、警察組織自体があまり大きくない地域では、刑事は様々な内容の犯罪捜査に駆り出されることになります。
 刑事の仕事は地味で捜査活動が主です。地道な聞き込み捜査が多く、派手な逮捕劇などそうそう起こるものではありません。しかし一方では、ギャングが起こした犯罪に巻き込まれて殉職するといった、非常に危険な地域もあります。


○条件

 刑事になるには、まず警察学校を卒業して警察官にならなければなりません。それから3年以上の実務経験を積み、優秀な警察官として認められれば、刑事に任命されることもあります。しかし、特別に高等学校以上の学校を卒業した者は、警察学校を出ていきなり刑事に任命されることがあります。

・経歴
 初等学校(6年)→警察学校(3年)→実務経験(3年以上):18歳
 初等学校(6年)→中等学校(3年)→警察学校(3年)→実務経験(3年以上):21歳
 初等学校(6年)→中等学校(3年)→高等学校(3年)→警察学校(3年):21歳


○コネクション

 刑事は古株ともなると、情報屋や故買屋などと繋がりを持つことが多くなり、それぞれ独自のルートから裏の情報を集めることができます。裏の社会と敵対する刑事という存在は、逆に裏社会に最も詳しい一般市民でもあるのです。
 また、事件が起これば新聞社や雑誌社の記者も動きます。彼らは刑事から事件の情報を聞き出そうとしますが、逆に彼らから有益な情報を得ることもあります。そういったコネも刑事にとっては非常に有用なのです。
 同様に、事件に関わろうとする私立探偵もまた、貴重な情報源となる可能性があります。貧民街など警察では活動しにくい場所の情報などは、彼らのようなフリーの立場の人間から得るしかないのです。警察の面子もありますので、むざむざと手柄を渡すわけにはいきませんが、力を合わせることで事件解決への糸口が掴めることもあります。無碍にあしらうばかりではなく、彼らをうまく利用することを考えてみてもよいかもしれません。


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警察官


警察官
タイプ:警察官
身分:市民階級(中層)
最低年齢:15歳
財産レベル:2〜
収入タイプ:固定
標準収入:8〜15万エラン
推奨技能
 運動技能:格闘/近接武器/防御
 作業技能:銃器操作
 記憶技能:職業知識【警察】/社会情報/裏社会
 判断技能:会話技術/駆け引き/観察力/捜索技術
必須専門分野
 職業知識【警察】:業務内容(知)/地域知識【各種】(知)
 裏社会:犯罪知識(知)
 社会情報:法律【刑法】(知)
説明:一般の警察官で、巡回や護衛など、犯罪の抑止力となる存在です。犯罪捜査を手がけることはあまりありませんが、地方などでは刑事と同じ役割を負う場合もあります。
所持品:警察官制服、警棒、ホイッスル、(拳銃)


サブタイプ:武装警察官
推奨技能
 運動技能:格闘/近接武器/防御/軽業
 記憶技能:軍事知識
 判断技能:管理統制
必須専門分野
 軍事知識:戦術(知)
説明:暴動を鎮圧したり、あるいは凶悪な犯罪者と格闘するために特別に訓練された警察官です。
所持品:サーベル、防具1つ、(銃器)


○解説

 一般の警察官で、犯罪の抑止力となる存在です。普段は所轄の警らを行ったり、軽犯罪を取り締まったりするのが職務です。それから、祭など何かの催し物がある場合には警備に駆り出されたりもしますし、一般市民の間にもめ事が起これば、それを仲裁しに駆けつけなければなりません。特に歓楽街など問題の起こりやすい地域では、そういった小さな事件が頻発します。
 所轄で犯罪が起これば、警察官は刑事の補佐をし、犯人逮捕に全力をつくします。犯罪の多い都市では、警察官の活動も刑事並みに忙しくなるでしょう。


・武装警察官
 警察官にもいくつか特殊な部署に所属する人々がいます。暴動を鎮圧したり、あるいは凶悪犯と格闘するために特別に訓練された武装警察官というのがそれです。これらは国家や地域によって存在したりしなかったりします。GMがシナリオで必要だと思った場合は、部署や組織形態などについて自由に設定して下さい。


