質問内容/回答 |
注意する所は、天狗尾根の第1クーロワールと第2クーロワールが雪崩れの危険が あります。特に第1は急斜面なので、よほど雪が安定していない限りはザイルを使用 した方が良いですね。
第2は、傾斜はそれほどでもありませんが、かなり広い雪面なのでやはり雪質が悪 いと雪崩れがあります。
北壁には縁がなく、北壁自体は、まだ取り付いた事がないので主稜のポイントは分 かりませんが、天狗の鼻から北壁へのトラバースは日が昇る前に通過した方が良いでし ょう。
雪質が悪いと雪崩れるし、蝶型ルンゼからかなり大きな雪崩れが来ます。以前に 行った時には、先行パーティが蝶型からの雪崩れに会い、間一髪で助かった事がありま す。
とにかく、気温が高い日には絶対に北壁には取り付かない様にして下さい。まず間 違いなく雪崩れがあります。それに、雪が多い時にも行かない方が良いでしょう。
ベストの状態は、前日に雨が降り、その後に寒気が入って、雪が締まった時です。 でもなかなかその状態に巡り会うのは難しいですね。
登れる確率は、普通で50%以下でしょう。と言いながら私は3回行って100% 天候不良で敗退していますが・・・・・。2回は気温が高く、雪崩れバンバン。1回 は季節はずれの大雪で天狗の鼻まで届かず・・・。
まあ、気温が高い時にはすんなりとあきらめて天狗尾根を登った方が良いでしょ う。死なないためにも・・・・・。
あと、天狗の鼻にBCを作った場合、天狗尾根を下降する事になりますが、天狗尾 根を登って地形を把握しておかないと、天候が悪く視界が効かない場合には、ジャン クションピークからの下降口はかなり分かりづらいです。
ジャンクションピークから出だしの雪壁の下降も急斜面なので、雪質によっては雪 崩れがあります。
目一杯軽量化して、全装備を担いで登攀し、赤岩尾根を降りた方が良いかもしれま せんね。ちなみに、天狗の鼻では雪洞が掘れるのでテントは必要ありません。