日程 |
2004年1月3日(土) |
メンバー |
(ARIアルパインクラブ)酒井、塚本 |
記録 |
(ARIアルパインクラブ)酒井 |
写真 |
なし |
ルート図 |
なし |
<山 行 記 録>
こんにちは、酒井@ARI、です。
本来なら冬壁、アイスの季節ではありますが、
1月3,4日で西伊豆/波勝崎/海金剛に行ってきました。
登ったルートは
海金剛の看板ルートSuper Rain (5.9)と
1年前にガイドの篠原さんと松原さん(日本山岳会青年部)によって拓かれた
Super Toriton (5.10c)。
(トポはこちら→ http://ycm.6ch.bz/report/izu/2003/toriton.html )
天候は3日は午後から風が強かったものの
2日間とも上々。
アプローチは前回行ったときよりも更に整備が進んでいて
舗装道路からの入り口からFIXの懸垂ポイントのところまで
「高速道路」ができてました。
これだったら初めて行った人も迷わないでしょう。
どうやら入り江まで行く釣り人達が整備してくれているようです。
海金剛はアプローチさえ整備されれば
この時期にクラックのマルチピッチクライミングが楽しめる
数少ないエリアということで
今後、ますます賑わうのではないでしょうか。
以下、スーパーレインの記録です。
<スーパーレイン>
3日は釣り人が何人かいたものの、岩場は二人だけの貸切で
絶好のコンディション。
30分ほどで入り江へのアプローチを済ませ、テントを張った後、
早速、スーパーレインを目指す。
0950登攀開始
1p目 酒井リード 5.8 35m 20分
中央稜を越えてすぐにあるディエドールがとりつき。今回はテープで
取り付きの岩場にマーキングがしてあって一目瞭然になっていた。
ところどころにブッシュの生えた凹角を登る。難しいところは特になかった。
フレーク下部の立ち木でビレー点をとる。
2p目 塚本リード 5.9 25m 25分
左のフレーク〜コーナ沿いにスラブを登り、右へトラバースする。傾斜は
ないもののスラブへのたち込みが滑りそうでやや怖く、トラバース部分も
ランナウトになるので精神的に良くなかったピッチ。テラスへ
出たらそこで一回切って、テラス沿いに15m程右上。
3p目 酒井リード 5.10a 35m 30分
直上したくなるが、出だしはすぐ左に5mほどトラバースした後、枯れ木に
向かって登るのが正解のようだ。枯れ木でランナーをとった後、右上する
フィンガークラックから薄かぶりの部分を乗り越す部分が核心。
右上するフィンガークラックに緑キャメをセットして、じーっとフェースを見てい
ると
細かいながらもカチホールドを発見。それまでの横向きの体勢から
体を正対してツルツルのフェースに手のカチを頼りにスメアリングで思い切ってたち
込むと
なんとか体を支えることができた!急いで乗っ越し部分のガバを取りに行きなんとか
核心を越える。
ふーっ。このピッチもプロテクションが貧弱なせいか
精神的にあまりよろしくない。グレード以上に難しく感じた。
4p目 塚本リード 5.10a 30m 30分
右上する大アンダーフレークからきれいなフィストクラックへと続く
クラック好きにはたまらないピッチ。アンダーフレークはレイバック気味に
登ると意外に簡単に登れるが、リードする人はプロテクションをとるのが
大変そうだ。
フィストクラックは見た目、難しそうだが足がすっぽりと入ってガッチリ
決まるので意外にするする登れる。
5p目 酒井リード 5.10a 35m 30分
いよいよ本ルート核心の「先人クラック」。フィンガークラックが小ハングを2回
超えて
上まで続いている。さびたリングボルトがクラック沿いに至るところにあるがもちろ
ん
使わない。
1つめのハングはフェースに細かいホールドが結構あるので左側から越えると
楽。2つめのハングは越える前にキャメを決めて、正面にあるガバホールド(やや浮
石なので
怖いけど)で休んだ後、一気に体を上げてハング上にあるガバを取ってしまえば
意外に楽に越すことができた。
ハングの後は岩ヒバの密生地帯を抜けると下部城塞の右端にでる。
左の方に懸垂の支点があるが、そちらに行くとザイルの流れが悪くなるので
正面にあるワイドクラックでカムでビレー点を作る。
6p目 塚本リード 5.9 35m 30分
出だしのワイドクラックがそれまでと違い傾斜が急になる分、グレードは低いが、
やや難しく感じられるピッチ。リードの塚さんが悩んでいる。このピッチから午後に
入り
北風が急激に強くなる。風速15m以上の強風が吹き続く中での
ビレーでまるで冬壁を登っているような寒さだ。
リードの塚さんをせかしてさっさと登ってもらう。上部城塞基部のテラスまでいく
と
懸垂の支点がある。
7p目 酒井リード 5.9 25m 5分
あまりの寒さに6p目をフォローしてそのまま7p目にわき目も振らずに突っ込
む。
出だしの薄かぶりの一枚岩が核心。上のガバに飛びついてそのまま力任せに
グイっと乗り越す。背が低い人には厳しいムーブか???
寒さもありそのまま勢いにまかして大ランナウトで一気に終了点まで。
ホールドは豊富にあるがランナーはほとんどとれないピッチのようだ。
結局出だしの一本しかランナーをとらなかった。
1330登攀終了
それ以上、強風の中にいるのが耐えられず、10m先の頂上までもいかずに
さっさと懸垂で下山しました。
使用ギア : 一応、キャメ、エイリアン共に2セット持って行きましたが、1セッ
トでも
足りたと思います。
ロープはダブルで登りました。
(注意)
6p目終了点からの懸垂下降は登ったワイドクラック沿いに降りてくるとザイルが
引っかかって
落ちてきません。思いっきり左側(6p目取り付きの10m左側にある懸垂の支点)
に向かって
懸垂しましょう。そうしないと我々のように登り返すはめになります(^^;)
以上
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