谷川岳/一ノ倉沢/中央綾(単独)
グループ・ド・ミソジ/遠藤博隆
< 記 録 > 遠 藤 博 隆
(山行日)1997年3月1日(土)〜2日(日)
<記録>
2月28日(金)
21:00 山形出発
3月1日(土)
2:30 土合着 〜 7:00 ロープウエイの駅出発 〜 9:00 一の倉出合着〜停滞
3/1は歩き出して間もなく雨が降り始め 出合に近づくにつれ風も強くなってきた。気温が高く腐った雪に
膝まで潜ってしまう。 雨も本降りになり今日は停滞と決める。
テールリッジ末端まで偵察に行ったが 衝立スラブの下半分が完全になだれ落ちスラブが黒々と見えていた。
一の沢から末端までは 大きなブロックが転がり雪崩の棲ざましさが窺える。
雨が雪に変わり 早々に小屋に引き返し ウイスキーを飲んで早めに寝ることとした。
3月2日(日)
6:00 避難小屋出発 〜 8:00 中央稜取り付き着 〜 9:00@1P出発 〜
12:00 核心部より下降開始 〜 12:30 取り付き 〜 2:20 避難小屋 〜
3:30 ロープウエイの駅 〜 4:00 山形へ
5時に起き出し外に出て見ると雲一つない快晴。あわてて準備をして出発。すでに 先行パーティーがテール
リッジの真ん中あたりを登っている。
急いで登っているつもりでも身体が言うことを聞かず 中央稜取り付きまで2時間を要した。昨日とはちがっ
て気温が下がり雪もしまって登りやすい。先行パーティーも中央稜とのこと彼らが登るまでのんびりと一休み。
冬の谷川は何回来ても良い。ここへ来る度に周りの岩壁たちが ”よく来たな!” と歓迎してくれているよ
うな感じがする。9時に登はん開始。
1P目 傾斜の緩い雪壁から 抜け口がやや立つた岩を乗り越しビレー点へ。
2P目 カンテを回り込みがらがらのルンゼ
3P目 先行パーティーがピッチを短く切ったため途中で 待つこととする。
4P目 夏の3P目を雪が無くぽかぽか陽気の中 素手で快適に登っていく。
5P目 核心部の真ん中まで登り 見ているとトップが5m程落ちたが怪我もなくまた登り返している。
この時点で12時を回り今日中に山形まで帰ることを考えるとタイムリミットだ。先行パーティーに別れを告
げ懸垂で下降。あとは一気にテールリッジを小屋まで下る。下りは雪が腐り足下から崩れそうで非常に恐ろしか
った。予定では岩壁帯だけでも登り切るつもりであったがまた次の機会にでもと想いながらの下降であった。
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