霊子荷


 


 霊子にはいくつかの状態があります。
 まず、大きく分けられるのが実空間での霊子と、内部空間での霊子です。内部空間というのは不可視の存在であり、これを観察することはできません。そのため内部空間の霊子の形態はまったく知られておりません。しかし、実空間の霊子については詳しく研究されておりますので、それを簡単に説明します。

 霊子は核の周囲をエネルギーが取り巻いているような構造しています。霊子の状態の違いというのは、周囲を取り巻くエネルギーの状態で区別されます。
 霊子核を取り巻くエネルギーを霊子エネルギーを呼ぶわけですが、これは電子のようなもので、正と負と中立の3つのタイプがあります。このタイプを『霊子荷』(霊荷)といい、どの霊子エネルギーが核を取り巻いているかで、全体の霊子としての性質が決まります。
 正の霊子を正霊荷型、負の霊子は負霊荷型、中立のものを中立型と呼びます。霊子エネルギーは正のみ、正と中立、中立のみ、負と中立、負のみの5つの組み合わせで霊子核を取り巻いています。正と負のエネルギーは互いに打ち消し合います(対消滅ではなく消滅となります)。そのため、正と負の霊子が同時に霊子核を取り巻くことはありません。これに対して、中立型はどちらの影響も受けません。
 
 霊子が全体として正の属性を帯びていれば正霊荷型霊子(正霊子、陽霊子)といい、中立型であれば中立型霊子(中立霊子)、負であれば負霊荷型霊子(負霊子、陰霊子)と呼びます。正霊荷や負霊荷にはそれぞれ2つのタイプがあり、霊子核の周囲に正の霊子エネルギーしかない場合はプラス&プラス(++)、正と中立があればプラス&ゼロ(+0)というように区別します。同じく負のみであればマイナス&マイナス(−−)、負と中立であればマイナス&ゼロ(−0)です。中立のみの場合はゼロ&ゼロ(00)となります。
 これに関連するのが、『瘴気』や『聖気』というものです。魔族と呼ばれるものは、肉体や精神を構成する霊子が負霊荷型(−−)のものです。不死者と呼ばれるものも負霊荷型(−−)に属します。これに対して人間(+0)や天使(++)と呼ばれるものは正霊荷型に属しています。ですから、人間は天使の聖気で傷つけられることはなく、逆に癒されることになります。そして、不死者や魔族には浸食されてしまうのです。なお、精霊と呼ばれる存在は中立(00)ですので、聖気や瘴気によって傷つけられることはありません。


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