職業の選択


 


 ここまでの過程で、自分のキャラクターがどのような分野に長けているのかが、だいたい分かってきたのではないでしょうか? 技と作業技能が高ければ非常に手先が器用でしょうし、知と判断技能が優れていれば、交渉において人より事を有利に運ぶことができます。これらのことをよく考えて、キャラクターの職業を選ぶようにしましょう。(もちろん職業を選んでから、能力値や技能値にCPを振り分けてもかまいません。)
 キャラクターは、ゲームマスターや他のプレイヤーが認める限り(この世界に存在する限りにおいてですが)、どのような職業にでも就くことができます。ですが、これから遊ぶシナリオについて、相応しくない職業というものもあります。現代社会において、主婦が巨悪に立ち向かうということは殆どありえないでしょうし、ファンタジーの世界とはいえ、ただの花売り娘が戦争に参加するということもあまりない事態でしょう。事件に巻き込まれたり、あるいは冒険に出たりするには、それなりの理由が必要なのです。プレイヤーはそのことをよく考えて、キャラクターの職業を設定して下さい。
 職業が決まれば、どのような場所で働いているのか、あるいは毎日どんな生活をしているのかといった、キャラクターの日常的な場面が想像できるようになるでしょう。こういったことを手がかりとして、みなさんのキャラクター像を膨らませて下さい。
 なお、キャラクターの職業はなるべく重ならないようにした方がよいでしょう。それぞれの得意分野を活かして、協力的なロールプレイを行なうことをお勧めします。


 プレイヤーはその職業に就く条件についても考える必要があるでしょう。たとえばキャラクターの能力値や技能値が、なりたい職業に相応しくないということもあります。知の値が1、記憶技能の値が4というキャラクターに、大学教授が勤まるとは思えません。その道の一流である必要はありませんが、あまり不得意な分野の職業には就かないほうがよいと思います。
 他に、その職業に就くために必要な年齢や経験というものもあります。エルモア地方でも、弁護士や教授、あるいは政治家などという職業は、ある年齢以上のキャラクターしか選択することができません。また、職業によっては学歴が必要となることもあります。さらに、職業に就くために相応の資金を要するということもあるでしょう。このような様々な前提条件については、矛盾がないように設定して下さい。
 ただし、わざと能力に相応しくない職業を選ぶというのも、ロールプレイに役立つこともありますので、職業の選択については、GMや他プレイヤーの自由裁量に任せることにします。


先頭へ