WR-変異


 


 この世界はかつて、大変異現象によって破滅寸前まで追い込まれました。この影響は現在でもまだ残っており、変異を起こす源となる場所や物品といったものがたくさん存在します。この変異源に近づく度に、キャラクターたちは肉体や精神に何らかの影響を被ることになります。GMはもし必要ならば、変異というワールドリレーションを導入しても構いません。変異しないためには、このポイントを増やさないようにしなければなりません。


 キャラクターたちが変異源に近づく度に、肉体や精神に何らかの影響を被ることになります。それは背中に翼が生えたり、化物になったり、あるいは黄金に変わってしまったりという恐ろしいものです。変異の例として変異表というものを示します。これはあくまでも例示であり、GMが自由に設定して構いません。変異源の強さは変異強度として表します。強度は変異表を見ればだいたい程度が掴めるでしょう。ただし、変異に対してはいかなる対抗手段も無効となり、判定なしで変異が進行することになります。この点には注意して下さい。

 なお、変異の結果はすぐにあらわれるとは限りません。潜伏して気づかないままでいて、それが徐々に表へとあらわれる場合もありますし、突然に変化することもあります。逆に、変異していてもそれが本人にも、あるいは他人にも気づかれない場合もあります。特に、精神に影響を与えるものは、それが変異であることに気づくことはほとんどないでしょう。
 もし変異が顕在化してしまった場合、それが公に知られてしまえば、その地域での生活は非常に困難なこととなるのが普通です。周囲の態度は一変し、あからさまな差別を受けるのはまだましな方で、所属する社会を追われたり、あるいは隠れて私刑を受けることになるでしょう。身分的な扱いとしては、最下層身分に属する異端階級の人間ということになります。
 異端階級の存在は、法律でさえ助けてくれることはまずありません。変異は魔神の呪いであり、宗教組織によって忌むべき者として認定されているのです。甘い期待はしない方が身のためというものです。


○特殊能力

 変異によって得た特殊能力で判定の必要があると思われるものは、主技能値の霊能に属する技能として扱って下さい。判定に用いる主能力値は心となります。これは技能と同じ扱いですから、経験CPによって成長させることもできます。ただし、能力を1回使用するためには、精神耐久値を1点消費します。精神耐久値の消費に関しては、術法と同じ扱いとなります。


○WPの増減

 変異現象の影響による結果そのものは、術法などの手段によって元に戻る可能性があります。しかし、変異ポイントはいかなる手段をもってしても、決して減少することはありません。これは、たとえ先史文明の技術や願いと奇跡ルールであっても例外ではありません。


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