質問内容/回答 |
KMCの廣瀬です。 ダブル(ツイン)ロープ時のハーネスへの結びについてです。 今月号の“ロクスノ”の中にダブル(ロープ径からツインでは 無さそう)で 登ろうとしている女性の写真が掲載されています。 ロープの結びが,いつもの自分のやり方と違うので諸兄のご教 示をお願いします。 写真では2本のロープをまとめてエイトノットでハーネスに連 結しています。 初めて見ました。 多分マルチだと思われるのですが,小生はダブル,ツインいず れの場合でも ロープは別々にハーネスに結んでいます。 懸垂敗退時など,どうせセルフを取って両ロープを解く訳です から, それでもOKなんでしょうかね? 皆さんはどうされていますか? 途中で1本だけを解かなければならなくなる事って考えられま せんかねー?
こんにちは、廣瀬さん。 『アラジンクライミング』の小川と申します。 > 今月号の“ロクスノ”の中にダブル(ロープ径からツインでは > 無さそう)で > 登ろうとしている女性の写真が掲載されています。 もしかしたらP96〜99のモロッコの記事についてでしょうか? > 写真では2本のロープをまとめてエイトノットでハーネスに連 > 結しています。 > 初めて見ました。 > 多分マルチだと思われるのですが,小生はダブル,ツインいず > れの場合でも > ロープは別々にハーネスに結んでいます。 自分もふだんは別々に結んでいます。実はこの写真を撮ったのは僕 なんですが、この時は撮影のみだったせいもあり、しかもかなりの 暑さ(日陰で50度くらい)だったので日向にいる時間節約のため ロープを1つにして結びました。 ただフランスで売っている100メートルロープ(9ミリ)をダブ ルで使う場合はどちらかがロープの中央をハーネスに結ばなければ ならないので、フランス人も写真のような結び方をして登ってます。
KMC廣瀬です。 小川さん個人宛に返信(御礼)しましたが,このアドレスに しないといけなかったのかな? と思いましたので再送致します。(新参者なのでよく判りませ んm(_ _)m) 小川さん!早速のお返事ありがとうございました。 > 自分もふだんは別々に結んでいます。実はこの写真を撮った のは僕なんですが、この時は撮影のみだったせいもあり、しか もかなりの暑さ(日陰で50度くらい)だったので日向にいる 時間節約のためロープを1つにして結びました。 > > ただフランスで売っている100メートルロープ(9ミリ) をダブルで使う場合はどちらかがロープの中央をハーネスに結 ばなければならないので、フランス人も写真のような結び方を して登ってます。 そうなんですか,当事者からのご回答で感激しました。 どうなんでしょうね。結局はどちらでも良いということですか ね?。 ロープが解けるリスク上(普通は考えられないですが)からは 別々が良いというくらいでしょうね。 大変ありがとうございました。
廣瀬さん、小川さん、みなさんこんにちは。 大阪の菅です。 私も100mを折り返して使う時には、小川さんが仰るようにセンターを 折り返して使ってます。 結び目が少し大きくなる他は、結ぶ事自体には支障が有りません。 ただ本チャンなんかで、敗退やその他の理由で最終到達地点に設けた 支点からの下降時(ピッチの途中で且つクライミングダウン出来ない時)、 1本のロープはビレー用、もう片方は引っこ抜いて懸垂にと言う時には、 この折り返し側の者は作業がとても煩雑になります。 支点が確りしておれば、ロープを支点で折り返して、シングルでテンション みたいにして降りる事も出来ますが・・・。 私らは、「先が読めぬピッチは両末端を結んだ者が登る」ことにしております。 横から口を挟み申し訳ございません。 それにしてもアフリカの岩登りは楽しそうでしたね。 それではこれで。
