食事


 


 エルモア地方ではパンが主食の国が多く、それぞれの地方で収穫される麦の種類によって様々なものが存在します。ごく普通の形をしたパンもあれば、薄く焼いた小麦で他の食材を包んで食べるような料理もあります。他に主食となるものにはパスタ類や米、あるいはトウモロコシやジャガイモなどがあり、国によって様々な特色が見られます。
 昔は野菜を煮込んだシチューが副食として多かったのですが、近年になって森林を伐採して牧場を開拓したことから、牛や羊や豚の肉が食卓に出ることが非常に多くなってきました。昔は肉といえば野鳥や猪、あるいは鹿や熊の肉がほとんどでしたが、現在ではすっかり様変わりしてしまいました。とはいえ、都市を離れればこういった風潮はまだまだ健在で、中にはその地方独特の動物の肉を使った料理を見ることもあります。
 最近は大量輸送が可能となったため、他国の食材もかなり手に入りやすくなってきました。珍しい材料を使った料理も様々考案され、昔に比べて食卓は随分とにぎやかになっています。特に、ペルソニア大陸の植民地でサトウキビの栽培が行われるようになってから、甘いものが人々の口に入る機会が増えています。町中を歩いていても、砂糖をふんだんに使ったお菓子を売る屋台などが目につくようになりました。


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