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鬼狩り

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幽鬼の解放鬼退治鬼魂封印


▼ 幽鬼の解放 ▲

 幽鬼の意識を封じ込めるためには幾つかの方法があります。


▼一時的解放

 幽鬼の状態にあるうちは、宿主の心身に影響を与えることによって、鬼魂の活動を封じ込めることが出来ます。
 
・意識の喪失
 当て身などによって宿主の意識が失われれば、一時的に鬼の覚醒を回避することが出来ます。しかし、幽鬼は宿主の意識が失われていても活動することが可能ですので、これは鬼化までの時間を稼ぐ程度の効果しかなく、根本的な解決とはなりません。

・束縛
 肉体を物理的に拘束することで、一時的に活動を制限することが可能です。しかし、幽鬼は鬼の持つ超常能力を発揮することが出来るため、長時間捕らえておくことは難しいでしょう。また、宿主自身が強く拒む可能性もあります。


▼完全解放

 幽鬼から完全に解放されるには、宿主自身が自らの負の感情を受け止め、それを昇華しなければなりません。これを行うためには、宿主自身が幽鬼の存在を明確に認識している必要があります。
 
・鎮魂
 宿主の恨みの心を晴らしてやれば、完全覚醒による鬼化を防ぐことが出来ます。しかし、それには魂を揺さぶるほどの強いショックが必要となります。

・離魂判定
 何らかの強い精神的影響を受けた場合、宿主は幽鬼の離魂判定を試みることが出来ます。これは宿主の自我を基準として行うもので、判定に成功すれば幽鬼は角となって宿主の体から離れる可能性があります。なお、精神的影響がシナリオアクションの保持対象に関連するものである場合、そのレベルを修正値として加えることが出来ます。

・幽鬼の対抗判定
 離魂判定に対して、幽鬼は自身の鬼魂を基準とした対抗判定を試みることが出来ます。幽鬼がこれに成功した場合は、それまでと同じように活動し続けることが可能です。幽鬼を体から追い出すためには、宿主が離婚判定に成功し、なおかつ幽鬼が対抗判定に失敗する必要があるわけです。

・鬼魂の上昇
 幽鬼が抵抗判定に成功した場合は、離魂判定の成否にかかわらず鬼魂が1上昇することになります。また、離婚判定に保持対象による修正を加えていた場合は、さらにその分も上昇してしまいます。なお、これは正気度判定を行っているわけではありませんので、鬼魂が上昇しても正気度を減少させる必要はありません。


▼宿主の死

 宿主が鬼化してしまう前に死亡すれば、鬼の完全覚醒を防ぐことが可能です。
 
・餓鬼道
 宿主が怨念にとらわれたまま死んだ場合は、魂が餓鬼道へと堕ちてしまうことになります。餓鬼とは飢えた魂を抱えた鬼のことで、彼らは宿主の死を察知すると、その体の中から黒い闇とともに現れ、無数の手を伸ばして宿主の魂を餓鬼道へと引きずり込んでゆきます。これに捕らえられた魂は永遠に満たされない怨念とともに、隠世の一層へと押し込められています。
 この時、もし闇に触れる者がいれば、一緒に隠世へと魂が引き込まれることになります。魂を失った者は抜け殻となり、植物人間として余生を過ごさなければなりません。


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▼ 鬼退治 ▲

 鬼として完全に覚醒してしまった場合は、鬼魂は宿主の意志とは切り離されてしまいます、そのため、幽鬼を封じるための手段を用いても、鬼から解放されることはありません。


▼傷

 鬼も肉体を持つ身であり、外部から力が加わればそれなりのダメージを受けます。しかし、通常の手段でつけられた傷は、いずれその強力な治癒能力によって癒されてしまいます。
 
・宿主の死
 宿主の生命力が0になって死亡した時は、鬼魂は体から離れて角になってしまいます。しかし、これは宿主をも死に至らしめることを意味します。宿主が怨念にとらわれたまま死んだ場合は、やはり魂は餓鬼道へと堕ちてしまうことになります。

・宿主の痛み
 鬼の体に傷をつけるということは、宿主自身を傷つけることでもあります。ですから、傷を負った時の痛みや苦しみは、すべて宿主が受け止めることになります。いずれ癒されるとはいえ、その耐え難い苦痛が宿主の魂を蝕み、より深い怨念や狂気に繋がることもあるようです。

