エルモア地方では、遺跡から先史文明(科学魔道時代)の遺産が発掘されることがあります。こういった発掘品のほとんどは何に使うのかわからない機械であり、今までで一般に普及した品は霊子機関だけです。
ですから、もし発掘品を見つけたとしても、それを使用することはほぼ不可能です。しかし、こういった物品にまったく意味がないわけではなく、他の考古学的な遺産と同様に非常に高値で売買されます。発掘品の買い取りを行っているのは、主に学問院や軍、あるいは大学などの研究機関です。古物商などがこれらの組織との仲介をしていることもあり、まれに発掘品を専門に扱う店もあります。科学魔道時代の物品は、普通に調査しても理解できない品ばかりです。霊子物質で駆動するらしいということだけは判明していますが、それだけしかわからない状態なのです。実際に使ってみるにしても、それが確実に作動するとは限りませんし、危険が伴う可能性があります。しかし、以下の技能があれば、大雑把な判別だけは行うことが可能です。
○科学魔道学 (専門:知+記憶)
先史文明である科学魔道文明時代の技術に関する知識です。主に発掘した機械を解析するために用いられます。ただし、これは専門的であるにも関わらず殆ど何もわかっていない学問領域であり、この技能によって発掘した物品が何であるかを特定したり、正確な使用法を把握したりといったことはできません。かつて発掘された機械に似ているとか、あるいは大雑把な用途というものが判断できるだけに止まります。実際に利用するまでに至るには、10名以上の専門家が集まっても10年以上の時間はかかるでしょう。
通常、この技能は自由に習得することはできず、GMがシナリオ中で必要だと判断した場合のみに習得することができます。習得できるとしても、学問院や軍の最先端の研究室といった閉鎖的な場所だけであり、個人の努力でどうにかするのは殆ど不可能といってよいでしょう。
科学魔道学の判定の難易度は非常に高いものとなります。奇跡的成功を収めて、ようやくわずかな事実が類推できる程度です。ただし、誰かに科学魔道の知識を教えてもらい、それを理解するための判定を行うにもこの技能を使用できますので、習得していても決して無駄にはならないはずです。
先頭へ