蓼科山/春日渓谷

登攀倶楽部求道心/今井啓、その他


< 記 録 > 今 井 啓



(山行日)1996年12月1日

(記録)

 春日渓谷は、12月号の岳人に記録の出ている蓼科山北面のアイスクライミング・エリ アです。車からビレイ出来るというお手軽さに乗せられた会のメンバーが行くという ので、氷が発達しているか半信半疑のまま30日の晩に合流しました。

 林道の料金所脇に車を止めて夜を明かし、朝、雪の舞う林道を上がっていくと、写真 で見た「羽衣の滝」があります。「千切の滝」の看板から一つカーブを曲がった先の ルンゼがそうです。見るからに貧弱そうな氷が張り付いていて微妙なので、もう一つ 上の「アソシエイツ・ルンゼ」まで行ってみました。こちらは貧相ながら傾斜のない 氷が続いているのが見えたので、取りつきましました。

1P 40〜50度の氷をロープなしで上がる。ゆるい水氷。40mくらい。

2P ルンゼのなかに大きな岩が2つあり、その両脇と真ん中が凍っている。左の岩か ら落ちているつららが発達すれば面白いかも。一応ロープを着けて真ん中を登る。リ ードのE氏の叫びが聞こえる。「こんなのアイスクライミングじゃな〜い!」40m。

3P 20mくらい登ったら氷がなくなってしまったので、クライムダウン。

 地形的に風が吹き抜けて寒いです。手袋からロープからバリバリに凍りました。

 この後羽衣の滝に戻り、他のメンバーは「わざわざ来たのだから登る」と取りついて いましたが、私は日和りました。彼等は、水が流れているのが良く見える薄い氷をど うにか登って行きましたが、F2までであきらめて帰ってきました。今回は左の凍った 草付状から周り込んで取りついていましたが、氷が発達すれば傾斜のある部分が長く なって面白そうです。それから、ちゃんと凍れば本当に車からビレイできます。

※ アプローチの鹿曲川林道は一応「通行止め」です。林道は標高が1800m位まで上がっているので、積雪が多い
 と普通車では辛いかもしれません。



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