・炎
 炎によるダメージは、その他の物理的ダメージよりも長く鬼に影響を与えることが出来ます。とはいえ、治癒能力が阻害されるだけであり、時間が経てばいずれ元通りに再生を果たすことになります。

・宿主の許し
 宿主が自らを滅ぼすことを認めた場合は、鬼の持つ治癒能力が停止することになります。ただし、これは宿主が覚醒判定に成功し、なおかつ自らの怨念を認めて、それを悔いた時のみに為されるものです。


▼鬼魂体

 鬼魂体とは探索者が持つ生命力に相当するもので、これが0になれば鬼魂は自らの意識を維持することが出来なくなってしまいます。鬼魂体にダメージを与えるためには、霊能力もしくは鬼の力を借りなければなりません。
 
・鬼魂体へのダメージ
 霊力を付与された武器などで攻撃された場合、鬼は生命力と鬼魂体の双方にダメージを受けることになります。鬼魂体へのダメージを軽減するためには、霊的な力を借りる必要があり、物理的な防御力でこれを防ぐことは出来ません。
 物品に霊力を付与した場合、生命力に全くダメージが与えられなかった場合は、鬼魂体に与えるダメージも自動的に0となります。ただし、霊能力などで直接攻撃を行った場合は、鬼魂体にそのままダメージを与えることが可能です。

・鬼魂体の死
 鬼魂体が0になっても、これによって失われるのは形成された人格に相当する部分だけであり、鬼魂そのものを滅ぼすには至りません。
 鬼魂体が0になった場合、鬼の魂は蒼白く燃え上がる鬼火となって宿主の体を離れ、そして魂のない角がその場に残されます。鬼火は魂の1つの形態であり、鬼魂体の死とともに生じた隠世に通ずる昏い穴へと吸い込まれてしまいます。しかし、これは一時的なものでしかなく、時間をかけて隠世で力を蓄えれば、再び現世へとあらわれて活動することが出来ます。

・宿主の意識
 宿主が死亡する前に鬼魂体が0になることもあります。この場合、宿主の意識がどのような状態にあるかで、その後の状況が異なります。
 もし、宿主の恨みの念が晴らされないまま鬼魂体が消えた時は、宿主の魂は鬼火に連れ去られることになります。残された体は植物人間と同じような状態に陥り、角は宿主の体から落ちることなく存在し続けます。ただし、この時の角は薄く透き通っており、鬼質や霊視の力がない者には見えません。
 宿主が怨念を捨て去ってから鬼魂体が0になった時は、宿主の魂は鬼火にとらわれることなく、元通りに意識を取り戻すことが出来ます。

・鬼火の憑依
 鬼火は意思を持たない魂の抜け殻のような存在であり、本能的にしか行動することは出来ません。しかし、何かに宿ることが出来れば、再び鬼魂として活動を再開することが可能となります。ただし、この場合は新しい意識として生まれ変わるため、周囲の状況を把握するためには幾らかの時間を必要とします。また、以前の記憶は殆ど残しておらず、前の宿主の姿を借りたりすることは出来なくなっています。
 鬼火が憑依できるものは、死に属する魂なき存在に限られます。たとえば、魂を失った鬼の角や封じられていない石鬼(後述)に宿ることが出来ますし、魂のない人間に憑依することも可能です。ただし人間の場合は、単に意識を失っていたりするだけでは資質はなく、恨みを残したまま鬼火に魂を連れ去られた人間の体など、非常に限られた存在だけにしか宿ることは出来ません。


▼鬼の力

 鬼の力によって鬼が傷つけられた時は、宿主の体ばかりではなく、鬼魂体(鬼魂が持つ耐久値)にもダメージが与えられます。自らの怨念を消し去った上で鬼魂体を滅ぼすことが出来れば、宿主は鬼から解放されますが、その過程で宿主の体が傷つくのを避けることは出来ません。
 
・鬼切り
 鬼の伝説は鉄とともにあります。そして、鬼の魂を切ることが出来る特別な鉄の製法が、鬼衆子たちの間に伝承として残されています。この金属のことを鬼鋼(おにがね、おにはがね)といい、鬼の角とともに鍛えた鉄のようですが、詳しい製法は解読されていないようです。なお、妖刀や鬼退治に使われたとされる武器の中には、鬼切りとして造られたものが存在します。
 鬼切りは相手に与えた物理的ダメージと同じ分だけ、鬼魂体にも打撃を与えることが出来ます。ただし、鬼切りはあくまでも物質であり、破損したり錆を生じることがあります。武器として使用できる状態にない鬼切りは、鬼魂体に与える打撃も減じられることになります。
 なお、鬼切りもわずかながら鬼の要素を残しておりますので、長く接触していた場合は精神に悪影響を受けることがあります。妖刀の中には鞘に霊力を宿らせ、角の力を弱めているものもあります。

