技能の種類
運動など、体を大きく動かす行為に関係する技能です。走ったり、格闘をしたり、重い物を動かしたりする時の判定に用います。
◆戦闘技能
戦闘時に相手に対する攻撃が命中するかどうかや、攻撃をかわせるかどうかの判定に用いる技能です。相手の回避との対抗判定に勝利すれば、成功値(互いの達成値の差)に武器固有の打撃値を加えた分だけ、相手にダメージを与えることが可能となります。これらは装備品によって、いくらかの修正を受けることがあります。
格闘/組み打ち/近接武器【各種】/投擲武器/特殊武器【各種】/防御
◆操縦
馬やバイクなど、からだ全体でバランスを取るような操縦に関する技能です。
◆芸術
主に舞踊に関する判定に用いる技能です。
◆運動
一般的な運動に関する技能の判定に用います。
◆術法
武術に属する術法や神舞系などの術法を行使するために用いる技能です。
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戦闘技能
○格闘 (技/体+一般)
素手や蹴りなど、武器を持たない場合の打撃技に用いる攻撃技能です。
○組打ち (技/体+一般)
とっくみあいや締め技、あるいは投げを行うための技能です。無手で打撃以外の手段で攻撃する場合の総合的な戦闘技能となります。投げ技の場合はダメージを与える以外にも、相手を転倒させるといったことも可能となります。
・組み合い
組打ちと防御の対抗判定で勝利すれば、相手とのとっくみあいに持ち込むことができます。組み合いになった場合は、攻撃側や回避側といった区別がなくなり、組打ちの技能同士で判定を行います。達成値で相手を上回った場合は、相手を下に押さえつけたことになります。この状態では、相手は運動に関する全ての判定に−4の修正を受けることになります。下になった側が相手から逃れる場合は、組打ち同士の対抗判定で勝利しなければなりません。・転倒
投げを行った場合、相手の防御との対抗判定で勝利すれば、相手を転倒させることができます。相手は次のラウンドに起きあがることができますが、転倒している間は運動に関係する技能の判定に−4の修正を受けます。
投げを行った次の1ラウンドは、投げた側も体勢が崩れるため、回避判定に−2の修正を受けることになります。また、投げられた相手は、相手が体勢を立て直すまでの間に、組み合いに持ち込むことが可能です。・締め
相手を絞め殺すことが可能です。相手の防御との対抗判定に勝利し、締め付けに成功した場合は、それを振りほどくためには組打ちの技能同士の対抗判定に勝利しなければなりません。なお、締めによるダメージは窒息のルールが適用されます。気絶した後も首を絞め続ければ、相手は死亡することになります。・対抗:防御、組打ち
代替:なし
関連:戦闘技能、武器の用途、窒息と蘇生
○近接武器【各種】 (技/体+一般)
武器を持って接近戦を行う際の攻撃判定に使用する技能です。これにはいくつかの種類があります。
刀剣 (技/体+一般)
剣や刀で攻撃する場合に使用する技能です。斧 (技/体+一般)
斧で攻撃する場合に使用します。槍 (技/体+一般)
槍で攻撃する場合に使用します。槌・鎚 (技/体+一般)
メイスやハンマーなどで攻撃する場合に使用します。棍・杖 (技/体+一般)
棍棒や杖などで攻撃する場合に使用します。竿状武器 (技/体+一般)
ポールウェポンと呼ばれる柄の長い武器で攻撃する場合に使用します。絡み付き武器 (技+一般)
鞭や鎖鎌、あるいはネットなど、相手を絡めとる機能を持つ武器で攻撃する場合に使用します。
この技能を用いて判定する武器は、目標の体に巻き付けて動きを封じることができます。捕獲された者は、相手の攻撃の達成値(捕獲した際の数値であり、改めて判定する必要はありません)に対して作業技能による対抗判定を行い、成功した場合は、その武器を外したりナイフで切ったりして脱出することができます。隠密技能の脱出を習得している場合は、それで判定を行うことが可能です。・対抗:防御
代替:その他の近接武器
関連:戦闘技能、武器の用途
○投擲武器 (技+一般)
ナイフなどを投げて攻撃する場合に使用します。武器の用途のところに投擲と書いてある武器は、この技能で取り扱うことができます。投擲武器は飛び道具とみなし、回避判定は反応抵抗の値を用います。
・対抗:反応抵抗
代替:なし
関連:戦闘技能、武器の用途、射撃判定
○特殊武器【各種】 (技+専門)
非常に扱いにくい特殊な武器で攻撃する際の判定に用います。特殊武器の場合、その武器ごとに扱い方を習得しなければなりません。
○防御 (技+一般)
相手の攻撃を回避する時に使用します。受け流しや、相手の攻撃を見切って小さな動きでかわするための技能で、その場から飛び退いて攻撃をかわす場合(矢、銃弾、投擲武器など)は、反応抵抗を用いた判定になります。
相手の攻撃との対抗判定に勝利すれば、無傷で済ませることができます。また、相手の達成値に及ばなかった場合でも、達成値の分だけダメージを減少させることが可能です。・対抗:攻撃技能
