瑞牆山/十一面岩/春一番

静岡山岳会/松永・番・奥山


<山行日> 1999年10月31日(日)<記録> 松永



 松永@静岡です。

 昨日、瑞牆山十一面岩に行って来ましたので簡単に報告します。

 前夜北沢まで入り、翌朝6時出発。10月下旬にしては暖かい朝である。この辺り植 樹祭のための工事によってすっかり変わってしまった。感じの良かったテン場が跡形 もなく無くなってしまい、何度となく通った身には辛いものがある。

 すぐ上の橋の下から入るも、すぐ右岸の尾根に追い上げられてしまう。尾根上は立派 な遊歩道が伸びており、木もだいぶ伐採されてしまっており、一体何をしようとして いるのか理解に苦しんでしまう光景がしばらく続く。色付いた樹林の中を末端壁へ着 くと、この時期にしては珍しく壁の中から水が湧き出していた。十一面岩まではもう すぐだ。

 燕返しのハング微笑み返しには、敗退?の痕跡が点々と残っていた。アブミからシュ リンゲ・カラビナまで一通り揃ってしまいそうだ。 春一番を登り出し、人工部分が始まるとここにもシュリンゲが沢山張り付いていた。 1P目のビレイ点はペツルとリングボルトで新しく作り直されていた。2P目ハングを 廻りこんだところにも新しいボルトとハーケンが打ち足されている。ビレイ点に辿り 着くとペツルハンガーが真上のスラブに点々と続いている。ルート開拓でもしてるの だろうか?

 白熊への人工はパスしてベルジュエールのクラックに入る。

   連れの二人は経験も浅いので時間がかってもいいから、自力で確実にフォローするこ とに重点を置いて登ってもらう。せっかく来たのだし天気も比較的いいので敗退は考 えずにピークを目指す。

 白熊のコルから上は、ルート自体に変化もなく程無くピークが見えて来た。最後のス ラブを越えると頂上に飛び出す。ガスが下から湧いてきて幻想的な風景が広がり、何 とブロッケンまで現れた。16時終了。取付きに戻ったのは17時を過ぎてしまっ た。暗い中下降していくと、末端壁の上から人の声がする。ヘッドランプも点けずに 5人程が懸垂下降中であった。帰りは暗いため迷いに迷って19時近くようやく車に 辿り着いた。

 寒いのを少し我慢すれば、もうしばらくは登れそうな気がします。


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