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異能力を持つ人間は他人の思念に触れることができますが、そのために悪意に汚染されやすくなります。そして、汚染されつつある異能者は、周囲の者を同じような状態に引き込む可能性があります。これら精神汚染に関するルールをノイジィブルーといい、汚染の度合いはブルーラインの変動によって表現されます。
▼ブルーライン
ブルーラインは精神が他者の思念や精神的な傷に汚染されている度合いを示すもので、ポイントが減少するほど汚染の度合いが激しいということになります。
・数値
PC作成時のブルーラインは[自我+5]で、これが最大値となります。
・減少
ブルーラインはノイズチェックと呼ばれる判定の結果に応じて下降する可能性があり、数値が減少することをラインが下がる(下降する)と表現します。
ラインが0になった場合、PCは精神的に汚染された状態となり、ゲームに参加することができなくなってしまいます。なお、ラインは0までしか下降せず、マイナスの数値を取ることはありません。
▼ノイズチェック
精神汚染が起こるかどうか判断するためのチェックのことを、ノイズチェックと呼びます。チェックはその時点のブルーラインを基準として行われ、判定に失敗した時は他者の思念に感化される可能性があります。
・ノイズダメージ
ブルーラインに受けるダメージのことを、ノイズダメージと呼びます。ノイズチェックに失敗した場合は、ノイズダメージの分だけブルーラインが下降します。チェックに成功した時は、基準となるノイズダメージの半分(端数は切り捨て)しか減少せずに済みます。
▼クリアチェック
ノイズチェックに失敗した時などに行う回復判定のことで、その時点のブルーラインを判定の基準値とします。クリアチェックに成功すれば、その時の症状を緩和することが出来ます。なお、クリアチェックに失敗してもラインが下降することはありません。
▼異能力の覚醒
ノイズチェックでラインが下降した場合は、その時のノイズダメージを基準とした異能力の覚醒チェックを行うことが出来ます。
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精神汚染が行われるかどうか判断するためのチェックのことを、ノイズチェックと呼びます。ノイズチェックを行う原因には幾つかの種類がありますが、全てノイズダメージを受ける可能性がある場合にのみ行われます。
▼チェック
・判定方法
ブルーラインの現在値を基準として1D20でチェックを行い、ダイス目がブルーライン以下であればチェックは成功となります。
・ノイズダメージ
ノイズチェックに失敗した場合は、ノイズダメージの分だけラインが下がることになります。成功した時は、基準となるノイズダメージの半分(端数は切り捨て)しか減少せずに済みます。
ブルーラインはチェックの結果によって変化する可能性がありますが、次にチェックを行う際には変動後の値を基準として判定を行わなければなりません。なお、ラインの下降分は、ゲームが終わった後に幾らか回復する可能性があります。
・決定的成功
決定的成功が出た場合、ノイズダメージは通常の成功時より1点小さくなります。
・致命的失敗
致命的失敗が出た場合、ノイズダメージは通常の失敗時より1点大きくなります。
・ブルーフィルター
ラインが下降した時は、一時的に視界がノイズがかった青いフィルターに覆われたように見え、頭痛に悩まされます。そして、しばらくの間は落ち着きを失ったり、精神錯乱のような状態に陥ることがあります。色彩はラインが下降するほど赤方向へとシフトしてゆき、最後には血のような真紅へと変わってしまいます。
・精神汚染
ノイズチェックに失敗した時は、他者の思念に感化される可能性があります。ブルーラインが0になってしまった時は特に激しい汚染状態となり、接触した思念との同一化が始まります。これはその他の精神的影響の全てに優先して起こるものです。
・0ダメージ
ノイズダメージの基準が0の場合でも、ノイズチェックに失敗すればわずかな影響を受けることもあります。また、致命的失敗が出れば1ダメージとなる可能性も残っていますので、0ダメージの時もチェックを行わなければなりません。
▼異能力による汚染
汚染によるノイズチェックを行うのは、異能力によって誰かの思念に触れた場合か、精神への侵入が起こった場合となります。与えられるノイズダメージは判定のタイプによって異なります。
・異能力による接触
