屏風岩/アウトロー

日程
2002年7月27日(土)
メンバー
(ARIアルパインクラブ)前田一郎、他1名
記録
(ARIアルパインクラブ)前田一郎
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


前田です。

先週末は、穂高/屏風岩/アウトローに行って来ました。
全部で5ピッチと短いルートではありますが、ネイリング主体のルートは私がヘ
ロヘロになるのに、充分でありました。

以下、記録
7/27 上高地6:30-T3取り付き13:00-扇岩テラス19:50

土曜の朝は少し遅めに起き出し、沢渡駐車場でギアの調整を行っていると、横に
車をとめていたハイカーらしき6人組がタクシーの相乗りはどうかと言うので、
ありがたくお受けする。6人は槍ヶ岳を目指すと言う。上高地は既に多くの観光
客がおり、日曜帰りのバスの混雑が思いやられる。

横尾までの道のりはいつもながら長い。1ルンゼの岩小屋での徒渉は水量が多く
渡れない可能性があったので、横尾を出てすぐの所で木を渡り、河原を1ルンゼ
まで行く。1ルンゼの登りあたりから、気温が上がりはじめ、エイドギア
の重みが足にクル。T4尾根取り付き手前の雪渓で水を取り、登攀を開始する。

今回は全ピッチ(T4尾根上部2ピッチ以外)、リード/ユマーリング&クリーニ
ング/荷揚げのシステムで登る。T4尾根は寝ているので荷物が引っかかりやす
く、フォローがはずしながら登る必要がある。上部2ピッチはフォローが荷物を
担いで登ったが、これが地獄の暑さで気を失いそうになる。

アウトロー取り付きはリングボルト2本、つぶれたリベット2本がありすぐにそ
れと分かる。

1P
リベットが打たれた岩の右側からフリーで上がり、その上の逆L字型の小さいハ
ングをエイドで越える必要がある。最初L字のコーナー部から越えようとした
が、ハーケンの効き悪く、少し戻る。ハングの左端から登れそうなので、トラバ
ースし、その下のアンダーフレークにカムで固め取りをして、ハングはフッキン
グを1回すると越えることができた。その上は右上するボルトラダーが続く。そ
の右にリスが走っているので、こちらが正規のルートか?

2P前田
左上するアンダー気味のフレークが続く。エイリアン黄色以下の小さいカムとネ
イリングのミックスで少しずつ距離を稼ぐ。フレークが左上しているため、ハン
マーリングは左手が良いが、右利きの私はヘンテコな格好で強引に右手で叩く。
上部で、黒エイリアンに乗り込むと、オチョコ状態になり、慌ててアングルを横
に打ち込む。ビレー点にはペツルが打ってあり安心できる。

3P
最初、少し右にでて、3mほどネイリングが続く。非常にリスが浅く、効きが悪
い。ソードオフを打つかタイオフをしていく必要がある。バンドに上がった後、
左にビレー点までトラバースしていくが、このバンドがスラブ状でかなり悪い。
ランナウトする。

4P前田
右直上ルートを行く。出だしは、ネジのピンが続き、ワイヤーリベットハンガ
ーが必要。その上は草付きのフリーとなり、気分は良くない。草付きのバンドに
乗り上がると薄かぶりの岩にビレー点がある。我らはここで切ったが、この岩を
越えた所にもビレー点がある。たぶんこちらが正規。

5P
ネジのピンが続く。1つ目にリベットハンガーで乗り込み、2つ目にリベット
を掛けようとすると、ネジがポキッと折れた。その周りにハーケンを受け付ける
リスがないため、右に1m程トラバースしたところにナイフブレードを打ち、右に
ルートを取る。もう1本ナイフブレードを打って乗り込むと、元のルートに戻る
ことができた。上のビレーポイントから左上気味にフリーで上がって行く。7、
8mくらいトラバースした後、雲稜ルートの合流までフェース状の部分を登って
行く。トポではIV級となっていくが、我らが取ったルートではV/VIくらいに感
じた。ランナウトする。

2人が扇岩テラスに着いた頃には暗くなっており、今日はここでビバークとし
た。日曜はミッドナイトエクスプレスの予定であったが、その元気は既になく、
日曜はそそくさと懸垂して帰りました。

<ギアメモ>
・キャメ#2,3は使わない
・小さめのエイリアンが有効
・ソードオフ有効

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