秀峰登行会/細田、畠中、中嶋
< 記 録 > 中 嶋 學
<山行日> 1997年7月19日(土)〜21日(月)
この前の3連休で小ヤスリ岩に登ってきたので皆さんに読んでいただきたいと思います。
以下、記録
宴会が長引いたのでかなり遅くまで寝ていた。もっともこの日は上でビヴァークの予定だったので焦ら
なかった。岩雪169号の初登の記録では岩のどの面にルートが引いてあるのか解らないので、周りを偵
察しまくった。
北面は薮が多そうなので西面と南面を重点的に探したが、記録にある「いちばん右端にある左上クラッ
ク」が見つからなかった。西面の中央に走る直上するクラックがもっともきれいで登り易そうに見えたの
で、意を決しエイドアップをはじめた。
1P目、AA1 40m
キャメロットの#2〜3ではじまり、#5が使えるところもあった。一部フリーもまじえ、最後に”広
いテラス”に乗りあがったときはなかなかの感動。うまい人ならこれくらいのクラックはフリーで登って
しまうのだろう。
2P目、4級 10m
初登時の記録にある”広いテラス”から、3ピッチ目の凹角までのトラヴァース。広いテラスというの
は本当に広くて、途中に岩の衝立を挟んで六畳二間くらいに感じた。
3P目、4級 AA1 15 m
脆いクラックをエイドアップしていく。岩がしっかりしていればフリーで行けそうに見える。リードし
た細田によれば、脆いが技術的にはAA1位とのこと。狭いトンネルをくぐって4ピッチ目取り付きのテラ
スへ。
この時点で17時近かったのでここまでとしロープをフィックス。六畳二間のうちの一間にシュラカバに
潜って雑魚寝、酒をあげてあったので非常に気もちの良いビヴァークとなった。
4P目、オフィズス〜ボルトラダー 25m
オフィズスは初登記録では10aだが、こういうのは初めてだったのでどのくらい難しいのかさっぱり解ら
なかった。とてもおっかなかったのは確かで、キャメの#5が役に立った。もちろんテンションかけまく
りでした。
続くボルトラダーはらくちん、とにかく初登者の方に感謝です。頂上は思ったより広く、十畳位に感じ
た。岩茸がいっぱい。
下降中、広いテラスから北面に懸垂支点があって、初登時の1ピッチ目が北面にあることが解った。初
登時のものの方がクラックが浅く、泥やコケが付いていて難しそうに見えた。
このルートは全4ピッチと短いが、その分私のようなエイド初心者の練習にはもってこいだと思う。そ
うでなくても、雄々しく突っ立っている岩塔小ヤスリの上に立てるのだから、かなりお買得なルートだ。
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