場所による修正
情報は地域によって入手のしやすさが異なります。他国の政治家の名前などはなかなか得られない情報ですが、逆に自分の住む土地を治める貴族の名を知らない人もあまりいないでしょう。このような差違は修正値によって表わされます。特定の地域や都市などに根づいた知識に関しては、判定にプラスの修正を得ることができます。逆に遠く離れた場所の知識は、マイナスの修正を加えて判定を行うことになります。この修正が適用されるのは、地域知識の以外の知識判定についてです。
修正値は以下の表のようになります。たとえば、チドリソウという植物についての知識を得ようとした場合、通常であれば難易度4の判定を行わなければなりません。ただし、これはエストルークに特有の植物なので、もし隣国ユノスの住民がこの植物について知りたい場合は、−2の修正値を加えた上で判定しなければならないのです。基準は居住国家に対象が存在するかどうかで、存在する場合は修正値±0として考えます。修正値がプラスとなるのは、地元に近いほど特徴的に見られるものに関してです。より特定地域に限定されるほど、修正値は大きくなります。逆に居住国家に存在しないものに関しては、判定にマイナス修正を受けることになります。地域が遠くなるほどより修正値が小さくなるというわけです。
たとえば、南部のルワール大公国に住んでいるキャラクターだとしても、ルワール周辺に見られる花が地元の街にも咲いているからといって、+4の修正値とはなりません。その場合は基準の居住国家が該当地域となり、±0の修正で判定を行うことになります。もしその花が地元の街にしか咲かないということであれば、初めて+4として扱われます。その近隣地域の人間が判定する場合は、近隣の街ということで+3になるわけです。なお、国境を越えてすぐの街など、極めて類似した環境にある場合は、距離に応じて適当な修正値を加えて、判定を有利にしても構いません。なお、地元というのは最も長く住んでいる街などの狭い地域を指し、それに準ずる地域の修正値は地元−2という扱いになります。居住国家についても同様で、住んでいた期間がより短いものは−2扱いとなります。なお、いずれの土地にせよ、ある程度成長してから5年以上、その土地で生活した経験がなければなりません。
◆場所による修正値
修正値 状況 +4 地元の街 +3 地元の近隣の街 +2 地元を含む都市 +1 地元を含む州/地方/島 ±0 居住国家 −2 隣国/隣接地域 −4 隣接していない国家/地方 −6 他の大陸
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地域知識
都市や町など、限定地域における様々な知識を得る場合は、地域知識【各種】(専門:知+記憶)の判定に成功しなければなりません。地域知識の判定では、地域による修正値が適用されません。
なお、自分が生まれ育った場所に関しては一般技能となり、地元知識(一般:知+記憶)として扱います。地元知識には、その土地の伝承などの知識も含まれますが、その他の地域のものは専門技能として扱い、伝承などの知識は含まれないことになります。
この技能によって、その地域での風土や習慣、あるいは地理的な知識などが得られます。また、店の場所や抜け道など、その地域に詳しい人でなければわからないような情報もわかります。その都市だけに出没する怪物や自治体の制度、あるいは特産品やその原料などの情報については、怪物知識や専門知識の代わりに地域知識で判定しても構いません。ただし、あくまでも一般的な知識を得られる程度にとどまります。この技能は特定の村や町といった単位に限られるものです。また、範囲が広くなるにつれ、知識は浅くなってゆきます。最大の適用範囲は都市までになります。
◆範囲と情報
地域 情報 村
小さな街
都市内の街地域住民の名前、近隣住民の職業やだいたいの生活、小さな店の名前や種類、公共施設の詳細、名所の詳細、小径、裏道、隠れ場所、危険な場所の詳細、有名人の詳しい情報、街の規則など 大きな街
村の周辺地域
都市内の地区街の名前や特徴、有名な住民の名前と性格、名所の詳細、小さな川や橋の名前、大通り、裏通り、危険な場所、大きな店の名前や種類、小さな店のだいたいの場所、会社、公共施設など 人口数万の都市 街の名前と特徴、有名人の名前と業績、政治家と政策、会社、公共施設の場所、大通り、有名な店、名所の場所と特徴、河川や橋など 大都市 街の名前とだいたいの位置や特徴、政治家の名前、大通り、大きな河川や橋、公共施設のだいたいの場所、名所の場所と特徴、有名な店のだいたいの場所、有名な会社など
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