チーム84/森上、越後谷
<山行日> 1999年2月2月21日(日) <記録> 寺田正之
昨日、パートナーの越後谷君と荒船山周辺へいってきました。
<<犬殺しの滝>>
林道終点から30分とアプローチ近い。沢をつめるだけ。傾斜はそれほどないが、なんだか氷が少ないよ
うな気がする・・・。岳人548号に載っている写真(とっても幅の広い立派な滝が写っている)とは違い、下
部の左半分は氷ありませんでした。
結果、敗退。氷がボロボロで、中が中空でした。アックスでたたくと、厚さ30センチくらいの氷が層に
なって、ばかばか落ちてくる。
一歩上がってたたいて表面の氷をガサガサ落とし、一歩上がってまた落とす。ときどきスクリューを入れ
るが中が中空のようで、スルスルと抵抗なく入っていく。千波の滝のクロニクルで、ホゲホゲさんがいって
た「土木工事」ってこのことかな?と思いました。
越後谷と私で二人ともトライしましたが、怖くなってやめました。
多分うまい人なら、表面の氷を壊さないようにアックスをちょっと引っかけるだけで、足も静かに置く程
度(スメアみたいに)で、登れてしまうのかもしれません。初心者の私にそんな技はあるはずもなく、ひた
すら叩いて安定した氷がでてくるまでは安心できません。氷って色々あるから難しいですね。
今後の課題として、
1 氷質による危険性の違いをしる:どの程度の氷の質までなら安全に登れるのかを知る(何が「安全」か
は人によって違うけど)。
2 氷質、氷の形状に応じたアックス(とクランポン)の打ち込み:アックスをどれくらいの力で打ち込め
ば(それもできる限り少ない力で)身体を支持できるか、それを氷質、氷の形状に応じて把握する。
どちらも、経験が必要だから時間がかかりそうだなぁ・・・ 2とかは、トップロープなどで落ちなが
ら練習するのがいいのでしょうね。
氷の場合、一本登るのにプロテクションのセットなどで結構時間かかるので、効率的にトレーニングし
ないと、時間ばかりかかってだめですね。 もうシーズンも終わりにちかいしなぁ・・・。
<<相沢の氷柱>>
犬殺し敗退のあと、隣の沢にある相沢の氷柱に行きました。アプローチは、1月に行った越後谷いわく「
1時間半だよ」ということでしたが、なぜか大間違いをして沢から稜線近くまで登ってしまい、そこら辺う
ろうろしたあと、懸垂下降で氷柱の取り付きにつきました。結果として3時間近くさまよってしまいました。
とりつきにはYCCの小島さんたちがいました。森上リードでノーテンで行けました。犬殺しと比べるとと
ても氷質は良く、楽しいクライミングでした(先に登った小島さんたちが氷を落としてくれたからかもしれ
ません)。
この氷は、滝の落ち口に大きな木が立っていて、そこまで50mぴったりです。「ビレー解除!」と言う
と、下から「ロープいっぱーい!」とすぐかえってきて、「おお!たっぷりのぼったなぁ!!」と満足でき
ました。50mといっても途中で小さい段がいくつかあり、休めます。V〜V+くらいでしょうか(この氷質
で)。
<<グレードについて>>
今回グレード的に低いと思っていた犬殺しの滝を敗退して、思いました。
氷の難しさは氷質で極端に違ってくるから難しいですね。シュイナードが書いている「のぼったら忘れる
ことだ」というのもある面、そうだなぁ、と思います。でも、まぁ「スタンダード」あるいは「目安」とし
てのグレードはあった方がいいでしょうね。
ただ、それが、絶対の「権威」みたいになったらまずいとは思いますが(氷の場合)。
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