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プレイヤーおよびキーパーは、シナリオアクションと呼ばれる判定を行うことによって、シナリオの展開に若干の影響を及ぼすことができます。シナリオアクションに用いる判定値は、特性あるいはベース能力を2つ組み合わせた数値となります。
▼種類
基本的なシナリオアクションの種類には、ルート、アイテム、チャーム、ラック、レコードの5種類があります。
▼判定方法
・条件
シナリオアクションは、キーパーが想定していなかった事態を変化させるために行う判定です。キーパーの予測の範囲内、あるいはシナリオの中で許容できる変化に対しては、この判定を行う必要はありません。
・判定方法
判定は技能判定と同様の方法(1D20)で行い、その成否によって状況に何らかの変化が起こります。
・自発判定
プレイヤーは必要と思った時にいつでも、シナリオアクションを選択することができます。
・強制判定
シナリオアクションはキーパーが強制的に行わせることもできます。この時に限って、キーパーは修正値を加えて判定を行わせて構いません。
・制限
シナリオアクションを起こす場合、1つの行為/事象に関して複数回の判定を行うことはできません。これは異なる種類のアクションであっても同じことです。ただし、状況に変化があった場合に限り、キーパーが許可すれば判定をやり直しても構いません。
▼影響力の変化
PCがシナリオアクションを試みることができる回数を示す数値です。作製したばかりのPCの影響力は10ポイントとなります。
・数値の幅
影響力は0〜10までの幅を取ります。判定による増減があった場合でも、この幅を越える値を取ることはありません。
・自発判定
判定を1回行うごとに、この数値は1ポイント減少します。
・強制判定
強制判定を行った場合、影響力を減少させずにシナリオアクションを試みることが可能です。
▼設定条件
シナリオアクションでは、特定の対象との関係の程度を示すためにレベルを設定することがあります。レベルはダイスでランダムに決定されますが、これは対象を決定してから行って下さい。先にダイスを振ってから対象を設定することはできません。
▼保持対象
何らかの対象と特定の関係を結んだ場合、それを保持対象としてストックしておくことが可能となります。対象との関係の程度はレベルで設定されます。
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▼基本
プレイヤーはプレイを開始する前、あるいはプレイの途中でルートチェックを行うことができます。ルートチェックで成功した場合、特定の相手と何らかの関係を結ぶことができます。また、コネクションに含まれている相手の助けを借りることも可能となります。
これによって設定する必要がある人物というのは、シナリオに登場させる(予定も含む)相手だけに限られます。仮に恋人がいたとしても手を借りようとしなければ、コネクションとして設定する必要はありません。
・数値
ルートの値は[経験+魅力]で決定されます。
▼ルートレベル
対象との関係はレベルであらわされます。なお、レベルは相手にどう思われているかであり、自分がどう思っているかではないということに注意して下さい。
・決定
レベルは1D6で決定され、その結果が1〜3であれば+1、4〜5であれば+2、6であれば+3となります。判定に失敗した場合はレベル0となり、全くの他人として設定されます。
・致命的失敗
ルートチェックで致命的失敗を出した場合は、特別に相手と不仲となってしまいます。その場合は、1D6で決定したレベルにマイナスの符号をつけた数値が、人脈レベルとして設定されます。レベルがマイナスの相手は、PCに悪い影響を与える可能性があります。
・決定的成功
決定的成功が出た場合は、+1〜+3の範囲で好きなレベルを選択することが可能となります。
・目安
レベルに応じた人間関係はだいたい以下のようになります。
符号がマイナスの場合は、PCを嫌悪していたり敵対視している人間です。このような相手は、数値が低いものほどPCに悪い影響を及ぼすことになります。もしかしたらPCを騙そうとするかもしれませんし、場合によってはトラブルに巻き込まれる可能性があります。
レベル | 関係 |
---|---|
±0 |
他人。それまでに関係は全くない。 |
+1 |
知人。何度も顔を合わせている間柄。 |
+2 |
友人。頼み事をきいてくれる親しい間柄。 |
+3 |
親友、恋人、身内など。非常に親しい間柄。 |
▼関係構築の例外
・初対面
キーパーによって全くの初対面として設定された相手をコネクションに含む場合、最初は+1レベルとして設定されます。そして、次に出会う際にはじめて、影響力を行使して協力してもらうことができます。ただし、相手がPCに悪印象を持つ可能性はありますので、致命的失敗を出せばレベルはマイナスとなります。
・PC
PC同士で関係を結ぶ場合は、致命的失敗の効果を無視することが出来ます。判定の結果を無視するかどうかは、キーパーの判断で行うことも可能です。同じ相手と関係を結びたい場合は、改めて影響力を消費してルートチェックに成功する必要があります。
