日程 |
2004年8月13日(金)〜15(日) |
メンバー |
(宇都宮山岳会)藪内淳志、その他 |
記録 |
(宇都宮山岳会)藪内淳志 |
写真 |
なし |
ルート図 |
なし |
<山 行 記 録>
皆さんこんばんわ、やぶうち@宇都宮です。
お盆休みは奥又白池ベースで前穂東壁、北壁〜Aフェイスを攀りました。
少し時間が経ってしまったのですが報告させてください。
8月13日(金) 一日中見事に晴れ
上高地(07:00)->徳沢(09:00)->奥又白池(13:00)
新宿からさわやか信州号を利用したのですが、
観光バスも今年から上高地への通行が規制されたので、
沢渡で低公害バスとやらに乗り換える必要があります。
寝不足なのでペースが上がらず、徳沢では10分ほど眠ってしまいました。
中畠新道は最初が源治郎尾根の取付きを思わせるような急登で、
木登りもあるし、全く足が上がらず、そこここで立ち一本が必要でした。
左側から松高ルンゼの枝沢が上がってくるところで大休止していると、
後続パーティーの女性が追いついてきたのでしばし話をしましたが、
久しぶりにネイティブ関西言葉に出会い、
ぼくも一瞬で大阪弁に戻っていました。
四人パーティーで明日はIV峰正面壁をやられるとのことでした。
宝の木は何だか写真で見ていたのより少し葉っぱが少なく、
弱ってしまった印象でしたが、北尾根をバックにした姿は素敵でした。
その後意味不明のイタリア人らしき二人連れが上がってきて、
意味もなく(彼らにはあったのかもですが)池で泳ぎ下山した他は、
奥又白池はぼくたちと件の四パーティーのテント二張りだけで、
最盛期にこんなに空いていてよいのだろうかと、
ちょっと信じられない思いと共に少々心配になりました。
8月14日(土) 快晴のちガスのち時々雨一時強く降る
奥又白池(04:00)->北壁取付き(06:30)->前穂高岳(10:00)
->奥又白池(12:00)
初めてなので例年との比較は正確にはできませんが、
写真などを見る限りでは、今年の奥又白の雪渓はかなり小さいようです。
一応アイゼン、バイルは使いましたが、馴れた人なら必要ないと思います。
C沢の雪渓は上部に小さいのが残るのみで、
B沢とのインゼル上部まで全く触れることなくアプローチできます。
III・IVのコル、IV・Vのコルからのルンゼの雪渓もかなり小さいです。
ただかなりずたずたには見えましたので、
アプローチとしてどうかは分かりません。
C沢下部の小滝はがらがら、浮石で案外悪かったのでザイルを出しました。
北壁からA沢は特に問題ありません、松高カミンは快適に攀れました。
Aフェイスの最終ピッチは緩傾斜帯になると聞いていたのですが、
実際の前穂頂上直下のピッチは右も左もチムニーとしか言えないところで、
どこかで間違えてしまったのかなと思っています。
取付き辺りでガスり始めた後、太陽が出たりガスに巻かれたりが続き、
Aフェイスを登り始めた辺りで完全にガスの中、
ちょうど終了点辺りでとうとう雨が降り出してしまいました。
下山ですが、A沢への下降点には小さなケルンが積んであります。
A沢そのものは予想以上にがらがら、ざらざらで非常に悪く、
登山靴の踝近くまでざれに埋まってしまうようなところもありました。
踏替点の少し上は雪渓がまだ残っています。
傾斜があるのでさすがにここはピッケルかバイルが必要だと思います。
踏替点を越えて奥又白谷が広がり傾斜がなくなるとほっとしました。
この日は四人パーティーも雨が降ったためか早々に撤収してしまったので、
奥又白池はぼくたちだけで独占という、何とも贅沢な夜でした。
雷鳥の親子連れが出てきたので、正確には独占ではなかったですが。
8月15(日) 雨のち曇り
奥又白池(05:00)->徳沢(08:30)->上高地(10:30)
この日IV峰正面壁をやって次の日に下山をする予定だったのですが、
一日中雨が、しかも強く降る予報だったので、下山することにしました。
ところが降りるに従ってだんだん明るくなり、太陽もちょろちょろ出て、
徳沢からは前穂の頂上が見えるようにまでなり、非常に残念な思いでした。
明神では奥又白池で一緒だった四人パーティーに再会しました。
屏風をやってきたという二人パーティーもご一緒で、
話をしながら、ぼくも来年こそ、と思いを新たにして上高地を離れました。
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