<質問> 瀧口です。
最近甲斐駒へ行かれた方いますか?黒戸尾根と赤石沢奥壁の積雪情報を知りたいです。
<回答> JECC/廣川健太郎
瀧口さんごぶさたしております。雲表の水津=宮崎パーティが連休後半に入山した筈です。今日午後、水津君に連絡
をとる予定ですが、要はアプローチが運動靴で大丈夫か?、水なり雪がベースポイント(八合、Aフランケ頭等)にある
かどうかを聞いてメールすれば良いでしょうか?。+αあれば、ご指示ください。
なお、過去、5〜6月に甲斐駒赤石沢に捜索のため、数回にわたり入山した経験から言うとおそらく状況はこんな感
じです。もし行かれるのが、Aフランケだったら(冬でも運動靴でとことん歩いちゃうタイプなら)余り足回りは気に
しなくていいのではないかというのが私の個人的な見解です。表日本側降雪は多かったですが雪渓、日陰の樹林帯など
を除けば、3月以来の陽気の影響で雪はかなり融けてしまって、壁の中などは、ほとんどないのではないかと思います。
<五合目まで>
・ 刃渡りまでは基本的に雪なし。
・ 早い時機は刃渡りを過ぎ、刀利天狗先のトラバースから緩い登りの日陰のあたりで雪あり。但し腐っているので登
山靴の必要なし。
<七合目まで>
・ 五合から七合までは基本的悪い傾斜のあるところに雪はない。
・ 5月中は七合脇、篠沢側の残雪を溶かして炊事可能。
<八合目まで>
・ 七合天幕場から先の斜面で雪が出てくるが、腐っているのでこれまた登山靴の必要はない。
・ 岩小屋のあたりは6月初旬までは炊事用の雪はどこかしらで取れるはず。
<八合目からAフランケ取付きまでと壁>
・ 連休だとそこそこ雪がある。5月の早い時期はスパッツは持っていった方が良い。が、底のしっかりした靴であれば
軽登山靴程度で可。アイゼンはまったく不要。
・ バイルはあった方が良いが必須ではない。
・ 壁は基本的には雪はまったくない。
・ 途中のテラスにもほとんどない、と思う。あるとすれば頭近くの樹林帯の中の草付程度だが、潅木でランナーも取れ
るので登山靴等の必要はないはず。頭のあたりは5月中は雪がとれるはず。
<Bフランケ取付きまでと壁>
・ 上から見て左側のリッジから絡んでいけば雪を避けられる。
・ ルート中、草付きの緩傾斜部に一部雪があっても岩の部分にはまったく雪はない、と思う。
<奥壁取付きまでと壁>
・ 残雪があると、トラバースでちょっと嫌らしいところがある。足回りはA、Bよりは慎重に考えた方が良い。バイル
も必携か。
・ ルンゼは傾斜の緩い部分に雪が溜まっていたり、壁の中途半端なところに溜まっている雪の崩洛=ブロック直撃をう
ける心配などもあり、外的な危険は5月中旬位までの時期はA、Bよりは高い。
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