異能力によって他者の思念に触れた場合は、直後にノイズチェックを行わなければなりません。通常の人間の思念の場合は、キーパーが任意に決めた思念レベルがノイズダメージの基準ポイントとなります。
だいたいの思念レベルは0なので、よほどのことがなければラインの下降は起こりません。しかし、サイコフローラを持つ人間や、恨みを抱いて死んだ者などの思念レベルは通常より高い傾向にあり、接触するのは危険を伴います。
・霊視
霊視によってノイズチェックを行うのは、判定を行って死者の念に直接触れた時のみとなります。単に霊を目撃したり会話しただけでは、ノイズチェックを行う必要はありません。なお、思念の接触は異能者の側から行われるとは限らず、自分の気持ちを理解してもらうために、死者の側から働きかけることで行われる場合もあります。
・侵入
受動的異能力の発動チェックで決定的成功が出た場合、あるいは能動的異能力による接触があった場合は、接触した相手の精神に悪影響を与える可能性があります。詳しくはこちらの項目をご覧下さい。
▼非能力者の感染
異能者の精神が汚染された場合、周囲にいた人間にもそれが感染する可能性があります。これは異能者のブルーラインが下降した時にしか起こりませんので注意して下さい。
・感染チェック
感染チェックは異能者の汚染チェックと同じ方法で行います。この時のノイズダメージの基準ポイントは、異能者が実際に受けたダメージの半分(端数切り捨て)となります。
・範囲
どの程度の範囲まで感染が起こるかは、キーパーが自由に判断して構いません。
・影響の源
異能の力を持たない者が感染によって影響を受けた場合は、最も根本にある思念からの影響を受けることになります。異能者はあくまで思念を媒介するだけであり、異能者の思念が感染者に悪影響を与えるわけではありません。
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ノイズチェックに失敗した場合、PCは接触した思念の影響を受けることになります。
・症状
一時的症状には動揺状態、残響状態、共感状態の3種類があり、後ろのものほど汚染の度合いが激しくなります。これは1回の判定で受けるショックダメージの大小によって決まるもので、いきなり共感状態に陥る場合もあります。
・基準
動揺状態:ショックダメージが自我の値以下だった場合、PCは動揺状態に陥ります。
残響状態:ショックダメージが自我の値を超えた場合、PCは残響状態に陥ります。
共感状態:ショックダメージがブルーラインの最大値を超えた場合、PCは共感状態に陥ります。
▼ショックダメージ
ノイズチェックに失敗した場合、それがPCの精神にどれだけの影響を与えるかを決定しなければなりません。その基準となる数値がショックダメージというもので、この値が大きくなるほど精神に大きな衝撃を受けたことになります。
・チェックの失敗
ショックダメージはノイズチェックに失敗した場合のみ受けるものです。ノイズチェックに成功している時は、何らかの要因でラインが下降しても、ショックダメージを受けることはありません。
・数値の決定
ショックダメージは、その時に受けたノイズダメージの数だけD6を振って決定します。たとえば、ノイズダメージが2ポイントだった場合、ショックダメージは2D6で決定することになります。
・0ダメージ
ノイズダメージが0の場合は、ショックダメージも0として扱います。ノイズチェックに失敗している時は、0ダメージでも精神にわずかな影響を受けますので注意して下さい。
▼クリアチェック
ショックダメージによって陥った症状は、クリアチェックと呼ばれる回復判定に成功すれば改善されます。
・判定方法
クリアチェックの基準値はその時点のブルーラインで、通常と同じように1D20で判定を行います。なお、このチェックに失敗してもノイズダメージを受けることはありません。
・決定的成功
決定的成功を出した時は症状が完全に解消され、すぐに通常と同じように行動することが可能となります。
・致命的失敗
クリアチェックで致命的失敗を出した場合、継続期間の残りが2倍となってしまいます。
・判定の機会
通常、クリアチェックは一定の期間ごとに試みることが出来ます。また、攻撃や痛み、新たなる精神的ショック、仲間の叱咤など、外部から何らかの影響を受けた時にクリアチェックを認めてあげても構いません。
▼動揺状態(ビブラート)
ショックダメージが自我の値以下だった場合、PCは一時的に激しい動揺状態に陥ります。
・基本時間
ショックダメージを受けたラウンドは完全な動揺状態に陥ります。これはダメージが0の場合でも起こるので注意して下さい。
