日程 |
2003年2月15日(土)、21日(金)、28日(金) |
メンバー |
(大阪労山)宮本俊浩、伊佐 |
記録 |
(大阪労山)宮本俊浩 |
写真 |
全景 |
ルート図 |
なし |
<山 行 記 録>
宮本俊浩(大阪労山)です。
ACMLの皆さんもうすっかり春になってしまいすみません。
奈良県にすごい氷瀑があります。(僕は知りませんでした)
この冬大峰のグランドイルージョンを登った報告おおくりします。
有持さんに写真お送りしますよかったらページに載せてください。
2月15日 さすらいのクライマー伊佐氏に連れられぽっぽの北山と5時半に出発。大普
賢岳地獄谷本谷右又(シェークスピアよりもうひとつ奥の谷)を詰め、3級30mをフ
リーで越え上下左右をさまよいながら4級+40mを伊佐氏リードで越えると大氷壁が
姿を現しそのスケールには唖然。甲斐駒一番星、七条滝に迫る奈良県の秘境にそびえ
る大ゲージツである。
冬本番の冷え込みとなるこの日においても下部はひどい雨降り状態でびしょ濡れに
なった伊佐は何度もサムー!の絶叫の登攀となった。 10時半ごろ 宮本リードで
取り付き1P5級50m 2P5級50mで垂直部は70mほど。 3時間で2P終わるが上部
のナメはあまりに薄く抜けずにアバラコフ(Vスレッド)で同ルートを懸垂下降で撤
退した。左端の6級ツララのルートは次回の楽しみにして下山。
2月21日 昨年はアルプスだのヒマラヤだので遊びすぎこの冬はまったく休みがまま
ならず平日のこの日一人でGイルージョンへ向かう。昨年1ビバークで取り付いた甲
斐駒一番星ソロの時両腕パンプと恐怖心に負けて途中でけつをわり、二度とやらない
と誓ったソロだがまた再びやらずにいられない我がもって生まれた性が悲しい。かじ
かむてを首にあてながら支点を工作しソロエイドのシステムで腰の引けた登攀をはじ
める。
今回のために だいぶちびたピラニアのピックを上も下もグラインダーでギンギン
削った刃物のような大峰の水氷仕様の武蔵の刀?である。
強度劣化を案じてやさしく振るピックは濡れ氷を割ることもなく楽にさくさく決まっ
て心地よい。15mで濡れ氷と雨降りから開放され、惜しみなくロープを繰り出して
の登攀。3mたるませると6m以上は落ちることを思うとシステムを作っても絶対ソ
ロでのフォールはしたくない。先週同様のルートで回収は自動ユマーリングで登り返
したので計200mを5時間かけて登り終え納得の下山。
2月28日 あれから2日間の暖かい雨に見舞われたが期待できる冷え込みのこの日課
題の6級ルートをめざして朝2時に一人で家を出た。 アプローチの雪はほとんど消
えてラッセルは直下200mだけ。7時半に到着するが快晴の空から太陽が姿を現すや
真東を向いた痩せた氷壁全体を惜しみなく照らしハーネスを付けてる間に見る見るコ
ンディションが悪くなり落石にツララの崩壊を目の当たりにしてすっかり怖じ気ずき
やる気喪失。気温は低いが太陽が熱い。
秘境Gイルージョンの奥は深いと感心しながら車を飛ばして仕事に戻ると長い長い一
日の始まりだった
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