国家制度

概説貴族制共和制自治区域


 

概説


 為政者のタイプを基準にした場合、統治制度は大きく2つに分類することができます。1つは貴族による支配制度であり、さらに細かく見れば封建制度と中央集権政治の2種類に分けることができます。もう1つは国家政府による統治制度で、これも中央集権的統治と地方分権的統治の2つのタイプがあります。
 とはいえ、現在のエルモア地方は様々な統治制度が混在しており、為政者の権力や政治形態も多種多様です。細かい制度や情勢は国家ごとに異なりますし、表向きの制度と実状とは異なる国家も存在します。そのため、これらをひとくくりにして説明することはできませんので、詳しくは国家のパートにある説明をご覧下さい。


○土地/行政区

 基本的には最上位に国家があり、その下に州が存在します。州の中には幾つかの県(小州)が存在し、県はさらに市町村や郡といった区域に分割されます。国家によっては準州として位置づけられる、政治的権限の低い地域が存在することもあります。封建社会では領主が統治する領地が1つの行政区として機能し、国家社会では県が1つの行政単位となります。


○宗教機関の土地

 三大宗教およびエリスファリア国教会が所有する土地は、国家の内部にありながら独立した領地として扱われます。ここで徴収される税については、国家に上納する必要はなく、完全に独自の財源とすることができます。ただし、治外法権というわけではなく、法律は所属する国家のものに従わなければなりません。


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貴族制


 エルモア地方には貴族が支配者である国家がまだ多く存在し、中には前近代的な封建制度を敷く国さえ存在します。それぞれの権力や政治形態は様々で、ひとくくりにして説明することはできませんが、爵位や支配する領地の大きさには幾つかの共通点があります。貴族が領地として地方を統治しているのは以下の国家です。都市国家半島は、その都市によってさまざまな政治形態を持ちますが、多くは貴族制を敷いているようです。


・貴族制国家
 カイテイン/アルメア/ユークレイ/カスティルーン/ライヒスデール/エリスファリア/ジグラット/ルワール大公国/メルリィナ/ソファイア/セルセティア北島

・騎士の存在国家
 カイテイン/アルメア/ユークレイ/カスティルーン/ライヒスデール/エリスファリア/ジグラット/ルワール大公国/メルリィナ/ソファイア


◆貴族階級と領土

階級 説明
国王  国家の最高権力者で、首都とそれを含む州を直接統治します。州内の荘園を近縁の血族に分配することもあります。それ以外の国土は、遠縁の血族や他家の貴族に分配されます。
大公  小さな国の君主で、現在のところはルワール大公国にのみ存在します。かつては、戦争に勝利して得た他国の広い領土を治める貴族を、大公と呼んでいたようです。
公爵  複数の県を統治する貴族で、多くは州を領地として持ちます。ほとんどが王族で、それ以外の場合はよほど大きな功績を挙げた一族しか、この位につくことはないようです。公爵の持つ領地は、さらに伯爵や子爵に分割されます。公爵家に連なる者は公爵領の一部を治めることが多く、特に直系の者は県や市といった大きな土地の行政を任されます。
侯爵  1つの県や市単位の領地を持ちます。王族以外で有力な一族の多くがこの爵位となります。領地は国王の直轄地や公爵領とは重ならず、独立した行政単位として地方の政治を受け持ちます。なお、都市国家の首長もこの位であることが多いようです。
伯爵  多くは町村単位の領土を治めるもので、最大でも1つの市ほどの規模となります。公爵領や侯爵領などを分割統治することもあります。なお、植民地政府の一切を任される辺境伯という地位も存在しますが、これは通常の伯爵よりも大きな領地と権力を持つのが普通です。また、宮廷の業務を任される無領地の宮廷伯など、名誉職的な地位もこれに含まれます。

子爵
 町や村といった単位や、1つの荘園を任される爵位です。領地を持たず、政治職に就いているだけの上位貴族の分家も多く存在します。

男爵
 小さな荘園を領土として持つか、領地を持たない貴族です。子爵と同様に、政治職に就いているだけの者も多く存在します。

準男爵
 一代限りの爵位として、軍人や名士に与えられる階級です。名誉的なものであり、領土を与えられることは殆どありません。

騎士
 特定の貴族に仕える世襲の軍人階級で、通常は領地を持ちません。ただし、国家によっては強い力を持つこともあり、エリスファリアのように貴族と同等の立場である場合もあります。騎士が特殊な立場にある場合は国家の説明に記述してありますので、そちらを参照して下さい。


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共和制


 国家政府が統治する近代的な政治制度で、選挙によって選出された政治家による議会の決定に基づいて国政を運営してゆきます。
 しかし、貴族制と全く無関係というわけではなく、弱いながらも特権を有する場合もありますし、貴族が政治家として多数選出される場合も多いのです。また、1人の権力者が独裁的な政治を行っていたり、表向きは立憲君主制でありながら、王家の権威が過剰に尊重されるような国家も存在します。


・国家統治
 カルネア/ペトラーシャ/ルクレイド/フレイディオン/ユノス/ロンデニア/セルセティア南島


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自治区域


 人口や面積では通常の国家より劣りますが、制度上は1つの自治区域として独立している存在です。ほとんどは1つの都市とその周辺の小さな町村で構成されています。
 都市国家半島と呼ばれる地域には、このような形態の都市が多数存在しています。この他にも、貿易都市であるカーカバートが独自の評議会をつくって政治を運営していますし、政教一致の政治を行うユナスフィール教国やセルセティア北島の政府もこれに含まれます。
 この他にも、ルワール大公国の南方では黄人が反乱を起こしており、一種の自治政府ともいえる独立政体をつくりあげています。また、ロンデニアやカルネアの自治領も、領主が独自の方式で領地を治めることが多く、1つの自治区域のような形で存在しています。


・自治区域
 都市国家半島/カーカバート/ユナスフィール教国...etc.


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