＜質問＞　三宅史敏です．　

　この夏、ペルーに行くことにしました。どなたか、ペルーのブランカ山群に行かれた方が、いらっしゃいま
したら、情報提供をお願います。どうかよろしくお願いします。

＜回答＞　阿部正巳＠東京スキー山岳会です。

　しばらくペルーに行っていないので物価等の最新情報は分かりませんが、ブランカ山群とワラス市（Huaraz）の
情報なら大体わかります。どのような情報を求められているのか良く分かりませんが、一般的な情報を簡単に説明
します。

ワラス市までの交通
　リマ市内から長距離バスで９〜１０時間。標高4,000mのコノコーチャ峠（Conococha）を通過します。肉体のコン
ディショニング、安全性を考えると、夜行よりも昼間のバスをお勧めします。料金は変動が大きいですが大体US$15
前後です。バス会社は多数ありますが、チケットを持っていないとターミナルに入れない所が安全です。７月中旬
から７月２８日の独立記念日までは混雑しますが、それ以外の時期ならば、バスターミナルに行けばたいてい翌日
のチケットが買えます。バスターミナルの場所、電話番号は、日本の旅行社で分かります。

言葉
　旅行会社、一部のホテル以外はほとんど英語が通じないので、簡単なスペイン語会話を勉強していった方が良い
でしょう。

ワラス（Ｈｕａｒａｚ）市について
　リオサンタ川沿いに点在する町の中で最大のもので、ブランカ山群の登山口となる観光都市です。多くのホテル、
レストラン、旅行代理店があり、７，８月のバカンスシーズンは国内外の観光客、トレッカー、登山者で賑わいま
す。登山情報は旅行代理店で入手可能で、英語の通じる店もあります。食料、日用品はメルカード（市場）で手に
入ります。登山用品は旅行代理店でレンタル可能ですが、あまり質の良い物はありません。食べ物は安くて旨いで
す。毎日、港町からトラックが来るので、新鮮な魚介類が食べられます。夜は１０時頃からペーニャ（生演奏付き
の踊れる酒場）が開店し、賑わっています。

アプローチについて
　ブランカ山群のアプローチは短く、多くの山は朝、市内のホテルを出発すれば、その日のうちにベースキャンプ
に到達できます。経済的な余裕があれば、入山口の集落までタクシーで入るのが楽ですが、安く上げたいなら、リ
オサンタ沿いのパンアメリカン・ハイウェイを走っているバスを利用すれば良いでしょう。入山口からＢ．Ｃ．ま
では、ブーロ（ろば）とアリエロ（ろば方）を雇いますが、直接交渉は困難なので、テントキーパーを雇う場合が
多いです。テントキーパーは旅行代理店で紹介してもらえます。

山、ルート等
　ブランカ山群の雪線は５０００ｍ前後で、Ｂ．Ｃ．は大抵４０００ｍ台なので、快適なキャンプサイトす。登
山ルートは、Ｂ．Ｃ．から氷河の末端までは、平凡な山道かガラ場を上り、氷河の末端からは雪面を登る、とい
うパターンが多いです。ヒドン・クレバスが多いので要注意。気温、雪の状態は、低いところでは、ゴールデン
・ウィークの北アルプスのような感じです。ただし、南面や６０００ｍ近くでは氷が出てきます。

その他、具体的な質問を頂ければ、お答えします。