・継続期間
ショックダメージが1以上の場合、基本時間が経過した後も動揺状態が継続します。継続期間は[ショックダメージ×1]ラウンドとなります。
・症状
動揺状態に陥ったPCは判断力を失い、周囲の状況を正しく把握できなくなります。場合によっては、軽い目眩などを生じることもあるでしょう。この時にどのような態度を示すのかは、キーパーが個々の状況に合わせて描写して下さい。
この間、PCは能動行動を取ることが出来なくなりますが、回避判定などの受動的行動や逃亡を試みることは可能です。
・症状の回復
基本時間のあいだは完全な動揺状態に置かれますが、それが過ぎた後は1ラウンドごとにクリアチェックを行うことが出来ます。クリアチェックに1度でも成功するか継続期間が過ぎてしまえば、以降は通常と同じように動くことが可能となります。
▼残響状態(エコー)
1度に受けたショックダメージが自我の値を超えた場合、そのPCは影響を与えた根本の存在に一時的に感化された状態となります。残響状態の間、そのPCは犯罪の手がかりとなる情報を、自身の行動の中に写し出すかもしれません。
・基本時間
ショックダメージを受けてから1ラウンドの間は完全な残響状態に陥ります。
・継続期間
残響状態は[ショックダメージ×1]ラウンドのあいだ続きます。
・症状
残響状態に置かれている間は、汚染源となった思念に強く影響を受けます。この時、PCは激しい動揺を示すとともに、汚染源となった者の意思に一時的に支配されてしまい、突発的に意図しない行動を取ってしまう可能性があります。残響状態下にあるPCの行動は、キーパーが自由に決定して下さい。
・クリアチェック
基本時間のあいだは完全な残響状態に置かれますが、それが過ぎた後は1ラウンドごとにクリアチェックを行うことが出来ます。
・症状の緩和
クリアチェックに1度でも成功するか継続時間が過ぎれば、通常の状態まで意識を回復させることが出来ます。ただし、回復後もしばらくは頭痛に悩まされたり、精神的に消耗したままである可能性があります。その後の状態については、キーパーが任意に決定して構いません。
▼共感状態(ハーモニー)
1度に受けたショックダメージがブルーラインの最大値を超えた場合、そのPCは共感状態に陥ります。
・基本時間
思念に接触してから1D6分の間は完全な共感状態に陥ります。
・継続期間
共感状態は[ショックダメージ×基本時間]分の間続きます。
・症状
PCは影響を与えた根本の存在に侵食された状態となります。そして、接触した思念に操られて、汚染源と同じような行動を取ってしまいます。
・NPC化
この間、プレイヤーはPCを自由に行動させることはできず、キーパーの指示に従わなければなりません。ただし、シナリオアクションはプレイヤーの意思で行うことが可能です。
・クリアチェック
基本時間のあいだは完全な共感状態に置かれますが、それが過ぎた後は基本時間が過ぎる毎にクリアチェックを行うことが出来ます。
・症状の緩和
クリアチェックに1度でも成功するか継続時間が過ぎれば、通常の状態まで意識を回復させることが出来ます。ただし、回復後もしばらくは頭痛に悩まされたり、精神的に消耗したままである可能性があります。その後の状態については、キーパーが任意に決定して構いません。
・シードの汚染
共感状態に陥った場合は、保持しているシードが汚染されてしまう可能性があります。もし、接触した思念が悪意や怨念に満ちたものであった場合、キーパーはPCが保持しているシードを1つ指定して、クリアチェックを行わせることが出来ます。このチェックに失敗した場合、選択されたシードは相手の悪意に汚染されてしまい、マリスシードと呼ばれる種へと変化してしまいます。詳しくはフローラの項目をご覧下さい。
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▼基本
ブルーラインが0になるか、1度に自我の値を超えるノイズダメージを受けた場合、PCの精神は長期的に汚染されてしまうことになります。
・一時的汚染
このような状態に陥ったPCは、ノイズダメージを受けても一時的汚染は起こらなくなります。
▼同化状態(デュオ)
ブルーラインが0になるか、1度に自我の値を超えるノイズダメージを受けたキャラクターは、即座に同化状態に陥ることになります。
・継続期間
解除チェックに成功するか、精神科医などの治療によって回復するまで、この効果は延々と続くことになります。
・症状
同化状態に陥ったPCは、最後にノイズダメージを与えた思念に支配されてしまい、それを表向きの人格として生きて行くことになります。
