<山 行 記 録>
有持です。
土〜月で北海道へ行って来ました。旭川の堤さん他、たくさんの方々にお世話に
なりまして本当にありがとうございました。
土曜日の夜も楽しい一時を過ごすことができて、大変充実した北海道ツアーとな
りました。参加していただいた方々にこの場を借りてお礼申し上げます。
少し長文ですがお暇な方は読んでください。
<日程> 2002年1月26日(土)〜28日(月)
<場所> 北海道/層雲峡/バーニッシングムーン
<メンバー> ARIアルパインクラブ/有持真人、藤川勝人、松原正樹
<記録>
26日(土) 晴れ
ツアーの申し込みが出発直前だったため、早朝の飛行機が予約できず、旭川に
到着したのが11:00頃となってしまった。もう少し早ければ層雲峡でアイスに行く
予定にしていたが、仕方なく大雪の旭岳スキー場に行くことにした。移動はレンタカ
ー。
最初は旭岳も雲に隠れていたがロープウェイで上がって行く頃には雲も切れて
素晴らしい景色が望めるようになる。ロープウェイの終了時間まで3時間しかない
が早速、滑降開始。
今回持っていったスキーは、いつものNEW FREE TREKである。まず、ロー
プウェイ下のパウダーを攻めようと滑っていったが、傾斜が無いところではパウダ
ーが深すぎてなかなか前には進まないのでボーダーの滑降後をたどって急傾斜
まで移動する。
まずは、45度ぐらいのパウダーを攻める。関東近辺のスキー場では絶対に味わ
えないようなサラサラのパウダーで気分爽快。これくらいの傾斜があると膝上ぐらい
のパウダーでもFREE TREKでも快適に滑降できる。
しかし、急傾斜も長くは続いていないので、あっという間に一般コースに着いてし
まう。一般コースはコースは圧雪してあるが、狭いし、傾斜は無いしはっきり言っ
て楽しくない。
今度は、50〜55度ぐらいの場所を求めて移動する。突っ込んで行くと雪と共に
落ちるような感じで、これまた爽快。ここも距離が短いのが残念だ。
旭岳側の尾根には、クリフジャンプができそうな場所が数多くあるが、そこまで
移動するには時間が足りないため、指をくわえて見ているだけだ・・・・・。
パウダーで遊んでいるうちにあっと言う間に時間が過ぎてしまい16:00に終了
し、旭川の市街へと向かう。
駅前のビジネスホテルに宿を決めて、旭川山岳会の堤さんがアレンジしてくれた
居酒屋へと向かう。ACMLメンバーでは堤さん、辻野さん、菅原さん、とお会いす
る。その他、旭川山岳のメンバーの方々が大勢集まっていただきましてありがとう
ございました。
1次会が終了した頃、札幌登攀倶楽部の小野寺さんが札幌から到着して2次会
へと向かいました。みなさん、翌日は層雲峡でアイスの予定でしたので、早めに
(00:00前)には切り上げました。
27日(日) 曇〜雪
天気予報では、発達した低気圧が接近するため午後から天気は下り坂で大雪
注意報などがでている。今日の予定は、バーニッシングムーンとパラグフォール
である。
まずは、バーニッシングムーンへと向かう。国道から岩壁に垂れ下がっている
氷柱を確認してラッセルを開始。土曜日に入山したらしいスキーの跡がついてい
る。我々は壺足で苦戦しながら1時間ほど登って行くと大きな氷柱が見えてきた。
1P目は簡単なのでノーザイルで氷柱直下まで登る。まずは、私がトップで氷柱
の右側から取り付いてリードを開始。気温は、手持ちの温度計で−13℃と層雲峡
にしてはそんなに寒くは無いが、氷がとにかく硬い。八ヶ岳でかなり冷え込んだ時
と同じようなガラス氷である。グレードはV+で35m。25mがほぼ垂直。
スカッドにマーコウもしっかりと研いできたので、ちゃんと振ればよくきまってくれ
る。出だしは順調だったが、1/3ぐらい登ったところでとんだヘマをやってしまった。
バイルを打ち込みすぎて、おまけに打ち込んだ場所が悪くて、どうにも抜けなく
