キャラクター/事件・犯罪

職業集団


 

職業


◆推奨職業

役割 職業 解説

 刑事警察官保安官治安判事警吏調査官(役人)聖職者(法教会)弁護士裁判官記者探偵何でも屋  犯罪捜査シナリオの主体となるのは、基本的に取り締まる側の職業です。聖職者がこの例に含まれているのは、法教会を国教としている国家では、聖職者が司法組織の一員として働いているからです。なお、何でも屋である冒険者は、依頼によって捜査を手伝うことがあります。

 情報屋乞食都市浮浪児犯罪者医師/一般人  犯罪に巻き込まれたり、あるいは犯罪を起こす側です。犯罪者となって他のプレイヤーに敵対するのはテクニックを要するプレイですので、TRPGやこの世界に慣れるまではお奨めしません。


○メイン

 犯罪捜査シナリオの主体となるのは、基本的に取り締まる側の職業です。この場合は、シナリオに関わる動機が予め用意されているようなものなので、とりたてて悩むことなく参加することができます。


・警察
 最も一般的なのは警察機構の一員として働く職業です。これには犯罪を取り締まることが仕事であり、上官の命令によって行動します。シナリオの導入も簡単で、GMが管理しやすい職業となります。

・調査員
 警察以外でも事件の調査を行う職業が存在します。公共機関の調査官や弁護士といった職業がこれにあたり、調査を行うことは職業的義務となります。ただし、専門性の強い調査が主体となることも多く、その職業人として適切に行動するためには、それなりの知識が必要とされる場合もあります。扱いきれる自信がなければ、あまり手を出さない方が賢明でしょう。

・民間
 金銭をもらって犯罪事件を調査したり、解決する職業が存在します。探偵や何でも屋、あるいは記者といった職業がこれにあたります。このタイプも事件の解決が生活の糧を得るための手段となるので、シナリオに参加する理由に悩むことはないでしょう。また、色々な面で警察よりも融通が利くので、シナリオで取り扱う問題の幅を広げることができます。

・聖職者
 聖職者がこの例に含まれているのは、法教会を国教としている国家では、聖職者が司法組織の一員として働いているからです。また、その他の宗教機関の聖職者でも、人々のためになることだと判断すれば、事件解決のために尽力することもあります。


○サブ

 これらはメインとなる職業とは異なり、事件に関わるための動機が継続的に得られない職業です。そのため、長期的なセッションを予定している場合は、設定をよく考えておく必要があります。


・情報関連職
 情報屋や乞食といった職業は、より裏社会に近い部分の情報に精通しています。そのため、独自の情報網を使って事件解決に協力することができます。事件解決は彼らの目的ではありませんが、内容によっては警察や新聞記者からそれなりの情報料を得ることができます。有力な情報であれば、警察から報奨金を受け取ることもあるでしょう。

・犯罪者
 犯罪者もまた、事件を主体とするシナリオに登場できる職業です。しかし、犯罪者となって他のプレイヤーに敵対するのはテクニックを要するプレイですので、TRPGやこの世界に慣れるまではお奨めしません。他の人間が起こした犯罪に巻き込まれたり、身につけている特殊な技能や情報網を駆使して、犯罪事件を解決する方がやりやすいでしょう。また、怪盗などをプレイする場合でも、犯罪を成功させることを目的とするべきではありません。法では裁けない社会悪や、より大きな悪に立ち向かうというシナリオに用いるべきです。元犯罪者もこれらと同様です。これらのキャラクターは、犯罪となりうる手段を用いることもあるでしょう。しかしゲームの目的は、事件に関わった人々が幸せになれるような状態を目指して、そして中でも最良の手段を用いて課題をクリアすることです。法律上での正義とは必ずしも一致しないことに注意して下さい。
 犯罪者をプレイする場合は、基本的にGMの許可を得る必要があります。また、許可を得たからといって、犯罪を起こしてもよいというわけではありません。犯罪者であることを理由に他人を不快にさせるようなプレイは、決して認めるべきではないのです。どのような扱い方をするつもりなのかを、GMとよく相談してからプレイの臨むべきでしょう。

