種類
一口に兵士といっても、職業兵士、義勇兵(志願兵)、徴集兵、傭兵など、様々な出自があります。国家制度によってどのような兵役制度を取るかは異なり、特に領主貴族の有無によって大きく変化します。
○雇用兵
・職業兵士
職業軍人として国家や自治体に雇用されている兵士で、常備軍に配属されています。通常は兵学校で教育を受け、統率のとれた行動を取ることができます。基本的に先進国家で採用されている制度となります。・傭兵
金銭で雇われる戦闘の職業軍人で、傭兵部隊の一員として戦争に参加します。領主貴族に雇われることが多いようです。
○徴集兵
国民の義務として徴用される兵士で、望んで軍に参加した者ではありません。戦時に徴用された場合は、きちんとした教育を受けずに戦場に出る場合もあります。多くの国家では、一定以上の税を支払っていたり、特定の金額を戦費として支払えば兵役を免れることができます。他にも子供が一家に1人しかいなかったり、身体検査で不合格だった場合は徴兵されずに済んだり、代理人をたてれば免除される国家もあります。
○志願兵
自ら志願して軍属になる兵士です。主に戦時中に登用されるもので、戦争が終われば軍属から解除されます。なお、市民権を得るために志願兵となる者もいますし、国家によっては兵役につけば犯罪者の刑期を短縮するという措置をとることもあります。
○騎士
国王や領主に仕え、その者のために戦う戦士のことです。騎士は支配階級の一員であり、貴族の特殊な形態です。通常の国家では世襲の称号となります。忠誠と引き替えに仕えている主から俸給を受け取り、それによって生活を営みます。騎士には下士官の階級が与えられ、兵士を率いて戦ったり戦略を練る立場となります。そのため、士官学校に通って必要な技能を身につける必要があります。
・存在国家
カイテイン/アルメア/ユークレイ/カスティルーン/ライヒスデール/エリスファリア/ジグラット/ルワール大公国/メルリィナ/ソファイア
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変化と問題
○制度の変革
封建的領主の存在する国家では、未だに農兵中心に軍が構成されている場合もあります。しかし、農閑期にしか出動できない農兵や臨時雇いの傭兵では、きちんと組織された常備軍のように統率された行動を取れるものではありません。そのため、現在は封建的制度をとる国家でも、少しずつ常備軍の整備に力を入れるようになっています。
○徴兵制度の問題
徴兵制度は民衆の反発を生むことも少なくありません。というのは、兵士の給料は低廉なことが多く、残された一家にも大きな負担がかかるためです。強制徴募から逃れようとして脱走した兵士が、山賊などと合流して略奪を働く場合もあります。
しかし、身分によっては必ずしも忌避されるものではなく、軍隊では衣食住の保証がありますし、日雇い労働の生活よりも軍事訓練の方が楽なことが多いため、下層労働者や流浪者、あるいは土地を持たない農民が喜んでこれを受け入れる場合もあります。また、先進国家では教育を受けさせてくれることもあるため、国民生活の向上に役立つという側面もあるのです。
・準兵役
戦時下にない国家では、準兵役という待遇で徴兵を行うこともあります。これは先の問題を解決するほかに、多数の働き手を奪うことで国力が低下するのを防止する意味合いでつくられた制度です。
準兵役にある場合は、軍役にありながらも生活を束縛されず、普段はこれまでと同じ生活を送ることができます。そして、召集があった時だけ軍事活動に専念するのです。なお、戦時に統率を乱すことなく働けるように、通常は定期的に召集を行って訓練を施します。
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