遭難者救助計画
遭難者救助計画
<作成>ARIアルパインクラブ/有持真人
遭難事故発生の連絡を受けた場合は、緊急連絡先になっている人は次の要領で遭難救助体制を整える
こととする。
1 事故発生の連絡を受けたら、次の事項を再確認する。
(1) 遭難者(氏名、年齢、連絡先)
(2) 遭難パーティの入山山域、ルート
(3) 入山期間
(4) 下山予定日、予備日
2 遭難が確実と判断した場合は、緊急連絡網により会員を招集する。
3 遭難者の家族への遭難事故発生の連絡と、今後の対策を連絡する。
4 遭難状況の確認と、生死不明の場合は生存の可能性を検討する。
5 捜索隊を編成する。(捜索方法によっては数パーティになる)
(1) 隊長
(2) 隊員
(3) 予備隊員
6 捜索隊本部を編成する。
(1) 本部長
(2) 待機隊員
(3) 中継基地
7 連絡本部を編成する。
(1) 連絡員
(2) 渉外員
8 捜索方法の検討
9 無線の使用方法
(1)無線機の装備
@ 各捜索隊は、1パーティにつき2台ののハンディトランシーバーを携帯する。
A 捜索隊本部には、交信用にの固定機(10W)とメイン受信用にハンディトランシーバーを設置
し、10エレメント八木アンテナを設置する。
B 場所的に交信不能になる恐れがあるの場合は、中継基地を設営する。
C 中継基地にはハンディトランシーバーとグランドプレーンアンテナを設置する。
(2) 使用周波数
@ 呼び出し周波数 145.00MHZ又は、433.00MHZ
A 呼び出し後は、状況に応じてサブ周波数をセットする。
(3) 使用コールサイン コールサイン
@ 捜索隊本部 (1局) @@@@@@
A 捜索隊パーティ(1局) @@@@@@
C 中継基地局 (1局) @@@@@@
(4) 交信要領
@ 捜索隊本部
a ハンディトランシーバーでメイン周波数を常時受信状態にしておく。
b 固定機でサブ周波数を設定し交信する。
A 捜索隊
a 各局を呼び出す場合は呼び出し周波数を使用する。
b サブ周波数が混信等で使用不可能な場合はメイン周波数で捜索隊本部を呼び出し、新たにサブ周
数を設定する。
c 行動中は、メイン周波数とサブ周波数を常時受信状態にしておく。
B 中継基地
a 捜索隊と捜索隊本部との交信が不可能になった場合に要請があれば捜索隊と本部との中継を行う。
b メイン周波数とサブ周波数を常時受信状態にしておく。
(5) 遭難者発見報告
@ 捜索隊は遭難者を発見した場合は下記の要領によりただちに状況を報告する。
a 発見場所
b 発見時間
c 遭難者名
d 遭難者の意識の有無
e 遭難者の怪我の状況
f 遭難者の搬出の見込み
h ヘリコプター要請の必要性
A 捜索隊本部では、遭難者発見報告があれば必要な処置を行う。
10 装備
(1) 捜索隊本部
@ 幕営用具一式(幕営の場合)
A 生活用品一式
B アマチュア無線機(固定機、ハンディー機)×各1台
C 10エレメント八木アンテナ、アンテナポール、ケーブルセット
(2) 中継基地
@ 幕営用具一式(幕営の場合)
A 生活用品一式
B 144MHZ無線機(ハンディー機)×2台
C グランドプレーンアンテナ、アンテナポール、ケーブルセット
(3) 捜索隊(各隊共)
@ 幕営用具一式(幕営の場合)
A 生活用品一式
B 144MHZ無線機(ハンディー機)×2台
C 登攀道具一式
11 食糧
(1) 食糧については、各隊ごとに購入する。
12 その他
(1) 携帯電話が使用可能なエリアである場合は、各隊は無線機と併せて携帯する。
★ INDEXへ戻る