○条件

 警察官になるためには、初等学校を卒業した後で警察学校に入学し、法律の勉強をしたり格闘術を身につけたりしなければなりません。

・経歴
 初等学校(6年)→警察学校(3年):15歳


○注意点

 所轄の地域が決まっているので、休暇でもなければ生活している土地を離れることはできません。その代わり、犯罪を主体としたシナリオには積極的に関わることができるでしょう。犯罪捜査を直接手がけることはあまりありませんが、警察組織が弱体な地方では刑事と同じ役割を負う場合もあります。立場次第では、それなりに活躍できるキャラクターとなるでしょう。
 それから、警察官はおおむね人々に信頼される職業です。しかし、逆に警察官だからこそ、相手が口を閉ざしてしまうこともあります。その立場については、使いどころを考える必要があるでしょう。特に貧民街の人々は警察をよく思わない傾向があります。

 なお、武装警察官を私兵として扱う為政者も地域によっては存在します。そういった場所では警察官はチンピラとかわらない存在で、人々の協力はいっさい得られないのが普通です。


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保安官


警察官
タイプ:保安官(臨時警察官)
身分:市民階級(中層)
最低年齢:15歳
財産レベル:2〜
収入タイプ:固定
標準収入:3〜8万エラン(固定)
推奨技能
 運動技能:格闘/近接武器/防御
 作業技能:銃器操作
 記憶技能:職業知識【警察】/社会情報/裏社会
 判断技能:会話技術/駆け引き/観察力/捜索技術
必須専門分野:なし
 社会情報:法律【刑法】(知)
説明:逮捕権をもった一般人で、警察官と同じような仕事をこなします。一般には地方の町村に存在します。
所持品:武器1つ


○解説

 臨時警察官のことを一般に保安官といいます。通常の警察官とは異なり、正式な警察組織の一員ではありません。あくまでも人員不足のために臨時に雇われているだけであり、捜査権や逮捕権を一時的に与えられた一般人なのです。ですからその素性はさまざまで、チンピラのような者もたくさんいます。当然のことながら警察学校も卒業しておらず、捜査方法も個人によってバラバラですが、逆に普通の警察官ではなかなか聞き出せない情報を得られる可能性があります。
 労働待遇はあまりよくないのが普通で、労働時間の割には大した賃金を稼げません。臨時雇いの身ですからいつ解雇されるかもわかりませんし、犯罪は時間を選ばずに起こるものですから、休暇などほとんどないも同然です。そういった劣悪な状況から、地方の権力者や暴力団と手を結んで私服を肥やす者も少なくありません。

 保安官がいるのは地方の市町村か、あるいは極端に犯罪が多い大都市になります。なお、探偵や何でも屋と呼ばれる人間を、一次的に保安官に任命して捜査協力をあおぐこともあります。また、暴動に備えて臨時に雇う人間なども、全て保安官として雇われます。もし、彼らがその地区の警察組織と懇意にしている場合は、独自に調査活動を行って犯罪者を逮捕した後で、日付を遡って雇用するといったやり方をする場合もあります。


○条件

 保安官になるためには、特にこれといった条件はありません。警察組織の許可があれば、保安官として活動することができます。推薦者となることができるのは、近代警察制度のある国家では巡査部長以上、古い制度の国家では判事(巡回判事、準判事を含む)以上の地位にいる者に限られます。また、捜査権などの制限(警察官、捜査官待遇など)についても、推薦者が決定権を持ちます。ただし、捜査の指揮をとる立場に就くことはできませんので、正式採用されている警察官や刑事に対する命令権はありません。捜査権の有無にかかわらず、保安官は警察組織の最下層の存在なのです。
 保安官が不祥事を起こした場合は、推薦者も連帯責任を取らなければなりません。また、書類が受理されるまでは保安官として認められないので、それ以前の不始末については犯罪者と同じように処罰されます。


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秘密警察官


警察官
タイプ:秘密警察官(特命警察官)
身分:市民階級(中層)
最低年齢:18歳
財産レベル:3〜
収入タイプ:固定
標準収入:10〜30万エラン
推奨技能
 運動技能:基本戦闘/武器戦闘/軽業
 作業技能:銃器操作/運転技術/隠密技術
 記憶技能:職業知識【秘密警察】/社会情報/軍事知識/裏社会
 判断技能:会話技術/演技力/駆け引き/観察力/捜索技術
必須専門分野
 職業知識【秘密警察】:業務内容(知)/暗号【各種】(知)
 社会情報:社会制度【各種】(知)/法律【各種】(知)
説明:政治犯罪を主体に扱う特殊な警察組織です。
所持品:万年筆+インク、手帳、懐中時計


