第9章 経験点


 

経験点について


 ゲームを続けてゆくうちにキャラクターは経験を積み、能力や技能が成長してゆきます。この成長の度合いをあらわすものが経験点であり、シナリオの結果に対する評価をポイントで換算したものになります。
 1つのシナリオ(あるいはセッション)が終了すると、キャラクターは経験点として何点かの経験CPと感情CPを獲得することができます。CPを消費することによって、能力値や技能値を上昇させることができます。


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ルール概要


○経験CPの獲得

 経験CPは純粋な技能的な成長をあらわすものです。GMがあらかじめ設定したポイントに、シナリオの結果に対する評価を加えて決定します。これはキャラクターごとに評価を行います。なお、計算の結果がマイナスとなる場合は、それは0として扱って下さい。
 

◆経験CPの基準

CP 基準 内容
日常レベルの事件  日常のちょっとしたもめごとを解決するシナリオです。
犯罪レベルの事件  犯罪に関わるシナリオで、非常に危険な目に遭う可能性があります。
政治レベルの事件  政治的な要素など、結果によっては自治体や政府機関、あるいは国家そのものにも影響を及ぼしかねない事件です。
国際レベルの事件  1つの国家のみならず、周辺国家やエルモア地方全体にも影響を及ぼしかねない事件です。
世界レベルの事件  裏設定が絡む事件です。結果によっては、国家や世界の在り方にも影響を及ぼします。

 

◆経験CPの評価

評価 結果 内容
−2 シナリオ大失敗  罪のない人に迷惑をかけた、あるいは事態をますます混乱させた場合など。
−1 シナリオ失敗  努力はしたが結果的に事態を収拾することができなかった、あるいは使命を達成できなかった場合など。
±0 使命を部分的に達成  シナリオの目的を全てではないにしろ、部分的に達成することができた場合など。
+1 使命を完全に達成  首尾よく事をおさめて、シナリオの目的を完全に達成した場合など。
+2 特にすばらしい業績  シナリオの目的を、きわめて優れた手段で成し遂げた場合など。

 経験CPを使って成長させることができるのは、技能や能力値に関してです。キャラクターが成長するために必要なCPは、それぞれ以下のようになっています。


○経験CPによる成長

 経験CPを使って成長させることができるのは、技能や能力値に関してです。キャラクターが成長するために必要なCPは、それぞれ以下のようになっています。キャラクターの成長は一度に1点ずつしか値を変えることができません。ただし、財産レベルのように急に変更する可能性があるものは、一度に何点か変化させても構いません。
 

◆経験CPによる成長

成長箇所 条件
主能力値  これを1点上昇させるためには、目標とする値の3倍のCPが必要となります。これによって主能力値が変化しても、耐久値を改めて計算するわけではありません。
耐久値  これを1点上昇させるためには、もとの能力値に関係なく1CP必要になります。
主技能値  これを1点上昇させるためには、目標とする値と同じだけのCPを消費してください。
個人修正値  これを1点上昇させるために必要なCPは、その時点での主能力値に応じて変化します。関連する主能力値×1までの修正値であれば1CPですみますが、主能力値×2までであれば2CP、×3までならば3CPとなります。
財産レベル  これを1点上昇させるためには1CP消費する必要があります。逆に1点下げるためには−1CP消費、すなわち1CP獲得することになります。これは固定的な収入が得られるような職業の場合のみ変動させることができます。
術法  術法を獲得するためには、術のレベル分のCPを消費しなければなりません。ただし、術のレベルを難易度とした習得判定に成功しなければなりません。また、習得判定を1回行うためにも1CP消費する必要があります。


○感情CPの獲得

 キャラクターは経験点として感情CPをもらうことができます。これによって、願いと奇跡ルールに関係する数値を変動させることが可能となります。
 獲得できる感情CPは、シナリオに関わった者が幸せになったかどうかによって決まります。これも経験CPと同様、キャラクターごとに評価を行います。もらえる感情CPは、人数に下の表に示してある分の評価をかけたものとなります。ただし、プラスとマイナスのものは別個の経験点としてに扱って下さい。
 

◆感情CPの評価

評価 結果 内容
−5 最悪の不幸  死人が出るなど、最悪の事態に陥った場合です。
−3 非常に不幸  重い怪我を負ったり一家離散となるなど、かなり悲惨な目に遭った場合です。
−1 不幸  ちょっとした怪我や損害を与えたり、あるいは不快な気分になった場合です。
±0 変化なし  特に損害もなく、とりたてて良いこともなかった場合です。
+1 幸福  何らかの利益があったり、ちょっとした嬉しいことがあった場合です。
+3 非常に幸福  大怪我をせずに済んだりするなど、非常に満足した状態です。
+5 最高の幸福  死の淵から救ってもらったり、人生に関わるほどの大きな利益を受けた場合です。


○感情CPによる成長

 感情CPによって変動させることができるのは、願いと奇跡ルールに関係する数値です。感情CPによる成長は、一度に何ポイントの変更があっても構いません。ただし、奇跡/破滅ポイントに振り分けることができる場合は、最低でも1点はこれを上昇させなければなりません。また、最終的に感情CPが余ってしまい、なおかつ奇跡/破滅ポイントの上限に余裕がある場合は、すべてこれに変換しなければなりません。奇跡/破滅ポイントへの変換を行っても感情CPが余る場合は、余剰のポイントを捨てることになります。
 

◆感情CPによる成長

成長箇所 条件
奇跡ポイント  これを1点上昇させるためには、プラスの感情CPが10点必要となります。上限は10です。
破滅ポイント  これを1点上昇させるためには、マイナスの感情CPが10点必要となります。上限は10です。
感情ポイント  符号に関係なく、感情CPが1点につき感情ポイントが1点上昇します。他の要素にポイントを使わなかった場合、感情CPはすべてこれに変換されることになります。ただし上限は100までとなり、それ以上には決してなりません。
感情レベル  感情レベルを1点変動させるには、符号に関係なく10点の感情CPが必要となります。変動させることができる範囲は0〜3となります。変動によって感情レベルが0になった時は、その感情ベースを捨てたことになります。
レベルの交換  同じ種類の感情ベースは、レベルを同じ数値にすることができません。しかし、感情CPを消費すれば、同じ種類のものに限りレベルを交換することができます。これは符号に関係なく10点の感情CPが必要となります。
感情ベース  感情ベースを新たに獲得することが可能です。符号に関係なく、1つの感情ベースにつき10点の感情CPが必要となります。


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