日程 |
2003年12月28日(日)〜2004年1月1日(木) |
メンバー |
(深谷山岳会)加藤、岡田、松葉口、永野 |
記録 |
(深谷山岳会)岡田 |
写真 |
なし |
ルート図 |
なし |
<山 行 記 録>
こんにちわ。岡田@深谷山岳会と申します。
遅くなりましたが正月山行の報告をしますので、ご参考に。
長文御免。
<日にち>2003/12/28〜2004/1/1
<山域>明神岳東稜〜前穂〜奥穂〜涸沢岳西尾根
<メンバー>(深谷山岳会)加藤・岡田・松葉口・永野
12/28 晴ときどき曇
沢渡(3H10M)明神
沢渡に到着。村営駐車場内に真新しい旅館が出来ていた。タクシーで釜トンまで。今
日から指導センターがオープンするとのことで、横断幕を掛けていた。地元新聞に写
真を撮られちょっとご機嫌。釜トン内は薄明かりがついててヘッデンはいらない。上
高地側の半分は工事が進んでて歩きやすかった。釜トンを出ると白一色。河童橋まで
よーく除雪されていた。河童橋からはトレースを頼りに50分で明神に到着。天幕
る。夜空がきれいだった。
12/29 晴のち曇、夕方から吹雪
明神(3H30M)ひょうたん池(4H)バットレス基部
5時起床。7時に出発。新築されたばかりの明神橋を渡り、林道を右に100m行っ
た所から左に入ると養魚場。明神岳ヒュッテの前を通り2本沢を越え登高に入る。真
新しいピンクの布がある。樹林帯からルンゼ。トレースに導かれ宮川のコルまで急
登。再び樹林帯に入りしばらくトラバース。雪はひざ上下。樹林帯を抜け、上宮川谷
を斜上する。最後に右に大きく回りこんでひょうたん池に到着。
東稜に入っても、しばらくは雪稜登り。第一階段は結構な雪壁で緊張。登るにつれ天
気は悪化の一途。バットレスに着いた時は吹雪に近かった。正面は厳しそうなので左
に回り込み、ルンゼ状を登る。雪に埋もれたFIXロープを発見。結構悪かったが
ノーザイルで乗越す。続いて1枚岩が現れる。ここで登攀準備をし、岡田が空身で
リード。右側の凹角から。雪を払い手足掛かりを探すが、ないので、FIXと残置
テープを使い、クラックの2m右側から乗越す。左に5m左上するとビレイ点。FI
Xして懸垂。永野が最初に登るが意外に苦戦。すると先行していた単独者が稜線上は
立っていられないほどの強風で戻ってきたとのこと。16時を回り、風雪も強くなっ
てきたので、我々もあきらめ斜面を削り天幕る。その晩は吹雪。
12/30 風雪のち晴、未明から吹雪
バットレス基部(2H50M)奥明神沢コル(2H30M)前穂高岳(4H)奥穂高
岳(1H)白出コル
夜明けとともに風雪は弱まってきたので、7時半に出発。昨日のFIXをユマーリン
グ。右に逃げたくなるが、クラック沿いの方が楽だった。その後右上に山頂を見なが
ら50m急な雪壁を登り、岩峰を右からまいて岩場を登れば山頂。それとわかるもの
はなかったが一番高いのでそれとわかる。そのころにはすっかり晴れ渡っていたの
で、最高の展望だった。そこからはいったんU峰方面へ少し下り、2幕張れる平坦地
からトラバースして、稜線を行く。奥明神沢のコルへは、稜線を行止まってから左の
急なルンゼを下り、右に回りこんでトラバースすると下降点がある。先行2人Pが有
難くもザイルを使わせてくれた。10mの懸垂でコルに到着。北尾根から来たという
4人Pと出会い、この先トレースがあることに感謝する。
前穂までは浮石に中途半端に雪が乗ってる状態が続き、神経を使う。どーにもペース
が上がらず、前穂に着いたのは10時半だった。風は大したことなかった。吊尾根は
前穂山頂から一旦50mルンゼを下り、トラバースしてから稜線左側を行く。道は
登ったり下りたり巻いたりで、とにかく疲れる。夕闇迫り、気は焦るが一向に歩みは
進まない。そして思考回路が不能になる寸前に南稜の頭に着き、最後の踏ん張りで1
7:30に奥穂山頂に到着。握手。−25度で強風のなか記念撮影をし、ヘッ電をつ
け即下降。5分で分岐標識に着き、ルートを見定め、少し登り返してから60度くら
いの雪壁を30mクライムダウン。脹脛がツライ。その後上から見て右の岩場に移
り、良さそうなところを下りていくと鎖場と階段が現れ、ほどなく白出のコルに降り
立つ。冬期小屋を覗くとキレイだったが、どうも便所くさいのと気を使うということ
で、すぐ脇にテントを張る。明日は下山なので酒を飲み干す。ところが夜中には吹雪
になった。
12/31 吹雪
冬期小屋にて停滞
6時起床。吹雪。7時半には準備を終えると、何人も涸沢岳から戻ってくる。話を聞
くと西尾根の降り口がホワイトアウトでわからないらしいので、冬期小屋にて停滞。
臭いのは土間だけで奥の部屋はとても快適だった。20人ほどいたが広く使えた。
1/1 晴
白出コル(20M)涸沢岳(1H)蒲田富士(2H40M)白出沢出合(1H30
M)新穂高温泉
5時に起床。外が明るくなりだしたので、外にでてみると、風は強いが雪は止んでい
た。準備を終え外へ出ると、前穂東尾根の先に広がる雲海から、今にも太陽が顔を出
そうとしていた。しばらく御来光を眺めてから出発。涸沢岳はなんとなく登ってたら
すぐ着いた。尾根をボチボチ歩いていると槍やら滝谷やらが顔を出す。滝谷の迫力は
圧巻だった。蒲田富士までの道は悪い。蒲田富士からちょっと行くと急下降する箇所
があるが、なんとかクライムダウンできた。ほどなく樹林帯に入り一気に雪が深くな
り、暑くなる。2400m地点にはテントが10張ほどあった。いい加減下るのが嫌
になったころ林道に出た。その後林道を快調に飛ばし、1時間半で観光客のいるロー
プウェー駅に着いた。タクシーもすぐつかまり、1時間で沢渡に到着。小さな温泉に
入り、松本IC近くのファミレスでハンバーグを食い、帰路につく。元日なので道は
空いていた。
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