都留市戸沢の市営温泉「芭蕉 月待ちの湯」が好評だ。昨年7月にオープンして以
来、風流な名前も受けて客足を伸ばし、今月中にも入館者数が5万人に達する。周辺
の自治体の直営温泉が苦戦するなか、うらやましがられている状態だ。首都圏からの
登山者の休憩スポットとしても知名度を上げ、都留市の観光拠点になりつつある。
「芭蕉 月待ちの湯」の昨年12月末までの入館者は4万2510人。1日当たりの
平均入館者は約320人で、当初見込みより100人ほど多い。このうち、市外の人
が4分の1を数える。アルカリ性単純温泉で神経痛、筋肉痛、関節痛に効能があると
いう湯質が、ハイカーには持ってこいらしい。
週末や休日になると、リュックを背負ったグループが立ち寄り、汗を流して疲れた足
腰を伸ばす。温泉には源泉ぬるま湯、中温、高温風呂(ふろ)、サウナ、露天風呂な
ど様々な風呂があり、休憩室で食事もとれるようになっている。
湯の名前は、俳聖・芭蕉が江戸大火から逃れて、この地に滞在した折につくった「名
月の夜やさぞかしの宝池山」の句に由来する。陰暦の正月と7月の26日の夜半に出
る月を待って拝むことを「二十六夜待ち」と言うが、その名を負う二十六夜山(1,
297メートル)のふもとにある、月の名所らしいネーミングだ。
東京都新宿区の中高年者でつくる登山グループ「山歩会」の女性は、「富士急行の駅
で、この温泉のことを聞いて来ました。この辺は山の宝庫でしょう。交通の便も悪く
ないし、助かります」と話す。
大月市内の山を登り、下山した後、タクシーを飛ばして来たという東京都武蔵野市の
団体役員の男性は、「名前がいい。後ろの山も趣がある」と露天風呂からの眺めをほ
める。
都留市周辺には、道志村、秋山村、小菅村、丹波山村など自治体直営の温泉が多く、
競合関係にある。温泉ブームが峠を越し、利用者が毎年、1割ほど減っている施設も
あるなかで、「月待ちの湯」の健闘は、目を引く。
市は現在、この温泉を核にした「都留戸沢の森 和みの里」を建設している。3月ま
でに芝生広場、遊具広場などを完成させ、自然を背景にした森林公園として市民に開
放する計画だ。(1/19 asahi.com 山梨版)
四十八滝沢の帰路の温泉は近場に良い施設が無く、河口湖付近まで足を伸ばしていま
したがこの温泉でそんな悩みも解決です。MAP FANのHPで確認したところ、都留イン
ターをはさんで四十八滝沢方面と反対方向になります。戸沢沿いで都カントリークラ
ブのそばのようです。
ACHP編集部