・一般人
 事件に巻き込まれる一般人をキャクターとして扱うこともできます。他人に頼ることもできますが、事件を解決することは確実に自分や周囲のためになりますので、シナリオ参加の動機に悩むことはありません。ただし、習得する技能や情報ルートに関してはよく考えて設定しなければなりません。直接、犯罪者に狙われたりする役所であれば、特に犯罪捜査に役立つ手段を持っていなくても問題ではありませんが、自分から積極的に動いて事件に対処する場合は、少なくとも記憶や判断、あるいは隠密などの技能を高く設定しておくべきでしょう。
 GMもこれを認めた以上は、シナリオのいずれかの場面で活躍できる箇所を設定しておくべきです。また、自ら申し出て捜査に向かないキャラクターを選んだ場合は、プレイヤーも積極的に事件や捜査に関わる努力をしなければなりません。この場合は、一般人だから何もできないというのは理由にならず、他のプレイヤーにとってはただのお荷物になりかねません。いずれの場合にせよ、ある程度の実力を備えたプレイヤーが選択するべきキャラクターでしょう。

・医者
 医者は非常に特殊な役柄であり、長期的に用いるにはあまり向かないでしょう。外科医や内科医は、殺人事件の死体から死因を特定したり、殺害状況を推定したりすることができます。しかし、エルモア地方の科学はそれほど進んでいるわけではないので、あまり詳しい情報を得られるわけではありません。
 それから、エルモア地方では変異現象による精神的な影響で、常人が犯罪を起こしてしまうことがあります。そのため精神科医が診察を行い、犯罪者の心理状態を判別することもあるのです。しかし、これもあまり数が多いわけではなく、先進国に偏って存在する職業です。また、詳しく扱うには専門的な知識を必要とするでしょう。
 これらとは別に、傷を負った者が医者のもとに逃げ込んで来ることで、犯罪に巻き込まれてしまう場合があります。このような状況になれば、医者でも積極的に事件に関わることができるでしょう。特に、裏社会とつながりが深い闇医者などは、犯罪に巻き込まれる可能性が高くなります。


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集団


○職業集団

・探偵社
 依頼を解決することが目的なので、多様な事件をシナリオのネタとすることができます。また、それぞれのキャラクターで得意分野を分担すれば、同じ探偵でも様々なタイプを演じることができるでしょう。

・刑事
 現在のエルモア地方の警察機構では、犯罪の種類による細かな分担を行わず、捜査部全体で様々な事件に対処します。個々の事件は特定の刑事が調査に当たったり、対策本部が設けられたりしますが、解決すれば別に事件の調査を行うことになります。そのため、同じキャラクターを長い間使うことができ、事件の内容も多彩なものにすることが可能です。唯一の問題は、捜査を行う範囲がある程度限定されることです。そのため、基本的には都市など人数の多い場所を舞台とするべきです。

・詰め所
 保安官や警察官を使ってプレイを行います。非常に狭い地域を舞台とすることになりますが、より生活に密着した問題を取り扱うことができます。詰め所を中心とするシナリオの場合は、逆に田舎を舞台とした方がよいかもしれません。そうすれば、最終的に刑事が出向くにしろ、それ以前の段階で警察官にも活躍するチャンスが生まれるでしょう。また、人手が足りない地域では、刑事の補佐を行って捜査に協力することができます。

・治安判事事務所
 治安判事を中心とする集団で、地域の捜査の一切を任されます。1人の治安判事や準判事を中心として捜査班を組んで、事件の捜査を行います。警吏にも捜査権を与えられる場合があり、下の立場にいる者でも問題なくシナリオに参加することができます。

