谷川岳/一ノ倉沢/衝立岩/OVER TIME

谷川岳/一ノ倉沢/衝立岩/OVER TIME


ARIアルパインクラブ/有持真人・宮川良成




1 日程 1996年6月8日(土)

2 時間   一ノ倉沢出会 〜 中央綾基部 〜 取り付き 〜 終了点 〜 出会
        05:30     06:30/07:00   07:15    12:30   14:00

3 登攀時間  5時間15分

4 ルート内容

  1P  中央綾の基部から30mほどトラバースしたところにあるビレーポイントが取り付きである。
      ブッシュ混じりを20m登る。

  2P ボルトラダーを10m登り、草付き混じりの登りになる。上部は、泥混じりのクラックにフ
     レンズ2個のエイドで立ち上がり、5mのブッシュ登りで、ビレーポイントに着く。
      ここの草付き帯は、ブッシュがしっかりしておらず、力を入れて引っ張るとすぐに抜けてし
     まうので、要注意。

  3P  左に少しトラバ^ースし、残地ハーケン2本、腐ったボルト1本の次に、スカイフック2回、
     フレンズ1個の後、脆い岩のトラバースでビレーポイントへ。
       フックのエッジは大きめで安心です。ビレーポイント周辺の岩は、非常に脆く私がテラスに
     立ったとたんに、足元が崩壊してしまった。セルフをとった後だったので、墜落は免れた。

  4P  ランナウトで7mほど左にトラバースし残置のエイドで直上し、バカブー1本、ナフブレード
     1本、フレンズ1個で直上し、またランナウトのトラバースでテラスへ。フレンズのクラックは
     体重をかけると広がって来るので、間違ってもテスティングはしないように。

  5P  右上気味に残置2本で登り、下向きのクラックでフレンズ2個、ブッシュのタイオフののち
     スカイフック1回、ナイフブレード1本でジェードル下のテラスへ。

  6P   残置を追いながら、小ハングをトラバースし、その後は直登、中間部でロストアロー1本打
     ち、また直登する。残置の間隔はかなり遠く、届かない場合は、スカイフックになる。

  7P  フェースを少し登り、ブッシュ混じりの岩を登る。最後のトラバースは非常に脆くランニング
     もとれないため非常に神経を使う。墜落すれば20mは間違いない。
     トラバースが終了すると、中央綾のピナクル上のカンテにでて終了。



 OVER TIMEは、アメリカンエイドのルートですが、草付きの泥混じりのクラックなどがあり、岩も浮き
石だらけで、快適とは言い難いルートで、ジャパニーズエイドと言った方が適切である。

 効いている、効いていないは別として、残置が比較的多くあり、楽しみが半減しているルートだが、そ
れなりに楽しんで登攀できるので、興味のある方は、登って見て下さい。



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