戦闘


 


 この世界では日常とすぐ隣り合わせの場所で戦いが起こっています。人間の生活を脅かす怪物たちや傭兵くずれの野盗、それから列車強盗を企てる無法者や戦争といったものに出くわさないとは限らないのです。

 戦争で戦うのは主に騎士(士官)や軍の兵士たちです。こういった者たちの中には職業軍人もいれば、戦時に徴兵されて戦地に赴く民間人、あるいは生活のために雇われて戦う傭兵たちもいます。
 ほんの100年ほど前までは、騎士が剣を持ち、馬に乗って戦うというようなスタイルが当たり前でしたが、現在は銃器の登場によって戦闘の仕方も様変わりしています。銃はその威力と攻撃範囲において最高クラスの武器です。また、筋力のないものでも扱うことができ、そのうえ小型で携帯にも便利と利点ばかりが挙げられます。しかし、銃にはコストの問題があり、特に弾丸と火薬の価格は今もって下がることはありません。銃自体は兵士たちに支給できても、弾丸や火薬が支給されないということも多くあります。これは工業の発展にともなっての金属不足と、なにより火薬の絶対量が少なく、満足に製造できないという背景があるためです。

 銃器が利用されるようになってからは、重い鎧が敬遠される傾向があります。大砲や爆薬といったものに対して防具はほとんど役には立たず、むしろ逃げるためには邪魔になるばかりです。しかし、それは戦場においてだけのことです。野外に生息する変異体の中には、銃器を使用したとしても、1度や2度の攻撃では倒れないものも多くいます。また、もとより銃器による攻撃が通用しないものも存在するのです。このような怪物と戦う時には、身を守るための鎧は必須の装備です。
 また、こういった他生物との戦いには銃器よりも、むしろ昔ながらの武器の方が便利な時があります。森の中で長銃の砲身を振り回して戦うのは不便ですし、何よりも銃器は弾込めに時間がかかります。それに、土の中に潜っているような敵には、銃器による攻撃はまったく効果をあらわさないでしょう。このような事態に対応するために、剣や槍といった昔ながらの武器を用いるのです。


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