一ノ倉沢/3ルンゼ〜マチガ沢滑降

日程
2003年3月15日(土)
メンバー
(ARIアルパインクラブ)有持真人、藤川勝人
記録
(ARIアルパインクラブ)有持真人
写真
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ルート図
なし

<山 行 記 録>


<日程>   2003年3月15日(土)曇り
<場所>   谷川岳/一ノ倉沢/3ルンゼ〜マチガ沢滑降
<メンバー> ARIアルパインクラブ/有持真人、藤川勝人

<行動>

 指導センター(0240)〜一ノ倉沢出合(0310/0330)〜3ルンゼ取付(0545/0600)
〜終了点(0950)〜谷川岳(1040)〜オキノ耳直下の鞍部(1050/1120)〜マチガ沢出合(1140/1150)
〜指導センター(1220)

 3ルンゼ(取付〜終了点)         3時間50分
 マチガ沢(ドロップポイント〜マチガ沢出合)   20分
 全行動                  9時間40分

<装備>   (板)フリートレック旧型(88p) (靴)プラブーツ

<記録>

  2月に幽ノ沢/3ルンゼ〜一ノ倉沢/4ルンゼ滑降に行ってから週末の天気が悪くて、しばらく
クライミングができなかったのでストレスが溜まってきていた。

 今回は、一ノ倉沢/3ルンゼを登攀して、一ノ倉沢/二ノ沢本谷を滑降する計画を立てていた。
二ノ沢本谷は昨年登ったが、アイスバーンが多く大滝もあるため多量な降雪直後でなければ滑降は
できない。滑降するのは、とりあえず一ノ倉沢に入ってみて雪質を確認してからでで、駄目であれ
ばマチガ沢に変更予定であった。

 3月10日〜12日には、季節はずれの寒気の影響で数日間冬型が続き、谷川の積雪量が見る見
る増えてきた。天気予報によると13〜14日は谷川でも晴れるようで、新雪もある程度安定する
と思われ、15日はある程度気温も低く「曇り」であったため予定通り3ルンゼに出発する。

 02:40に指導センターを出発。一ノ倉沢出合まではしっかりとしたトレースがついていた。

 先行者のヘッドランプの明かりが一つチラチラしている。どうやら3スラに単独で向かうようだ。

 テールリッジ取付辺りから3スラへのトレースから別れラッセルが始まる。まずはクレバス越え
だ。2月に4ルンゼから滑降してきた時には1カ所しかなかったが、今回はあちこちと口を開けて
いた。

 雪で隠れている所もあるので慎重に越えていく。あとはひたすら3ルンゼ取付までラッセルだ。
一ノ倉沢出合から取付まで2時間15分。結構かかった。

 出合から取付までの雪質を見ると二ノ沢本谷の滑降は難しそうであったため、滑降はマチガ沢に
変更する事にした。

 取付で準備していると、ACMLメンバーのGの鈴木さん、84の寺田さんが追いついてきた。
我々と同じく3ルンゼを登ると言う事だ。

 3ルンゼは雪崩れの通り道で、何時雪崩れてもおかしくないルートであるため、素早く登ってし
まわなければならない。

 06:00に登攀開始。F1は雪で埋まっている。F2の上部は傾斜はないが氷が薄くベルグラ
状態。ノーザイルなので少し緊張する。

 F3は見たところ直登できそうである。藤川リードで取り付く。グレードはV−ぐらいだろう。
スクリュー2本と残置ハーケン1本でランナーを取り、50m一杯までザイルを延ばす。終了点
はスクリュー。さすがにFREE TREKを担いでのV−はザックが重い。

 F3から上部はザイルを目一杯延ばした同時登攀で有持が先行して登って行く。小氷瀑を越えて
延々とラッセルが続く、上部に行くにしたがって雪質が悪くなり腰上のラッセルになる。早くルン
ゼから抜け出したいがなかなか進まない。ひたすらラッセルを続け国境稜線直下の草付き帯にたど
りついた。しばらくして取付で一緒になった二人が追いついてきた。

 ここから藤川がトップで同時登攀で登りはじめる。雪がグサグサで登りづらく結構時間がかかっ
ている。国境稜線の雪庇を崩してやっと完登。09:50。3時間50分だった。

 この頃には太陽が顔を出し始める。気温が上昇する前にマチガ沢を滑降しなければならないので
休む暇もなく移動開始。

 トマノ耳直下の雪庇の切れ目からドロップをしようと偵察したが、見た感じではクレバスが開い
ており、チョット無理そうに感じられたので、去年と同じくオキノ耳直下の鞍部からドロップする
事にした。

 11:20に滑降開始。雪質はかなり安定している。急傾斜のノドを越えるまでは雪崩れないか
緊張するが快適にターンを繰り返していく。

 西黒尾根の稜線からは何本かシュプールがついているのが見える。ノドを越えてからは傾斜も落
ちて来て、雄叫びを上げながら滑降を楽しんだ。雪は少し重かったが、マチガ沢出合まで滑降する
事ができた。20分で滑降終了。11:40に出合到着。

 後は、温泉とビールへ一直線。充実した楽しい一日であった。

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