日程 |
2003年9月29日(月) |
メンバー |
(月稜会)角屋貴良、加藤献 |
記録 |
(月稜会)角屋貴良 |
写真 |
なし |
ルート図 |
なし |
<山 行 記 録>
月稜会 の角屋です。
9月29日(月)、瑞牆のベルジュエールに行って来ました。ちょっと長くなっちゃ
いました。
2003年9月29日(月) 天候:晴れ メンバー:角屋貴良 加藤献
8:00瑞牆の森発―9:00取り付き 9:30登攀開始―14:10登攀終了 14:30下降開
始―15:30瑞牆の森着
通い慣れたアプローチを行く。めずらしく何時もの涸れ沢に水が流れている。末端壁
の水場にも、水が豊富に流れ出ている。出発前には雲に覆われていた十一面の頭も、
今は青空に向かって突き上げている。
装備は50mシングルロープ。敗退はしない覚悟。水、二人で500mm。ウィダー
イン2個。ヤッケ1枚。5リットルザック付のギアラックを肩に掛け、ザックは取り
付きにデポ。カムは4.5のキャメを1。4、3,2,1は2セット。エイリアン
(紫、オレンジ、赤)。ナッツ1セット。ヌンチャク10。
1ピッチ目は加藤リード。つるべの予定で、大フレークを加藤が登りたいということ
でオーダーが決まる。取り付きからW級のカンテ。フリーだと5.11Bのフェース
は人工でのぼり、二人ともアブミは取り付きに向かって投げ捨てる。ストライク!
2ピッチ目は僕がリード。5.9程度だが、僕にとっては一番嫌なピッチ。真上のハ
ングしたの一番右のハーケンは無視して左上したほうが楽だったかも・・・。ハング
下を左に巻いてスラブを登り、リングボルトがあるところで右のカンテに這い上がり
たくなるが、そのままスラブを登ったほうがいい。最後、木の根っこを掴みながらの
ぼり、ビレイ点に着く。
3ピッチ目は加藤リード。頭上のフレークからジェードル左のスラブ。木の生えた上
部のジェードルに入り、一旦右のスラブに出てから、再びジェードルに戻り、立ち木
のビレー点へ。特に難しいところはないが、45mの長いピッチ。Wと紹介されてい
ることが多いが、5.8ぐらいだろう。
4ピッチ目は僕がリード。美しいクラックで易しそうに見える。しかし取り付いてみ
ると、下部はオフハンド。上部はシンハンドとサイズが悪い。5.10aのグレード
に納得。カムの残置2つある。折角きれいなクラックなのに目障り。
「白熊のコル」からすこし下り5ピッチ目の「大フレーク」。加藤リード。「以前に
見たときより小さく見える」と二人の共通した感想。下部はグイグイのぼり、真中で
レスト。しっかりカムを効かせて核心。アンダーになるフレークに耐えて、フレーク
の上を掴んで安心。この途中キャメ4.5が降って来た。取り付きまで落っこちてく
れればよかったのに、途中で止まったので僕がトップロープ状態で回収に行く。「ア
レアレア」の右のフェースを初登。5.10B。
6ピッチ目は僕がリード。大フレークの上を左にトラバースしてチムニーに入る。下
部は左壁(モアイフェース)にガバホールドが続き、中間の土のテラスからチム
ニー。段々狭くなる。かぶさっている岩にカムとナッツをセットし這い上がる。左壁
に良いガバがあるのでそれ程難しくはない。岩の累積帯でビレー。
左上にブッシュを、すこしあるいて凹角基部へ。7ピッチ目、加藤リード。凹角内の
ダブルクラックを使って登る。左はフィンガー。右はハンド。かぶった岩の両側に足
を突っ張り傾斜を殺してのっこす。意外と悪い。出たところは巨岩の累積帯で、上を
渡りながらスラブに入り、正面のフェースにビレー点がある。
8ピッチ目、僕がリード。直上のフレークを登り、右のピナクルに足を乗せレスト。
カムの固め取りをして核心の左上フレーク状ハンドクラック。出口でジャムできなく
なり、そこで手順を間違えテンションを掛けてしまった。このピッチでの5.10B
はきつい。どうにか抜けて右上凹角を登り、ピーク直下のブッシュ帯へ。
9ピッチ目、最終ピッチは加藤リード。フェース左よりのクラックから登る。足はス
テミングでハンドクラックを登り、スラブに続いたクラックに、上から右腕を突っ込
みフロントネックロックを決める。最後は短いスラブを這い上がるとピーク。
4時間40分の充実したクライミングだった。下降は本峰寄りのコルに懸垂し、右ル
ンゼをクライミングシューズのまま歩いて下った。
*カムについて。大きなサイズのカムは4番のキャメ1つで充分だった。1,2,3
は2セット。エイリアンは紫、オレンジ、赤が1セット、または2セット。実力との
相談にもなるが、それ以上はあっても重いだけ?今回は持ちすぎました。
★ エリア別山行記録へ戻る ★ INDEXへ戻る