菅さんどうもありがとうございます。廣瀬です。 すこし質問させてください。 > ただ本チャンなんかで、敗退やその他の理由で最終到達地点 に設けた > 支点からの下降時(ピッチの途中で且つクライミングダウン 出来ない時)、 > 1本のロープはビレー用、もう片方は引っこ抜いて懸垂にと 言う時には、(以下略) この『1本のロープはビレー用、もう片方は引っこ抜いて懸垂 にと言う時』の意味がよく解釈できません。 50mロープで25m以上の懸垂が必要になった場合は, いずれにしてもハーネスからロープを2本とも外さないといけ ませんよね。 100mロープならば捨てビナが楽,50m2本ならば繋いで ダブルで懸垂となると思いますが・・・ 昔の教本で2本は別々にハーネスに結ぶというのを見た記憶が あります。自分は今までどおり別々に結ぶと思いますが, その意味(理由)をいまいち理解していないことに気がつきま して。 (2本まとめてもまったく問題ないのであれば,早いし簡単で すよね?ただし, 終了点でロープを解く時,2本とも落下防止措置をする手間は かかりますが・・・) よろしくお願いします。
九十九山の会の吉田と申します。 一連の議論を興味深く読ませていただきました。 菅さんのメールで、センター部分でリーダがハーネスに結束しているときはなん とかなることが分かりましたが、次のような場合はどうでしょうか? センター部分をビレイヤがハーネスに結束している場合、リーダが墜落すると片 方のロープにテンションがかかる場合が多いと思います。この状態からビレイヤ がビレイから開放されてリーダの救出に向かう場合、テンション側をフィックス して、両方のロープをいっぺんに解くことになります。その後フィックスを頼り にリーダの元へ登っていき、場合によっては介助懸垂あるいは単独の懸垂となる と思いますが、100m ロープだと片端がフィックスされているので、25m すら懸 垂できない場合があります。そのため救助に向かう前にフィックスした部分で ロープを切断しておく必要があります。ということは、そもそも 100m ロープは 50m ずつに切断しておいた方が手間が少ないということが言えると思います。 そもそも、100m ロープというのを使ったことがないのですが、これはダブル ロープ仕様なのでしょうか? ダブルで使われることが前提のロープが一本につ ながっているメリットは何かあるのでしょうか?
『アラジンクライミング』の小川です。 こんにちは吉田さん。 なんかこの話題、議論を呼んでいますね。 > センター部分をビレイヤがハーネスに結束している場合、リーダが墜落すると片 > 方のロープにテンションがかかる場合が多いと思います。この状態からビレイヤ > がビレイから開放されてリーダの救出に向かう場合、テンション側をフィックス > して、両方のロープをいっぺんに解くことになります。その後フィックスを頼り > にリーダの元へ登っていき、場合によっては介助懸垂あるいは単独の懸垂となる > と思いますが、100m ロープだと片端がフィックスされているので、25m すら懸 > 垂できない場合があります。そのため救助に向かう前にフィックスした部分で > ロープを切断しておく必要があります。ということは、そもそも 100m ロープは > 50m ずつに切断しておいた方が手間が少ないということが言えると思います。 上記の場合、状況によってはセンター部分を切る可能性はありますが、基本的には事 故者はビレー点までロワーダウンさせることが出来るのならそうした対処のほうがい いのではと思います。ただ、ルートが傾斜があり、事故者の意識が無い場合は他のア イデアを使わなければなりませんね。 > そもそも、100m ロープというのを使ったことがないのですが、これはダブル > ロープ仕様なのでしょうか? ダブルで使われることが前提のロープが一本につ > ながっているメリットは何かあるのでしょうか? 100mロープはダブル、またはツイン使用だと思います。日本で売っているのは見 たことありませんが、フランスではポピュラーに使われています。径は8〜9ミリ( べアール社アイスライン・コブラU・ベルドンUの100m仕様)です。自分が使用 して感じたメリットは懸垂時にロープの結び目が出来ないため途中で引っかかる可能 性がないことだと感じています。 自分には最初に50mずつ切ってしまうというのは勿体無いような気がしますが、道 具の使い方は人それぞれ使いやすい形がありますね。 話はちょっとずれますがフランス人(ガイドの人も)はあまりダブルで使うと言う発 想は無くほとんどツイン(同じ支点から2本取る)で使っています。 このやり方が日本での使用にあうかどうかは分かりませんが、いろいろな考え方があ ってもいいのではないでしょうか。 それでは失礼します。
