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■ 基本 ■ |
PCの行動が成功するかどうかは、全て行為判定によって決定します。なお、行為判定のことをチェックと表現する場合もあります。
▼目的
行為判定とは、キャラクターが何か行動を試みる際に、それがうまくゆくかどうかを判断するために行うものです。判定の結果は、単なる行為の成功/失敗だけを示すものとは限りません。確実に出来ることに対して、どれくらいの時間がかかるかを判断するために、行為判定を行う場合もあります。この場合、判定に失敗すれば通常よりも多くの時間を費やしたという結果になります。
▼許可
判定はキーパーの指示によって行われます。プレイヤーがキーパーに無断で判定を行った場合、キーパーはその結果を無効とすることが出来ます。
▼判定の条件
行為判定はその行動が成功する可能性がある場合に行うものです。最初から不可能とわかっている行為や絶対に成功する事柄については、いちいち判定を試みる必要はありません。
▼基準
判定はキーパーが指定した技能や能力を基準として行って下さい。この際、もし他に相応しい技能があると考えられる場合、プレイヤーはキーパーにそのことを提言しても構いませんが、最終的な決断を下す権限はキーパーにあります。
■ 一般判定 ■ |
行為判定はダイスを用いて行うもので、結果はランダムに決まります。
▼判定方法
1D20を振って、基準となる数値以下の目を出せば判定は成功です。この時の基準値のことを判定値と呼びます。
▼種類
行為判定は基準となる数値の種類によって、以下のように分類されます。
◇技能判定
指定された技能の技能値が判定値となり、この数値以下を出せば行為は成功となります。
◇能力判定
技能として設定されていない行動の判定を行う場合は、ベース能力の値を基準に判定を行います。これはそれぞれ知力判定、器用判定などという呼び方をします。
◇抵抗判定
抵抗力を基準として行う生命抵抗と精神抵抗は、抵抗判定として区別されます。
◇霊能判定
異能力を用いる判定は、霊能判定として分類されます。これは技能判定の一種ですが、精神力を消費することによって判定値を変動させることが出来ます。
◇特殊判定
上記のいずれの判定にも含まれないものは、特殊判定として位置づけられます。これには正気度判定、エフェクトアクション(シナリオアクションやサポートアクションなど)といったものがあります。これらの判定も基本的な部分に違いはなく、1D20を振って基準となる数値以下の目を出せば判定は成功となります。
■ 特殊な結果 ■ |
1D20で特定の目が出た場合、特殊な結果が生じることになります。
▼決定的成功(クリティカル)
判定値とダイス目が同じだった場合は決定的成功(クリティカル)となり、特別よい結果をおさめたことになります。たとえば、判定値が10の場合、ダイスを振って10の目が出れば決定的成功として処理されます。
▼致命的失敗(ファンブル)
ダイス目が20だった場合は致命的失敗(ファンブル)となり、行為の結果は最悪のものとなります。これは単に行為そのものの失敗に限らず、状況そのものを最悪の状態へと移行させる場合もあります。たとえば何かを捜索している時に致命的失敗を出せば、探している対象を破損させるといった具合です。このような結果の描写に関しては全てキーパーに一任されます。
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キーパーは行為の難しさや周辺状況に応じて修正値を設定して下さい。判定を試みる時は、技能値や能力値に修正値を加えた数値を基準とします。
■ 難易度 ■ |
行為の難しさに応じて科される修正値には、以下のような目安があります。
修正値 | 目安 |
---|---|
+12 |
ほぼ確実に出来る行為 |
+10 |
通常は失敗しないような行為 |
+8 |
きわめて簡単な行為 |
+6 |
かなり簡単な行為 |
+4 |
簡単な行為 |
+2 |
やや簡単な行為 |
±0 |
通常の行為 |
−2 |
やや難しい行為 |
−4 |
難しい行為 |
−6 |
かなり難しい行為 |
−8 |
きわめて難しい行為 |
−10 |
専門家でも難しい行為 |
−12 |
不可能に近い行為 |
■ 周辺状況 ■ |
実際に判定を行う場合には、キーパーは難易度だけではなく、周辺の状況も考えて修正値を決定しなければなりません。
▼基本
有利な条件が1つ存在する毎に、+1〜+2程度の修正を加えて判定を行わせて下さい。逆に、不利と思われる条件の場合は、−1〜−2程度の修正を加えることになります。
▼視覚
