キャラクター作成
キャラクター作成ルールについて、以下の点を追加・変更しても構いません。
○キャパシティーポイント
キャラクター作製時には160点のCPが与えられますが、CPの消費について制限を設けても構いません。
○ダイスと振り分け
能力値や主技能値の決定には、ダイスと振り分けの2つの方法を選ぶことができます。ダイスを振れる回数は特に指定しておりませんので、GMが自由に設定して下さい。ただし、多くても3回程度にとどめておくべきです。なるべくであれば、1回振ってダメなら振り分け方式に切り替えるようにするべきでしょう。
○専門分野の習得制限
専門分野の習得には時間がかかるので、完全習得できる数を制限しても構いません。この場合、1種類の主技能に含まれる副技能については、主技能値と同じ数までしか専門分野を完全習得することはできないことになります。たとえば、主技能の記憶の値が6であれば、記憶に属する専門分野は6つまでしか完全習得できないのです。
○兼業キャラクター
場合によっては、キャラクターが2つ以上の職業についていることもあるでしょう。たとえば、錬金術師は表向きの職業を持つことで、社会的な迫害からまぬがれています。
その職業人として認められるには、それぞれの必須技能を習得している必要があります。なお、2つ以上の職についていても、必ずしも収入が増えるとは限りません。1人の人間が活動できる時間には限界があります。財産レベルについては、貴族のように領地からの収入があるというのでもなければ、それぞれの職業の平均値を用いるようにして下さい。
なお、兼業というのはそう簡単なものでもありません。その上でシナリオに関わるのは、かなり困難なこととなるでしょう。また、裏の設定をつくってみたところで、他のプレイヤー(キャラクター)にとっては、結局やりにくいだけのことも多いのです。ですから、通常のキャラクターは1つの職業に絞るべきでしょう。
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感情特性
感情特性は願いと奇跡ルールのうち、感情判定を行った際に適用する選択ルールです。
○感情特性の保持
感情判定が成功していた場合、その感情の内容は感情特性として保持されることになります。
・特性レベル
感情特性には特性レベルというものが設定されます。特性レベルはその時の消費感情レベルと同じ値となります。・保持
感情特性はそのシナリオ内で使用される可能性があるため、獲得した直後に定義内容と特性レベルをメモしておいて下さい。
○強制判定
1度定義した内容は、キャラクターの行動の妨げとなる場合があります。もし、定義内容に反するような行動を取った場合、GMは強制的に感情判定を行わせることが出来ます。この判定のことを強制判定といいます。
・感情レベルの消費
強制判定は感情レベルを消費せずに行うものです。ですから、GMは残りの感情レベルを気にすることなく、強制判定を行わせることが可能です。・負の影響
強制判定時に限って、感情レベルは必ずマイナスの方向で使用しなければなりません。ただし、判定値と達成値のどちらに適用するかは、プレイヤーが自由に決定して構いません。その他のルール適用については、通常の感情判定時と何らかわることはありません。・相殺効果
強制判定を行う場合にも、通常と同じように感情判定を行うことが出来ます。これによって、負の影響を相殺することが可能となります。
○破滅ポイントの獲得
そのシナリオで獲得した感情特性と、シナリオの展開が大きく反するような結果になってしまった場合、シナリオ終了後に特性レベル分の破滅ポイントを得ることになります。
・個人要素
個人要素として設定した内容と大きく外れるような行動を選択した場合は、破滅ポイントを獲得することになります。・他者認識
1度助けた相手と敵対するような行為に及んだ場合は、破滅ポイントを獲得することになります。
○感情特性の破棄
1つのシナリオが終了した時点で、プレイヤーは保持している感情特性を自由に破棄することが出来ます。ただし、これはシナリオとシナリオの合間にのみ行うことが可能となります。
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奇跡と破滅
○時間の遡航
