前衛フェース/白壁カンテルート

日程
2002年6月16日(日)
メンバー
(信州大学山岳会)横山、佐藤
記録
(信州大学山岳会)横山
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


横山@信州大学山岳会です。

杉さん、白壁を登っていたのは我々のパーティです。
左方カンテを登ってらしたのも良く見えてました。
さっさと降りて、槍見あたりでお会いできたら、と思っていましたが、
予想以上に時間を食ってしまい、お話できなくて残念です。
それにしても貸し切り状態の岩場はいいですね。
またどこかでお会いできるのを楽しみにしております。

以下報告です。

6/16 錫杖前衛フェース白壁カンテルート
メンバー:横山 佐藤(信州大学山岳会)

5:30松本=7:00槍見7:20〜8:40取付9:00〜16:00終了点〜18:30取付19:00〜20:30槍見


昨年9月に開拓したルート(岳人2月号掲載)の残置支点の回収のために、
日帰りで、交差する白壁カンテルートをたどることにした。

錫杖沢をつめて行くと、左方カンテを登るパーティが既にチムニーの上を登ってい
る。
他にパーティはおらず、貸し切り状態である。
今回は佐藤がすべてリード、僕はユマールで残置の回収を担当する。

1・2P目 左方カンテ右のルンゼ。濡れていていやらしい。
3P目 箱型ハング下からボルトラダーをたどる。数ポイントでカムのエイド。
4P目 右上するランぺをたどってボルトが多く打たれたビレー点まで。
ここのピッチは10m足らず。クラックにプロテクションを取り、フリー化も可能だろ
う。
5P目 前傾壁をひたすら人工。疲れる。
6P目 傾斜は緩くなるが相変わらずの人工。ブッシュまで。
ここから往路懸垂。5P目の終了点から2P目終了点の右5mまで一気に懸垂。
ここは壁から10m近く離れる懸垂で、非常に怖い。
ここの懸垂でツボる。一時間以上も時間を費やしてしまった。懸垂おそるべし。
結局取付に戻ったのが6時半。少し休んでから槍見に下山。

以下気づいたことをいくつか。
@白壁カンテルートについて
白壁カンテルートは詳しい記述は見当たらず、唯一大系にその「存在のみ」が紹介さ
れています。
しかし、ルートは露出感抜群であり、人工登攀を楽しむにはもってこいだと思いま
す。
錫杖では人工は北沢フェースが有名ですが、
ボルトの悪い北沢フェースに行くくらいならこのルートに行くことをお勧めします。

岩の固さは申し分なく、傾斜は前傾部分が2ピッチ分以上。
所々でカム・ナッツのエイドが入る以外は、単純な人工(遠い部分がある)と簡単な
フリー。
なお、下降は1ルンゼ側に降りた方が良いでしょう。
A開拓したルートについて
詳しいことは岳人2月号を参照して下さい。
また、岐阜の石際さんのホームページにも記載があります。
http://nagoya.cool.ne.jp/ishigiwa/
開拓時、セットしたコパーヘッドががっちり決まってしまい、
(これは技術が未熟なために不必要に打ち込みすぎたのですが)
(そもそもがっちり決まるところにコパーを打ったことが間違い?)
数本の残置をしてしまいました。
今回はその回収でした(別ルートからというインチキですが)。
3P目のコパー、6P目のコパー4本のうち3本、7P目のピトンを回収しました。
しかし、全部回収できなかったことと、
ヘッド部分を残してワイヤーがぶちきれてしまったものがいくつかあり、
かえって中途半端な状態になってしまい、非常に不満です。
今度登る人がきれいにしてくれれば、
と、自分勝手なお願いですが、よろしくお願いします。
今回すぐ側を登ってみて変更点があります。
5・6P目の長さが、25m、25mとなっていますが、
どちらのピッチも各20m位しかありません。
いいかげんな報告をしてしまい、苦々しく思っています。
未熟な登攀だったな、と改めて思います。まあ、それなりに満足はしていますが
・・・。
ボルトが本当にすぐ側を通っています。
ちんけと言われればそれまでですが、Run Out3号じゃありませんが、
練習用として登っていただければそれなりにトレーニングになると思います。
登られた方はご一報いただければ幸いです。
B左方カンテの懸垂について
6P目取付から注文の多い料理店側に懸垂すれば、2回で沢に降り立つことができま
す。
こちらの方が落石も、ロープが引っ掛かることもなく、簡単に降りることが可能で
す。
初めての方でも支点は見つけられると思います。ただし、50mダブルが必要です。

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