神奈川山岳会/服巻辰則、他11名
< 記 録 > 服 巻 辰 則
<山行日> 1998年12月30日(木)〜1999年1月3日(日)
年末年始は、北アルプス南岳西尾根〜槍ヶ岳の予定で行ってきました。総勢12名で、知り合いから「そん
な人数で行くなんて無謀だ。」といわれながらの出発でした。以下簡単な報告です。
期間:平成10年12月30日〜平成11年1月3日
メンバー:服巻以下総勢12名(神奈川山岳会)
12月29日の急行アルプスで出発。いやに荷物の軽いメンバーがいる。いろいろ聞いてみると、共同食糧や
装備をほとんど持ってきていない。事前に配布した資料をほとんど見ていないらしい。装備はやりくりで何
とかなるが、食糧はコンビニでレトルトを買い込むことにする。
30日、松本からジャンボタクシー2台で新穂高へ。25000円/台で交渉済み。6時前には新穂高に到着。準
備中に雪が降り出す。予定では南岳西尾根の途中まであげる予定であったが、降雪と翌日の天気も当てに出
来ないので尾根取り付き付近で早々に幕営(13時頃)。
31日、小雪、昨夕からほとんど積もっていない模様。トレースは残っているが、所々ラッセルをしながら
デルタ状岩壁基部へ。初心者交じりといこともあり、岩壁の手前から全部で3ピッチロープを伸ばす。ここ
で、九州からの2人パーティーが追いつく。
こちらの人数を聞いて驚いていたが、隙を見て抜いていただく。そのうち、金沢の2人パーティーも追い
つき、12人パーティーと話すと目をむいて驚かれる。抜いていただこうとするが、のんびり行くからと固辞
される。時間もかかり、天気もぱっとしないので2600m付近で幕営。
1日、昨夜の強風もやみ小雪。昼前から青空が見える。マッチ箱で2ピッチロープを出すがここはマッチ箱
だけで充分だった。通過時はほとんど風もなく、難なく通過。南岳避難小屋に出ると、西風が強い。小屋で
休憩。風は強いが天気も良く時間も早いので大喰岳まで足を伸ばす。頂上直下東斜面を削り幕営。
2日、夜半より吹雪。沈殿。
3日、夜半より雪は止むが風は強い。7時過ぎから青空が覗くので撤収下山準備。前日の積雪量が多いので
ラッセルが大変と思い、槍ヶ岳は断念。大喰岳西尾根を下山。しばらくは正面からの風に苦労するが西鎌の
影に入ると随分楽になる。
昼からは快晴。宝の木付近からは、膝から腰の積雪。この時ばかりは人数に助けられ、楽なラッセルとな
る。新雪の下は柔らかいクラストで、今にも雪崩そう。所々小さなデブリがある。危険個所は3班に分かれ通
過。槍平から先はしっかりしたトレースがあり16時までには新穂高到着。
翌日の勤務の都合ですぐに帰るものと新穂高温泉に投宿するものとに別れるが、帰京組は「あずさ」の故
障で翌朝の帰宅となったとか。
以上です。大人数なのでなるべく人の少なそうなルートを選んだのですが、ご迷惑をおかけしたパーティ
ーの方お許し下さい。
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