財産レベル

通貨\所持金\目安\所持品


 

通貨


 この世界の通貨単位はエランです。貨幣と紙幣があり、貨幣は近年になって統一されましたが、紙幣はそれぞれの国家内でしか通用しません。例外としてカスティルーン、ペトラーシャ、ユークレイの3国では同じ紙幣が使われています。紙幣は1000エラン以上の金額のものが使われており、それ以下の場合は貨幣が使用されます。貨幣の価値は次の通りです。
 一般には銀貨が最も多く流通しています。白金貨はあまり見かけることがなく、ほとんどの国家では紙幣が使われています。これらは全て信用貨幣、信用紙幣であり、実際の貨幣や紙幣自体にそれだけの価値があるわけではありません。

(注:1エラン=1円程度の目安で考えるといいでしょう。ただし、物価は我々の現実世界よりも若干低くなります。特に住居や食事にかかる費用は安くなります)


◆貨幣価値

硬貨 価値
白金貨 10000エラン
金貨  1000エラン
銀貨   100エラン
銅貨    10エラン
青銅貨     1エラン


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財産レベルと所持金


○基本収入

 アンバランスド・ワールドのシステムでは、キャラクターの金銭的な裕福さを財産レベルというもので示します。プレイヤーは−2〜+2までの範囲で、財産レベルを決定することができます。もし、+3以上にしたい場合は、GMの許可を得なければなりません。消費するCPは財産レベルの値となります。+1であれば1CP消費、−2であれば2CPを獲得することになります。

 財産レベルが決定したら、次に基準となる収入を定めます。基準収入が決まれば、月給や所持金は自動的に決まります。財産レベルの基準は0で、これは5桁の金額、すなわち10000エランの単位になります。たとえばレベル0の場合、基準収入は10000〜99999までの範囲で自由に設定してかまいません。財産レベルを1上げるごとに金額は1桁上昇し、1下げるごとに1桁下降します。ただし、財産レベルは最低が−2となり、この場合は0〜999エランの範囲で金額を決定することができます。借金をしてCPを稼ぐということはできませんので、その点には注意して下さい。


○収入のタイプ

 次に定めるのは、収入が固定か不定かということです。固定というのは毎月決まった給金を貰っている場合で、不定というのは月々の収入がない場合となります。収入を固定にすると月給が得られる代わりに、最初の所持金は少なくなります。不定にすれば月給は得られなくなりますが、最初に貰える所持金が多くなります。
 財産レベルによって決定した金額は、最初のキャラクターの所持金になります。固定給をもらえるような定職についている場合は、基準収入と同じだけの金額を毎月受け取ることができます。ただし、生活費も必要となりますから、実際に自由に使える金額はその1/3以下とします。この制限は収入の大小には関係ありません。また、それとは別に財産レベルの10倍の金額で変えるだけの所持品を持っていても構いません。
 収入を不定としたキャラクターの場合、最初は基準収入の20倍の金額を貰うことができますが、それ以降は改めて稼がなければなりません。また、職についている人でも仕事を休んでいる場合には、月々の給料から幾らか引かれたりすることでしょう。あまりに欠勤が多い場合は収入がほとんどカットされたり、悪くすればクビになることもあります。


◆収入と所持金

  所持金 財産
固定

基準収入の1/3(毎月)

基準収入の10倍
不定

基準収入の20倍(最初)

なし


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財産レベルの目安


 以下の表は身分ごとの収入の目安を示すものです。また、それぞれの職業の標準的な収入の幅は職業データに書かれています。これらを参考にして、それぞれのキャラクターの境遇や能力に合わせた収入を決定して下さい。ただし、必ずしもこの範囲内に設定しなければならないわけではありません。 
 1人暮らしであれば、財産レベル0でごく普通に生活することができます。家族を養う場合でも、レベル1もあれば十分に暮らせるはずです。貴族ならばともかく、ただの石工が財産レベル3などということはまずありえません。普通のキャラクターは、特に理由がなければ−1〜+1程度の範囲で決定したほうがよいでしょう。


◆収入の目安

身分 階級 財産レベル 説明

上流
支配階級

1〜5
 貴族は制度的な立場によって幅があります。収入の多くは領地経営に回されたり、日々の生活で浪費されることになるでしょう。自分で金銭を持ち歩く必要もあまりありません。
名誉階級

1〜3
 名誉貴族の場合は土地の収入があっても、屋敷の維持や宴を催すなど、体面を保つための目的で使われてしまうことが多いようです。
神聖 神聖階級

−1〜1
 宗教団体の種類や務める教会の規模、あるいは聖職者としての地位によって幅があります。ただし、宗教家はあまり贅沢をしないものです。余分な収入があっても教会へ捧げるのが当然のこととされていますので、それほど多くの収入はありません。田舎では自給自足や寄付によって生活することもしばしばです。

中層
富裕階級

1〜3
 会社や工場の経営者など、中層身分の中では最も裕福な階級です。
知識人階級

0〜2
 社会的な評価によって若干収入が異なります。総じて収入は高い方ですが、中には世間に認められないことから、貧しい生活を送る者もいるようです。
市民階級

0〜1
 極端に浪費しない限り、特に貧困であえぐこともなく生活できます。エルモア地方では最も標準的な収入レベルとなります。

下層
労働者階級

−1〜0
 労働時間のわりには稼ぎは少なく、贅沢はほとんど望めません。日々働き詰めでようやく生活ができるといった具合です。
放浪階級

−2〜0
 乞食や都市浮浪児の場合は、情報を売ったり犯罪に手を染めたりしていれば、それなりに稼ぐことはできるでしょう。放浪民族の場合は、物々交換によって必要な物資を手に入れたり自給自足の生活を送っているので、現金としての収入はそれほどありません。

最下層

犯罪者階級

−2〜3
 まったく収入がない者もいれば、ギャングの上層部のように店舗を経営して資産を増やす者もいます。収入的にはもっとも幅の広い階級です。
奴隷階級

−2
 主人が物を買い与えることはあっても、収入を得ることはありません。
異端階級

自由
 表向きの身分によります。


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所持品の購入


 キャラクターの所持品は、所持金を消費して購入することになります。キャラクターはプレイをはじめる前に、あるいはプレイの途中でも必要な物を買い揃えることができます。その際、特別に必要とされる品以外は、最初から持っていることにしても構いません。たとえば服や靴などのように、常識的にあって当然の物を買う必要はないのです。また、職業に必須の物品として職業データに記載されているものは、最初から所持しているものとします。
 基本的に、所持している物品は予めGMに申告し、キャラクターシートに記載しておかなければなりません。それ以外の物品は、GMが特別に許可しない限りは所持していないことになります。


 物品の購入は普通の店や市場などで行なうことができます。都市であれば大抵の品物は取り扱っているでしょう。しかし、購入するために充分な所持金があったとしても、入手が困難だったり不可能である物品も存在します。エルモア地方はある程度進んだ文明をもっていますが、辺境地域や田舎での物品流通は不完全です。まだ貨幣経済が浸透しておらず物々交換が主流という地域も、少ないとはいえまだあるはずです。プレイする舞台がそのような場所であれば、キャラクターは自由に物品を買うわけにはいきません。
 また、非合法な物品(毒物や盗品、あるいは麻薬など)は表だった場所では販売しておりません。そのような品は、ギャングや裏組合などを通じて購入することになります。

 物品価格のデータはデータパート2で紹介しています。価格に応じて所持金を消費し、所持品を購入して下さい。なお、ここで示されている価格は、全て銀貨(100エラン)の単位で記されています。購入したものは所持品・財産の欄に記入して下さい。


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