・鬼の角
 鬼の角もまた、鬼魂を切り裂く力を持つものとなります。これはナイフ扱いの武器となり、宿っている鬼魂の分だけ、鬼魂体に対してダメージを与えることが出来ます。しかし、封印されている角や魂を持たない角はその力を持ちません。あくまでも鬼魂を宿す角だけが、鬼魂体を切り裂くことが出来る武器となります。

・幽鬼
 相手が幽鬼の状態でいる間は、これらは本来の力を発揮することは出来ません。鬼切りや鬼の角で宿主を傷つけても鬼魂が減少することはなく、幽鬼に精神的苦痛を与える程度にとどまります。


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▼ 鬼魂封印 ▲

▼浄化封印

・一時的封印
 鬼魂は穢れの1つであり、お札や霊能力といったものを用いることで、一時的にその力を弱めることが出来ます。しかし、これを行うことが出来るのは修験者など霊能力を持つものだけです。

・封印の解放
 鬼魂は封印後に長い時間をかけて鎮めることにより、はじめて浄化されることになります。浄化が完了する前に封印が解けた場合は、再び鬼として活動を開始します。

・石鬼(いしおに)
 鬼の姿のまま封印された場合、石と化して眠りにつくことになります。浄化が完了すれば、この石はただの鬼の像へと変化します。しかし、これは鬼の体としての素養を持っておいるため、角などの鬼魂が宿れば石鬼として活動することが出来るようになります。

・鬼礫(きれき)
 浄化が終わる前に石鬼が破壊された場合は、その破片は鬼魂として活動を再開します。この破片のことを鬼礫と呼び、角と同じような効力を発揮します。ただし、石鬼は通常の手段で破壊することは出来ず、鬼切りなどの鬼の力や強い霊能力を用いなければなりません。

・鬼要石(おにかなめいし)
 浄化された石鬼が破壊された場合、その礫はただの石へと変化してしまいます。しかし、完全な形として残っている浄化後の石鬼は、鬼の力を妨げる効果を持ちます。この石を鬼要石と呼ぶのですが、鬼はこれを破壊したり動かすといったことが出来ません。


▼白桃玉

 白桃玉(はくとうぎょく)と呼ばれる、真珠によく似た外見の不思議な石が存在します。これは鬼魂を浄化する力を持っており、鬼質や霊視の力を持つ者がこれを見た場合は、淡く光り輝いて見えるのだといいます。
 
・性質
 白桃玉は怨念から解放された宿主が鬼とともに死んだ場合に残すもので、鬼の角を包んで浄化封印しています。それが数年なのか数百年なのかは念の強さによって違いますが、時間が経てば鬼魂を浄化することが出来ます。
 浄化が完了した時は、白桃玉は砂のように風にとけてなくなってしまい、浄化された鬼の角だけをその場に残します。浄化された角は真珠色の白勾玉となり、魔除けや霊具として効果を発揮します。ただし、鬼魂を宿しているわけではないため、鬼魂体に傷をつけることは出来ません。

・鬼質に対する反応
 白桃玉は鬼質に強く反応し、鬼質を宿す者がこれに触れた場合は強い霊光を放ちます。ただし、この光は鬼質や霊視の力を持つ者しか見ることが出来ません。

・発熱
 白桃玉は鬼魂に反応して熱を発します。温度は鬼魂の強さに応じて変化するようで、鬼魂の持ち主が触れると火傷のように皮膚が焼けただれてしまいます。覚醒した鬼の場合は、白桃玉の周囲に近づくことも困難となります。

・破損
 浄化が完了する前に白桃玉が破損した場合、鬼魂は再び活動を開始することになります。この場合は、他の手段をもって浄化を試みなければなりません。
 壊れた白桃玉は浄化封印の能力を失ってはいますが、その他の効力は残しており、破片は鬼切りのように鬼魂体を切り裂く力も有しております。破片はナイフ扱いの武器となり、生命力に与えた分と同じだけのダメージを、鬼魂体にも与えることが出来ます。しかし、破壊された後は鬼質に汚染されやすく、鬼魂に一度触れれば瞬く間に力を失ってしまいます。


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幽鬼の解放鬼退治鬼魂封印

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