○産物
小麦、豚、山羊、木材、石炭、ビール、香水、蜂蜜、柑橘類、鶏卵
○文化・生活
この国では穏やかな気候のため草花の生育が良く、宮廷を発祥とする香水文化が生まれました。この国には調香師と呼ばれる技術者がたくさんおり、様々な製品が開発されています。 特に『アロマベリー』という木の実を原料とする品は女性にもっとも人気のある香水の1つで、各国に輸出されています。
こうした文化が発展しているため、ソファイアでの生活には花が密接に関係しています。花の栽培を主力産業とする地域も多く、春の畑は香りに溺れてしまうかと思うほどです。街を歩けば花売りの少女が必ず目につきますし、どの家にも自家製のポプリが置かれています。少し贅沢ができるような立場にあるものは、花を浮かべた風呂に入ったり、お茶やケーキに花をちらして、その鮮やかさを楽しんだりします。
ソファイア最大の行事も花に関するものです。4月24日に行われる『花祭り』は建国を祝して全国で一斉に催されるもので、広場に花びらを並べて絵を描いたり、家々の軒先に花輪を飾ったりすることからその名がつきました。華やかという形容に最も似つかわしい祭で、本当の花吹雪が町中に舞い広がります。なお、花祭りは恋祭りとも呼ばれており、男性が女性に花束を送り、公然と告白できる日でもあります。
○食事
花の栽培の発展に伴って、ソファイアはお菓子作りに関しても洗練された文化を誇ることとなりました。これは蜂蜜が重要な産業の1つとなっているためです。蜂蜜が安く手に入ることから、この国では砂糖の代わりに様々な料理に蜜が使われるようになりました。酸化したワインに入れて風味をごまかしたり、隠し味として料理に入れられたりもしますが、何より出番が多いのはお菓子づくりにおいてです。蜂蜜漬けのライムはこの国で最も一般的なおやつの1つですし、たっぷりと蜂蜜を乗せたホットケーキは軽食としてよく食べられています。また、花の色素を混ぜた蜂蜜でスポンジケーキの上に巧みに絵を描いたり、刻んだフルーツの皮や花を閉じ込めたまま蜜を凍らせて、それを削って彫刻のようにしたりと、お菓子職人は様々な工夫を凝らした蜜菓子をつくります。
少し変わったところで、花粉クッキーというものがあります。蜜蜂が集めた花粉を小麦粉と一緒に練り合わせてつくるクッキーで、ハーブや花びらを刻んでまぜたりします。口当たりがよく、お茶に添えられることが多いようです。また、薔薇色のリキュールに薔薇の花びらを浮かべたラヴィアンローズというお酒や、羽根タンポポのおひたしなどもあります。
花以外で特徴的なのは、豚肉料理の多さです。豚は足や顔まで余すところなく利用され、ユノス特有の豚肉料理もたくさんあります。屋台などでもよく見かけます。
○組織・集団
・労働連合
職人組合の組合員や聖母教会の過激な信者によって結成された、古い時代の労働者連合です。工場の機械の打ち壊し運動など、最近では非常に暴力的な行動が目立っています。・賢女会
厳格な禁止主義者たちの集まりで、宮廷の浪費や生活の堕落への不満を唱えています。表向きは婦人会のようなものなのですが、敬虔な信仰者たちの集団です。・ソファイア統一派
国王のもとに権力を集中しようという騎士や貴族の連合体で、産業資本家の台頭に危惧を抱いています。・1月の花嫁
地方豪族を中心とする国内政治の改革派で、主にセルジュ地方を中心として活動しています。
○人物
・国王タイレル4世 53歳 男
無能を体現したような人物で、政治を放り出して享楽にふけっています。女遊びにも目がなく、国外から赤人奴隷を買い集めています。・パルティエット 16歳 女
吸血の姫君と呼ばれる、吸血村の事件を引き起こした少女です。現在の行方は知られておらず、人々は自分の街に彼女の魔手が伸びることを恐れています。・混沌聖者クレイブン 31歳 男
混沌の側についた聖職者で、異端として破門されています。変異体として処分しなければなかった赤子をどうしても殺すことができず、今までの信仰に疑問を抱くこととなりました。以来、その子を連れて各地を放浪しながら、虐げられる者に救いの道を与えています。・コーター 12歳 女
混沌として認定された変異体で処刑が決定していたのですが、クレイブンに救われて命を長らえることとなりました。背中に漆黒の翼を背負った少女で、風を自由に操ることができます。クレイブンを父親として慕っており、いつもその服の裾を握っています。・ウィンタネス ?歳 性別不明
美貌の青年に見えますが、実は魔族として生を受けたものです。彼は魔族の中の異端と呼べる存在で、裏切りの魔王と呼ばれています。何が目的なのかはわかりませんが悪魔狩りを行っており、魔族の中では指名手配されているのです。魔族の死体から何かを探しているようですが、それはまだ見つかっていないようで、刺客を振り切りながら流浪の旅を続けています。・フォリス=メア 64歳 男
首都の郊外に住む有名な老人で、様々な花の品種を開発してきました。花のことで知らないことはないと言われており、国中から弟子入りを志願する若者が訪れます。現在は黒い蓮の品種改良に生活の全てを捧げています。
先頭へ