なってしまった。片手で悪戦苦闘したすえ何とか抜けたが、次のスクリューを入れ
たところで、腕がパンプしてしまった。今日こそは、リーシュ、フィフィなしで完登し
たかったが、リーシュが無いので、手首でぶら下がる訳にもいかず、仕方なくフィ
フィをかけて休憩するしかない。あ〜〜情けない・・・・・。(T_T)(T_T)(T_T)
そこから上部は、腕がかなりパンプしていたので何回かバイルから手が放れそ
うになる。(*_*)(*_*)(*_*) 手を離したらスカッドを残置して墜落する事になるので、
しかたなくまたテンションする羽目になった。最後の方は握力が低下してきてかな
り辛い。このときは本当にリーシュがほしかった・・・・・。でも、なんとか完登。
トップロープをセットして、次は松原が登り始める。松原は先週の南沢大滝に
つづいて、アイス2回目なので、バイルの振り方もまだ完璧ではなく、この堅い氷
になかなかバイルが決まらずかなり苦戦したがなんとか完登。
最後にザイルを抜いて、藤川がリードで取り付いた。登攀スタイルは通常のスタ
イルだが正確に確実に登っていく。登り切った頃になって雪が降り出してきた。
本降りにならないうちにと、サッサと撤収して下山する事にした。国道に着いた時
に丁度、ブルーウルフと銀河の滝を登り終えた堤さんパーティと遭遇する。
昨日のお礼と、来年また来る事を誓って堤さんらと別れ、我々は札幌へと車を走
らせた。
層雲峡を初めて登ってみて印象に残ったのは、とにかく氷が硬いと言うことで、
アイススクリューを入れる場所によっては、BDのエクスプレスを片手で入れるのは
至難の業であった。私はシャルレ制のスクリューを回転させるハンドルを持っていた
ので何とかなったが、藤川はエクスプレスだけだったため、かなり苦労していた。
リーシュ、フィフィなしで完登するためには、よほどスクリューが入りやすい条件が
そろわなければ腕がパンプしてしまって完登するのは厳しい。来年はコブラを持って
行って、まずはリーシュありのフリーでの完登をしようと思う。
この日は、格安ツアーにもかかわらず一流の札幌グランドホテルに宿泊できたの
にはびっくり。
夜は、魚屋一丁で打ち上げをやったが、ここは関東とはまた違ったメニューで、新
鮮な魚を格安で食べる事ができる。料理の量も2〜3人前はあろうかと思うぐらいボ
リュームがあって、料金もかなり安いので、札幌での宴会にはおすすめである。
28日(月) 雪
札幌から新千歳空港までレンタカーで移動し、14:05に羽田到着。
<参考>
今回の格安ツアーは、レンタカーの諸費用もすべて込みで29000円。交通費
は別。ツアーでの宿泊は札幌のみなので、札幌の初日の1泊は放棄して、旭川
での宿泊は実費でした。
札幌をベースにすれば、2泊3日で24000円ぐらいでレンタカー付きツアーが
あります。今回のレンタカーは1300ccでカーナビ、スタッドレス付きの4WD車
でした。
層雲峡に行くなら旭川をベースにした方がいいのですが、旭川宿泊のツアーは
かなり数が少なく、料金も札幌に比べるとかなり高めとなります。天気がよければ
札幌から層雲峡までは3時間程度なので、初日は雷電海岸、翌日に層雲峡とい
うパターンで札幌ベースにすれば、いろいろなアイスが楽しめると思います。
それから、格安ツアーは早い時期に申し込まなければ、予約で埋まってしまい、
初日の早朝フライト、最終日の最終フライトでツアーを組む事ができないので、
今回の我々のように行動がかなり制限されてしまいます。
と言うことで、アイスクライミング+旨い魚+旨いラーメンを食べ過ぎて満腹状
態で帰ってきました。
みなさんも、是非、北海道アイスクライミングツアーに行ってみてください。関東
近辺のアイスとは一味違います。(^o^)(^o^)(^o^)
ではでは。
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