KMC廣瀬です。 菅さん!どうもです。 ご説明は大変よくわかりました。 私は途中からの敗退ではロープを解く前に, リング式の終了点での結び替え懸垂作業のように, まずプロテクションの多い側1本のロープの末端近傍を支点に 通し, ハーネスに固定して常にビレイに守られた状態にしてから末端 を解放してロープを連結し, もう1本で懸垂すると考えていました。(50m降りれるので ) しかし,これはリーダー交代など再度登り返す(途中のランニ ングは回収しない)ことを前提にしていました。 プアプロテクションでの完全撤退の場合は,おっしゃるとおり の方法が必要な事,了解です。 しかし,その時はリーダーはロープを解かない(解く必要は無 い)ということですよね。 それならば,ハーネスへの結束は2本まとめてでも別々でも構 わない(同じ)ということになりませんか?。 先にご回答いただきました > 私らは、「先が読めぬピッチは両末端を結んだ者が登る」 ことにしております。 これには何か特別な理由があるのでしようか? そもそも私の疑問点は,ダブルロープは別々に結んだほうが良 いという理由が有るのか知りたかったのですが, 終了点でのロープ回収時のロープ落下防止が多少面倒なくらい で他には決定的な理由は特に無いのでしょうかね?。 吉田さん,ありがとうございます。 確かに,折り返し側の人がビレイヤーの場合そのような問題が ありますね。 100mのダブル用ロープ・・・不思議です。 (もしかしてシングルでも使えるもの?) 皆さんの真摯なご対応に感謝いたします。
こんにちは。 > センター部分をビレイヤがハーネスに結束している場合、リーダが墜落すると片 > 方のロープにテンションがかかる場合が多いと思います。この状態からビレイヤ > がビレイから開放されてリーダの救出に向かう場合、テンション側をフィックス > して、両方のロープをいっぺんに解くことになります。その後フィックスを頼り > にリーダの元へ登っていき、場合によっては介助懸垂あるいは単独の懸垂となる > と思いますが、100m ロープだと片端がフィックスされているので、25m すら懸 > 垂できない場合があります。そのため救助に向かう前にフィックスした部分で > ロープを切断しておく必要があります。ということは、そもそも 100m ロープは > 50m ずつに切断しておいた方が手間が少ないということが言えると思います。 私に文章力が無いせいで、上手くお伝え出来なかったみたいです。 私の結論は、「故に長いザイルを折り返して使う時には支障が有る事がある」です。 > そもそも、100m ロープというのを使ったことがないのですが、これはダブル > ロープ仕様なのでしょうか? ダブルで使われることが前提のロープが一本につ > ながっているメリットは何かあるのでしょうか? 西欧人なんかはザイル切断の可能性が高い岩場では、スペック通りWで使用し その可能性の低い氷雪壁なんかでは時間節約の為シングルで目一杯伸ばす ような使い方をするみたいですね。 私個人としは通常の岩部分はWで、コンテで行動できる部分はシングルで使おう と思い購入してます。 あと、単純に懸垂の時のザイル回収時に、ザイルが引っかかる事が少ないです。 勿論こんかいのおはなしいがい 今までは重量の加減もあり、一般にはW用を使用するのが主流だと思いますが、 9mmシングル用が出てきている現在(日本国内では認可されて無いそうです) では、安全に上記の使用法が出来る様になってきたと言えますね。
