ペトラーシャ2


 


○産物

 雷石、鉄、絹織物、小麦、大麦、ワイン、砂糖、リンゴ


○文化・生活

 雷石を多量に産出するため、ペトラーシャでは他国に比べて銃の携帯率が高いようです。とはいえ、この国は治安は比較的良く、銃はあくまでも変異体などから身を守る手段としてのみ使用されています。
 この国は文化的な発展期にあり、新しい芸術が次々と生み出されています。貴族はこれを奨励し、芸術家たちを保護することをステータスとしているため、芸術で身をたてようという貧しい者も大勢います。こういった風潮があるため、抽象画や前衛的音楽といった試みもなされるようになり、都市は新たな賑わいみせつつあります。
 ペトラーシャは雷石のほかにワインでも有名であり、メルセン地方でつくられるメルセンワインはフレイディオンのウィルクワインとともに最高級にランクづけされています。メルセンでは秋に『紫祭』というブドウの収穫祭が開かれ、この日に限っては昔ながらの足踏みでの果汁絞りが行われます。街一番の大樽にたくさんの人々が入って一斉に足踏みする姿は壮観で、祭が終わる頃には体じゅうが紫色に染まってしまいます。この日につくったワインは次の年に振る舞われます。


○食事

 この国ではティーハウスが非常に多く、紅茶文化と呼ばれるほどのお茶好きです。ティーハウスには新聞や本が並んでおり、様々な情報を得ることができます。午後の休みにはティーハウスで談笑する人々の姿があちこちで見られ、こういった余裕が現在のこの国を象徴しているようにも思われます。
 紅茶にはジャムを入れたり、ベリーを入れたりして甘くすることが多いようです。また、ハーブティーもよく飲まれており、庭先にはよくハーブが植えられています。
 このようにお茶が多く飲まれていることから、お茶に合うお菓子がたくさん考え出され、パンプキンプリンやスライスしたリンゴをあげたアプレットというお菓子などがあります。


○組織・集団

・鋼鉄師団(フルメタルフォース)
 陸軍の一部隊であり、試験的に開発された新兵器のテストを行っています。そのため隊員たちは、機械の取り扱いに関しては技師なみの技術を持っています。

・エルモア正史会
 現在の歴史について疑いをもっている人々の集まりです。歴史や神話の不整合な点を整理し、その隙間を推測によって補填しているわけですが、非公式の会合であるため学会からは全く相手にされていません。

・七色の駿馬
 現在の国政を左右する有力な七人の政治家をさしていいます。

・パールホワイトバレエ団
 国際バレエ劇団として名高く、各国の劇場から公演の誘いがきます。ペトラーシャの少女たちにとってこのバレエ団は憧れの的で、プリマドンナの写真や絵が非常によく売れています。

・ティアル音楽学校
 サナラーラにある有名な音楽学校で、初等学校を兼ねています。12歳までは普通教育と音楽の両方を学びますが、それ以後の3年間は音楽のレッスンだけを受けることとなります。生徒たちの実力はプロ級であり、卒業する以前から方々の劇団からスカウトされるほどの腕前です。


○人物

・国王アルシオーネ
 象徴的な存在であり、国家に対する権限は一切持っていません。良くも悪くも凡庸な人物で、与えられた公務だけを着実にこなしています。

・詩人シルマリエーユ   34歳  男
 ペトラーシャの至宝とも呼ばれる詩人で、「夜光杯」や「鎖十字」といった詩集は発売されたと同時に完売となりました。

・シスター=ミナ   23歳  女
 トランウェリア市に住んでいる若く美しい神官です。しかし、その正体は宗教家に扮した密偵で、空軍基地の情報を得るために影で奔走しています。

・少年教授デューイ=マシール   12歳  男
 弱冠12歳でありながら博士号をとった天才少年で、昨年から学問院の教授職についています。専攻は霊子機械学で、その将来が期待されています。

・アルベート=エリオット   52歳  男
 天才彫刻家として高名な人物で、作品としてはペトルラーン正門の彫像がよく知られています。

・暗殺者ナイトシルファ   21歳  男
 ストリートのギャングに扮している少年ですが、実はペトルラーンの暗殺ギルドに属する暗殺者です。幼い頃からこの世界で仕事をしており、政府要人の暗殺を請け負ったこともあります。

・イヴニル   年齢?  性別?
 人間ではなく、笛竜という非常に珍しい種族の一員です。いつの頃からか、サナラーラの音楽堂に住み着いています。音楽を好む穏和な性格で、自分が認めた音楽家の前には姿を現わすこともあるそうです。


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