習得判定


 


 それぞれの術法系統には、その技能で使用できる何種類かの術があります。この術を発動させることにより、キャラクターは現実に様々な効果を及ぼすことが可能となるのです。個々の系統に属する術の種類は決まっており、その中から習得する術法を選択することになります。


○判定の基本

 術を習得する場合は、それぞれ個別に習得判定を行なわなければなりません。習得判定に使用するのは、その術に関する主能力値のと副技能である術法系統です。術はそれぞれレベルが決められていますが、[レベル+4]を難易度とした判定に成功すれば選んだ術を獲得できます。この判定には感情判定を適用することはできません。また、判定値が[レベル+4]に満たない場合は、習得判定を行うことはできませんので、この点については注意して下さい。
 個々の術はCPを消費して習得しなければなりません。まず、習得判定を1度行うために1CPを消費する必要があります。それから習得に成功した場合は、術のレベルと同じ値のCPを消費することになります。
 なお、術の習得には非常に時間がかかります。通常は[術のレベル×1か月]以上の時間を必要とします。複数の術を覚えている場合は、全てを習得するためには[レベルの合計×1か月]の時間がかかります。複数の術を平行して覚える場合でも、期間は合計した値となります。


○特殊な術

 武闘系の術の中にはレベルが×2などと記されているものがあります。このような術のレベルは2、4、6……など、書かれている数値の整数の倍数となり、それに見合ったCPを消費することで獲得できます。ここで注意するのは、術法は10レベルが上限であるということです。また、このように表記されている術は、CPを新たに消費することで、レベルを追加することができます。×3となっている術を最初に3レベルで習得した場合、更に3CPを消費することで6レベルにすることができます。ただし、この場合も新たなレベルを難易度とした習得判定を行わなければなりません。


○習得の失敗

 習得判定に失敗した場合でも、判定にチャレンジするために使った1CPは、必ず減らさなければなりません。また、料金を支払っている場合も、習得できたかどうかにかかわらず、お金が戻ってくることはありません。

 一度失敗した術の習得を試みるには、技能の成長によって判定値が上がってからでなければなりません。それから、再び1CPを消費して判定を行う権利を得なければなりません。これは習得判定を行う度に支払って下さい。ただし、基礎的な部分は全て教わっているので、改めて誰かに手順を教わる必要はありません。
 とはいえ、術法を使用する時の動作や精神集中の過程には、かなりの正確さを要求されますので、期間が空くごとに判定に不利な修正を受けることになります。術法の習得に必要な期間が終了してから1か月が過ぎるごとに、その分だけマイナスの修正を加えて判定する必要があります。たとえば、3か月の期間が空けば−3修正となるわけです。これによって判定値が[術レベル+4]より小さくなってしまった場合は、習得判定を行うことができなくなります。しかし、改めて料金を支払って習得し直した場合は、この修正を無視して判定を行うことが可能です。

 習得に失敗してから期間を置かずに術の習得にチャレンジする場合は、術のレベルによらず1か月の時間で身につけることができます。しかし、期間が空いてしまった場合は、空白となった期間だけ余分に費やすことになります。たとえば、以前に習得した時から3か月の期間が空いてしまった場合は、1+3=4か月かかることになるわけです。
 時間が空きすぎてしまった場合は、最初に教わった時よりも時間がかかってしまうこともあります。この場合は、改めて料金を支払って教えてもらえば、通常と同じ条件で習得することができます。


○術の教授

 術法を教える側は、基本的に魔術学(専門:知+記憶)という副技能を身につけていなければなりません。もしキャラクター間で術法を教え合うような場合、教えて貰う側が習得判定を行うだけでなく、教授する側も術のレベルを難易度とした術法の判定に成功しなければなりません。もし判定に失敗した場合は、その術を教えられなかったものとします。
 ただし、魔術学の技能を覚えていたからといって、自由に術を教授してよいというわけではありません。組織や集団で術を教授している場合は、その集団の許可が必要となります。制限はそれぞれの組織によって異なります。

 なお、魔術学がなくても、身振り手振りで術を教えることも不可能ではありません。しかし、その場合は通常の5倍以上の時間がかかります。また、書物などから術を身につけることも可能ですが、間に人を介さない場合は通常の10倍以上の時間がかかります。改めて術を習得し直す場合でも、同じだけの時間がかかると考えて下さい。普通の人間であれば、途中で諦めてしまうでしょう。
 魔術学なしでの術の教授は選択ルールとなります。教授する側とされる側のどちらの立場であっても、GMの許可が必要です。


 術を獲得したら、個々のデータを術法シートに記入して下さい。すべてのデータを書き写したら、術名称と書かれている横の( )内に、レベルの合計を書き入れます。これが消費するCPとなります。


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