唐沢岳/幕岩/S字状ルート/左方ルンゼ
秀峰登高会/中嶋學、その他
< 記 録 > 中 嶋 學
(山行日)1996年2月8日(土)〜2月10日(月)
<記録>
中嶋@秀峰です。連休で唐幕に行ってきました。何しろ天気が良くて楽しめました。
S字状ルート
8日 晴れ
唐沢のアプローチは程良く雪が付いていてトレースもあったため、夏と大差なく着く。B沢出合10:00頃、ビヴァー
ク装備だけもって出発。
B沢からトポどうりに雪の斜面をノーザイルで右上して行く。ラッセルが深く疲れる。垂壁基部の洞穴でロープを結
んでトラヴァースを開始。
トポにある氷バクは登れるほど発達していなかったので夏のラインをたどることにした。トラヴァース2ピッチで夏
ライン上の氷バクにでて直上1ピッチ。今度は左にトラヴァースしなければならないが、スラヴ上には利用できるよう
な氷雪はまったくない。
スラヴに前爪を立て、グルーヴにわずかに詰まった氷を拾って、ピンも乏しい中気合いで進んで行く。2ピッチ弱で
大テラス。トポではここから右の氷壁に出ているが、登れそうもない薄いベルグラが張っているので、ここもやはり夏
のラインをたどる。似たような状況の中2ピッチ伸ばした所で時間切れ、腰掛けビヴァーク。そんなに寒くなかったの
で助かった。
9日 晴れ
次の1ピッチでハングに突き当たるので、左から卷いて雪壁に出る。後はラッセル1ピッチで登攀終了。右稜の頭ま
でのラッセルはきつかったが思ったほど時間はかからなかった。
左方ルンゼ
10日 晴れ
F1は埋まっているのでF2下でロープを出す。F2はトポの写真よりも明らかに発達している。トポでは5級とあるが、
氷の発達が良いので垂直部分は3手ほどのトラヴァースでごまかせてしまう。
ここから上も思ったほどは雪がなく氷が楽しめる。実質6ピッチ、2時間半で登攀終了。トレースに助けられ下降は
容易だったが、注意しないとB沢右股の1本手前の沢に入ってしまいそうだった。
テントに戻ったのが11:30、状態さえよければ入、下山日の1本として最適だ。この後葛温泉まで2時間で下れたの
で、薬師の湯に寄って、蔓で焼き肉を食べ放題するというリゾートをした後でも、余裕で東京まで帰ることが出来た。
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