○解説

 正式には特命警察官といいますが、誰もがそのようには呼びません。公的機関でありながらあまりに不透明なその活動内容から、市民は秘密警察官と皮肉をこめて言うのです。その形態は国家によって異なり、ほとんど公然の秘密となっている場合もありますし、一般にはまったく存在を知らされていないこともあります。

 職務内容としては、主に政治犯などを専門に扱う警察官ということになります。その任務は他の警察組織に対して優先権をもち、通常の職務に割り込んで警察官の労働力を借り受けることもできますし、警察組織の中では同じ階級でも一階級上の扱いを受けます。こういったことも含めて、秘密警察は人民はもとより同じ警察組織の中でも煙たがれています。
 秘密警察官はその任務の性格上、非常に特殊で高度な訓練を受けています。警察組織に属する密偵と考えてもらえばよいでしょう。書類を偽造するなどお手のものですし、時には犯罪証拠を捏造するなど、強引な手段で容疑者を連行したりもします。また、為政者との結びつきも強く、秘密警察官が何か問題を起こしても、すぐにもみ消されてしまうことも珍しくありません。


○条件

 警察学校を卒業した後、養成学校で特殊な訓練を受けなければなりません。

・経歴
 初等学校(6年)→警察学校(3年)→特殊警察学校(3年):18歳


○注意点

 政治が絡んだ諜報合戦など、非常に特殊なシナリオにしか向きません。あまりキャラクター向きではありませんが、内容や舞台によっては非常に役に立つこともあるでしょう。


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治安判事


警察官
タイプ:治安判事
身分:知識人階級(中層)
最低年齢:18歳
財産レベル:3〜
収入タイプ:固定
標準収入:30〜70万エラン
推奨技能
 運動技能:格闘/近接武器/防御
 作業技能:銃器操作
 記憶技能:教育知識/職業知識【治安判事】/社会情報/裏社会
 判断技能:会話技術/駆け引き/観察力/捜索技術/管理統制
必須専門分野
 職業知識【治安判事】:業務内容(知)/地域知識【各種】(知)
 社会情報:社会制度【各種】(知)/法律【各種】(知)
 裏社会:犯罪知識(知)/裏社会知識【各種】(知)
 管理統制:管理【各種】(知)
説明:司法権限を合わせ持つ刑事で、封建国家に存在します。
所持品:万年筆+インク、手帳、法律書


○解説

 封建国家に存在する強い権限を持つ刑事で、1つの地域や街の警察支部を統括します。部下(警吏)を率いて事件捜査をするのは刑事と同じですが、治安判事は軽犯罪に関する裁判権を有しています。大きな犯罪であれば裁判所の管轄となりますが、スリや少ない金額の盗難などに関しては、詰め所で簡易裁判を行って刑罰を即決することができるのです。また、彼らは民事事件にも介入することが許されておりますので、刑事よりもずっと幅広い問題に対処してゆかなければなりません。実際の業務としては、事件捜査よりも簡易裁判や書類整理に時間を裂かれることが多くなります。
 治安判事は独立した存在であり、所轄の警察組織のあらゆる権限を任されます。捜査方法や人事など、業務内容のほとんどが治安判事の自由となります。彼らを罷免できるのは、基本的にその地域の領主のみです。それから、治安判事の給料は固定制と歩合制の折衷型で、裁判費用や罰金の一部は収入の一部となります。そのため事件が起こるほど、争いが起こるほど彼らの懐は潤うことになります。これらの事実から、無実の者を無理やり罪人にしてしまったり、賄賂をもらって刑を軽減する治安判事も少なくありません。


・巡回判事
 警察支部の管轄外の地域を巡回する判事です。権限は一般の治安判事とほぼ同じですが、警察支部を管理することはありません。部下を2〜3人連れていることもありますが、多くは単独で活動します。部下が必要な場合は、出向いた先の詰め所の警吏を使うか、保安官を独自に雇うのが普通です。巡回判事は出向いた土地で簡易裁判を行うこともできます。


