日程 |
2004年12月6日(月) |
メンバー |
(猫の森)黒澤、その他 |
記録 |
(猫の森)黒澤 |
写真 |
なし |
ルート図 |
なし |
<山 行 記 録>
みなさん、こんにちは。黒澤と@猫の森、です。先週の週末、宮崎に行く用事が出来
たついでに、表題の「比叡山・第一スラブ」を登ってきました。
九州ではポピュラーなルートのようですが、関東からは滅多に行く人がいないと思い
ますので、少し長くなりますが記録を書きます…
【日 付】2004/12/6(mon)
【ルート】比叡山・第一スラブ(亀の甲スラブまではノーマル。以降はスーパー)
【所在地】宮崎県東臼杵郡北方町
【設定/初登】1961/9/23・三澤澄男、佐藤徳守、竹野正人(ノーマル)
1980/6/01・三澤澄男、八木正(スーパー)
【内 容】8P,290m(最高グレード=5.9+)
※グレードについては、実際に登ったときの感覚を優先した。
【メンツ】黒澤と&ゆりちゃん奥さん@猫の森
【記録】
1P目(50m/5.7):明瞭な指導標のあるテラスから登攀開始(11:15)。緩いフェースを
快適に登っていくと、傾斜のきつくなる辺りにピンがあり少し迷う。左のブッシュへ
逃げるのが正解のようだが、トラバースのライン上にある「大きな倒木」が気になる。
おそらく今年の台風の所為だろう。直上してもバンドがありそうなので構わず登る。
右上にアンカーが見えてくるが、おそらく第2スラブのモノだろう、容易な水平バン
ドをたどりブッシュ帯に這い上がると2Pの開始点が見える。ロープの残りが少なそう
なので立木にアンカーを取りセカンドを迎える。
2P目(30m/5.6):見上げる顕著なリッジへ、倒木や浮き石で少し荒れた様子だ。傾斜
が強くなる手前のアンカーでピッチを区切る。
3P(50m+/5.8):威圧的なリッジだが、ホールドスタンスは豊富。少し登って傾斜が強
くなった辺りで不安定な岩があり、ムーブもそこそこ難しいのでF#4でプロテクショ
ンをとる。快適に高度を稼いで、亀の甲スラブのアンカーが見えてきた頃突然「あ
と5m!」とコールがかかった^^;
んな馬鹿な(笑)トポには45mと書いてあったし、他に適当なアンカーも無さそうだっ
たのに何で足りねぇんだぁ〜と嘆いても始まらないので…
「ビレイ解除して良いから目一杯伸ばせ!」とコールして強引にひん伸ばし(汗;な
んとか自己ビレイだけはセット。このピッチで確保器を落としたパートナーは、以下
全てのピッチを肩がらみでビレイされる羽目になる^^;
落とし物をしてしょんぼりしてるパートナーを慰めながらテラスで遅めの昼飯^^
4P(35m/5.8):亀の甲スラブの登攀。右のジェードル状から取り付き、レッジ状のバ
ンドへマントリング気味に這い上がる。そこからは易しいスラブをたどると、大きな
立木のあるブッシュが見えてくる。あそこで切るのかな?と思っている手前でアンカー
発見。残りは10m弱ということなのでここでピッチを切る。
5P(25m/5.7):ノーマルは右へのトラバースだが、時間も押しているし、グレードも
大差ないのでここからは全てスーパーを登ることにする。快適そのものの登攀である。
6P(25m/5.7):ここも至って易しい。10mも登ったかなと思ったところでアンカーが?
振り返ってみると凄い高さまで来ている。結局このピッチはノーピンで25m伸ばした
ようだ…^^;
7P(40m/5.9+):パートナーは肩で息をしている。無理もない、ここんところゲレンデ
のフリークライミングばっかしだったモンな^^;
バテているパートナーのために、少しでも易しいラインをとりたかったが、ノーマル
とおぼしきラインはブッシュに埋まっており、残地スリングが垂れている左の岩はど
うやら派生ルートの模様。少し考えたが、ラインが明瞭なスーパーへ取り付く。
8P(35m/5.6):快適ってか、全く易しいスラブをたどると顕著なピークが見えてくる。
一番高いところまで上がったが絶壁で切れている。一段下がって立木でセカンドを迎
えがっちり握手(14:30)^^v
【テクニカルアドバイス】
ギアは、ダブルロープ。スリング長短各5〜10本。カラビナ各自10枚。クイックドロー
各自4〜5本。ハーケン/ボルト類は不要だが、フレンズ&ROCKS各1セットはあると心
強い。
第一スラブに関しては、凹状箇所が殆ど無いのでヘルメットは特にその必要を感じな
かったし、今回は被らなかった。ただ、不安定な箇所や浮き石などが皆無ではないの
で、特に先行パーティーがいる場合などは被った方が無難だろう。
ルートファインディングは明瞭かつトポ通り。ルートの分岐点には明瞭な指導標があ
り、ルートファインディングを容易にしてしまってはいるが、この岩場を愛する岳人
の情熱を感じる…
【下降路】
終了点から忠実に稜線をたどる(※)と、20分程度で一般登山道と合流。そこから約
一時間で良く整備された登山道をたどり駐車場に戻れる。
※終了点から先は、易しいがミスが許されない露岩帯が続く。一般登山道と合流する
までは気の抜けない箇所の連続であるので、初心者を含むパーティーは安易にザイル
を解くべきではない^^;
【岩場までのアプローチ】
最寄り駅は高千穂鉄道の「槙峰」で「高千穂」または「延岡」が起点となる。「槙峰」
からはタクシー(※)15分程度で、岩場の取り付きとなる車止めに至る。
※あさひ観光タクシー:0982-48-0004
高千穂/延岡へのアクセスは以下の通り…
博多〜高千穂(高速バスで3時間30程度・片道3,910円)
博多〜延岡(高速バスで4時間30程度・片道4,830円)
宮崎空港〜延岡(JR日豊本線・特急で、約1時間20分)
さて、ぶっちゃけた話、現地(北方町)では車がないと移動も買い物も出来ないので、
よほど時間(お金)のある人以外はレンタカーの利用を勧める。
レンタカーは延岡駅に駅レンタカーなど数社がある。宮崎全般に言えることだが、幹
線道路の渋滞が非道く、特に宮崎市周辺の渋滞がひどい。レンタカーはなるべく近く
の駅で借りるようにしないと、帰りの飛行機などでえらい目に遭う^^;
詳しい記録と写真を以下にupしてありますので、お読みいただけると嬉しいです…
●比叡山・I峰南面・第一スラブ
★ http://catsforest.air-nifty.com/climbing/2004/12/i.html
★ エリア別山行記録へ戻る ★ INDEXへ戻る