モンブラン

日程
2003年7月24日(木)〜25日(金)
メンバー
(G登攀クラブ)御山洋一
記録
(G登攀クラブ)御山洋一
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


 今年の7月にモンブランに登ってきました。みなさんもご存じの通り、今年のヨー
ロッパは異常な猛暑で、氷河はズタズタ、落石、落盤は至る所といった具合で、いく
つかの一般ルートやバリエーションルートは立ち入り禁止になっていました(グラン
ドジョラスも8月にはレイショ小屋から先は立ち入り禁止になりました)。私が登っ
たモンブランの一般ルートも落石がひどく、その後一時立ち入り禁止になったようで
す。
 いかに簡単に山行報告します。

登った山:モンブラン
日程:7月24日〜25日
メンバー:御山 洋一(G登攀クラブ)
 7月24日 曇りのち雨
 天気があまり良くなく、出発しようかどうしようか迷う。結局行けるところまで行
こうと、出発。
 Bellevueからロープウェーで上の駅まで。トラムウェイの駅がわからず少し迷う
が、何もないと思っていた丘の向こうに小さな駅があった。誰もいないと思っていた
小屋の中からおばさんの声がして、そこが駅舎と初めてわかった。切符を買い、少し
待つと列車がやってきた。ガスの中を列車は進んで行き、トンネルを出て急に止まっ
たと思ったら、そこがニーデ・エギュール駅。線路はそこで終わっており、周りはガ
レ場。すごいところに作ったものだ。まるで銀河鉄道999みたい。
 歩き始めるとすぐに雨。ガスで周囲がわからない。トレースとケルンに導かれ、ガ
レをトラバースすると岩場に出る。少し行くと氷河が出るが、ガスで今どこにいるの
かわからない。氷河が終わると再び岩稜っぽい所に出、そこから風に吹かれながら
延々と登るとグーテ小屋が見えてきた。寒さと空腹でふらつきながら小屋に到着。
 小屋の中は人でごった返していた。座る場所を確保するのも難しい。飲まず食わず
で寒さの中歩き通してきたので、体調がおかしい。それでも夕食までには回復。6:45
分の夕食を食べ、8時過ぎにテーブルの下にツェルトとザックを敷いて寝る。フラン
ス人2人が遅くまで話し込んでいて、眠れなかった。

7月25日 晴れ
 夕べは暑くて2時間くらいしか寝られなかった。2時に朝食。3時過ぎに小屋を出
る。体は絶不調。高度馴化のつもりで出発。
 ごくふつうの雪稜を1時間半ほど歩いてバロー小屋に着く。そこで大休止。小屋の
中に4人ほど泊まっていた。小屋を出ると、ライトの列。まるで夏の富士山だ。少し
明るくなり、頂上が見え出す。そのまま雪稜を歩いて7時頃頂上へ。だだっ広い頂上
には人が大勢いる。4807m。単なる高度馴化のために来たので、大した感動もなく、
辺りを見回した後下山を開始。9時頃グーテ小屋に着き、荷物をまとめて10時に下
山。小屋の下は岩雪崩の巣。いずれ誰か直撃を食らうのではないか。下のガレのトラ
バースがここの核心のようだ。
 周辺の氷河に目を向けると、かなり小さくなっている。氷河の減退速度はどんどん
増しているようで、このままだと10年後にはモンブラン頂上周辺をのぞいて氷河が無
くなってしまうのではないかと思った。

 これからモンブランを計画する方へ。グーテ小屋の混み具合は尋常ではありませ
ん。小屋の上には30張りほど張れるテン場(もちろん雪の上です)があるので、そち
らをお勧めします。小屋のテーブルに寝るよりはずっと快適だと思います。

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