・ケイジ(檻)
同化状態にあるPCの人格は、外界との接触を殆ど断たれてしまいます。この状態のことをケイジ(檻)といい、異能力とフローラに触れる以外の方法では外界とリンクすることが出来なくなります。なお、この間も周囲の状況を把握することは出来ますが、頭の中は霧がかかったようにぼんやりしており、よほどのショックがない限り反応することはありません。
・NPC化
この間、PCはプレイヤーの手を完全に離れ、キーパーが操るNPCとなってしまいます。
・シード
同化状態に陥った時は、自動的に相手の思念がスリーピングシードとしてクラックに保持されます。相手がサイコフローラの持ち主であった場合、解除された後も相手の悪意がマリスシードとしてPCの精神に残ってしまいます。
・瞬間的回復
痛みや精神的ショックなど、PCが外界から何か強い刺激を受けた場合は、キーパーの判断でクリアチェックを行わせても構いません。これに成功すれば数ラウンドだけ自分を取り戻し、周囲の状況を把握したり短い言葉を発することが出来ます。ただし、この間は動揺状態と同じように扱われますので、能動行動を取ることは不可能です。
▼解除チェック
同化状態にある者は、何らかの精神的な刺激を受けた時に解除チェックに挑戦することが出来ます。解除チェックに成功すれば、同化状態から解き放たれることになります。
・同化の解除
ノイズチェック、異能力による精神への侵入、あるいは自己のフローラに関係するような出来事に遭遇した場合に限り、対象は解除チェックに挑戦することが出来ます。
解除チェックはブルーラインの最大値を基準に行います。この時のチェックには、それぞれノイズダメージ、異能力のレベル、フローラレベルをマイナス修正として加えなければなりません。
・同化対象の記憶
同化が解除された場合、PCは一時的に相手と同化していたことで、同化対象についての詳しい情報を得られる可能性があります。情報の程度については、キーパーが任意に決定して下さい。
▼完全同化(ユニゾン)
同化状態の解除チェックに失敗した場合、完全同化と呼ばれる状態へと移行します。なお、完全同化に陥ることをバーストと表現します。
・サイコフローラ
バーストしたキャラクターは、即座にサイコフローラと呼ばれる悪意に汚染された存在になってしまいます。サイコフローラになったキャラクターは、幾つかの特殊な手段を除いては同化状態を解除することが出来なくなります。
・意識
完全同化を果たしたキャラクターの意識はケイジ(檻)から解き放たれて、汚染の源となった思念との融合を果たしてしまいます。この時に生まれた人格は悪意など歪んだ感情に支配されており、犯罪やその他の問題を引き起こす可能性が非常に高くなります。
・幻視
バースト時にはそれまでのフローラが真紅に染まり、はらはらと花弁が散ってゆく幻影が見えます。そして新たに、サイコフローラの種類に応じた色の薔薇が花開く映像が脳裏に浮かびます。
・フローラの選択
キーパーは1種類の対象を選択して、それをPCのサイコフローラとして設定することが出来ます。この時に選ぶことが出来る対象は、PCが保持しているフローラか、接触した思念(解除チェックの引き金、もしくは同化状態の原因)の持ち主のフローラとなります。
サイコフローラのレベルや内容は、すでに設定してあるものが維持されます。他者のフローラを自己のものとして取り込む場合でも、相手が保持していた時のレベルと内容をそのまま複写することになります。詳しくはフローラのページをご覧下さい。
なお、PCの保持するフローラのうち、サイコフローラとして選択されなかったものは、全てスリーピングシードとしてクラックに保管されることになります。
▼ゼロフローラ
バーストチェックで致命的失敗を出した場合、PCのフローラはゼロフローラと呼ばれる状態へと変化します。ゼロフローラは非常に特殊なサイコフローラであり、大事なものを全く持たない人間となってしまいます。
・幻視
バースト時にはそれまでのフローラが真紅に染まり、はらはらと花弁が散ってゆく幻影が見えます。そして新たに氷の薔薇が花開く映像が脳裏に浮かびます。
・ブルーラインの固定化
ゼロフローラになった者は、その時点の値にかかわらずブルーラインは0で固定されてしまいます。この状態に陥ってしまった者は、異能力による侵入もしくは心理学的治療以外の要因では、精神的な影響を受けることが一切なくなります。
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▼ロストフローラ
