願いと奇跡について


 


○奇跡の協力発動

 複数のキャラクターが同じ状況で使用できる感情ベースをもっていた場合、それぞれの感情レベルを足して奇跡を発動できるものとします。これによって、最大10レベルまでの術法を奇跡として行使できるようになります。

 ただし、奇跡ポイントは発動に参加する全員が、その人数分だけ消費することになります。たとえば2人で発動する時は2人とも2点、3人だと3点の奇跡ポイントを消費することになります。感情ポイントは全員が協力して出し合うことができます。8レベルの奇跡を発動する場合は80点の感情ポイントが必要となりますが、1人が20点でもう1人が60点消費という風にしても構いません。ただし、あまりにも強力すぎるルールだと感じた場合は、感情ポイントも全員が同じ分消費することにしても構いません。さきほどの例ですと、双方とも80点消費する必要があります。


○残留思念

 キャラクターがゲームの途中で死亡した場合でも、願いと奇跡ポイントを用いて仲間を助けることができることとします。

 キャラクターが死亡した場合、プレイヤーが望めば残留思念(幽霊のようなものだと思って下さい)として意識を残すことができます。この時、まず感情ポイントに気力と自我の値を足して下さい。このポイントは今後減ることはあっても、増えることは決してありません。残留思念は感情判定を行えるわけではないのです。
 次に、持っている感情ベースの種類を変更しなければなりません。感情ベースとして設定できるのは、特定対象のみとなります。個人や物品といったものに対して、5つまで感情ベースを設定することができます。それから感情レベルについてですが、これは死亡した時点のレベルを合計した値を、また新たに振り分けることができます。この時、最大10レベルまで設定することが可能です。

 残留思念は奇跡と破滅を発動することができます。逆にいえば、それ以外のことを行うことはできません。その姿は決して生者に見えることはなく、奇跡でも使わなければ意志の疎通を行うことも不可能なのです。
 奇跡や破滅の対象となるのは、感情ベースとして新たに設定した人物や物品に対してのみです。奇跡ポイントや破滅ポイントは生前のものを持ち越すだけでなく、感情ポイントを10点消費すれば、1点の奇跡/破滅ポイントに変換することができるものとします。

 感情ポイントが0になった場合、残留思念は消滅します。以後、二度と復活することはありません。なお、プレイヤーが強く望んだり、シナリオの都合ということでGMが設定するのであれば、残留思念から霊体になっても構わないでしょう。怪物データの霊体のページを見て、その意識に相応しいものを選択して下さい。傾向としては、奇跡を使って意識が消滅した場合は残留思念体や記憶体、破滅を使って消滅した場合は悪霊や怨霊などに変化することでしょう。


○感情供与

 感情判定の使用を宣言すれば、自分の判定値を上昇させることが可能です。このルールを用いた場合、感情レベルによる判定値の修正を、他の人に分け与えることができるようになりますす。

 励ましの言葉をかけたり、あるいはそっと手を握ってあげたりして相手を力づけることによって、強い願いを相手の力に変えることができます。このルールを適用する場合は、なるべくであればプラス方向に使う時だけに限定しておいた方がよいでしょう。それから、相手側はこれを拒否することが可能です。
 この判定を行う場合も、当然のことながらそれに見合った感情レベルを用いなければなりません。なお、感情ポイントの変動は行為判定を試みたキャラクターが行うことになります。


○奇跡と破滅の保持

 このルールを用いた場合、奇跡と破滅は宣言した直後に発動させる必要はなく、1つのシナリオ(あるいはセッション)が終わるまでその権利を保持できるものとします。このルールは他のゲーム参加者に対する予告としての意味を持ちます。奇跡や破滅の発動は非常に影響力が大きく、時にはシナリオの結果を左右することもあるでしょう。そのため、特にGMサイドとしては予告があった方がシナリオを構成しやすくなるはずです。
 もちろん、奇跡と破滅の保持は予告としてだけではなく、他にもルール的な意味あいがあります。保持していた場合の効果を以下に幾つか示しますので、好きなものを導入して下さい。なお、保持していた奇跡や破滅を使用しないままシナリオが終わった場合、これを「奇跡/破滅ポイントが流れる」と表現します。
 奇跡や破滅の保持を宣言した場合、その時点で奇跡/破滅ポイントは消費されます。ただし、感情ポイントは実際にこれを発動させる時に消費することになります。
 

・GMが接収
 保持しておいて流れた奇跡/破滅ポイントはGMに接収されてしまいます。GMはそのキャラクターに対して、感情ポイントの消費無しで自由にこれを使用できるようになります。

・全員が使用可能
 奇跡や破滅を場に保持しておいた時には、GMも含めて誰でも自由にこれを使用できるようになります。ただしキャラクターが使用するのであれば、感情ポイントは自分のキャラクターの分を消費することになります。

・特定対象へ
 流れた奇跡/破滅ポイントは宣言した場所や、その時に接触していた物品などに保持されることになります。以後この場所で誰かが感情ポイントを消費すれば、奇跡的幸運にめぐまれたり、あるいは破滅的なアクシデントに見舞われることになります。これはキャラクターだけではなく、GMやNPCも使用可能です。


先頭へ