日程 |
2004年2月28日(土) |
メンバー |
(深谷山岳会)加藤、小榑、岡田 |
記録 |
(深谷山岳会)岡田 |
写真 |
取付より左方ルンゼを望む |
ルート図 |
なし |
<山 行 記 録>
こんばんは。岡田@深谷山岳会です。
有持さんと同じ日に一ノ沢・左方ルンゼに行ってきましたので、報告します。
<日程> 2004年2月28日(土)
<場所> 谷川岳・一ノ沢右壁・左方ルンゼ
<パーティ> 加藤・小榑・岡田
<行動>
指導センター(0500〜0600)一ノ倉沢出合(0620〜0730)左方ルンゼ取付(0820〜
1400)中間リッジ直下(1430〜1700)東尾根稜線(1700〜1820)オキの耳(1830〜
2030)天神平(泊)
指導センターへ寄ると、左方ルンゼへは2パーティ先行している模様。5時に出発。
道は先行パーティのトレースがあり、苦も無く歩け、明るくなった6時に一ノ倉沢出
合に到着。天気はバッチリだが、雪崩が怖いなーなどと言いながら、ガチャ類を付け
る。
本谷に入るとすごいデブリ。一の沢に入ると新雪が30pほど積もっていたが、ト
レースに助けられ、順調に高度を稼げた。取付に着くと、先頭の2人Pがコンテで登
り始めたところだった。氷はF4までバッチリ見えてていいコンディションだ。2番
目の2人Pがリードを始めてから、登攀準備にかかる。
先行PのセカンドがF2を登り始めたところで、フリーで登り始める。氷は硬い。F
2に差し掛かったところで、後ろの小榑さんが「来た!」と叫ぶ。上を見ると白煙が
迫ってきた。あわてて右に逃げバイルとアイゼンをガッチリ決めたとたんに、
バーーーっと雪の洗礼。背中に雪が入り大変冷たい。どうやら雪崩の通り道らしい。
F4を左に巻くまで、5・6回チリ雪崩を喰らった。なんか気持ち悪いのでF3の途
中でザイルを出し、F4核心部左側まで。
F4核心部は垂直で面白そうだったが、高度感とチリ雪崩が怖いので、迷うことなく
左から登る。乗越すと50度くらいの雪田。中央部をひっきりなしにチリ雪崩が通過
していく。50m一杯でルンゼ左側の立木にビレイ。さらに50m一杯でチムニー滝
基部。先行Pのセカンドが落ち、なんか嫌な気分。薄そうな氷だなー。なんとかセカ
ンドが登り切ると、疲れたから下りるとのこと。結局1時間ほど待つはめに。
チムニー滝は加藤さんリード。悪そうだったが、突破。チムニー自体は雪壁でバイル
は効かず、行けるとこまで行って右壁に移る。残置シュリンゲあり。左壁はかぶって
いて氷もなく取り付けない。氷は厚くても3p程度で悪い。右壁からチョックストン
上に移る一手も悪かった。正味10m。さらに20m雪田を登り、ビレイ点。そこか
ら左のルンゼを上がるが、60〜70度の不安定な雪壁を50m一杯、立木でビレ
イ。さらに右の尾根に登り、50m一杯で中間稜直下の大きな木にビレイ。思いのほ
か悪い雪壁だった。
10mトラバースし、20mルンゼを詰めると稜線。岩場と雪壁を淡々とこなし、登
りきったところが核心のナイフリッジの始まり。しかし、そこには大キジがしてあっ
た。目の前にあり、まだ臭いを放つ大キジを避けながら登るのはつらかった。先行P
を恨む。ナイフリッジの始まりにはハーケン2本。小榑さんリード。最初の下降は雪
が少ないため、楽チン。次のピナクルの登りはガバだらけ。最後にちょっと怖いナイ
フリッジを行き、半帖くらいのテラスでスタンディング・ビレイ。そこから20mで
雪壁にぶつかり終了。雪が少なく、トレースもあったので、難なく越えることができ
た。後は東尾根まで雪壁をひたすら登る。
息を切らして稜線に出てると、東尾根からのトレースは無かった。中間リッジが大盛
況だったらしい。水平リッジを行き、第1岩壁に到着。なんと先行が10人以上い
た。右から巻くのに皆ザイルを出していた。30分以上待たされたため、暗くなり始
め、風も吹いてきた。体は冷え切ったころ、やっと我々の番。ノーザイルで稜線直下
の岩場下まで。先頭Pの雪庇崩しを待つ。10分ほどで開通し、18時20分に国境
稜線に立つ。西の空がかろうじて赤かった。
トマの耳へ行き、疲れたので天神尾根をゆっくり下る。熊穴沢小屋は完全に埋まって
目印の鉄棒が50p出ているだけだった。21時前に天神平のレストハウスに到着。
休憩室に泊まることにする。暖房が効いて、自販機・風呂もあり快適だった。管理人
らしき人に火は使わないで、と言われた。翌朝7時ロープウェーの始発で下る。
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