すでに起こってしまった出来事を覆すために奇跡を使用したい場合もあるでしょう。この場合、奇跡ポイントを通常の2倍消費すれば、GMは奇跡の使用を認めても構いません。ただし、あまり過去の出来事を覆すのもゲームとしては良くありませんし、場合によっては話の流れに矛盾が生じるため、時間を遡るたびに3倍、4倍…という具合に、任意に消費ポイントを増やしていって下さい。
○場面における回数
GMが不適当と考えた場合は、1つの場面で同種の奇跡を複数回発動させることを禁止しても構いません。
○残留思念
キャラクターが死亡した場合、プレイヤーが望めば残留思念(幽霊のようなものだと思って下さい)として意識を残すことができます。残留思念は奇跡と破滅を発動することができます。逆にいえば、それ以外のことを行うことはできません。その姿は決して生者に見えることはなく、術法や奇跡でも使わなければ意志の疎通を行うことも不可能となります。
・発動
奇跡や破滅の対象となるのは、生前に関係したことのあるものについてのみです。奇跡ポイントや破滅ポイントは生前のものを持ち越すだけでなく、余剰CPを5点消費すれば、1点の奇跡/破滅ポイントに変換することができるものとします。この変換は、プレイヤーの望む時に行うことができます。・消滅
ポイントが0になった場合、残留思念は消滅します。以後、2度と復活することはありません。なお、プレイヤーが強く望んだり、シナリオの都合ということでGMが設定するのであれば、残留思念から霊体になっても構わないでしょう。怪物データの霊体のページを見て、その意識に相応しいものを選択して下さい。傾向としては、奇跡を使って意識が消滅した場合は残留思念体や記憶体、破滅を使って消滅した場合は悪霊や怨霊などに変化することでしょう。
○奇跡と破滅の保持
このルールを用いた場合、奇跡と破滅は宣言した直後に発動させる必要はなく、1つのシナリオ(あるいはセッション)が終わるまでその権利を保持できるものとします。このルールは他のゲーム参加者に対する予告としての意味を持ちます。奇跡や破滅の発動は非常に影響力が大きく、時にはシナリオの結果を左右することもあるでしょう。そのため、特にGMサイドとしては予告があった方がシナリオを構成しやすくなるはずです。
もちろん、奇跡と破滅の保持は予告としてだけではなく、他にもルール的な意味あいがあります。保持していた場合の効果を以下に幾つか示しますので、好きなものを導入して下さい。なお、保持していた奇跡や破滅を使用しないままシナリオが終わった場合、これを「奇跡/破滅ポイントが流れる」と表現します。なお、奇跡や破滅の保持を宣言した場合、その時点で奇跡/破滅ポイントは消費させなければなりません。
・GMが接収
保持しておいて流れた奇跡/破滅ポイントはGMに接収されてしまいます。GMはそのキャラクターに対して、シナリオ終了後のエピソードとしてこれを使用することが出来ます。・全員が使用可能
奇跡や破滅を場に保持しておいた時には、GMも含めて誰でも自由にこれを使用できるようになります。・特定対象へ
流れた奇跡/破滅ポイントは宣言した場所や、その時に接触していた物品などに保持されることになります。以後この場所で誰かが使用を宣言すれば、奇跡的幸運にめぐまれたり、あるいは破滅的なアクシデントに見舞われることになります。これはキャラクターだけではなく、GMやNPCも使用可能です。
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戦闘
○受動的行為
回避や反応抵抗などの受動的な行為については、1ラウンドの間に何度でも試みることができます。しかし、連続で攻撃を受けたりすれば、その分だけ対応が遅れてゆくことも事実でしょう。ですから、受動的行動を1回行うごとに、次の行動には−1の修正値を受けるということにしても構いません。もちろん、この修正値は累積してゆきます。
このルールはラウンド単位で区切って考えて下さい。このルールが適用されるのは自分の行動を試みた直後から、次のラウンドの行動の直前までです。次に自分が行動する番が来れば、累積した修正値はすべて0に戻ります。つまり、能動的な行動にはペナルティは受けないということになります。
○多人数での攻撃
多人数の相手をするのは非常に難しいことです。1度に2人以上の相手と戦闘を行う場合は、1人につき全ての行為に−1の修正を加えても構いません。たとえば3人を相手にしている場合は、−3の修正を受けることになります。もっとも、取り囲むにしても限界がありますから、最大でも4人が限度とするべきでしょう。
