射撃判定
弓や拳銃などの射撃武器を用いる場合、攻撃判定には射程距離や目標の大きさなどが影響します。これらは選択ルールであり、使用するかどうかはGMが判断して下さい。また、投擲武器での攻撃に適用されるかどうかも、GMに決定権があります。
○距離による影響(修正値)
・射程距離
射撃武器には射程距離が示されており、それを超える範囲には攻撃できません。武器データの表では距離と書かれている項目がそれにあたり、単位はmとなります。・距離と修正
飛び道具で攻撃する場合は、以下のような修正を受けます。ただし、接敵している時に修正を受けるのは、相手が動くことが可能な場合に限られます。その時点で目標が完全に静止していて、なおかつ動く可能性がない場合は符号が逆転し、プラスの修正値として適用されることになります。
◆距離と修正値
距離 修正値 接敵 〜3m −4 近距離 〜20m ±0 中距離 〜50m −2 遠距離 〜100m −4 超遠距離 101m〜 −6
○狙撃(修正値)
キャラクターは1ラウンド狙いをつけるごとに、射撃での攻撃判定に+1の修正を得ることができます。ただし、狙撃する目標は静止しているか、非常にゆっくり移動している相手でなければなりません。
狙撃の準備は最高3ラウンド行なうことが可能で、追加できる修正値は累積します。ただし、この間に他の行動をとった場合(回避、抵抗なども含む)、狙いは無効となります。
・ペナルティ
狙撃を行っている場合は攻撃に集中するために隙が生まれます。周囲の状況を確認することは出来ませんし、回避判定など相手を認識する必要のある判定には、狙いを1ラウンドつける毎に−2の修正が加算されてゆきます。たとえば、2ラウンド狙いをつけていた場合は、−2×2=−4修正を受けることになります。
○周辺状況による修正(修正値)
離れた距離にいる相手を狙撃する場合などは、風の影響を強く受けます。また、足場が悪い場所や体の自由がきかない状態にある場合も、いくらかの不利な修正を受けます。たとえば、伏せて射撃を行うなど体勢が不自然である場合は、−2程度の修正値を加えることになります。
GMは状況に応じて適当な修正値を与えて判定を行わせて下さい。ただし、修正値は最大でも−4くらいにしておいた方がよいでしょう。修正値が−6より悪いと思われる場面では、射撃不可能としても構いません。
○スケールによる修正(難易度)
射撃による攻撃判定は、目標の大きさでも成功の度合いが変わってきます。基準となる大きさは人間大(1〜2m)となります。見えている面積でいうと、1m×1m程度の大きさです。この場合は難易度1の判定に成功すれば、射撃は命中したこととなります。しかし、基準の半分の大きさになると、難易度は1上昇します。面積がさらに1/2になるごとに難易度は累積してゆきます。
・宣言
いかなる場合でも、攻撃判定の前にどこを狙って射撃をするのか宣言しなければなりません。結果的に達成値が高かったとしても、宣言無しの場合はいずれの効果も適用されませんので、この点には注意して下さい。・ダメージへの影響
これはあくまでも狙った箇所に当たるかどうかの判定でしかなく、ダメージ計算には全く関係しません。難易度以上であれば狙った場所へと命中し、難易度に満たなければ違う範囲に飛んでいったことになります。難易度が防御値として計算されることもありません。
また、これによって急所を狙うと宣言したとしても、同様にダメージの処理には影響はありません。ダメージの大小は、あくまでも達成値と自動的成功の有無によって決定されます。・姿勢の変更
伏せる等の行動をとった場合、相手の射撃は当たりにくくなります。攻撃の達成値がスケールによる難易度以下だった場合は、自動的に攻撃は当たらなかったものとして構いません。
◆スケールと目標
難易度 目標の例 1 人間の大人など 2 人間の半身や子供など 3 人間の胴部など 5 人間の顔、書籍など 7 ランプやジョッキなど 9 小さめのコップなど
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遮蔽物の影響
目標が遮蔽物に隠れている場合は、射撃による攻撃は当たりにくくなります。このような状況を再現したい場合は、以下のルールを用いて戦闘を行っても構いません。ただし、これは選択ルールとなりますので、GMの判断で使用するかどうかを決めて下さい。
○潜伏による防御効果