暗い場所で行動したり、見えない方向から攻撃を受けた場合は、判定にはマイナスの修正が科されます。
◇暗がり
暗い場所で捜索などの作業を行う場合、適当なマイナス修正を加えて判定を行わせて下さい。懐中電灯や月明かりを頼りとする場合であれば、−4程度の修正が適当でしょう。
◇盲目
殆ど目が見えない状態や、完全な暗黒に近い条件にある時、視覚による認識を要する判定は自動的に失敗ということにしてもよいでしょう。ただし、気配や音で相手を察知できる場合などは、−6〜−8程度の修正を加えて判定を行わせても構いません。
◇死角
気付く余地があるのであれば、死角にいる人物を発見したり、背後からの攻撃を回避できることにしても構いません。ただし、判定には−4程度の修正を科されることになります。
▼体勢
転倒中などの不利な体勢にある場合は、マイナス修正を加えて判定を行わなければなりません。
◇足場
滑りやすい床や斜面など、足場が不安定な場所で体を動かす時には、−2〜−4程度の修正を受けることになります。
◇転倒
転倒中に運動に関する行動を試みる場合は、−4程度の修正を受けることになります。
◇座位/膝つき
座ったり膝をついた状態で運動に関する行動を試みる場合は、−2程度の修正を受けることになります。
◇水中
水中で他の行動を取る場合には、水泳以外の判定には−4〜−6程度の修正を受けることになります。修正値は水深や流れの速さなどによって調整して下さい。
◇傾斜
斜面や壁を登ったりする場合、傾斜の大きさや突起の有無などの状態に応じて修正を決定します。軽い傾斜や掴みやすい突起など補助となる条件がある場所では、+2〜+4程度の有利な修正を加えて判定を行うことが出来ます。逆に、あまり手がかりのない壁や滑りやすい場所では、−2〜−4程度の不利な修正を受けることになります。
▼道具
使用している道具によっても、何らかの修正を受ける場合があります。
◇道具の助力
その物品によって判定に助力が得られる場合は、プラスの修正を加えて判定します。
◇代用品
判定を行なうために必須とされる道具がなく、その代用品を用いた場合などは、−4〜−6程度のマイナス修正を受けることになります。
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◇情報収集 |
効果 | |
---|---|---|
虫眼鏡/ルーペ |
〈捜索〉:+1〜+3 |
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双眼鏡(倍率:4〜40) |
〈捜索〉:+2〜+6 |
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集音器 |
〈聞き耳〉:+4 |
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辞書、翻訳機械 |
〈言語/各種〉:+4 |
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方位磁針 |
〈ナビゲート〉:+1〜+3 |
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GPS受信機 |
〈ナビゲート〉:+4 |
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◇運動 |
効果 | |
浮き輪/足ヒレ |
〈水泳〉:+4 |
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ロープ/登山用具 |
〈登攀〉:+2〜+4 |
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◇治療 |
効果 | |
応急処置セット/救急箱 |
〈応急手当〉〈医学〉:+2 |
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医療器具/救命士セット |
〈応急手当〉〈医学〉:+4 |
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1つの物事に対して競争を行う時や、攻撃と回避のような能動側と受動側に分かれるような場合は、対抗判定として処理を行います。
■ 判定処理 ■ |
▼基本
対抗判定では各キャラクターが状況に応じた技能や能力を基準に判定を行い、成功の度合いを比較し合って勝敗を決することになります。
▼判定の成否
勝敗は以下のような基準で決定されます。
◇勝利
判定に成功したのが1人だけだった場合は、成功した者が自動的に勝利を収めたことになります。
◇変化なし/引き分け