○乗用機関による移動
戦闘時に乗用機関を使用する場合は、移動フェイズと行動フェイズに半分ずつの距離を進むことにして下さい。なお、移動を開始したラウンドから最高速度まで到達することは出来ないので、その場合に限って巡航速度が最高速度となります。
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負傷と回復
○耐久値の減少
・永久消費
生命および自我が0以下になった場合、特別に深い傷を負ったことになり、それぞれの最大値が1下がることになります。これは負傷が回復しても元には戻りません。CPを消費して上昇させなければ、永久に低下したままとなるのです。・後遺症
永久消費に加えて何らかの後遺症が残るものとしてもよいでしょう。たとえば肉体的なものであれば、骨折や四肢の切断、神経の断裂といったことになります。これはGMがその状況に見合ったものを設定して下さい。治療には最低でも1ヶ月以上の時間がかかることになります。ひどい時には、術法でも使用しない限り一生治らないこともあるでしょう。
○行動不能
即死判定を行った後の1ラウンドは、全く行動ができなくなります。ただし、精神抵抗や肉体抵抗は通常と同じように判定を行って構いません。
○瘴気による攻撃
瘴気による攻撃(魔族系の術法も含む)で生命にまでダメージが及んだ場合は、生命の最大値が1下がることになります。これは負傷が回復しても元には戻りません。CPを消費して上昇させなければ、永久に低下したままとなります。
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成長
○専門分野の習得
専門分野を新しく習得にはそれなりの時間がかかります。通常、ゲームの途中にこれを習得することはできませんし、同じキャラクターを長く使い続けたとしても、次のシナリオですぐ使用できるということにはなりません。GMは専門分野の習得を制限することが出来、時間が短いと感じた場合は成長を拒否しても構いません。
○専門分野の移動
全く同じ内容の専門分野の場合、CPを消費することなく別の副技能に移動させても構いません。たとえば、一般会員である協会術法師は組織情報【術法協会】:組織構成の専門分野を習得しておりますが、協会職員はこれを職業知識【術法協会】:組織構成【術法協会】として身につけています。このキャラクターが一般会員から協会職員になった時、組織情報から職業知識【術法協会】へと組織構成【術法協会】の専門分野を移動させることが可能です。なお、副技能の修正値を移動させることは出来ませんが、もし移動した専門技能以外に判定する内容がない場合は、修正値の分を余剰CPに戻すことを認めてもよいでしょう。
○技能の維持
長い期間、まったくその副技能を使用していない場合は、技術が低下することになります。GMがほとんど使用していないと判断した副技能は、技能の維持についてチェックしなければなりません。期間はだいたい1か月を目安とすればよいでしょう。
・維持判定
チェックは行為判定によって行われます。個人修正値を難易度として、対象となる副技能を用いた行為判定に成功すれば、特に数値が低下することはありません。しかし、判定に失敗した場合は個人修正値が低下します。失敗の度合いに関わらず、個人修正値を−1して下さい。これはCPを消費して上昇させるまで回復することはありません。
判定を行うのは個人修正値を割り振っている技能だけです。低下するのも個人修正値だけであり、主技能値を下回る数値まで下がることはありません。・CPの扱い
個人修正値が低下してしまった場合、それに費やしていたCPは余剰CPの方へと回されることになります。・修正値の上昇
再びCPを使用して修正値を上昇させるためには、セッション内でその技能を利用するなど、頻繁にその技能を用いる場面に遭遇する必要があります。練習によって技能を維持しようとした場合は、専門技能の習得と同様に、ある程度の時間を費やす必要があります。・専門分野
同様に、GMの判断で専門分野の維持判定を行わせても構いません。この場合、獲得に消費したCPを維持判定の難易度とすればよいでしょう。
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