・何でも屋
 依頼によって様々な仕事を請け負う下層の労働者ですが、中には事件捜査を得意とする者たちもいます。何でも屋は数人でチームを組み、それぞれの得意分野を受け持つことが多いようです。探偵よりも安い賃金で働いてくれるので、比較的裕福ではない層からの依頼が多くなるでしょう。裏社会に通じていたり、冒険者組合や渡航者組合といったルートからの情報が得られる場合もあります。

・弁護士
 事件の裏付け調査や矛盾点の追求などを行う、比較的地味な調査がシナリオの主体となるでしょう。また、1つの事件に対して、弁護士事務所が総出で調査を行うことは少ないので、少人数でのプレイの方が向いていると思われます。法廷での対決はプレイヤー側も大変ですし、準備を行うGMの負担も大きいものとなります。そのため、それ以前の調査で事件の解決を確定できるような展開にするべきでしょう。

・術法警官
 術法を用いた犯罪を取り扱う場合、その専門家である術法警官が捜査に協力する場合があります。詳しくはこちらをご覧下さい。

・怪盗
 怪盗集団のメンバーとなってプレイします。1つの街を中心として活動する場合は、大きな都市を舞台とするべきでしょう。しかし、怪盗はその土地で暮らす義務を負っているわけではないので、舞台を移動しながらプレイすることも可能です。派手なプレイも可能ですが、盗みを成功させることをプレイの目的とするのではなく、盗みを行うことで人々を幸せにできるような状況を設定するべきです。盗品を取り返したり、為政者の不正の証拠を盗み出して広く社会に知らしめたり、そういった事件を取り扱うためのキャラクターです。

・裏組合/ギャング
 純粋な犯罪者集団であり、そのままシナリオに用いるには向きません。そのため、シナリオには何か仕掛けを施してやる必要があります。犯罪集団を抜け出したり、他の犯罪者のより手ひどい悪事に対抗したり、あるいは事件を通じて更正するようなシナリオに使うべきでしょう。プレイヤー、GMともに実力に要るシナリオとなります。

・犯罪小屋
 犯罪親方の元で働く子供たちの集団です。自らが犯罪を犯したり、あるいはより大きな犯罪に巻き込まれることによって、シナリオに関係することになるでしょう。その他の犯罪者集団を扱う場合と同じく、どのようなプレイを行おうとしているのか、参加者間で予め意識を統一しておく必要があるでしょう。


○複合集団

 パーティを組む場合のキャクターの組み合わせの例です。

・タイプ1
 刑事/探偵/新聞記者/情報屋(乞食)/(犯罪者)

 都市など、ある程度の人間のいる場所での組み合わせになります。中心となるのは刑事か探偵で、新聞記者と情報屋は情報を提供する立場となることが多いでしょう。刑事はこれらの職業と懇意にしていることで、様々なルートからの情報を得ることができます。また、他の職業の者は刑事に身元を保証してもらえたり、報奨金などの手続きで色々な便宜をはかってもらうことができるでしょう。

・タイプ2
 警察官(保安官)/一般人/聖職者/(何でも屋)

 田舎の詰め所を舞台とする場合の組み合わせです。小さな町村では、民間人が警察官や保安官の手伝いをすることが少なくありません。かといって、捜査権や逮捕権が与えられるわけではないので、調査を主体とするシナリオよりも、次々とイベントが起こってゆくタイプのシナリオの方が向いているでしょう。

・タイプ3
 犯罪者/刑事/(一般人)

 大きな犯罪に巻き込まれるなど、周囲から圧力がかかるタイプのシナリオに向いた組み合わせです。犯罪者の立場や他のキャラクターとの関係によって、様々なシチュエーションが考えられるでしょう。

・タイプ4
 一般人(子供)/(学者、刑事、探偵など)

 素人探偵や少年探偵団など、あくまでも一般人が主体となるシナリオです。その他の職業人は、情報提供者としての役目を担います。


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