私に文章力が無いせいで、上手くお伝え出来なかったみたいです。 私の結論は、「故に長いザイルを折り返して使う時には支障が有る事がある」です。 > そもそも、100m ロープというのを使ったことがないのですが、これはダブル > ロープ仕様なのでしょうか? ダブルで使われることが前提のロープが一本につ > ながっているメリットは何かあるのでしょうか? 西欧人なんかはザイル切断の可能性が高い岩場では、スペック通りWで使用し その可能性の低い氷雪壁なんかでは時間節約の為シングルで目一杯伸ばす ような使い方をするみたいですね。 私個人としは通常の岩部分はWで、コンテで行動できる部分はシングルで使おう と思い購入してます。 あと、単純に懸垂の時のザイル回収時に、ザイルが引っかかる事が少ないです。 今までは重量の加減もあり、一般にはW用を使用するのが主流だと思いますが、 9mmシングル用が出てきている現在(日本国内では認可されて無いそうです) では、安全に上記の使用法が出来る様になってきたと言えますね。
先日お尻から落っこちて、痛くて仰向けに寝られない増田@YCCです。 寒いですね〜、こんな時山へ行く人の気が知れません。 アイスクライミングだなんて、、、皆さんどうかしてますよ。 > そもそも私の疑問点は,ダブルロープは別々に結んだほうが良 > いという理由が有るのか知りたかったのですが, > 終了点でのロープ回収時のロープ落下防止が多少面倒なくらい > で他には決定的な理由は特に無いのでしょうかね?。 > > 100mのダブル用ロープ・・・不思議です。 > (もしかしてシングルでも使えるもの?) 少なくとも懸垂下降のとき、ロープ回収時の結び目の引っ掛かりは圧倒的に少ないですね。 下降ルートによっては深刻な問題です。 フレークやピナクルの多い花崗岩のロングルートなんかそうです。 容易なピッチではシングルで一気に登ってスピードアップもできますし、ピッチの切り方の自由度も高いです。 でも、ロープ巻くの大変です。嵩張るし重いし。 日帰りだと、背負うときも一人だけ荷物重くなるし。 真ん中から模様を変えてるタイプがセンターが分かりやすくて良いですよ。 最近は9mm以下(確か8.9mm)のシングルロープもあるようなので、これなら安心?
こんにちは、廣瀬さん。 > プアプロテクションでの完全撤退の場合は,おっしゃるとおり > の方法が必要な事,了解です。 > しかし,その時はリーダーはロープを解かない(解く必要は無 > い)ということですよね。 > それならば,ハーネスへの結束は2本まとめてでも別々でも構 > わない(同じ)ということになりませんか?。 > 先にご回答いただきました > > 私らは、「先が読めぬピッチは両末端を結んだ者が登る」 > ことにしております。 > これには何か特別な理由があるのでしようか? > > そもそも私の疑問点は,ダブルロープは別々に結んだほうが良 > いという理由が有るのか知りたかったのですが, > 終了点でのロープ回収時のロープ落下防止が多少面倒なくらい > で他には決定的な理由は特に無いのでしょうかね?。 えっと、やはり私の悪文を呪いたいですね。 私の書きました二通りのやり方の後者はザイルを解きませんが、前者 の方法はザイルを解きます・・・依ってザイルは別々に結んだ方が良い (折り返して使うと大変しんどい)との結論なんですが・・・。 文が駄目なら図でお示し出来れば直ぐなんですが、それはそれでPC 音痴の私には無理です。 申し訳有りません。 それにしても各人、方法は色々なのですね。 私が自分で適当に行ってる方法は、結構皆さんも同じようにやられてる と思い軽く書いてしまったのですが、本当に自己流だったみたいですね。 何処かの場所で、この様な技術の交流の場が有れば面白いかと思い ますが。 あと、「9mmのシングル用が有るらしい」と申しましたが、これは知人 に教えて頂いた物で、正確には「9.1mm」らしいです(ベアール社製・ ジョーカー・53g/m)。 増田さんのお話しですと更に細い8.9mmが有るとか。 技術の進歩は凄いですね。 私のような老兵には有難い事です。 それではこれで。