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霊能力

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基本行使手順追加要素

▼ 基本 ▲

 鬼哭夜話の世界には霊能力が存在しており、鬼を封じるための手段として行使することが出来ます。


▼技能

 魔術や超能力など、超常的な現象を引き起こす力を『霊能力(ミスティックパワー)』と呼びます。霊能力は、呪文や能力ごとにそれぞれ個別の技能として扱います。
 
・霊能力の分類
 霊能力は特殊技能として扱われるもので、その他の技能と同じように獲得することは出来ませんので、その点には注意して下さい。

・使用者
 霊能力を行使できる人間は霊能者、能力者などと呼ばれています。データ上では、これらは全て術者と表記されることになります。


▼系統

 霊能力には系統があり、一般、降魔、浄化、魂霊の4つに分かれています。
 
・一般系
 ルーツを問わない雑多な霊能力であり、先天的に身につけている可能性もあります。

・降魔系
 主に鬼道や鬼衆子の間に伝わってきたと考えられる霊能力で、霊的存在や鬼魂を滅するためのものが多く含まれています。中には恨みの念を力の源としたり、鬼魂を保持することを前提条件とされる術も存在します。

・浄化系
 霊的存在や鬼魂を浄化するための霊能力で、仏教由来のものが多く含まれているようです。

・魂霊系
 霊魂や鬼魂に関係する術ですが、現在ではその知識の殆どが失われています。これらはキーパー専用の霊能力であり、PCが習得することはまずないでしょう。


▼習得条件

 霊能力は先天的に身につけている可能性もあれば、経文を読んだり修行によって身につけるなど、様々な習得ルートが存在します。これらの習得条件についても、キーパーが自由に判断して下さい。また、キーパーが必要と考えるならば、特定の宗教や言語などの専門技能の習得を前提条件として設定しても構いません。
 
・ルーツ
 霊能力のなかには、古くから伝わる修験道や密教由来のものなどが含まれています。どの霊能力が何を由来とするものかをデータで詳しく述べることはありません。これはキーパーが任意に判断して下さい。

・キーパーの権限
 問題解決のために必ずしも霊能力が必要であるとは限りませんし、ゲームを楽しむ上でこのような力が邪魔になる場合もあるでしょう。そのため、霊能力の設定や習得の可否についてはキーパーに一任されます。


▼習得方法

・霊能修正
 それぞれの霊能力には、霊能修正と呼ばれる数値が設定されています。これは習得や発動の難しさをあらわす数値で、低くなるほど扱いにくい能力であることを示しています。
 
・習得判定
 [直感+霊能修正]を基本とした習得判定に成功すれば、霊能力を身につけることが可能となります。

・技能ポイントの消費
 習得判定を1回行うためには、技能ポイントが1ポイント必要となります。また、余分に技能ポイントを消費すれば、その分だけ習得判定にプラスの修正を得ることが出来ます。

・技能値
 習得に成功した場合、[霊力+霊能修正]が自動的に技能値となります。これは一般技能や専門技能のように、技能ポイントを割り振って上昇させることは出来ないので注意して下さい。


▼基本要素

 霊能力には幾つかの基本要素があり、個別の能力ごとに数値や効果が設定されています。
 
名称 説明
霊能修正  習得や発動の難しさを示す数値で、低くなるほど扱いにくい能力であることを示しています。

基本消費
 霊能力を発動させるために消費する精神力の値です。
準備時間  霊能力を発動するまでに必要な時間です。ここに書かれている時間を発動のための準備に費やしてから、発動判定を行うことになります。
到達距離  どれくらいの距離まで、霊能力の影響を与えることができるかを示します。対象がこれより遠い場所にいる場合は影響を与えることはできません。
持続時間  霊能力が効果を維持できる時間です。なお、これが集中となっている場合は、発動判定に成功した後も集中状態を維持しなければ、霊能力の効果は解除されてしまうことになります。
効果範囲  霊能力が影響を及ぼす範囲を示しています。
効果  その能力がどのような効果を持つかです。


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▼ 行使手順 ▲

▼発動の準備

・発動条件
 霊能力ごとに指定された発動条件を満たさなければ、効果を発揮することは出来ません。霊能力の種類によっては、物品を用意して儀式を行わねばならない場合もあります。