代替:なし
関連:戦闘技能
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操縦
○自転車操縦 (技+一般)
自転車を上手く乗るための技能です。普通に乗るだけならば特に判定は必要とはしませんが、悪路や坂道を走行したり、あるいは障害物を避けたりする場合、判定に成功しなければ転んだり時間がかかってしまうことになります。
・対抗:なし
代替:なし
関連:操縦について
○騎乗 (技+一般)
馬やそれに類する大型の動物に乗るために必要な技能です。普通に乗って歩かせるためには特に判定の必要はありませんが、急いだり何かを飛び越えたりする場合、GMが設定した難易度以上の達成値を出さなければなりません。
○操船 (技+一般)
ボートやカヌーなどを操縦する技能です。この技能によって操縦できるのは体でバランスをとったりする小型の舟だけになります。
○オートバイ運転 (技+専門)
オートバイを上手く操縦するための技能です。普通に乗るだけならば特に判定は必要とはしませんが、悪路や坂道を走行したり、あるいは障害物を避けたりする場合、判定に失敗すると転んだり時間がかかってしまうことになります。GMは障害の程度に応じて、適当に難易度を設定して下さい。
・対抗:なし
代替:なし
関連:操縦について
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芸術
○一般舞踊 (技+一般)
祭の時などに披露される舞踊を踊るための技術です。見よう見まねで覚えることが可能です。
・対抗:なし
代替:なし
関連:舞踊【各種】
○舞踊【各種】 (技+専門)
社交場などで踊られるような正式な舞踊や、芸術の1つとして確立している踊りを、芸術的に踊るための技術です。踊りの種類によってそれぞれ違う技能となります。マイエル教の巫女には必須とされる技術です。
・対抗:なし
代替:なし
関連:芸術知識【各種】
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運動
○水泳 (技/体+一般)
川や海で溺れずに済むかどうかの判定に用います。特にキャラクターに泳げないという設定をもうけていなければ、判定なしで普通に泳ぐことができます。しかし、急流を乗り越えたり時間的な制限がある場合は、この技能に成功しなければなりません。
流れが速い場所や短い距離での速さを競う場合は技を用いた判定になります。また、水中で何か行動を取る場合にはこの技能との同時判定となり、水泳の判定に成功しなければ溺れてしまい、他の行動を取れないことになります。なお、一般に水中で行動する際には、水泳以外の技能には−4の修正を受けます。
長い距離を泳いだり重い荷物を運びながら泳ぐなど、体力を必要とする場合には体を用いた判定になります。判定に失敗した場合は、少し溺れたり時間がかかったりすることになります。この時、重さによってはマイナスの修正を受けることになります。GMは荷物の重さや条件によって適当な修正を設定して下さい。
○体術 (技+一般)
アクロバットや受け身を行う時に使用する技能です。受け身をとることによって、落下のダメージを減少させることもできます。
・落下によるダメージ
3mより高い位置から落下する場合、キャラクターは怪我をする可能性があります。この時、キャラクターは効果値を難易度とした体術の判定を行い、受け身によってダメージを減少することが可能です。高さ3mで難易度は3となり、以後50cm増えるごとに難易度は1ずつ増してゆきます。なお、このダメージは鎧によって減点することはできません。・対抗:落下によるダメージ
代替:なし
関連:登攀、ダメージの減少、落下のダメージ
○跳躍 (技+一般)
高く、あるいは遠くへジャンプする時に使用します。塀や木の枝に飛びついて昇ったり、あるいは崖を飛び越える際にはこの判定に成功する必要があります。
・幅跳び
走り幅跳びを行う場合、キャラクターは3mの距離までは判定なしで跳ぶことができます。しかし、それ以上の距離を跳ぶ際には、跳躍の技能を用いた判定を行わなければなりません。これより跳ぶ距離を30cm増やすごとに、難易度が1ずつ累積します。たとえば、6mの距離を跳ぶ場合は、難易度10といった具合になります。跳んだ距離は、3+(達成値×0.3)mという式から導かれます。なお、助走が不十分である場合には、判定値に−2の修正を受けることになります。立ち幅跳びの場合は、全ての要素を走り幅跳びの半分として下さい。つまり、基準は1.5mで、15cm追加するごとに難易度1が加算されることとなります。
・対抗:幅
代替:なし
関連:跳躍
○投擲 (技/体+一般)
手に持っているものを狙った場所に投げる技能です。正確さを必要とする場合の判定には技を、遠くへ投げる場合には体を用いて判定します。難易度は距離と狙う物体に大きさによって変わります。また、投げる物体の重量によっては修正を受ける場合もあります。GMは適当な難易度を設定して下さい。
