日程 |
2002年9月21日(土) |
メンバー |
(ぶなの会)三浦大介、佐藤勝 |
記録 |
(ぶなの会)三浦大介 |
写真 |
なし |
ルート図 |
なし |
<山 行 記 録>
ACMLの皆さんこんにちは。
三浦大@ぶなの会です。最近ご無沙汰しております。
先日の9/21に一の倉の中央奥壁本庄山の会ルートに取り付いたのですが、どうもルー
トの状態が悪い?ので7ピッチでやめて戻ってきてしまいました。
最近登られた方、いらっしゃいますでしょうか。参考までにコメントいただければ幸
いです。
以下、簡単にご報告します。
一の倉の中央奥壁本庄山の会ルート
2002/9/21 <メンバー>三浦大介、佐藤勝(ぶなの会)
中央奥壁本庄山の会ルートは以前から気になっていたルートであった。
それは一の倉沢の中央部分をダイレクトに国境稜線までつめあがる綺麗なラインでは
あるのだが、草付きの多い、陰気な感じのするルートでもある。ガイドブックによれ
ば近年登る人は極めてまれで、バツ印のついたルートだ。
今回のテーマはルートファインデングとピトンワークなので、ある意味ではもって
こいのところである。まあガイドではオールフリーのピッチグレードが3〜4級とい
うことなので、悪くても何とかなるだろう、ということで行ってみることにした。
じめじめした2ルンゼを2ピッチ登り、右にリッジを回り込んで、南稜テラスから
確認しておいた急なルンゼの下に出ることができた。4P目の急なルンゼはかぶり気
味のところにクラックの入った大岩があり、なんとこれが浮いていて状態は最悪であ
る。しかしこれを利用しないとどうしても突破できない。何度かためらったあげく意
を決して乗りあがる。まったく冷や汗ものである。
5P目もルートファインデングが難しい。右のリッジを登り、回り込んで凹角から
テラスへ。ルートを間違えなければたまに腐ったピンが発見できる。ランナウトでじ
わじわと前進する。最後のピンから10mで右の凹角上にピンを見つける。ここは難
しい。しかたなくA0でテラスに這い上がる。7P目は浅いルンゼ状スラブの核心と思
えるピッチ。逆層のスラブでいやらしく、まともなプロテクションは取れない。腐っ
たピンがたまに見つかる程度。リスはあるのだが有効なピンも打てない。やや浮いた
バルジを乗り越え、先にある腐ったシュリンゲを掴かむ。あともう少し、慎重に先を
読むがラインがわからない。徐々に気持ちが萎えてくるのがわかる。どうやらぼろ
シュリンゲを掴んだ時点で気持ちが切れてしまったようだ。
残置ビナをかけ、テンションを入れる。未練がましくラインを読むと、まだ先にも
切れぎれにぼろシュリンゲが引っかかっているのがわかった。でもこれって、ほんと
に4級か?ピッチグレードに関しては最初からどうも理解しかねる。継続的に登攀さ
れ、徐々に整備されたルートとはまったく逆の展開なのだろうか。忘れられたルート
の顛末を垣間見た思いがした。
前回の奥鐘中央ルンゼに引き続きの敗退かと思うと、やや気持ちも落ち込む。突っ
込めば登れそうな気もしたが、現実は厳しい。種種の状況を考えここから退却するこ
とにした。
懸垂はハーケンとボルトを丁寧に残置支点に追加して、合計5ピッチで2ルンゼ取
付きに戻った。
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