特殊な判定

同時判定\補助技能\協力判定


 

同時判定


 場合によっては、キャラクターは1度に複数の行為の判定をすることもあります。これを同時判定といいます。たとえば、自分の化学(専門:知+記憶)の知識を生徒に正しく教え込むには、指導・教育(一般:知+判断)という技能が必要です。しかし、いくら教え方が正しくても、知識が正確でなければ生徒は間違ったことを覚えるだけになります。このような場合は指導・教育と化学について、どちらも判定に成功していなければなりません。
 この2つの行為はお互いを制限し合うもので、その状況を表現するのが同時判定のルールです。同時判定の場合は、2つ(あるいはそれ以上)の行為判定を一度に行うことになります。ただしこれは、相互に影響を及ぼす一連の事柄に関しての判定であって、いくら同時に行なっていても、それぞれが全く無関係の行為である場合には別々に判定します。

 同時判定の場合、振るサイコロの数は判定に用いる中で最も低い主能力値を適用します。そして、サイコロを振るのは1回だけとなります。これはたとえいくつの技能を用いる場合でも変わらず、その時のサイコロの出目でそれぞれの成否を判定します。
 それ以外の部分は、一般的な判定と何も変わることはありません。たとえば、化学で成功して指導・教育の判定には失敗したとすると、間違ったことは教えていないのですが、相手にうまく教えることはできなかったということになります。自動的成功も個々の技能ごとに適用されます。


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補助技能


 副技能の中には、同時判定を行う場合にしか使用できない技能があります。このような技能のことを補助技能と呼びます。


 補助技能には術法変化技能攻撃変化技能射撃変化技能の3つがあります。それぞれ経験、運動、作業の主技能に含まれる副技能で、メインとなる技能と同時判定を行うことで、行為のバリエーションを広げることができます。
 メインとなる技能をあらかじめ習得していなければ、補助技能を習得することはできません。メインの技能が一般技能であれば問題ありませんが、それが術法系統のような専門技能である場合は、そちらを先に習得している必要があるのです。
 補助技能を使用している時の判定では、メインとなる技能が成功とならなければ、行為全体が失敗となります。逆に補助技能の判定だけが失敗している場合は、メインの技能は成功として扱われますが、補助技能による効果は得られません。同様に、自動的成功はメインとなる技能が基準となります。補助技能だけ自動的成功が出ても、その効果は一切適用されませんので注意して下さい。
 補助技能の中には判定に何らかの修正を受けるものがありますが、これは補助技能に対して適用されます。メインとなる技能には関係ありませんので注意して下さい。それから回避などに影響を受ける場合は、補助技能に成否にかかわらず、必ずペナルティが適用されることになります。

 それぞれの詳しい判定方法は副技能データに書かれています。なお、補助技能は選択ルールであり、使用するかどうかはGMの指示に従って下さい。


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協力判定


 次に、何かの行為に対して複数の人数で対処する場合の判定方法を説明します。
 たとえば重い扉を2人以上で開ける場合、それぞれが判定を行なって達成値を求めます。そして全員の達成値を合計して、その値を難易度と比較します。難易度以上であった場合は扉は開きます。難易度に充たない場合、扉は開かなかったことになります。このように複数の人数で対処できる行為は、その達成値を合計することができるのです。
 ただしこれは、複数人の力が直接合計されるような行為にだけ適用されるルールです。多人数で交渉した場合でも、交渉自体は1対1で行なわれます。何人いても、たった1人にだまされるような場合もあるのです。

 この方法を用いた場合は、達成値が容易に大きくなります。これを適用するかどうかは、GMが慎重に判断して下さい。


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