変異への対策変異もまた、霊子や幽子に関わる物理法則の1つでしかありません。科学魔道の技術や術法と異なるのは、これが全くの無作為に起こるという点と、事実上これを防ぐ術はないということです。時代が進んだ今、変異現象の進行を遅らせる技術が開発され、中央地方の結界として実際に使用されています。しかし霊子核崩壊の伝播を防ぐ術がない以上、その鎮静化は時間に任せるしかありません。結界はあくまでも一時逃れでしかなく、それ自身でさえ徐々に変異の影響に侵されつつあるのです。もう1つ、変異を解消する手段として期待されているのが虚粒子ですが、これはまだ研究途上のものでしかありません。しかし、現在の段階で変異として起こる現象は、術法レベルの変化でしかありません。ですから、変異現象の結果は術法によって元に戻すことも可能なのです。とはいえ、一般的な認識として変異体は穢れた存在でしかなく、それを治癒できる教会からも異端として認定されています。その上、肉体そのものが変化してしまった場合、それを治すために必要な術法は高レベルのものばかりで、使い手も減少傾向にあります。ですから、現状では他人の助けはあまり期待できないでしょう。先頭へ
霊子蒸気 エルモア地方においては、聖母アリアたちが封印している変異源や絶対変異地帯に接近した場合を除けば、霊子核の崩壊まで起こるわけではありません。ただし、『霊子蒸気』(エーテルスチーム)による変異は別です。比較的低いエネルギー状態とはいえ、それが異常活性レベルであることには間違いないのです。
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