・潜伏判定
遮蔽物による防御効果を得る場合は、隠身行動(一般:技+隠密)の技能による潜伏の判定に成功しなければなりません。
潜伏の判定が必要なのは急いで隠れる場合であり、時間に余裕があったり隠れる空間が十分に広い場合は、自動的に潜伏に成功したことにして構いません。なお、相手の位置が確認できている場合に限って、キャラクターにも潜伏の判定結果を判断することが可能となります。・防御効果
遮蔽物に隠れている時は、隠身行動の達成値以下の攻撃を当たらなくすることが出来ます。なお、達成値以下であれば、自分の望む値を防御効果として指定することも可能です。潜伏による防御効果はダメージの減少に用いるわけではなく、それ以下の達成値が全て障害物に当たってしまうというだけです。防御効果を上回った達成値については、通常と全く同じように扱って下さい。
この判定は最初に1度行えばよいもので、その場所で静止している限りにおいては効果を持続させることが出来ます。しかし、潜伏場所の背後から接近されたり、上から狙われた場合は防御効果は減少します。状況によっては、障害物がまったく意味を為さなくなることもあるでしょう。・防御効果の限界
潜伏による防御効果は最大でも10までとなり、それを上回る達成値が出ても効果はありません。自動的成功が出た場合や、判定なしで自動的に潜伏できた場合も防御効果は10として扱われます。なお、隠れるスペースが十分にあって、全身がまったく見えない状態にすることが出来る場合は、自動的に攻撃を無効として構いません。
隠れる場所の大きさや体格などから、防御効果が減少することもあり得ます。この場合は、GMが任意に上限を設定して構いません。潜伏の達成値がこれを上回ったとしても、防御効果はGMが設定した値までに制限されることになります。・周囲の確認
隠れている間は遮蔽物の向こう側を確認することは出来ません。防御効果が10の場合は、前方の状況を殆ど把握できないことになります。
顔を出して周囲を確認しようとした時は遮蔽効果が減少します。防御効果を下げればより情報を得られることになりますが、その分だけ相手から狙われやすくなります。
○回避判定
・潜伏中の回避
潜伏中でも相手の攻撃が認識できていれば、通常と同じように反応抵抗による回避を試みることが可能です。反応抵抗はその場を飛び退いて回避する方法ですから、これを行った場合は潜伏による防御効果は解除されてしまいます。ただし、回避方向に十分に身を潜めることが出来るスペースがある場合は、自動的に潜伏できたことにして構いません。
もし十分なスペースがない場合、うまく隠れるためには反応抵抗と隠身行動の複数判定に成功しなければなりません。これを選択した場合、最後に行った潜伏の達成値が以降の防御効果として適用されることになります。複数判定について詳しく知りたい場合は、こちらの項目をご覧下さい。・遮蔽物への潜伏
近くに障害物が存在する場合、反応抵抗と同時に遮蔽物の影に身を隠すことが可能となります。この場合は反応抵抗と潜伏との複数判定に成功し、なおかつ[反応抵抗の達成値×0.3]m以内に障害物が存在している必要があります。
○遮蔽射撃
遮蔽物に隠れながら、もしくは一瞬だけ姿をあらわして射撃するような場合は、一時的に防御効果を減少させる必要があります。この時は、遮蔽物による防御効果は最大でも4までしか得られなくなります。
遮蔽物に隠れながらの射撃では、判定に防御効果の分だけマイナス修正を受けることになります。たとえば防御効果を3まで下げた時は、射撃判定にマイナス3修正を加える必要があります。
・射撃後の潜伏
射撃を行ってすぐに遮蔽物に隠れる場合は、射撃と隠身行動との複数行動となります。これを行った場合は、以降の防御効果には最後に行った潜伏の達成値が適用されます。
潜伏判定を行わなかった場合は、遮蔽射撃の体勢をそのまま維持していることになり、それ以降の防御効果は最大でも4までしか得られません。・曲撃ち
補助技能の曲撃ちを習得している場合、遮蔽射撃におけるマイナス修正を、通常より−2だけ軽減することが出来ます。また、−2修正を加えるごとに防御効果を1ずつ上昇させることが出来ます。この場合は、防御効果が5以上になっても構いません。曲撃ちを使用する判定については、詳しくはこちらの項目をご覧下さい。
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