第2ブリーフィングルーム: メッセージの書き込み

タイトル: 2060 . 春の月　〜ぷかぷか、ぽわん〜
投稿者: 皿頭更級姫 <moon_shark@gariya.net>
投稿日: 4/23(17:43)

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わらわ、昨年は長月に月へと還りては時を送り延べたり。
ただゝゞ心を眠らせては静やかに居り候へど、
斯折に在りて、案ぢてや心痛召されし方々がことなと、
いみぢふ深々と刻みにければやはり、
遂ぞ是忘るるを叶はづも致し方無き也と覚えたり。
わらわ、ふと思ひて雲間より覗きにけるを、
憶えたる影々の舞ふ様ぞ得も云はれづ懐かしきこと。
「其方彼方、わらわを未だ待ち給ふやら」
何処より溜息を伴ひてや、ポツリと零れては降過に至るる。
嘗て苛烈を極めし戦場の乱波とて、
こと今に在りせば心揺が種となむ興得たるもの。
釜戸の焔は未だ、そのまゝ。
藤原はづきちゃん（核爆）の絵皿も殊の外美しふ焼上れり。
今宵の夜風も緩々と頬を撫でゆく。
果たしたり、わらわに頬の在るや否や惑ひつつも、
若し微笑の待ち居る処ぞ是念づるなれば。
あと暫しは瞳を閉じつ此身をしづゝゞと燻し居りてや、
雨音より早ふして機の充つる折なと、
旗揚が時節となむ心得たるを、拠りて件の如し。

「わらわ・・今一度だけ、合戦に赴かや」

〜 皿頭更級姫 〜

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