第11章 記憶


 

ルール概要


 ここではキャラクターの知識や記憶に関するルールについての説明を行います。


○判定の基本

 キャラクターが何かについての知識を得たい場合は、記憶術(一般:知+記憶)などの記憶技能に含まれる技能の判定に成功しなければなりません。これを一般に知識判定と呼びます。難易度は不明度という数値で表され、これが高いものほど人々に知られていない情報ということになります。知識判定に成功すれば、成功度に応じて何らかの情報を得ることができます。
 

◆不明度の基準

難易度 目安

 完全な一般常識。よほど隔離された環境にいるのでなければ知らないはずはない。

1〜2
 エルモア地方全体に知られている常識的内容や、それに類する情報や事実。

3〜5
 特定地域や限定分野では常識的だが、それほど広く知られているわけではない情報。

6〜9
 限定的な分野でのみ知られているもので、一般には殆ど知られていない知識。

10〜
 完全に専門分野の範疇となる知識で、一般人ではまず絶対にわからない情報。


○記憶術

 ニュースや日常の出来事など、他の技能に含まれないちょっとした内容については、記憶術(一般:知+記憶)の技能を用いることになります。積極的に物事を記憶する場合にもこの技能を使用します。記憶しようとする時点では判定を行わず、思いだそうとする時に判定することになります。記憶術による判定では、時間やキーワードなどの条件によって以下の修正を加えて下さい。
 

◆時間による修正値

修正 状況
 +4  数時間以内
 +3  1日以内
 +2  数日以内

+1
 1週間前

±0
 数週間前

−1
 数か月以上前

−2
 1年以上前

−3
 数年以上前

−4
 10年以上前

◆確認による修正値

修正 状況

±0
 事件の内容や名前などの曖昧な情報

+1
 だいたいの日付など、ちょっとしたきっかけ程度
+2  関連する出来事や人物などの情報。詳細な日時や状況の説明
+3  出来事の詳しい内容や人物の詳細な特徴など


○知識の習得

 一般的に身につけることができる知識は多々存在しますが、自然に身につくもの以外は、必ず誰かの手ほどきや書物の記述などを頼りにしなければなりません。ただし、一般の学校や職業に就いたことによって得られる以外の技能を習得したい場合は、必ずGMの指示に従って下さい。


○場所と情報

 情報は地域によって入手のしやすさが異なります。特定の地域や都市などに根づいた知識に関しては、判定にプラスの修正を得ることができます。逆に遠く離れた場所の知識は、マイナスの修正を加えて判定を行うことになります。この修正が適用されるのは、地域知識の以外の知識判定についてです。
 

◆場所による修正値

修正値 状況

+4
 地元の街

+3
 地元の近隣の街
+2  地元を含む都市
+1  地元を含む州/地方/島
±0  居住国家
−2  隣国/隣接地域
−4  隣接していない国家/地方
−6  他の大陸


○地域知識

 都市や町などの限定地域における情報を得る場合は、地域知識【各種】(専門:知+記憶)の判定を行います。地域知識の判定では、地域による修正値が適用されません。なお、自分が生まれ育った場所に関しては一般技能となり、地元知識(一般:知+記憶)として扱います。地元知識には、その土地の伝承などの知識も含まれますが、その他の地域のものは専門技能として扱い、伝承などの知識は含まれないことになります。


○人物

 特定の人物について知っているかどうかは、記憶術(一般:知+記憶)の技能で判定します。ただし、これは作家や政治家など、一般社会に名前が知られている可能性のある人物についてのみとなります。
 特定の職業や地域での有名人は、職業知識【各種】(専門:知+記憶)や地域知識【各種】(専門:知+記憶)、あるいは社交界知識(専門:知+記憶)や裏社会知識(専門:知+記憶)といった、その分野に関する技能での判定となります。


○怪物知識

 エルモア地方には変異現象によって生まれた怪物などが徘徊しています。このような怪物を見つけた時や話を聞いた時は、怪物の不明度を難易度とした判定を行うことができます。判定に用いる技能の種類は、それぞれの怪物データの中に記載されています。一般に以下のような技能を用いますが、地域知識や伝承知識で一般知識の判定を行うことができる場合もあります。
 得られる情報量は成功値によって異なります。それから、一般知識と専門知識では得られる情報の内容が別になります。専門知識での判定は一般知識の内容も含みますが、一般知識では専門知識で得られる情報を知ることはできません。


○術法の知識

 術法の内容や名称を特定するためには、魔術学(専門:知+記憶)の技能を用いた判定を行わなければなりません。術の系統や名称がわかっている場合は、それがどういう術なのか内容を特定することが可能となります。逆に術が行使される現場を目撃したり、あるいは術の痕跡が残っている現場を見た時に、その術が何であるかを推測することもできます。基本的な難易度は術のレベルとなりますが、習得制限などによって数値は変化します。ただし、どのような条件にあっても難易度は1までしか下がりません。
 

◆難易度の修正

難易度 状況

±0
 習得制限○

+1
 習得制限△
+2  習得制限×
+4  習得制限◇

◆状況による修正値

修正 状況

+4
 自分の所持する系統の術

+2
 一般術法に含まれる術、系統がわかっている状態での判断

±0
 系統が全くわからない状態での判断

−2
 異端術法に含まれる術、状況の説明からの判断

−4
 秘匿術法に含まれる術、痕跡を見て判断
その他  地域による制限

 

◆成功値と情報

成功値 得られる情報

±0
 その術の存在の有無と、類似する術が含まれる系統を特定できる

+1
 その術が持つだいたいの効果を特定できる

+2
 術の名称と正確な系統を特定できる

+3
 術の要素をだいたい特定できる。術の効果を正確に特定できる

+4
 その術について、全ての情報を正確に特定できる


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