JECC/廣川健太郎、風来坊/大野
< 記 録 > 廣 川 健 太 郎
<山行日> 1998年12月19日(土)〜20日(日)
19日、入山。大野氏がお疲れのため。昼過ぎに早々に7合目にて宴会を始め快適な冬期小屋に泊。
翌早朝4時半出でBフランケを予定するが、夜半より降雪激しく、傾斜の緩いBフランケに着雪した
状態では相当時間がかかることが予想され、ルートを奥壁中央稜に変更する。
20日、5時40分発。まだ雪が降っている。積雪は7合目で15センチ。8合近くは20センチ
以上でトレースは消えラッセル。トレース跡を外すすと膝上まで潜ってしまう。ラッセルに時間がか
かり8合着が7時。
この週末は黄連谷に相当人数が入山しているが、雪がこの状態ではやめておいた方が無難かなあと
いう感じ。
8合目からは膝から股程度のラッセルが続く。右ルンゼ下のトラバースは特に弱層もなく、丁寧に
ゆけば時刻も早いので雪崩れはしないと思うが、何しろ腰まで潜るので気分は良くない。
8合からも、ラッセルに大分時間がかかり、登攀開始は8時20分。まだ雪は降っている。冬の中
央稜は2年連続だが、今年は着雪が多く、1Pのクラック〜凹角上のフェースに堅雪が張り詰め、所
々クラックに張り付く草付、クラックにアックスを効かせて登るが昨年より悪く感じた。30m。
2P目は小フェースを右から回り込むように登る。25m。3P目は雪壁状の草付を45m。4P
目は段状のフェースを右肩に数ポイントの人工、A0で上がり、何段もの凹角状を右上する。
45mで潅木でビレー。5P目、草付から頭上のフレーク状の岩の左の凹角を登り、上部クラック
取付きまで。20m。
6p目、クラックを2ポイント人工、フリーで岩と草付を直上。5mほどランナウトした所で左側
の岩にボルトがあるのが嬉しい。ここを越えると中央稜上部の草付帯まで僅か。草付帯は部分的には
かなり雪が深く、雪を崩し固めての本格的なラッセル状態。雪さえ安定していれば上部は中央稜を登
るよりも右ルンゼを詰めた方がはるかに早いが、この雪の状態ではルンゼに降りる気にはなれない。
壁を抜けたのは12時ちょいすぎだったが、雪が深く稜線に出るまで、更に3時間ほどかかってし
まい15時20分終了。登攀用具を片づけレーションを食べ、下山開始が15時40分。7合目で荷
を回収、5合目で一部荷物を年明けの山行用にデポしたりで5合発が17時50分。
竹宇着は20時10分位だった。
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