○条件

 治安判事になるためには資格が必要です。資格試験は中等学校を卒業していれば受けることができますが、法律知識が必要となりますので、卒業後すぐに試験に合格する者はまず存在しません。通常は法律学校や大学校の法学部を卒業してから、初めて試験を受けるようです。警吏として働きながら資格を取ろうとする者もいます。
 もちろん、資格があっても席に空きがなければ、正式な治安判事として認められません。その場合は準判事となり、捜査官として治安判事の下で働くことになります。または巡回判事として警吏を率いて地域を回り、犯罪予防や出張捜査に勤めなければなりません。
 しかし、これらの立場にいるものが、時間が経てば必ず治安判事に昇格できるという保証はどこにもありません。治安判事を任命するのは地域の領主であるため、多くは貴族の家系から多く登用されることになります。平民から治安判事を目指す場合は、相当の努力を重ねるか賄賂などの人には言えない手段を用いなければならないでしょう。なお、目をかけられている準判事は副官や秘書のような形で治安判事のすぐ側に仕えるもので、そうでない者は最後まで捜査官の立場で終わることになります。

・経歴
 1.初等学校(6年)→中等学校(3年)→法律学校(3年):18歳
 2.初等学校(6年)→中等学校(3年)→高等学校(3年):18歳
 3.初等学校(6年)→中等学校(3年)→高等学校(3年)→大学校(4年):22歳


○コネクション

 治安判事の多くは貴族など有力な家系の出身であるため、上流階級の人間や地域の有力者との強い繋がりを持つのが普通です。また、裁判官や政治家、地域のまとめ役とも顔見知りです。


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警吏


警察官
タイプ:警吏
身分:市民階級(中層)
最低年齢:15歳
財産レベル:2〜
収入タイプ:固定
標準収入:5〜15万エラン
推奨技能
 運動技能:格闘/近接武器/防御
 記憶技能:職業知識【警吏】/社会情報/裏社会
 判断技能:会話技術/駆け引き/観察力/捜索技術
必須専門分野
 職業知識【警吏】:業務内容(知)/地域知識【各種】(知)
 社会情報:法律【刑法】(知)
 裏社会:犯罪知識(知)/裏社会知識【各種】(知)
説明:封建国家に存在する警察官で、治安判事の下で働きます。
所持品:制服、警棒、サーベル、ホイッスル


○解説

 封建国家に存在する警察官で、治安判事の下で働きます。警吏には2つの階級が存在し、試験に合格すれば警吏長となることができます。警吏長は治安判事や準判事に代わって、捜査や警備の指揮をとることがあります。
 警吏は警察官と刑事の両方の役目を負っており、交通整理やパトロールはもちろん、警護や犯罪捜査など、地域におけるあらゆる警察業務を担当します。一般には、期間を定めて事務や捜査などの業務を交代で行いますが、人手が足りない場合は他の仕事も手掛けることになります。ただし、治安判事や警吏は管轄が完全に決まっているため、通常は所轄外の事件を担当することはありません。
 警吏が持つ捜査権は上に立つ判事から貸与されるもので、自分の責任で行使できる立場にあるわけではありません。任務として捜査を命じられ、書類が発行された時点で初めて正式に発生する権利なのです。なお、書類は期限付きで発行されるもので、通常は犯罪捜査班に配属される際に、治安判事から捜査の許可が下ります。しかし、正式に記録として認められるのは、州の警察本部が書類を受理した時になります。このことを逆手にとって、捜査が終わるまで書類の送付を後回しにしたり、あるいは書類を後から破棄することで、捜査中に起こった問題の責任を警吏に押しつけてしまう治安判事も存在します。


○条件

 警吏になるために特別な経歴や資格は必要としません。志願して試験に合格し、治安判事の承認を得ることができれば、その日からでも警吏として働くことができます。ただし、試験の内容に中等学校程度の知識が含まれておりますし、体力的な問題からあまり幼い者が警吏に任命されることはありません。
 警吏長になるためにも試験を受けなければなりませんが、治安判事の推薦がなければ試験を受ける視覚はありません。どのような立場にせよ、警吏は治安判事の権限で罷免することができるので、命令に逆らうことはまず不可能でしょう。


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刑事警察官保安官秘密警察官治安判事警吏