・準備時間
 呪文の詠唱や儀式に必要とされる時間のことで、発動判定は霊能力の発動を宣言してから準備時間が過ぎた時点で行うことになります。準備時間が過ぎるまでは精神を集中していなければなりませんが、準備時間が0となっている霊能力は即座に効果を発揮します。

・発動値
 実際に判定を行う際の基準となる発動値は、霊能力の技能値(霊力+霊能修正)となります。

・発動判定
 霊能力は発動値を基準とした判定に成功すれば効果を発揮します。ただし、抵抗を行うことが可能な術の場合には、相手の精神抵抗との対抗判定に勝利した場合しか効果を発揮しません。

・精神力の基本消費
 霊能力の発動には精神力の消費が必要となります。基本消費ポイントは霊能力ごとに異なります。なお、基本消費分の精神力は判定に失敗しても消費されます。

・精神力の修正消費
 霊能力を発動する際に精神力を消費すれば、消費した分だけ発動値を上昇させることが出来ます。ただし、1度の判定に消費できるのは霊力の値までに制限されます。修正消費の分は霊能力が発動した時だけ消費されます。

・その他の消費
 霊能力の種類によっては、正気度など精神力以外の代償を必要とされることもあります。

・発動条件の維持
 発動以外の行動を一切行っていなければ、発動判定に失敗しても術の発動を継続して行うことが出来ます。この時、基本消費の分だけ精神力を費やせば、準備時間にかかわらず次のラウンドに続けて発動判定を試みることが可能です。この場合は、集中状態をそのまま持続しているものとして考えます。


▼精神抵抗

 霊能力の標的となった者でも、精神抵抗を用いた対抗判定に勝利すれば、その効果から逃れることが出来ます。霊能力の種類によっては、一定時間ごとに精神抵抗を試みることが出来る場合もあります。
 
・部分的成功
 対抗判定の結果によって部分的成功が出た場合、霊能力の効果や持続時間が半減してしまいます。ダメージを与える霊能力の場合は、物理戦闘の時と同様にダメージダイスを1つ減少させて下さい。


▼ダメージ

・霊力ボーナス
 霊能力によってダメージを与える場合、霊力ボーナスの分を追加ダメージとすることが出来ます。

・ダメージ減少
 霊能力によるダメージなどは、霊力ボーナスの分だけダメージを減少することが可能です。ただし、精神抵抗で致命的失敗が出た場合に限って、減少させることは出来なくなります。


▼維持判定

 霊能力の効果が妨げられそうになった時に、それを維持するために行う判定です。
 
・判定方法
 維持判定は霊能力の発動値を基準として行います。この判定についても、修正消費として精神力を1点余分に消費するごとに、判定に+1の修正値を加えることが出来ます。

・効果の維持
 霊能力の発動を行っている最中、もしくは発動後に集中によって霊能力が維持されている場合は、集中を妨げる要素に出会った際に維持判定を行わなければなりません。判定に失敗した場合は霊能力の効果が途切れてしまうことになります。

・抵抗の阻害
 一定間隔ごとに抵抗が可能な霊能力の場合、維持判定を行って霊能力が解除されるのを防ぐことが可能となります。この場合は、相手の精神抵抗との対抗判定となります。

・正気度判定
 集中によって維持されている霊能力の場合、正気度判定に失敗した時は維持判定を行うことが不可能となります。この時は自動的に集中が途切れ、霊能力の効果は消えてしまいます。


▼解除判定

 維持されている霊能力は、持続時間中でも自らの意思によって解除することが出来ます。集中によって維持が行われている場合は、精神集中を解けば効果はすぐさま消えることになりますが、そうでない場合は解除判定が必要になります。
 
・判定方法
 解除判定は霊能力の技能値を基準として行います。この判定についても、修正消費として精神力を1点余分に消費するごとに、判定に+1の修正値を加えることが出来ます。なお、霊能力が実際に効果を発揮している場所から離れていても、特に問題なく解除することが可能です。