・同調
PC同士に限り、相手と関係を同調させることが出来ます。これはPCの誰かが既にコネクションに含んでいる者に限って行うことが可能となるもので、影響力を1ポイント消費すれば、判定を行うことなく自動的に関係を結ぶこと出来ます。
この場合、レベルも同調させたければ、ダイスを振らずに相手と同じ値にすることが可能です。たとえば、キャラクターAがキャラクターBをルートレベル+2としてコネクションに含んでいる場合、Bは影響力を1ポイント消費することで、Aを自動的にルートレベル+2の知り合いとすることが出来るわけです。
▼コールチェック
既にコネクションに含まれているものを指定して行うルートチェックです。シナリオの途中でこのチェックに成功した場合、相手の助けを借りることが可能となります。
・致命的失敗
ルートチェックで致命的失敗を出した場合は、キーパーが定めた期間(数シーン程度)が過ぎるまで、相手と出会うことができなくなってしまいます。
・恩恵の程度
ルートチェックで成功した場合に、相手からどれくらいの恩恵を得られるかの目安です。
拘束時間:レベル×20分
判定回数:レベル×1回
情報:レベル×2つ。ただし、相手が話したくない場合は隠すことは可能。
▼キャラクタースイッチ
プレイの途中で、用いるPCの交換が可能となります。ただし、相互のPCがコネクションに含まれていることが条件です。宣言はプレイ中のどのタイミングでも行うことができます。
・判定
ルートチェックはどちらか一方のPCが行います。もう一方のPCは判定を行う必要はありませんが、影響力は双方が1ポイントずつ消費しなければなりません。
・経験点
キャラクターを2人以上用いた場合、最後に貰える経験点の扱いが変化します。この時、貰える経験点は(経験点−人数)となり、ここからそれぞれのPCに経験点を分配することになります。
基本的に、経験点は均等に分配して下さい。ただし、割り切れなかった場合は、もっとも長時間用いたキャラクターから1点ずつ割り振ります。たとえば貰った経験点が3で2人のPC用いた場合は、登場時間が多い順番に2/1といった具合に分配します。
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▼基本
ゲームの途中で、必要な物品を所持しているかどうかを判定します。このゲームでは、最初から購入していなかった物品、あるいは購入していても携帯していなかった物品などを、実は所有していたという設定に変更することができます。
・数値
アイテムの値は[財力+運勢]で決定されます。
▼入手物品
・未購入の物品
あらかじめ購入していなかった物品に関しては、財産から指定された額を減らして、初めて所有していたことになります。ただし、金額が不足している場合は、チェックに成功しても物品は手に入りません。
・携帯の可否
アイテムチェックに成功しても、明らかに携帯できないものは所有していないものとして構いません。手ぶらで山の中に入った時に、いきなり梯子を取り出すといった使用法は出来ないのです。物理的に可能である場合にのみ、このチェックを適用して下さい。
・注意
これによって所有を主張できるのは、ごく普通のルートで買える品に限られます。銃器や麻薬のような非合法の物品は、それを取り扱う者と人脈判定で特別な関係を結んでから、交渉を行わなければなりません。ただし、法律に従って所持している銃器や刀剣類はその限りではありません。
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▼基本
特定の物品や人間、あるいは状況などに惹きつけられる不可思議な力です。判定に成功すれば、自らの意志でそちらに向かうだけでなく、対象に魅入られてしまったかのような状態になります。魅了状態に陥ってしまった場合は、対象を無視することはできません。相手はPCの人生に何らかの影響を及ぼすことになるでしょう。
このアクションは、シナリオに参加するための動機として用いたり、特定の人物に対する感情を示すためなどに利用することができるでしょう。ただし、対象と1度も接触した経験がない場合は、この判定を試みることはできません。見たこともない対象に惹きつけられるということはないのです。
・数値
チャームの値は[自我+直感]で決定されます。
▼チャームレベル
魅了対象との関係はレベルであらわされます。なお、レベルは自分がどう思っているかであり、自分が相手にどう思われているかではないということに注意して下さい。
・決定
レベルは1D6で決定され、1〜3であれば+1、4〜5であれば+2、6であれば+3となります。
・致命的失敗
致命的失敗を出した場合は、悪い具合に魅入られてしまった状態になります。その場合は、1D6で決定したレベルにマイナスの符号をつけた数値が、チャームレベルとして設定されます。
・決定的成功
決定的成功が出た場合は、+1〜+3の範囲で好きなレベルを選択することが可能となります。
・目安
レベルに応じた魅了状態はだいたい以下のようになります。
符号がマイナスの場合は、とにかく対象を手に入れたくて仕方がない状態です。−3ともなると、どんな手段をもってしても奪いたくなってしまいます。
