その他の地方

地図\ヘヴン・シティーズ\病の大地\ツリータワー
東方\雲界\アニスカグナ地方\ワイルド・コンチネント


 

地図



先頭へ

 

ヘヴン・シティーズ 〜残された街〜


 ペルソニア大陸の大断崖の上に位置する場所には、月人のつくり出した7つの閉鎖都市が存在します。これらはグレイヘヴン、ホワイトヘヴンなどといった名がつけられており、円筒状の多層構造の塔が地下に埋まっている構造です。
 これらの都市は完全に閉鎖されており、7つの都市間にも交流はありません。それぞれの都市では人間および社会制御の実験が行われており、心理ネットワークによって個人という壁を取り払った都市や、機械によって完全に制御されている都市など、様々な設定がなされています。これらの都市の特徴は、霊子機関が大変異現象以前のレベルで完全に稼働しているということです。


先頭へ

 

病の大地 〜星の嘆きが聞こえるか?〜


 ペルソニア大陸のさらに南の土地では、大地そのものが変異現象によって蝕まれています。これはガンのような働きをする無機物の結晶体が起こす現象で、月人でさえ押さえ込むことに成功していません。この大地のガンとなる結晶体(病の土)は自己構造崩壊を起こし、最後にはエネルギーを放出する危険なものです。これによって、大陸の面積は大変異現象以前の半分以下に減少しています。
 この大陸に残る技術は、無機生物の製造と制御に関わるものです。こうした無機生物は、乗用はもちろん、付与する能力次第では武器や鎧など様々なものに変化します。しかし、これらの生物は無機体であるがゆえに、病の土に汚染される危険性をはらんでいます。また、野性化した無機生物が敵となることも珍しくありません。


先頭へ

 

ツリータワー 〜世界で一番大きな木〜


 この大陸の中央には、世界で一番大きな木と呼ばれるものがあります。これは数キロ四方の一枚岩の上に、たくさんの木が絡まってできている塔が建っているという構造で、塔の先端は雲の中に突き出ています。
 これは多層都市の上に落下したコロニーが核となり、その周囲に体積した土石の上に植物が生え、生態系をつくったものです。複雑に絡まりあった根の隙間には川が流れていたり、場所によってはちょっとした畑がつくれそうな広さの平地も存在します。
 コロニーはすでに人工重力が働かなくなっており、もとは平地であったところが壁面になっている状態です。内部は迷路のような構造になっており、外壁を突き破った樹の根が更に構造を複雑にしています。しかし、一部の霊子機器は生き残っており、コロニー落下より数千年を経た現在も生存している人間がいて、独自の社会を形成しています。これらは高さによって区切られており、内部で長期に渡って戦争を繰り返しています。この状況をややこしくしているのが、科学魔道時代の実験体や霊体兵器などの存在で、プログラムが暴走したままの状態で、人間を襲い続けています。
 このツリー・タワーの外は中世とほぼ同じくらいの文化レベルで(いわゆるファンタジー世界)、技術的な問題と生物兵器の脅威のために、未だにタワーの内部にはたどり着けない状態です。なお、土台となっている多層都市は外部が石化しているため、ここから中に入り込むことはできません。


先頭へ

 

東方 〜命の叫びを聞け!〜


 東方は数十以上の国家が群雄割拠している地方です。科学レベルは国家によって多少の差はありますが、だいたい産業革命の手前ぐらいで、水力や風力による動力機関が技術の限界です。この地方の特徴は、社会的に術法という手段が認められていないことです。こうした技術は呪、あるいは外法と呼ばれており、闇の法を使うものとして忌み嫌われています。しかし、わずかながらですが、こうした技術を社会のために利用する者もおり、退魔士として闇の世界で活動しているのです。こうした退魔士の中には、龍の遺産と呼ばれる聖八龍を使うものや、波動使いなどがいます。
 東方で特徴的なのは、鬼と呼ばれる憑き物の存在と月の波動です。両者は深く関係しており、夜月と昼日(ひるび)の位置や満ち欠けによって、その力や性質が大きく変化します。もう1つ特徴となるのが、命(みこと)、朧(おぼろ)、虚(うつろ)という存在です。これらは自分の裡にある人格であり、霊体のようなものです。この3つの人格をまとめて精と呼ぶこともあります。命は自分を守護するもの、朧は自分の鏡のような正反対の性質をもつ存在、虚は自らを否定する危険なものです。こういった存在が表に出て事件を引き起こすことがあり、それはまた月の波動に強く影響されるといわれています。そのため、これらが鬼と呼ばれるものに関係しているという意見もあります。この精という存在を自由に操る秘術もあるらしいのですが、いまだに社会の表に出たことはありません。


先頭へ

 

