位置づけ
裏教会は、一般社会はもちろんのこと、教会内部にさえその存在が秘匿されている存在です。裏教会の存在を知っているのは、表教会でも主教以上の者と司祭長の中でも選ばれた者だけです。こうして、裏教会は完全に影の組織として独立して行動することになりました。裏教会に所属するものは、自らを『ロストメンバーズ』と称し、完全に影の存在に徹しています。
表裏の教会はどちらが格上ということはなく、まったく同じ地位にあります。双方の機能は分化していますが、協力要請という形でお互いを支えあっているのです。しかし共同作業を行う場合、表教会側では裏教会の存在をまったく知らないというのは不便であるため、表向きは普通の聖職者を装った裏教会のメンバーが存在します。こういった存在を『ダブルメンバーズ』といいます。
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メンバー構成
裏教会の構成は表教会とはまったく異なっています。
裏教会の組織を束ねているのは、『ファーザーズ』と呼ばれる12名の幹部たちです。メンバーからも不可侵の暗黒と呼ばれるぐらいの存在で、その正体は表裏の教会の上層部だけが知っています。裏教会の活動はすべて彼らによって計画され、下部の組織が実行することになります。ファーザーズと呼んではいますが、別に男性だけがなれるわけではありません。なお、12名というのは使徒である12名の娘たちに対応するもので、その呼び名は彼女たちが起こした奇跡にちなんでつけられています。つまり、暁、月、霧、雪、雲、氷、雨、風、夜、星、水、火の12人となりますが、使徒たちの生まれた順番が位の上下をさすものではなく、彼らは全員同じ地位となります。
その次の地位が『認定者』と呼ばれる者です。彼らはメンバーの入門を認定する役目を負っており、その他の活動はしません。彼らは入門の儀式を司る神官であり、『呪眼契印』という秘術を代々受け継ぎます。これは術法的な呪いであり、契約の印を瞳に刻まれた者が裏切り行為を働いた場合、その者には死が与えられることとなります。メンバーの瞳をよく覗き込めば、円十字(♀)がうっすらと逆さに映っているはずです。
これ以下の者は、発掘調査機関、密偵機関、研究機関、軍事機関、術法機関、そして暗殺機関のいずれかの組織に属することになります。これらは『マスター』と呼ばれる地位にある者が統括しており、その下にいる一位から十二位までの『ナンバーズ』と呼ばれる幹部たちが組織を運営しています。それ以下の実行部隊の者は『ノーナンバーズ』と呼ばれています。ノーナンバーズたちは一般人として社会に溶け込んでいる者も多く、彼らは裏教会のメンバーとして以外の仕事を持っています。ノーナンバーズたちの顔ぶれは多彩で、一般人はもとより、貴族や黒人奴隷、あるいは法教会やマイエル教の内部にも潜り込んでいます。
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内部機関
裏協会は以下のような機関によって構成されています。
○発掘調査機関
科学魔道文明の遺跡を探索したり、発掘品を買い上げて封印したりといったことを行っています。冒険者から発掘品を買い上げる店などは、この機関が運営していることが多いようです。
○密偵機関
これは個人で活動する情報屋のような者から、他の密偵機関に入り込んでいるような者など様々です。エルモア地方最大の情報機関でもあります。
○研究機関
科学魔道文明の技術や、変異についての研究などを行っています。現在は『混沌の檻』と呼ばれる、変異源の選択封印技術についての研究に力を入れているようです。
○軍事機関
戦士としての訓練を受けた者たちで構成されており、主に変異体を掃討するための活動を行っています。
○術法機関
別名『術法教室』と呼ばれており、学校のような形態をとっています。術法を正確に伝承してゆくためのみに存在する機関で、数人の優秀な術法師とその弟子で構成されています。多くの教室は術法系統ごとに分かれており、他の機関のメンバーたちに術法を教授する役目も負っています。
○暗殺機関
裏教会の活動の妨げになるもの、あるいは科学魔道技術の発掘を行うものなどを暗殺するために存在します。内部の粛正機関としての役割も持ちます。
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術法
裏教会が保持している知識は以下のものになります。メンバーであれば、任務や役割に応じた術を、術法機関のメンバーから教えてもらうことができます。ただし、何が必要であるかということは、個人では選択することはできません。全て、組織の決定に従わなければなりません。
他の宗教機関や術法協会などに潜入している場合は、ここにはない術法を習得することもできるでしょう。実際、個人で呪芸術や武術を習得している者も存在します。しかし、こういった外部の術を習得することが任務に支障をきたすようであれば、組織から習得をやめるよう命令されることになります。
術法系統 魔力操作/守護/天撃/浄化/罰罪/天授/地/火/風/水/光/闇/氷/雷/砂/植物/自然操作/治癒/生命/肉体操作/感覚/変身/魂/精神操作/感情操作/使役/情報、知識/感知/空間/力/変化/創造/攻撃/防御/身体戦闘/霊糸/幻覚/映像/音声/香味/生物/獣化/誓約/盗賊/隠身/夢/魔鏡/回復/精霊/予知/錬金/呪詛/悪魔/不死/霊体/魅了/瞳眼/声/肉体破壊/影
習得条件 特に素質が重視され、幼い頃から術を叩き込まれる。
スタイル 自由。
使用条件 使命の内容に応じて各自が判断する。
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