キャラクター作成


 


 キャラクター作成ルールについて、以下の点を追加・変更しても構いません。


○キャパシティーポイント

 経験CPの平均的な消費量は[100+年齢]CPくらいになります。通常、キャラクターの作成時には、CPの消費について特に制限はありません。しかし、日常的な事件などを扱う場合は、あまり技能や能力が高くても逆に面白くなくなる可能性もあります。もしエルモア地方の平均的な人間を使ってプレイを行いたい場合は、[100+年齢]を消費できる上限ということにしても構わないでしょう。


○人種

 人種によって主技能値には幾らかの修正を受けることになります。しかし、これはあくまでも平均的な傾向の話でしかありません。たとえ、エルモア地方では黒人や赤人の地位は総じて低いため、高度な教育を受ける機会に恵まれていません。そのため、記憶に−2の修正を受けるのです。しかし、理由があれば特に修正を与える必要はなく、全ての修正を±0にして下さい。


○ダイスと振り分け

 能力値や主技能値の決定には、ダイスと振り分けの2つの方法を選ぶことができます。ダイスを振れる回数は特に指定しておりませんので、GMが自由に設定して下さい。ただし、多くても3回程度にとどめておくべきです。なるべくであれば、1回振ってダメなら振り分け方式に切り替えるようにするべきでしょう。

 それから、ダイスを振り直した回数だけ経験CPを消費させるという方法もあります。持って生まれた才能を越えるには、それなりの努力や経験が必要だったのだと考えて下さい。1つの数値を1回振り直すためには、3CPくらいを消費させるとよいでしょう。


○技能と能力の成長

 キャラクター作成時に能力値や主技能値の成長を認めることで、あまりにひどい数値を補正させてあげてもよいでしょう。この場合、消費する経験CPは経験点による成長のルールに準じます。ただし、副技能値の成長は認めるべきではありません。せいぜい主能力値、耐久値、主技能値までとして下さい。成長させることができる上限については、各GMの裁量にお任せします。


○専門技能の習得制限

 専門技能の習得には時間がかかるので、習得できる数を制限しても構いません。この場合、1種類の主技能に含まれる副技能については、主技能値と同じ数までしか専門技能を獲得することはできないことになります。たとえば、主技能の記憶の値が6であれば、記憶に属する専門技能は6つまでしか習得できないのです。


○兼業キャラクター

 場合によっては、キャラクターが2つ以上の職業についていることもあるでしょう。たとえば、錬金術師は表向きの職業を持つことで、社会的な迫害からまぬがれています。
 その職業人として認められるには、それぞれの必須技能を習得している必要があります。なお、2つ以上の職についていても、必ずしも収入が増えるとは限りません。1人の人間が活動できる時間には限界があります。財産レベルについては、貴族のように領地からの収入があるというのでもなければ、それぞれの職業の平均値を用いるようにして下さい。
 なお、兼業というのはそう簡単なものでもありません。その上でシナリオに関わるのは、かなり困難なこととなるでしょう。また、裏の設定をつくってみたところで、他のプレイヤー(キャラクター)にとっては、結局やりにくいだけのことも多いのです。ですから、通常のキャラクターは1つの職業に絞るべきでしょう。


○追加収入

 財産や収入とは別個に所持金が得たい場合は、改めて経験CPを消費することによって、追加の所持金を得ることができます。
 追加収入として得られる金額は、1CPにつき100万エランとなります。これはゲームを始める前、あるいはセッションとセッションの合間で、かつ1か月以上の期間があった場合に得ることが可能です。しかし、それなりの理由をつけてGMや他の参加者を納得させなければなりません。これは盗んだり拾ったりといった理由では認められず、正当な報酬として貰ったことにしなければなりません。


○弱点技能

 専門技能とは逆に、一般技能のなかからこれは苦手というものを設定できるものとします。キャラクターシートに書く際には、技能分類を区別するための欄に×印をつけておいて下さい。
 弱点技能の判定では、その行為の結果が1段階下がります。奇跡的成功は自動的成功へ、自動的成功は単なる成功へ、成功は失敗へ、自動的失敗は致命的失敗ということになるのです。そのかわり、弱点技能を1つ獲得するごとに1CP貰うことができます。弱点技能はあまり多く設定させるべきではありません。キャラクター1人につきせいぜい1つか2つ、多くても5つくらいにしておくべきです。

 弱点技能として選択できるのは、それについてほとんど行為を試みることができない場合だけです。完全試みることができないものは弱点技能に含まれません。たとえば、身体的な理由で殆ど走れない場合や、練習したことがないので泳げないとか馬に乗れないといったものになります。また、これには苦手意識やトラウマなどの精神的な理由で試みることができないものは含まれません。そのような場合は、行為判定を放棄することで表現して下さい。
 どの技能が適用されるかといった条件については、GMの裁量に任せるものとします。ただし、たとえば足が悪いなどの理由で弱点技能を設定した場合に、矛盾が生じるような状態になってはいけません。


(注:このルールは、特殊な設定によって不利になるキャラクターを救済するためのものです。しかし、基本的にはゲームが成立することが大前提ですから、どうしてもシナリオに必要である場合以外には弱点技能は使用しないで下さい。単に表現したい設定があるだけであれば、ダイスを振らないことで表現すればよいのです。それは自らゲーム的に不利な選択をしているだけであり、このゲームの目的に反することですから、ルール的に公平に扱う必要はありません)


○術法の習得

 GMが認めるのであれば、習得判定のやり直しを認めても構わないでしょう。ただし、判定値が上昇しなければ習得判定を試みることはできませんので、やり直しを行う場合は個人修正値の扱いに注意して下さい。たとえば、個人修正値に+3を割り振っているのであれば、最初に+3を加えた判定値で振ってしまうと、初期段階では判定をやり直すことはできなくなってしまいます。


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