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追加設定-鬼科学

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概略人工鬼血と記憶

▼ 概略 ▲

 以下の設定は、仮想科学を鬼哭夜話に導入する場合のもので、特に利用しなくても構いません。


▼鬼科学

 鬼に関係する特殊な科学知識は、鬼科学(きかがく)という1つの専門技能にまとめられることになります。以下の設定を利用する場合は、この技能も同時に導入して下さい。なお、鬼科学の研究はまだ手探り状態で知見の蓄積も浅く、高い技能値を持つものは存在しないようです。


▼権力者

・目的
 古くから鬼を知る者たちの中は、その超常的な能力や不死性に憧れる者もおりました。そして、呪術などを用いてこれを実行した権力者も歴史には存在するようで、そういった記述が幾つかの歴史書に残されています。しかし、これらは表だって成果を上げたわけではなく、その記録もただの空想物語もしくは比喩としか考えられておりませんでした。
 しかし、現代の権力者の中にも鬼の力に目をつけた者がおり、科学の力を用いてこれを人間の利用できるテクノロジーとして確立しようと試みているのです。彼らの目的は不死兵士としての鬼兵の誕生と制御、そして自らの不死化です。

・研究者
 権力者たちは優秀な研究者を集め、自ら設立したダミー会社や研究機関に所属させて、鬼の研究を行わせています。研究分野は非常に幅広く、化学、生物学、医学といった分野から、民俗学、人類学、考古学といった分野に所属する者も大勢います。彼らの殆どは自ら望んで計画に参加した者ですが、中には誘拐同然に連れて来られた者も存在します。

・霊能者
 霊能者の中にも、これらの計画に手を貸している者が存在します。しかし、通常の霊能者であればこの忌むべき計画の妨害を試みることでしょう。


▼鬼兵の誕生

・現状
 彼らは現在までの実験の中で、すでに何体かの鬼兵(戦鬼)を誕生させています。しかし、その制御技術の確立には未だ成功しておらず、研究施設から鬼兵が逃げ出すなどの事件が起こることもあります。また、鬼兵は本来の鬼より不死性が薄れておりますし、鬼の体を維持することが出来ずに、やがて肉片を飛び散らせて死んでしまう者も多くいます。

・人狩り
 鬼兵化の実験に用いるのは人間だけではありませんが、動物をベースとした場合は殆どが失敗に終わっています。そのため、浮浪者などが人知れずさらわれてきて、被検体として研究施設に閉じこめられているのです。

・鬼姥
 鬼の要素を強く持つ鬼姥もまた、格好の被検体として考えられています。そのため、鬼姫などを誘拐してきたり、普通の女性を鬼兵と交わらせるなどの行為も行われているようです。


▼解析と発掘

 鬼兵の制御技術については、歴史書の中に幾つか記述があるようですが、その多くは霊能力や霊具を利用したもののようです。権力者たちは主に霊具の方に目を向けており、学術機関に紛して霊具の発掘を試みたり、闇で博物館から発掘物を買い集めたりしているようです。また、同時に歴史書の解読も急がせており、かつての技術の再現実験にいそしんでおります。
 
・盗難
 研究対象となる物品は、必ずしも正当な手段で手に入れるわけではなく、各地から盗み出してきたものも多く存在します。しかし、こういった事件は警察上層部に圧力がかかるため、まともに捜査が行われていないというのが実際のところです。


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▼ 人工鬼 ▲

▼鬼質

・遺伝子
 鬼の血を受け継ぐ者の遺伝子には、鬼質を体内で合成させる情報が含まれているようです。とはいえ、鬼質そのものは霊的な存在であり、実際に目で確認できるわけではなく、この情報は実験の蓄積によって得られたものとなります。

・体組織
 鬼質を持つ者から輸血したり、組織・器官を移植を行ったりした場合は、鬼質が一時的に増加することも知られています。

・濃縮と抽出
 血液や体液を分離精製したものを濃縮した場合、鬼質増加の傾向がより強く見られるようになります。

・遺伝子操作
 ウイルスや遺伝子工学の力で、鬼質を持つ者の遺伝子操作を行った場合、まれに鬼へと変貌を遂げる場合があるようです。また、鬼の体に他の生物の遺伝子を組み込むことで、異なる形や能力を持つ亜種を作り出すことにも成功しています。

・奇形化
 鬼の血を濃く受け継いでいる者の間に生まれた子は、時に奇形を引き起こすことも知られています。そして、体組織を通じて外部から鬼質を導入された者もまた、体の一部や精神に異常を引き起こす場合があるようです。これは鬼の血が濃いほど起こりやすくなります。


▼鬼角

 鬼角を脳内に埋め込んだ場合、やがて体が変化して鬼へと変貌を遂げることが知られています。これは鬼兵の制御方法を解読している途中に見つけた技術ですが、未だ実用のものとして確立されておりません。
 
・浄化
 鬼質を持たないものの脳内に、鬼角と一緒に白桃玉など浄化能力を持つものを埋め込んだ場合、人間の意識を保ったまま鬼化を果たすことが出来るようです。しかし、多くの場合は精神に異常をきたしたり、やがて鬼の能力を失ってしまうというデータが得られています。

・変異
 上の実験を鬼質を持つ者で行った場合、急激に体が奇形化し、やがて萎縮してつぶれた胎児のような姿になってしまいます。研究者たちはこの奇形体のことをヒルコ(蛭子)と呼んでいます。
 ヒルコは鬼の持つ超常能力を行使することが出来ますが、その精神は空となっており、何も考えることが出来ません。電極などをつけて刺激を与えることで、何らかの反応を引き出すことが出来るようですが、意図した通りの結果には結びつかないことが多いようです。

・蛭子玉
 ヒルコは死とともに蛭子玉と呼ばれる黒玉へと変化します。解読した書物の記述によれば、時の権力者は何らかの霊具を用いることで、蛭子玉を通じて鬼兵の制御を可能としていたようなのですが、それ以上の詳しい記述は今のところ見つかっておりません。


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▼ 血と記憶 ▲

 鬼の角は記憶を宿しており、自我を保ったまま永遠の時を生き続けます。そして、鬼の血もまた記憶を宿しており、まれに祖先の意識を蘇らせることもあります。ときどき自身の前世の記憶を思い出したという人があらわれますが、彼らの中には鬼質の保持者が多くいることが確認されています。
 
・魂の継承
 角や血によって記憶や意識を引き継ぎ、それを他者の体に宿らせることで不死化を果たそうと考える者もいます。

・刺激
 電気・磁気的な刺激を角や血に与えることで、記憶の再生や意識の変化が生じることもあるようです。ただし、実験結果には法則性は殆ど見られず、実用の技術として確立できる見通しは全く立っておりません。


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