○共通語
エルモア地方の言語はすべてアルファベットです。この地方の人々は義務として6年の初等学校教育を受けています。ですから、普通に育った人は公用語としての『共通語』と母国語の会話ができますし、学校に通った人であれば読み書きができます。
エルモア地方の言語はどの国のものも似通っており、すべての国に独自の言語があるにもかかわらず、それぞれが方言程度の差しかないので、基本的な会話にはそれほど苦労はしません。とはいえ、固有名詞や文法には多少の差があるため、相互の会話は共通語で行なわれます。これは白人と黄人の話で、赤人や黒人は根本的に異なる言語を使用しています。エルモア地方で生まれ育った奴隷の場合は、共通語や母国語の会話が可能です。ただし学校教育を受けたわけではないので、読み書きはできません。
○その他の言語
この他に言語として知られているのは、新大陸エスティリオの現地人が使う『エスティリオ語』や遙か南東に位置する『アニスカグナ地方』の言葉、それぞれの亜人ごとに存在する各々の言語、裏組合が教える暗号のような『盗賊語』などがあります。また、魔界の魔族たちにも独自の言語がありますし、天使や妖精といった存在も言語が異なります。それから宗教の言語として各々の宗教ごとに『神聖語』(宗教語)がありますし、科学魔道時代の言語も発掘品の研究には欠かせません。
これらの他に、生物の中にも独自の言語体系をもつものがいます。とはいっても、多くの場合は文章として成立してはおらず、単語を並べるだけのようなものが多いようです。
◆言語
言語 説明 共通語(全域) エルモア地方全域で用いられる標準語。 母国語 各国の母国語。それぞれ方言程度の違いがある。 黒人語 ペルソニア大陸の黒人が話す言葉。 赤人語 北方の赤人が用いる言語。 亜人語 各亜人が使う言語。種族や集落ごとに異なる。 宗教語 各宗教で用いる聖言。祈りや術法に用いる。 盗賊語 裏社会で用いられる暗号。文字の形状に意味があり、書き文字としても手話としても用いることができる。 エスティリオ語 新大陸の現地人が使う言葉。 アニスカグナ語 アニスカグナ地方の言葉だが、現在は結界の向こう側にあるため使用されていない。 種族語 魔族語、天使語、妖精語など。 先史文字 科学魔道文明時代の文字で殆ど解明されていない。翻訳を生業とする中でも、ほんの一握りの者しか知らない言語。
すべての言語を習得している者はいないでしょうし、普通に生活している限りにおいては、共通語さえあれば不便はありません。もしも必要になれば、それに応じて習えばよいのですし、また通訳や翻訳を生業としているものもいます。ですから、言語という面でそれほど困った事態に陥ることはないはずです。しかし、余裕があるのならば他の言語を覚えてみるのも一興です。特に多種族の言語を習得することは殆どないはずですから、もし機会に恵まれたら教わってみてはいかがでしょうか。おそらく色々な意味で世界が広がることと思います。
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