尾行
町中などで相手を尾行するためには、尾行(一般:知+隠密)の技能で判定を行います。これは見えている目標に対して、物陰に隠れたり前に回り込んだりして、見失わないようについてゆくための技術です。
特に相手の視界に入るようなことがなければ、比較的騒がしい場所では容易に尾行することが可能です。この場合は10分ぐらいの間隔で判定を行い、成功すれば見失わずに後をつけることができます。失敗した場合は一時的に見失いますが、相手がまだ見える範囲にいる場合は、視覚や観察の判定に成功すれば再び見つけだすことができます。この時、相手の外見や人混みの度合いによって、幾らかの修正を受ける場合があります。
尾行の途中で相手が振り向いたりした場合には、観察との対抗判定になります。対抗判定で勝利すれば、ただの通行人のフリをしたり、近くの店や壁に隠れてやり過ごすことができます。しかし、気づかれてしまった場合は、相手は尾行されている気配に気づきます。こうなった場合は、相手は積極的に尾行を警戒することができ、数分おきに観察の技能で判定を行うことができます。そして、次に一度でも対抗判定に勝利すれば、明らかに尾行されていることに気づきます。
なお、相手が自分のことを知っている場合、見つかったら即座に尾行に気づかれてしまうでしょう。どうにかごまかそうとする場合は、演技の技能で対抗判定に勝利しなければなりません。しかし、2度目に見つかった場合は、いかなる言い訳を試みたとしても、疑われることは間違いありません。静かな場所で尾行を行う場合は、相手の視界に入ることがなくても、聴覚との対抗判定に勝利しなければなりません。この場合は、忍び足との同時判定を行う必要があります。
◆状況による修正値
修正 状況 +2 人混みの中、隠れる物陰が多い場所、相手が目立つ格好をしている場合など ±0 平常の街路、初対面の相手、目立たない格好での尾行など −2 目立つ格好での尾行、相手と顔見知り、馬車を尾行する場合など −4 身動きがとれないほどの人混み、隠れる場所がない場所での尾行など
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追跡
足跡や車輪の跡、あるいは草の倒れている方向や折れた枝先など、残されている何らかの痕跡から判断して目標を追う場合は、追跡(一般:知+隠密)の技能で判定を行います。難易度1の判定に成功すれば、相手の痕跡をたどって後を追跡できるだけでなく、移動距離や人数などを推測することもできます。
なお、追跡する相手が動物の場合、動物知識(一般:知+記憶)や生物学【生態学】(専門:知+記憶)の技能と同時判定を行う必要があります。これに成功すれば、なわばりや移動方法、あるいは生活サイクルといった動物の生態知識を合わせて行動を判断し、行き先の見当をつけることができます。ただし、見て簡単にわかるほど明確な痕跡が残っている場合は、単なる追跡の判定だけで結構です。相手が意図的に隠蔽工作を行った場合は、まずは捜索や観察の技能を用いて、カモフラージュとの対抗判定に勝利しなければなりません。発見できた後は、すべて追跡の技能で判定して構いません。相手が何も隠蔽工作を行っていない場合は、最初から追跡の技能で判定を行います。
判定はだいたい5〜10分おきに行います。判定に成功しているうちは、相手の痕跡を見失わずに後を追うことができます。しかし、失敗した場合は痕跡を見落としてしまいます。この後に改めて痕跡を見つけるためには、捜索の判定を行わなければなりません。追跡を行っている時は、移動速度が通常よりも落ちます。行き先の見当をつけて一本道を進む場合は関係ありませんが、そうでない場合は移動力は1以下となります。森の中などを進む場合は、移動力が0になることもあります。これは状況を見てGMが判断して下さい。
それから、雨や風などで痕跡が薄れている場合や、下草が生えていて足跡が見つけにくい状況では、いくらかの不利な修正を受けることになります。また、時間が経てば経つほど、追跡は難しくなります。
◆状況による修正値
修正 状況 +4 雨後やぬかるみなどの痕跡が残りやすい場所、多人数の追跡など +2 体重の重い相手や複数人の追跡など −2 風雨などで痕跡が消えかかっている場合、森など視界が遮られる場所など −4 1日以上前の痕跡など判別しにくい状態 −6 市街地など痕跡が残りにくい場所、1週間以上前の痕跡など
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