戸台川流域のアイスクライミング

YCC/増田、その他


< 記 録 > 増 田


<山行日> 1999年1月15日(金)〜17日(日)
 増田@YCCです。この3連休で南アルプス戸台川流域のアイスクライミングにいってきました。  14日夜メンバー8人は2台に分乗して戸台に向かう。高遠も近付いた頃、屏風に向かったはずの2名から 携帯電話が入り「今からそっちへ行きます」だと。これで、計10名。  「戸台の河原じゃさむいよ」というわけで高遠の「道の駅」でテントを張り、とりあえず宴会を始めるが だらだらと終わらず、結局朝3時までつづく。  15日朝、「ねむい〜」を連発しながら歩き出すが、ちゃんとならんで歩く習慣などはなからないので、た ちまちばらけて三々五々戸台川二股まで。本谷支流「分かれ道」の氷柱を目指す二人はさっさと行ってしまう。  取り残された残りのメンバーは、とりあえず目の前の七丈ノ滝沢F1へ。右寄りは良いコンディションだが左 はいまいちそうに見えたのでトップロープをかけ登って見る。案の定、中間部でアックス打ち込んだとたん氷 塊がはがれ鼻柱を直撃。以後は鼻血をたらしながらとにかく終了してギヤを回収。その夜は、大宴会その一。  ご飯一升、スキヤキには牛肉2kg、しいたけ、しめじ、ネギ、白菜、しらたき、豆腐と豪華版だった。酒も ウィスキー、日本酒、焼酎、ときりがなく食いすぎで苦しい。前夜寝不足ゆえ早めに寝る。  16日、前日の雪も大したことなく、風のため寒気がする1名を残し7名で本谷を詰める。駒津沢と奥駒津 沢を見比べ、奥駒津沢に登る。「全員で行くなんて芸がないぜ」といいながらも、ほとんどF1で終わりの駒 津沢に行くという奴もいず、すったもんだの末やっと3パーティーに分かれて取りつく。  幸い氷の発達は良く2〜3ラインが取れるのでみな適当なラインを同時に登る。F4を終了したところで下降 に入るが、こちらは1ラインしか取れず、混みあって時間をくった。テントにもどると、なんてこった、また2 人増えている。唐幕行ってるはずじゃなかったのかよ〜。  聞けば「天気は悪そうだし雪も多そうだし、ACMLを見たら戸台に8人入るって書いてあったからあと2人くら い増えてもどおって事ないだろうと思って」とのこと。なんと、テントも食料ももってきていない。酒は持って きたが、駒津沢F1を登って帰ってきたあと飲んでしまったらしい。  「わかれ道」を敗退してきた2人もすでに帰っており、その夜はついに12名参加の大宴会となってしまった。 流木を集めて盛大なたき火をとりおこない、火の粉でヤッケや手袋に穴をあけてしまったが一升五合のめしを炊 き、手巻寿司大会で大いに盛り上がった。  17日、夕べのメニューのせいではないが、予定外の人数に寿司詰めのテントで一夜を明かし朝寝坊してだら だらと起き上がる。食料の残りをすべてぶち込んだほとんど闇ラーメン闇うどんを食べ、出発。ストイックな2 名は混みあう「舞姫の滝」に向かうが、あとは、カミニゴリ沢に「でも」行こうとやはりばらばらに下って行く。  カミニゴリ沢出合にてスーパー林道のあたりを眺めながら「遠いな〜」「いまいちだよ」などと温泉モードの 我々にはもはや登る気力はなかった。 <氷のコンディション>  自分で登ったもの、登ったメンバーに聞いたもの、眺めただけのものといろいろありますが、以下の通り。 舞姫の滝  :全部つながっており登れるが、人気ルートゆえ結構穴だらけになっています。 七丈の滝沢 :F1はOK。右寄りが簡単。大滝は、右寄りが下まで届いていますがその上の段        のところは氷が薄く登れそうにありませんでした。そこの上は左寄りがつな        がっていますが、トラバースはつららが数本下がっているだけなので無理で        しょう。 本谷F1、F2:発達良好やさしくなっています。やや水っぽい。F2は釜が水面になっている        ので注意。 駒津沢   :F1は良く発達しています。 奥駒津沢  :発達良好で全体に2〜3ラインとれます。F4は右寄りは空洞が多く困難。左        寄りが比較的やさしいですが、全体に水っぽく、かなり濡れます。オーバーグ        ローブをしていても手を握り締めると水がたれるほどでした。 わかれ道  :状態が悪く、1ピッチで敗退したらしいです。 <積雪状態>  積雪はほとんどなく、数センチ〜10センチ新雪が乗っているだけで、雪崩の心配は全くなし。ただし、沢床は岩 がごろごろしてアイゼンでは大変歩きにくいです。かといって、ところどころベルグラや氷面が出てくるのでなし では歩けず、アイゼンがずいぶん減ります。

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