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▼ 追加要素 ▲

▼基本

 呪文や霊具といったものは、霊能力を発動させるための補助要素として利用できる可能性があります。
 
・キーパーの制限
 追加要素は選択ルールであり、導入するかどうかはキーパーが判断して下さい。


▼種類

・呪言
 いわゆる呪文の類であり、宗教書や古文書などに記されています。これを用いるためには、前提としてそれらの言語知識を習得していなければなりません。

・霊具の作製
 数珠や聖印などの霊能力の発動の補助に用いる物品のことを霊具と呼びます。これは単に物品を用意すればよいわけではなく、霊気浄化の霊能力を用いて清められた物品以外は、霊具として修正値を得ることは出来ません。なお、霊具という呼び方は総称であり、悪しき目的で使われる外法で利用されるものは、呪具という言い方で区別されることもあります。
 数珠などの霊具は力ある霊能者から譲り受けたり、神社などで購入しなければ手に入りません。購入する場合、呪符のように1回きりの効果しかないものでも数千円以上、数珠や水晶などは最低でも十万円は支払わなければなりません。その他の強い力を持つ霊具は金銭で手に入れることは不可能で、神社やお寺から借り受けたり偶然に頼らなければならないでしょう。
 霊具が悪しき霊気に触れたり、霊能力の発動で反動効果を生じた場合は、穢れを受けてしまうことになります。この状態では霊具として機能することはなく、霊気浄化の霊能力で穢れを祓わなければ、やがて普通の物品に戻ってしまいます。場合によっては、呪われた物品に変化してしまうこともあります。

・呪符
 呪符や聖書の文句を書いた紙片といったものも、霊具の一種として利用することが出来ます。ただし、これらを作製する場合は、霊気浄化の術によって清めた紙や墨を用いなければなりません。また、宗教やオカルトの知識や、古語やラテン語といった言語知識を習得している必要があります。
 これらの霊具は数珠や聖印などとは異なり、1回の発動に使用した時点で霊的な効力を失ってしまいます。また、1度使用した時点で穢れを受けてしまい、放っておくと悪い霊気の影響を受ける可能性もあるため、正しい知識に従って処分しなければなりません。なお、通常は神社やお寺で燃やしてもらうなどするようです。

・結界
 結界の形成も霊能力の発動を助けてくれるものです。しかし、結界を作製するには宗教などの正しい知識を得ている必要がありますし、霊気浄化の術によって清められた物品を用いなければなりません。もちろん、準備にはそれなりの時間が必要とされ、略式の結界ではその効果が減じられます。
 なお、厄除けの儀礼的行事を正しく執り行った場合も、一時的霊場として結界と同等の効果を発揮することがあります。この結界内で霊能力を使用した場合は、発動に+1の修正を得ることが出来ます。効果範囲や継続時間については、キーパーが任意に決定しても構いません。


▼修正値

 追加要素として認められた手段を用いて霊能力を使用した場合、発動判定にプラスの修正を得ることが出来ます。
 異なる要素による修正値は累積します。たとえば、呪言と霊具の2つを併用した場合は、双方の修正値を加えても構いません。ただし、同じ欄に書かれているものは、同時に用いても修正値は累積されません。
 
・基準
 修正値の基準は以下のようになります。
 
名称 修正値 説明

呪言
+1  呪文や聖典の言葉などを読み上げることで、霊能力の発動を補助することが出来ます。

霊具/呪具

+1
 数珠、聖印、お札などは霊具として用いることが出来ます。これらは霊能力によって浄化されていなければなりません。
浄化物品

+1
 粗塩、火炎、聖水などによって、穢れや邪念を浄化することが出来ます。

投影物品

+1
 振り子、水晶、鏡といったものは、霊能力による感知や探査の補助要素として用いることが出来ます。

結界/祭壇

+1/+2
 結界を形成することで霊能力の発動を補助することが出来ます。略式の結界の場合は効果が小さく、+1の修正しか得られません。
遺物/遺体

+1/+2
 口寄せや降霊を行う場合、遺体や遺品を手がかりとして特定の霊魂を呼び寄せることが出来ます。遺体の場合は遺品よりも効果が大きく、+2の修正が得られます。
憑依対象

+2
 霊魂を憑依させる霊能力を用いる場合、憑依対象が追加要素となりうる場合があります。

霊場

不定
 聖地や霊場は結界に相当する追加要素として扱われます。

生贄

不定
 邪悪な呪法を行使する場合、生贄の命や血液が霊能力の成就を助けることがあります。


▼その他の要素

・精神力
 消費精神力を肩代わりしてくれる物品なども存在します。

・集中状態の維持
 霊力を発する特殊な場所や物品が存在する場合は、自動的に集中状態を維持することが出来ることがあります。

・助力
 霊魂や悪魔などの力を借りることで、修正値を加えて判定することが出来る場合があります。

・神具
 神霊の力を得た霊具は非常に強力な効果を発揮します。


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