対象の死亡などによってフローラを永久的に失ってしまった場合にも、ノイズチェックを行う必要があります。これをロストフローラによる自己汚染といいますが、この場合は異能力を持つかどうかには関係なく、誰もがノイズチェックを行わなければなりません。
・認識
ロストフローラによるノイズチェックは、基本的に対象の喪失を直接認識した場合に限られます。しかし、間接的にそれを知った時に、プレイヤーが自発的にチェックを選択しても構いません。
・擬似的な喪失
異能力などによって精神に影響を受け、対象を喪失したと思いこんでしまった場合にも、ノイズチェックを行わなければなりません。
▼一時的影響
・減少基準
ノイズダメージは喪失したフローラのレベルが基準となります。
・一時的症状
ノイズチェックに失敗して自己汚染が生じた時は、通常のノイズチェックのように残響状態や共感状態に陥ることはありません。この場合はショックダメージの大きさに関係なく、自動的に錯乱状態(ディストーション)へと移行することになります。
この間のPCの行動はキーパーが任意に指定して下さい。多くの場合は呆然と立ちつくしたり、泣き叫んだりすることでしょう。フローラを殺害された場合などは、相手に飛びかかってゆくかもしれません。
・基本時間
対象の喪失を認識してから1D6分の間は完全な錯乱状態に陥ります。
・継続期間
錯乱状態は[ショックダメージ×基本時間]分の間続きます。
・回復
基本時間が過ぎた後は、基本時間ごとにクリアチェックを行うことが可能となります。なお、強いショックや痛みを与えられた場合にも、クリアチェックを行わせて構いません。
▼自己同化(ソロ)
ロストフローラによってブルーラインが0になった場合、特殊な同化状態へと陥ります。これは錯乱状態にある心や、虚無に支配されている自己の精神による汚染であり、自己同化と呼ばれます。
・継続期間
解除チェックに成功するか、精神科医などの治療によって回復するまで、この効果は延々と続くことになります。
・症状
この時に汚染を行うのは、虚無や孤独、あるいは錯乱する自己の心であり、それらマイナスの感情に支配された状態へと陥ってしまいます。具体的な反応については、キーパーとプレイヤーが相談して決定して下さい。
・状況の推移
その他のチェックや状態の変化は、通常の同化状態と同じように起こります。
▼フローラの扱い
失われたピュアフローラは、完全同化によってサイコフローラへと変化しない限り、それまでと全く同じように扱うことが出来ます。
▼異能力の覚醒チェック
自己汚染によるノイズチェックに失敗した場合は、[ノイズダメージ+フローラレベル]を基準として、異能力の覚醒チェックを行うことが可能です。ただし、ダメージを封印してしまった場合には、覚醒チェックを行うことは出来ません。
・覚醒チェックの引き金
疑似体験ではなく死亡などの要因で完全にフローラを喪失した場合、再びこれを異能力の覚醒チェックに用いることは出来ません。ただし、レコードチェックによる記憶の再生や、異能力によってフローラの喪失を追体験した場合は、キーパーが認める限りにおいては覚醒チェックに使用しても構いません。
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▼基本
ノイズチェックによるダメージを封印することで、精神汚染を一時的に防ぐことが出来ます。
封印は選択ルールとなりますので、使用するかどうかはキーパーの判断に任されます。単発のセッションでは封印することで緊迫感がなくなると感じる場合もありますし、連続したキャンペーンシナリオやノイズチェックが頻繁に出現するセッションでは封印ルールが役に立つ可能性が高くなります。キーパーはどのようなシナリオになるのかを想定して、このルールを導入するかどうかを決めるとよいでしょう。
・封印のタイミング
封印はプレイヤーの判断で自由に行うことが出来ますが、封印するかどうかの選択はダメージを受けた直後にしなければなりません。
・認識チェック
封印を行う場合は、知力を基準とした認識チェックに失敗しなければなりません。チェックに成功してしまった場合には、対象の意識を正しく認識できたことになり、ダメージを封印することは出来なくなります。
・ペインシード
封印対象とその時に受けたダメージはペインシードとなり、クラックと呼ばれる心の隙間に保存されることになります。同じ種類のダメージは1つのシードとして保存されることになり、封印を繰り返せばダメージも累積してゆきます。
