アンデス/ピスコ(スキー滑降)

日程
2002年7月
メンバー
(信州大学山岳部OB))花谷泰広
記録
(信州大学山岳部OB))花谷泰広
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


花谷です。

アルテソンラフ敗退後、スキーに行ってきました。
天気が悪く、本当に今年はついていませんでしたが、
最後にとても気持ちの良い体験ができました。

滑った山はピスコ(5752m)と言う小さな山でしたが、
こんな山から滑ることは初めての体験。とても感動しました。

いつものようにホームページでアップしていますが、
少しだけ抜粋したものを。

以下、ホームページより抜粋

福岡の人たちよりも一歩早く出発。調子はいいがスキーとスキー靴が重い。モレーン
は迷うことなく突破。問題はなかった。3年前よりルートがはっきりしていた。ハイキャ
ンプの人たちも出発しているようで、氷河の上にライトが見える。けっこう多くの人
がいるみたいだ。氷河の舌端まで行き、スキー靴に履き替える。それにアイゼンをつけ
て歩く。急に歩きにくくなったが、すぐに慣れるだろう。

 夜明けが近づくに従い、どんどん天気が悪くなってきた。すでにチョピカルキには2
重の笠雲がかかっている。ワスカランもワンドイも雲の中。反対側のパロン谷もさら
に多い雲。そのうち雪も降ってきた。こりゃ早く登って早く下りた方がいい。ペース
を上げる。順応がしっかりできているので、ペースはいい感じ。気持ちよく先行を抜
いていく。頂上直下で底なしのクレバスがあり、そこに幅50cm、長さ1m50cm、厚さ1m
くらいのスノーブリッジがかかっていた。「落ちませんように」と祈りつつ渡る。これ
はそのうち誰かが踏み抜くだろうが、その後は登頂できるのだろうか?それにしても
3年前と比べて、クレバスの開く場所が全然違う。記憶は定かじゃないけど。

 山頂に着いても何も見えないから、ちょっと腹に物を入れてスキーをつけて下降開
始。
 僕にとってここまでは二次的なのも。ここから先が本番だ。初めてのスキー滑降。
やるっきゃない。僕でも山頂から下りられそうだったので、頑張ってみることにした

 最初のやや急な斜面で、急に雪質が変わってバランスを崩し、南壁にダイブしそう
になる。こわいこわい。早々にそこを切り抜けて例のスノーブリッジへ。登りの人が先
に来いと言うので、ちょっとあけてもらい直滑降でそこを抜ける。もう怖いところは
ない。所々急なところがあったりクレバスが開いていたりするが、そこだけ気をつけ
ればいい。あとはこけないように滑るだけだ。

 雪のせいで視界が悪く、かと言ってゴーグルをつけると暗くなって余計に怖いの
で、何もつけずに滑る。とにかく気持ちがいい。ギャラリーもけっこういる。一人で奇
声を上げながら滑る。快感。途中で福岡の蜂谷さんに出会い、写真をとっていただ
く。30分足らずで頂上から滑り降りてしまった。

この山を最後に帰国します。
ホームページをご覧になってくださった皆様、ありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。

花谷 泰広 Hanatani Yasuhiro

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