一般的状況
敵の存在を認識しているかどうかによって、不意打ちが発生する場合があります。前もって敵の存在に気づいていなかった場合は、相手に一方的に攻撃されてしまうことになります。また、敵に気づかれずに忍び寄ることができれば、逆に相手の体勢が整う前に、一方的に攻撃をすることが可能となります。
不意打ちが起こり得る状況というのは、相手の存在が確認できない場合に限られます。たとえば、角や茂みがある場所や扉を挟んだ向こう側に相手がいる場合、あるいは待ち伏せを行っている時などです。双方の意図に関わらず、もし足音が聞こえたり明かりで相手に気づかれる可能性がある場合は、それに応じた発見の判定を行うことになります。判定に成功して何者かの存在に気づくことができたならば、不意打ちのルールは適用されなくなります。
もし、相手の接近に気づいていない場合は、遭遇と同時に精神的ショックのルールが適用されます。そして、影響度を目標とした判断抵抗の判定に失敗した場合は、以後1ラウンドの間は能動的な行動を行うことができなくなります。影響度はこちらの表を見て、GMが状況に応じて判断して下さい。
片方が不意打ちに成功した場合、前もって戦闘の準備をしていたのであれば、1ラウンドの間だけ一方的に攻撃を行うことが可能です。ただし、相手は回避や抵抗といった受動的な行動を取ることができます。もしどちらも相手に気づいていなかった場合は、双方が1ラウンドの間立ちつくすことになるでしょう。
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戦術
戦術の技能を持っている場合は、相手の行動を推測して待ち伏せを行い、不意打ちをしかけることが可能となります。
○戦術 (専門:知+記憶)
実際の少人数での戦闘場面における作戦知識です。これによって、敵の行動を予測して裏をかいたり、陽動したりということができます。また、戦闘の形跡から、どの程度の規模の戦いがあったのか、あるいはどのような形態で戦闘が行われたのかを類推することができます。相手の裏をかこうとした場合、戦術知識同士、あるいは判断抵抗との対抗判定となります。勝利した側は有利な舞台に敵をおびきよせたり、不意打ちを仕掛けたりすることが可能です。不意打ちに成功した場合は、1ラウンドの間は一方的に攻撃を仕掛けることができます。
戦術の判定に成功した場合、相手の今後の戦術を予測することが可能となります。ただし、これは相手の存在や状態を、何らかの手段で把握しておく必要があります。敵の存在を全く予見していない状況では、戦術の技能を用いて不意打ちを仕掛けることはできません。
戦術を用いた不意打ちは、高度な判断力と経験を必要とするものです。たとえば、相手の装備がわかれば、目的地がどこなのかを予測することができます。銃を持っていれば、銃撃に適した場所を探すでしょうし、兵糧や武器弾薬の量や地形から補給のポイントを予測することができます。
もし長期的な戦闘経過や戦場を全体的に把握する必要がある場合は、戦略(専門:知+記憶)の判定を行わなければなりません。また、地理や地形的な知識を要する状況では、地理(専門:知+記憶)や自然知識(専門:知+記憶)といった技能が必要となることもあります。
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