特殊な成功
○自動的成功
行為判定時においてサイコロの目の合計が判定値と同じだった場合、すなわち達成値の最大値が出た場合には、その判定は難易度がいくつであっても成功となります。これを自動的成功といいます。たとえば判定値が8であれば、8を出した時に自動的成功となります。
自動的成功の場合、達成値が難易度を上回っていれば成功値はそのままですが、難易度を下回っていた時でも、本来は成功値がマイナスとなるところを±0とすることができます。つまり最低限の成功をおさめたということになるわけです。
自動的成功は、対抗判定での能動的な判定の際にも意味を持ちます。能動側(行為を働きかける側)が自動的成功をおさめた場合、受動側(行為を受ける側)がそれ以上の達成値を出しても、能動側の成功ということになるのです。受動側がこれに勝利するためには、受動側でも自動的成功をおさめるしかありません。たとえば戦闘において攻撃側が自動的成功の場合、防御側が普通の成功でそれ以上の値を出しても、攻撃側が成功値±0の成功となります。
なお、戦闘において自動的成功をおさめた場合には、ダメージを余分に与えることができます。これについてはこちらで詳しく説明します。このルールについて注意しなければならないのは、いくら自動的成功となったとしても、どう考えても不可能という行為は失敗に終わるということです。普通の人間は20mの距離を幅跳びで跳ぶことはできませんし、100mを3秒で走るというわけにはいきません。それぞれの判断はGMに委ねますが、無理なことは無理だということを、プレイヤーにはっきりと告げるようにして下さい。
○奇跡的成功
自動的成功には例外があります。それは願いと奇跡ルールを使用した場合です。キャラクターを作成した時点で、感情ベースと感情レベルというものを設定しました。この感情レベルというのは、行為判定の際に使用できる数値です。感情レベルを用いる行為判定を感情判定といいますが、これを行った時に自動的成功が出た場合は、それは奇跡的成功へとシフトします。
奇跡的成功は自動的成功にさらに副次的な効果を与えるものです。奇跡的成功が出た場合、その行為は特に素晴らしい結果を残したことになります。非常に狭い学問分野の専門的知識を偶然聞きかじっていたり、遠くにあるコインを銃で撃ち抜くことができたりと、ほとんど不可能と思われる行為をも可能としてしまうのです。それから、奇跡的成功を残した場合は、達成値にもボーナスを加えることができます。感情判定には特定の感情ベースを使用しますが、そのレベル分を達成値に足すことが可能となるのです。奇跡的成功は自動的成功と同様、達成値が難易度を下回っていても行為は成功となります。このような場合でも、自動的成功の効果として成功値が±0となり、さらに奇跡的成功のボーナスとして感情レベルを加えることができます。
なお、対抗判定で相手に奇跡的成功が出た場合でも、自動的成功が出ればそれに対抗することができます。自動的成功は成功値を±0とすることができますので、特に感情判定を用いる必要はないのです。この点については注意するようにして下さい。
感情判定の詳しいやり方については、こちらのページで解説します。
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特殊な失敗
○自動的失敗
行為判定においてサイコロの目が全て1だった場合には、その判定は自動的に失敗となります。このような失敗を特別に自動的失敗といいます。これは判定値や難易度にはいっさい関係ありません。たとえ難易度が2の場合でも、サイコロを2個振って両方1が出れば、それは自動的失敗として扱われることになります。
自動的失敗の場合でも、行為の結果が特にひどいものになるわけではありません。普通に行為判定に失敗した時と同じように、達成値を0として扱います。
特別に戦闘時のみ、回避判定で自動的失敗となった時は、防御値によってダメージを軽減することができなくなります。詳しくはこちらで説明します。
○致命的失敗
自動的失敗にも例外があります。それが致命的失敗と呼ばれるものです。これは奇跡的成功と同様に、感情判定を行った場合にのみ起こるもので、この時に自動的失敗が出ればそれは致命的失敗へとシフトします。
致命的失敗の場合は、その行為は最悪の結果に終わります。忍び足をしていればバケツをひっくり返して大きな音を立てたり、戦闘では拳銃が暴発したり武器が手からすっぽ抜けたりと、さまざまなアクシデントを引き起こすこととなるのです。数値的な処理としては、達成値から使用した感情レベルを引くことになります。自動的失敗は達成値が0ですから、感情レベルにマイナスをつけた値になるということです。
感情判定の詳しいやり方については、こちらのページで解説します。
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