ただし、これらの反応は魅了対象が比較的近くにある場合や、頻繁に遭遇している時に限られます。遠く離れていたり長く疎遠な状態が続いている間は、何らかのきっかけがなければ過剰な反応を示すことはありません。
レベル | 関係 |
---|---|
±0 |
対象には特別な興味はない。 |
+1 |
気になって仕方がない状態。 |
+2 |
目にしたくて仕方がない状態。 |
+3 |
離れず傍にいたいと思う状態。 |
▼強制判定
強制判定でチャームチェックに成功した場合、キーパーはPCが対象に接する態度と、直後の1ラウンドの行動を自由に決めることが出来ます。ただし、これは魅了された対象に対する行動だけに限られますし、チャームレベルに見合った反応にしなければなりません。
▼リードチェック
既に魅了対象に含まれているものを指定して行う判定です。これに成功したPCは、たとえ遠くに離れていても魅了対象のことが気にかかり、目の前の出来事に対して気持ちが入らなくなったり、可能であれば相手に会いに行こうとしたりします。この反応は再びリードチェックをして失敗するまで続きます。
・致命的失敗
リードチェックで致命的失敗を出した場合は、キーパーが定めた期間(数シーン程度)が過ぎるまで、相手のことを気にすることなく行動することが出来ます。
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運に影響を及ぼし、状況を都合のよい方向へと好転させることができます。転倒を避けたり、ダメージをなかったことにしたりするだけでなく、偶然その場に通りかかったりすることができるようになります。
ただし、ほかの種類のシナリオアクションに触れるような使い方はできませんので注意して下さい。また、物理的にあり得ないことは決して起こりません。
・数値
ラックの値は[運勢+霊力]で決定されます。
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▼基本
特定の場面を記憶し、正確に思い出すことが可能となります。記憶術の技能を用いた場合は、その時に得た情報や場面を思い出すのがせいぜいとなりますが、レコードチェックで保持したシーンの場合は、観察力などの判定を再びやり直して詳しく検証することが出来ます。
ただし、これは気になっていたがその時は気づかなかった、あるいは後からふと思い出したといった具合に用いるもので、尋ねていない情報を人から得たりすることはできません。また、技能判定に再び成功した場合でも、断片的な情報しか得られないこともあります。
・数値
レコードの値は[直感+知力]で決定されます。
▼レコードシーン
チェックに成功した場合、1つのシーンをレコードシーンとして保持しておくことができます。対象となるシーンは、実際にPCがその場にいた場面か、異能力によって得られた思念情報に限られます。また、記憶するためのレコードチェックは、基本的にそのシーンを目撃した時点で行わなければなりません。
・瞬間的記憶
ほんの一瞬しか見てない場面でも、レコードシーンとして記録しておくことが出来ます。
・保持記憶の焼き付け
キーパーが許可した場合に限り、その時点でレコードチェックを行っていなかった場面でも、後からレコードシーンとして保持することが可能となります。ただし、これを試みるためには、前提として記憶術の判定に成功していなければなりません。
▼リプレイ
レコードシーンとして保持されている場面に対して、再びレコードチェックを行って成功すれば、そのシーンにおける技能判定をやり直すことが可能となります。
▼レコードレベル
レベルは1回のシナリオでやり直すことが出来る判定の回数です。これは判定の成否にかかわらず、挑戦できる回数を示しています。
・決定
レベルは1D6で決定され、1〜3であれば+1、4〜5であれば+2、6であれば+3となります。
・致命的失敗
致命的失敗を出した場合は、レベルがマイナスとして設定されます。レベルがマイナスの場合は、そのシーンについての記憶が曖昧になってしまいます。その後、普通に記憶をたどって思い出そうとしても、そのシーンに限って記憶は不鮮明なままです。
この場合、レベルの絶対値と同じ個数の記憶を、全く記憶していないことになります。どの事柄に対する記憶がないのかは、キーパーが自由に設定することが出来ます。
キーパーはプレイヤーが記憶を確認しようとして尋ねたことに対して、何も答える必要はありません。また、記憶術や知力などの判定で成功しても、その結果は無効となります。プレイヤーが後で何か思い出した場合でも、そのことについては思い出せないという設定でプレイしなければなりません。
・決定的成功
レコードチェックで決定的成功が出た場合は、+1〜+3の範囲で好きなレベルを選択することが可能となります。
・目安
レベルによって得られる恩恵は以下のようになります。
レベル | 関係 |
---|---|
±0 |
普通に思い出せる範囲での記憶。 |
+1 |
判定を1度やり直すことができる。 |
+2 |
判定を2度やり直すことができる。 |
+3 |
判定を3度やり直すことができる。 |
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