第7章 ワールドリレーション
ルール概要
○ワールドリレーションの基本
ワールドリレーション(WR)とは、世界に密接に関連した現象や知識などの程度を表わすものです。ワールドポイントは0〜100までの数値で表され、キャラクターの行動によって変動します。ポイントは10を区切りとしてレベルが上がり、その度に何らかのイベントが起こったりします。しかし、これはキャラクターに有利に働くとは限りません。いえ、どちらかといえばキャラクターに対しては制限要素となることが多いでしょう。
◆レベルの目安
レベル 利点 困難 1 ちょっとした可能性に過ぎず、積極的にそれを利用する意志がなければ、無意味なものとなるでしょう。 ちょっとした接触やきっかけ程度のものであり、大した問題にはならないでしょう。 2 好機といえますが、努力なしに実を結ぶことはありません。周囲への影響力も皆無に近いものです。 少し厄介なことになる可能性はありますが、まだまだ自力でどうにかすることができます。 3 かなりのチャンスですが、選択を間違えると水泡に帰すことになるでしょう。慎重な判断が必要です。 生活に支障をきたしたり、実害を受ける可能性があります。何らかの対策を取る必要があるでしょう。 4 周囲に対して少なからぬ影響力を持ったり、大きな転機となる可能性のあるものです。 周囲を巻き込む問題に発展する可能性があります。解決のために早めに手を打たなければ、人生が変わる恐れもあるでしょう。 5 無視できないくらいの影響力を持っていたり、将来を左右するチャンスを得る可能性がある状態です。 1つの町や都市に影響する問題で、人命に関わる可能性もあります。積極的な努力なしに状況を好転させることは不可能でしょう。 6 周囲の対して相当の影響力を持ちます。1つの町や都市に対しても、それなりに干渉できる可能性があります。 国家規模の問題に関わり、そのものに深入りした状態です。全力をもって解決に向けて奔走する努力が必要です。 7 大勢の協力をあおいだり、それなりの立場の人物に力を貸してもらえる状態です。その発言は非常に重要視されると思われます。 余程のことがない限り、現状の打開は困難なものとなるでしょう。積極的に周囲の協力をあおいだ方が良いと思われます。 8 人生を変える可能性のある好機や、国家規模での影響力を持った状態です。さまざまな便宜を図ってもらうことができるでしょう。 取り返しのつかない状態であり、努力してもどうにもならない可能性があります。相当の人員と時間を割いても解決できるとは限りません。 9 職業や立場によっては、国際規模の問題にも積極的に関わることができるでしょう。相当の無理をきいてもらえる状態です。 国際規模の大問題であり、多くの人命が失われることもあるでしょう。生活のほとんどの時間が、その解決に奪われることになります。 10 周囲に対して、多大な影響力を持ちます。その行動の結果が、エルモア地方の将来を左右しかねない状態です。 人生のすべてをその解決に注がねばならないような問題です。エルモア地方全体を巻き込む可能性があります。
○変異
この世界はかつて、大変異現象によって破滅寸前まで追い込まれました。この影響は現在でもまだ残っており、変異を起こす源となる場所や物品といったものがたくさん存在します。この変異源に近づく度に、キャラクターたちは肉体や精神に何らかの影響を被ることになります。変異の例として変異表というものを示します。これはあくまでも例示であり、GMが自由に設定して構いません。
変異が顕在化してしまった場合、その地域での生活は非常に困難となるのが普通です。あからさまな差別を受けるのはまだましな方で、所属する社会を追われたり、あるいは隠れて私刑を受けることになるでしょう。
○狂気
ホラー的な要素を含むシナリオをプレイの中心とする場合に使用するものです。恐怖判定を行って自我にダメージを受けた場合に、それと同じ分だけこのポイントを上昇させます。このポイントが蓄積してゆくと、何かに対して恐怖症となったり、最終的には精神崩壊を起こして廃人となってしまうこともあります。
○世界の秘密
宗教機関の内部情報や各国の機密など、一般には知られていない情報は数限りなく存在します。これらは貴重であると同時に、それを必要とするものが存在したり、あるいは知られたくない事情であったりします。そのため、このレベルが上昇すると、様々な人間や機関からのアプローチがあったり、命を狙われたりすることになります。特に科学魔道に関する情報は重要で、たった1つの発掘品が世界に非常に大きな影響を与える可能性があります。まれに遺跡などから発掘されますが、この技術を知るものは軍や秘密結社に狙われたりすることがあります。
○コネクション
キャラクターはそれまでの人生の中で、周囲の人々との間でそれなりの関係を構築しています。コネクションはこれを表現するルールです。
コネクションは個人あるいは組織を1つの単位として設定します。GMが指定しない限りは、プレイ以前から設定できるコネクションは職業に関するものだけです。このルールは、あくまでも接触できたり交渉の場をもてる可能性を示すものです。ですから、コネがあるから必ず無理をきいてもらえるというものではありません。交渉の内容や条件次第では、断られることもあるでしょう。
○グループ
キャラクターはそれまでの人生の中で、特定の組織や団体に所属していたり、あるいは馴染みの店といったものができていることがあるでしょう。これらはグループというワールドリレーションによって設定することができます。こういった馴染みのある対象については、当然外部にいる者よりも詳しい情報を持っているはずです。また、その組織内でもある程度の地位が確立されていることでしょう。
グループは1つの組織や店といったものを単位として設定します。これはキャラクターと密接な関係のある集団のみが対象となります。このルールを使用している時は、職業知識や地域知識といった判定において、その対象が特定グループに深く関係する場合のみ、レベル分だけ難易度から減少させることができます。
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