全員が判定に失敗した場合は、状況に何も変化が起こらないか、引き分けとして扱われます。
◇ダイス目の比較
判定に成功した者が2人以上いた場合には、互いのダイス目を比較して勝敗を決することになります。
▼対抗値の比較
複数の者が判定に成功している場合は、それぞれのダイス目の大きさを比較します。この時のダイス目のことを対抗値といい、より大きい対抗値を出した者が対抗判定の勝者となります。なお、判定自体に失敗している時は、対抗値0として扱って下さい。
◇同値
対抗値が同じ者が複数いた場合、引き分けが起こりうる行為では引き分けとして処理されますが、攻撃と回避のように能動側と受動側に分かれている時は受動側の勝利となります。
◇注意
対抗値は対抗判定での勝敗にのみ関与するものであり、それ自体が行為の成功度を表すわけではありません。通常の判定では、出目が高いからといってより多くの情報を得られたり、優れた結果を残したということにはなりませんので、この点にはくれぐれも注意して下さい。
■ 例外的結果 ■ |
▼決定的成功
判定で決定的成功が出た場合、対抗値の大小に関係なく決定的成功をおさめた側の勝利となります。ただし、決定的成功を出した者が複数いた時は、通常と同じように対抗値の大きさを比べて勝敗を判断して下さい。
▼致命的失敗
致命的失敗が出た場合、たとえ全員が行為判定に失敗していても、致命的失敗を出した者が最下位として扱われます。
■ 部分的成功 ■ |
能動側と受動側に分かれるような判定では、特別に部分的成功と呼ばれる成功段階が設定されます。これは双方が判定に成功している場合にのみ生じるもので、対抗判定では能動側が勝利しているのですが、受動側も行為に成功しているため、能動側が得られる成果は通常よりも低いものとして扱われます。
部分的成功によって得られる結果の度合いは、キーパーが任意に決定することが出来ます。目安としては通常の半分程度の成功とすればよいでしょう。
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■ 例外の可能性 ■ |
誰もが間違いなく成功するような事柄や、絶対に失敗するとわかっている条件下でも、キーパーの判断で判定を行わせることが出来ます。これは行為が成功するかどうかではなく、決定的成功や致命的失敗が出るかどうかを見るための判定であり、行為の成否はあらかじめ決まっています。ですから、キーパーが期待する例外的な結果以外については、特に考慮する必要はありません。
■ 特殊な判定値 ■ |
▼0以下の判定値
修正値を加えて判定値が0以下になった場合、判定は自動的に失敗となります。しかし、偶然でも成功する可能性がある場合は、判定値を1として扱っても構いません。これは専門技能の場合も同じで、予め経験点を割り振っていないものでも、任意に判定を行わせることが出来ます。ただし、この時の成功は決定的成功とはならず、通常の成功として扱われます。
▼20以上の判定値
◇基本処理
判定値の上限は19となります。ですから、修正値を加えるなどして判定値が20を越えた場合でも、判定値は19として判定を行って下さい。なお、この時に限ってサイコロで20の目が出ても致命的失敗とはならず、単なる失敗として扱われます。
◇対抗判定
判定値が20以上の場合、対抗判定の際にも例外的な処理を行います。20を上回った判定値の分をダイス目に加えて、それを対抗値として扱うことが可能となります。たとえば、判定値が25でダイスが7であれば、20を上回った分の5を出目の7に加えて、対抗値12として扱うことが出来るのです。
◇データ表記
20を超える判定値に関しては、データ上では[20+○]という具合に表記します。たとえば判定値が25の時は20+5と記され、+5が対抗値に足される分ということになります。
■ 前提技能 ■ |
外国語を用いての交渉など何か前提となる技能が存在する場合、前提条件が満たされていなければ目的が達成されることはありません。
このような判定の場合、その他の技能の判定値は前提技能の値に制限されることになります。たとえば英語の判定値が9で交渉が12のPCの場合、英語での交渉は判定値9で行わなければなりません。判定自体は通常と同じように行って下さい。
■ 合力判定 ■ |
力を合わせて錆びた扉を開くなど、純粋に全員の力を合計することが出来る行為に対しては、合力判定のルールを適用することが出来ます。この場合は、全員の能力値や技能値を合計した値を基準として、行為判定を試みることが可能となります。ダイスは代表者1名が振って下さい。
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NoisyBlue-Rule