日程 |
2003年3月22日(土)〜23日(日) |
メンバー |
(沼田山岳会・北大山の会)清野啓介、(大間々山岳会)阿部源 |
記録 |
(大阪労山)宮本俊浩 |
写真 |
なし |
ルート図 |
なし |
<山 行 記 録>
清野です.
みなさん今晩は.先日の記録を報告させていただきます.
*日程 2003年3月22〜23日
*場所 一ノ倉沢〜二ノ沢右壁〜滝沢リッヂ下降
*メンバー 清野啓介 沼田山岳会 北大山の会
阿部 源 大間々山岳会
*行動
22日
指導センター(03:30)〜 一ノ倉沢出合(04:30)〜 二ノ沢出会(05:00)
〜 三ツ俣(06:20) 〜 右壁取付(07:00) 〜 滝沢リッヂ(11:50)
〜 引き返し点(12:30)〜 おむすび岩上部(17:30)ビバーク地
23日
ビバーク地(7:00)〜 一ノ倉出合(10:00)
昨年、鈴木君の右壁手前ルンゼの記録を読んで『アイスと雪綾の一粒で二度おい
しいルートでは?』と翌週登りに行ったが、クレバスにハマリおまけにスノーシャ
ワーに撃退された.
今年は岳連技術部長の阿部源さんを拝み倒し、満を持してのリベンジ.
阿部さんとは1981年のランタンリルン以来20年ぶりにザイルを結ぶ.
しかし件のルンゼは氷がつながっておらず、二ノ沢右壁に転進.
右壁は最初の滝と帯状ハングが氷が薄くて苦労した.特に帯状ハングは
逆層のスラブの上に薄く氷が載った状態で滝の中心は登れず、右の傾斜の緩い
雪壁から左上して滝上の凹角を目指しロックハーケン2本でビレイ.
上部草付帯は雪の状態、モチベーション共に不調でパス.凹角から2ピッチで
右手に落ちてくるルンゼを登り滝沢リッジにエスケープ.
滝沢リッジは週の始めに積もった雪が落ちておらず結構なラッセル、2ピチ
登ったところでスノーバーを持たない僕らにはこれ以上の登行は危険と判断して
下降を決める.途中でJECCのパーティとすれ違う、朝ロープウェイの駐車場で
挨拶していたので「同行させて欲しい!」と口元まで出かかるが言えずじまい.
彼らの持っているスノーバーが恨めしい.滝沢リッジの下降も極悪で時間がかか
りおむすび岩上部で時間切れビバーク.ツエルとをかぶり非常用のスイスメタ
ゆっくりお茶を沸かす.右壁を初登した鎌田Pも二日目のビバークでコンロが
故障してスイスメタでお茶を沸かしたと記録に有った.上不草付き帯でブッシュ
にビレイしながらビバークした鎌田Pとは比べくも無いが、少しだけ初登者の
気持ちが共有できたような気がしてうれしかった.
携帯電話に木下君の伝言があり、リアルタイムで雪の状態を報告.非常用
としてだけではなく、ここ一番の時のこうゆう使い方もできると携帯電話の新
たな可能性を発見.
暖かくてよく眠れた.雪崩が始まる前に出合いまで戻らなければと急いで
下降を続ける.最後の懸垂を終え、出合いまで一気にかけ下る.
滝沢本谷からの雪崩が少し前に立っていた所をかすめて行った.
今回、完登はできなかったけれど、なかなかエキサイティングな山行がで
きました.次回はルンゼ状スラブから今回の最終到達点に抜けて完登を目指
します.
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