雲界 〜空のかなたへ〜


 エスティリオ大陸の更に西には海洋が広がっており、その上空には巨大な雲の塊が停滞しています。これはいわゆる仮想空間のような存在で、球形の浮遊世界を形成しています。中に住む人々は、この世界を雲界(クラウド・スフィア)と呼んでいます。
 この雲はエーテル・スチームと同様の存在で、非常に弱いのですが変異源となるものです。これが空間に起こしている変異現象が、空間重力(気体反発力)の生成です。この世界では、雲は物質に対して反発する弱い力を有しており、雲が存在する空間は歩いて移動することができます(逆に、この作用があるために雲界から外には出られないのですが)。
 この空間には雲ばかりではなく、大地も存在しています。人々は天空の大地を中心に生活してます。また、その他の島や小さな岩塊にも人々は居住空間を設けており、それぞれが国家や家として機能しています。この間を飛行船や飛空挺が飛び回り、交易を行っています。また、ドック艦となる飛空艦もあり、それ自体が国家のような役割を果たしている場合もあります。
 内部は多重の複層構造をなしており、辺境は天空の断崖と雲の峡谷が人々の侵入を拒んでいます。そのため、未だに人々はほんの一部の地域にしか到達していない状態にあるのです。


先頭へ

 

アニスカグナ地方 〜炎の燃え立つ地〜


 中央地方が結界に閉ざされたために交流が断絶してしまったのが、このアニスカグナ地方です。アニスカグナとは「アニスの炎の燃え立つ地」という意味で、炎の女神アニスを祀る聖火教団が強い勢力を誇っていました。
 しかし、現在はその状況が変化しつつあります。それは霊子機関の導入に端を発し、それに加えて新たな技術を生み出した辺境の小国が、第二世界帝国を名乗る存在へと変貌を遂げたことによります。彼らの操る砂上船や機械甲冑は、今ではアニスカグナ中の恐怖の的となっています。
 このような新しい機械を生み出すことができるようになったのは、氷結結晶化(アイス・クリスタリゼーション)という技術が、異形の旅人によってもたらされたためです。アニスカグナ地方では、砂状の粒になっている水が砂漠の各所に湖や川をつくっています。この粒滴水(ドロップ・ウォーター)と呼ばれる存在は、通常の水とは性質が非常に異なっており、多くは利用されないままで放置されてきました。しかし、これを氷結結晶化によって金属様の性質を持つ単体結晶構造に変化させることが可能となったため、特殊な金属の精錬技術を独占していた聖火教団に対抗しうる力を身につけることができたのです。氷結水晶(アイス・クリスタル)、あるいは金属水や水鉄と呼ばれるこの物質は非常に頑丈で、しかも加工方法は特殊とはいえ容易に変形できることから、様々なものに利用されるようになりました。
 ただ不幸なことに、世界帝国はこの技術を独占したまま、その力を戦争という手段にそそぎ込んでいます。そして、いずれ引き返すことの出来ない戦乱への道を突き進んでゆくことになるのでしょう。


先頭へ

 

ワイルド・コンチネント 〜魂ヲ繋グ時来タル〜


 この地方は変異現象によって多数の結界が出現しており、大陸の半分は未踏地となっています。結界はまた、様々な政治形態をもつ国家の国境としても機能しており、これを挟んで多くの国家が対立している状況です。
 この大陸には旧科学魔道文明の遺産として、様々な系統の科学技術が残っています。しかし、これらは各国家や集団に別個に伝わっていて、しかもそれぞれが機密として外部に漏らさないため、エルモア地方以上にアンバランスな科学大系を有する結果となりました。
 生体端末を利用したバイオ・ネットワーク集団、コロニー由来の秘儀士の末裔、霊子金属製のスピリチュアル・ボックス(可変型呪法回路)を埋め込んだ生体魔道機械集団など、非常にバリエーションに富んでいます。これらは各技術ごとにセクションと呼ばれ、科学戦争とも呼ばれる戦いを繰り広げています。この大陸では論争ではなく、戦いによって技術の優劣が決定されるのです。彼らの技術は一種の宗教のように信奉されており、テクノロジカル・カルトと呼ばれることもあります。
 しかし、この科学戦争の時代も終わりを告げようとしています。それは空からの侵略者の脅威から身を守るためであり、今では各セクション間でも協力を余儀なくされる状態に陥っているのです。この空から襲い来るものというのは星界蠱のことで、非常に強力な戦闘力を持つ無機生物です。この大陸の上空に星界へと繋がるほころび(メルティング・スポットと呼ばれる)が出来ており、そこから星界蠱が多数出現しています。この蠱は飛空石と呼ばれる浮遊岩塊(浮遊大陸のかけら)に巣をつくり、そこを基地として生活しています。これのひときわ大きなものは空の森と呼ばれており、巨大な一枚岩の上に森のように石柱が立ち並んでいます。ここに女王蠱と呼ばれる最大の星界蠱が住んでおり、これをどうにか退治しなければ、この大陸に明るい未来は訪れないでしょう。


先頭へ


地図\ヘヴン・シティーズ\病の大地\ツリータワー
東方\雲界\アニスカグナ地方\ワイルド・コンチネント