○登攀 (技+一般)
壁面や木などをよじ登る時に用いる技能です。この場合の難易度は、その高さ(m)と同じ値になります。判定は1回にどこまでを目標にして登るかということで、100mの壁なら難易度100というわけではありません。たとえば屋根に登ろうとする場合でも、窓枠を足がかりにするのであれば、窓枠までの高さを難易度として、何度か区切って判定することになります。基本的には、手が届く範囲やロープを引っかけた場所などを基準として下さい。もし判定に失敗しても、落下のダメージは体術によって減少させることが可能です。
登攀の場合、その壁が垂直であるかどうか、あるいは足がかりとなる場所があるかどうかで難易度が変化します。以下にその基準を示します。・難易度の修正
大きな傾斜 :−4
軽い傾斜 :−2
突起あり :−1
垂直 :±0
突起なし :+1
滑りやすい :+2
オーバーハング:+4・対抗:高さ
代替:なし
関連:体術、ダメージの減少、落下のダメージ
○走力 (技/体+一般)
足の速さを競う場合に用います。全速力で走ることが可能な距離の場合は、主能力値の技を用いて速さを判定します。持久力を必要とする長い距離を一定のペースで走る場合には、体を用いて判定することになります。
・短距離走
キャラクターは1秒につき[基本移動力(=技)×1]mの距離を移動することができます。全力で移動する場合には、[(基本移動力+5)×1]mとなります。厳密に距離を判定する必要があるのならば、[移動力×10]mに[短距離走の達成値×1]mを加えて下さい。これが10秒の移動距離となります。たとえば、基本移動力が2のキャラクターが全力で10秒間走る場合、短距離走の達成値が7であれば、(2+5)×10+7=77m移動できたことになります。
戦闘から離脱する時など、単純に勝ったか負けたかを判定する場合は、短距離走での対抗判定となります。最初の1ラウンドのみは、移動力を加えずに純粋に達成値のみで比較します。しかし、その後は移動力が高い側の達成値に[移動力の差×10]を加えて比較することになります。・長距離走
長距離を走る場合は、[基本移動力+1]を移動力とすることができます。厳密に距離を判定する必要があるのならば、移動力に達成値×400mを加えることになります。これは1時間の移動距離です。移動力1は時速4kmですから、距離は[移動力×4+達成値×0.4]kmということになります。
誰かとの競争する必要がある時は、相手との対抗判定となります。基本的には達成値の差を比較するのですが、移動力に差がある場合には、移動力が高い側の達成値に、[移動力の差×10]を加えて比較することができます。
○剛力 (体+一般)
重いものを動かすときなど、筋力を使う判定に用いる技能です。腕相撲など力比べをする場合にもこの技能で判定を行います。この場合は対抗判定となり、相手の達成値と自分の達成値を比較して勝負を決することとなります。
なお、何人かで力を合わせて物を動かすなどの場合は、それぞれの達成値を合計する協力判定となります。
○曲芸【各種】 (体+専門)
綱渡りや玉乗りといった、サーカスで見せるような曲芸を行うための技能です。バランスを必要とされるものは、平衡感覚の技能との同時判定に成功しなければなりません。
・対抗:なし
代替:なし
関連:なし
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術法
○術法【各種】 (心+専門)
武術の系統に属する内気功系、外気功系、武闘系、および呪芸術に含まれる神舞系、呪舞系の術法の判定に使用する技能です。
神舞系
マイエル教の巫女に伝えられてきた技で、踊りによって様々な効果を引き出すことができます。呪舞系
マイエル教の巫女の舞いが民間に伝わり、長い時間をかけて変化したものです。ラチェン人のエイルン族になどが身につけており、その使い手は舞師と呼ばれています。内気功系
体内の気を高め、肉体の能力を賦活化する技です。呼吸を整えたり、精神を集中して気を練ることによって発動させます。外気功系
気を体外に放出し、様々な物理的な影響を与える術です。念を凝らし、気を練ることで発動させます。武闘系
主に黄人の間に伝わっている、魔力と戦闘技術を組み合わせた術法です。特殊な形態の技で、敵を攻撃するような術法を行使する場合、術法の技能を判定値として攻撃を行うことができます。この場合、通常の戦闘と同じ処理をします。また、回避判定に関わる術法の場合は、瞬間発動の技能が必要なものもあります。多くの場合は一定の型によって発動しますが、見た目にはわからないことが多いようです。術法によっては、武器や鎧が必要となります。・対抗:精神抵抗
代替:なし
関連:精神抵抗、術法(ルール)、術法系統
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