ペインシードは内容と封印ダメージ、そして維持手段の3つの要素を持ちます。封印を行った時点で、これらをシートに記入しておいて下さい。内容の部分は、相手から得た思念情報を記録することになります。
▼封印ダメージ
封印対象にはノイズダメージを保持しておくことが出来ます。ゲームの中ではこれを封印ダメージと呼びます。
プレイヤーは1つの影響によって受けたノイズダメージのうちから、任意の数値を選択して封印ダメージとして保持することが出来ます。たとえば、全部で4ポイントのダメージを受けた場合には、1〜4ポイントのうちから自由に封印するダメージを決めて構いません。ダメージを全て封印しなかった場合は、余った分だけ通常と同じようにブルーラインが下降し、精神に何らかの影響を被ることになります。
・ダメージの累積
同じ思念について封印を行う場合は、ダメージは封印を行う度に累積してゆきます。違う影響によって受けたダメージは、異なる内容のシードに封印しなければなりません。この点については注意して下さい。
・同化状態への移行
全ての封印ダメージの合計はブルーラインの最大値(自我+5)以下でなければなりません。合計ダメージがこれを超えた場合は、自動的に全種類の封印が解けることになり、同化状態へと陥ってしまいます。
同化する思念は、その時に最大のノイズダメージを与えたものとなります。同じ値のものが複数ある場合は、キーパーが自由に判断して構いません。
・動揺
1度に受けたダメージを全て封印した場合でも、そのラウンドの間は自動的に動揺状態に陥ります。
・治療
封印されたままのノイズダメージは、そのままの状態では心理学的な治療による回復は一切できません。治療を行うには一時的に封印を解く必要があります。
▼封印の維持
封印後に何も処置を施していない場合、封印はやがて解除されることになります。封印が解けないようにするためには、特定の維持手段を継続的に施さなければなりません。
・維持手段の選択
封印を維持する手段には以下のような種類があります。手段の選択はキーパーに一任されます。認めたくない種類の封印手段は採用しなくて構いません。
薬物/他者依存/物品依存/行動依存/忌避/情報遮断/麻痺...etc.
・依存の度合い
封印を行った場合は、維持手段に依存して過ごさなければなりません。依存の程度については、キーパーが任意に判断して決定して下さい。基本的には、ゲームの進行が妨げられるほど強い依存状態をつくるべきではありません。あくまでもゲーム上のアクセントとして、あるいは判断時におけるジレンマとなるような使い方をするべきでしょう。
・例外的手段
麻痺や記憶喪失などによってダメージを封印する場合は、ノイズダメージを受けた瞬間に意識がとんでしまいます。この場合は[ノイズダメージ×1]分ほどで通常の状態に戻ります。キーパーは状況に応じて適切に描写を行って下さい。
▼維持手段
・薬物
酒や麻薬に依存することで、一時的に影響を回避することができます。しかし、いずれ薬物中毒になって、医者の世話になることでしょう。
・他者依存
他人から慰められたり肌を交えるなど、他者に依存しなければ強い不安に襲われることになります。1人でいる時間が長くなると、解除チェックを行わなければならなくなります。
・物品依存
人形を抱えたり特定の匂いを感じていなければならないなど、何らかの物品に依存しなければ精神を安定させることが出来ません。
・行動依存
特定の行動を繰り返したり潔癖性になるなど、何らかの事柄を達成することに神経を傾けます。それが達成できない状態に置かれた場合、解除チェックを行わなければならなくなります。
・忌避
封印対象を思い起こさせるような物品や状況を徹底的に嫌い、排除するようになります。忌避している対象と接触したり、長くその状態に置かれた場合には解除判定を行わなくてはなりません。
・情報遮断
思念に触れたこと自体を忘れてしまったり、得られた情報を認識しないことで、自分の心を守ることが出来ます。これによってダメージを封印した場合は、接触した思念のことを思い出すことは出来ません。何か記憶を蘇らせるような事実に出会った場合は、解除チェックを行わなければならなくなります。
・麻痺
気絶や感覚遮断など、一時的に外界からの情報を遮断することで心を守ります。これは自分の作用による外界からの遮断なので、心理学的治療によって取り戻されます。失われたものを取り戻した場合は、解除チェックを行わなければならなくなります。
▼封印の解除
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NoisyBlue-Rule