身分制度の最下層に位置するのは、『犯罪者階級』、『奴隷階級』、『異端階級』の3つです。ともに社会的な権利を認められておらず、下層身分の人間からも蔑まれる存在です。 犯罪者階級にいる人間は、明らかに犯罪者とわかっている者か、あるいは罪歴がある者に限られます。表向きに一般市民を装っているような人間は、この階級として扱われることはありません。罪歴のある者は一般の人々には毛嫌いされ、まともな職につけないことも多くあります。ですから、ほとんどは肉体労働者として働き、貧民街で暮らしているようです。罪歴があると周りに知れてしまった場合は、突然職を解雇されたり、あるいは近隣の人々に無視されたりすることもありますので、過去を隠しながら生活していることも多いようです。そういった差別に耐えかねて、再び犯罪に手を染める者も少なくありません。 奴隷階級に属する主な人種は黒人ですが、赤人の奴隷も存在します。ほどんどはペルソニア大陸から連れてこられた者になります。奴隷階級の者は基本的な人権を認められておりません。家畜と同じように扱われ、法的にも所持品ということになるのです。奴隷が殺されてもそれは殺人ではありません。彼らは主人の所有物であるため、主人の言うことは何でもきかなければなりません。もし反抗するようなことがあれば厳しく罰せられますし、体罰が行き過ぎて死に到ることもあります。もちろん、奴隷を買うにはそれなりのお金がかかりますので、死に至るまで罰することは滅多にありません。 異端階級の人間も犯罪者階級と同じく、周りに気づかれなければ一般市民として生活することができます。有名な大学の教授が影で錬金術師として活動していたり、善良な市民を装った悪魔崇拝者が隣人を生け贄に捧げることもあるのです。変異の影響を受けた人間も同様で、包帯で変容した肉体を隠して日常生活を送っている場合もあります。しかし、異端階級の人間だということがばれてしまえば、その扱いは一変します。どのような身分のものであれ、所属する社会を追われたり、あるいは隠れて私刑を受けることになるでしょう。もしそうなっても、法律が助けてくれることはまずありません。異端階級の人間は社会にとって災いであり、そして忌むべき敵なのです。 先頭へ |