YCC/荒川修一、その他
< 記 録 > 荒 川 修 一
<山行日> 1999年1月15日(金)
14日午後 8時過ぎの天気予報では、「気象庁は十四日、成人の日の十五日は大陸から寒気の渦が南下してく
るため、関東地方では午後から雪か雨となり、雪の場合平野部で 二―三センチと今シーズン初めてうっすらと
雪化粧する程度になる可能性もあるとして、今後の予報に注意するよう呼び掛けた。
ただ、首都圏の交通が大混乱した、昨年一月のような大雪にはならず、十六日からの大学入試センター試験
にも影響はなさそうだ。
同庁によると、降り始めは十五日午後三時ごろからで、同九時ごろにはやむ見込み。降雪は、関東の南岸を
低気圧が通り、同日夜にかけて関東の上空に、氷点下三○度以下の寒気が移動、大気が不安定 になるため。
しかし低気圧の位置が南に片寄り、南風があまり入ってこないことなどから、大した雪にはならないという。」
というものでした。
15日、午前 8時半
三ツ峠登山口から歩きはじめる。右手の沢が、四十八滝沢だと思うが、雪も氷もない。午前 9時ようやく、
氷が現れ、プラブーツ・アイゼン等を装着。この頃、雪が落ちはじめる。
南岸低気圧は、きっと和歌山沖あたりにいるのでしょう。てくてく沢をゆく。登山道が左から右へと横切っ
ている。本流右手に滝があり、非常に水っぽいが、凍っている。
登山道から回り込み、トップロープで練習。それほど、立ってはいない。
12時、遡行再開。
すぐに大滝。真ん中が、がっぽりと、氷がない。水がたくさん流れている。両側に氷。ルートは、右側をゆ
くと考える。下半分は、確実に右手の氷を使って登れそう。上半分は、落ち口までは、モコモコ階段状で、登
れそう。落ち口で、滝の中央部を通過する時、薄い氷のアーチを通過する必要があるよう。これも、そっと行
けば行けそう。落ち口の先は不明。
ここで、落ち口を抜けて、急に水の流れるスラブに行きずまる自分を想像してしまう。3分間考え、滝をまく
ことにする。まき道は、すぐ左手にあった。
そのうえの2つの滝も、水量多く、結氷よろしくない。まくまく。今回は、もうダメかな? とも、思ったが、
そこからのなめ滝はちゃんと凍っていました。非常におもしろく、2人で慎重にスタカットでいく。
標高があがるにつれ、若干、氷も固めになっていくよう。雪は、すこしだけ降っているが、積もって雪崩の
危険を感じるものではなかった。谷の中はガス。
すこし、のんびりしてしまい、気づくと、もう4時。ビレーを少し簡略化して、急ぐ。この頃、ガスの合間か
ら青空が見えた。南岸低気圧は、どうしたのだろう。5時半にやっと、稜線に。南は町明かり、北は雲海が広が
っている。富士山さんもこんばんは。上を見ると、満天の星。
南岸低気圧は、もうとっくに通りすぎているよう。今回は、寒気・暖気のぶつかり合いが小さかったようで、
荒れなかったので、よかったです。三ツ峠には、よく来ますが、北面にこんな楽しい沢があったなんて。
三ツ峠の秘密を1つ知ってしまった気がしました。
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