阿弥陀岳/北稜

日程
2002年1月12日(土)
メンバー
(ARIアルパインクラブ)清水国洋、酒井学
記録
(ARIアルパインクラブ)酒井学
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


酒井です。

先週末、阿弥陀の北稜に行って来ました。
1週間も経ってから思い出しながら書いたので
あやふやな部分も多いですが久しぶりの山行だったので
簡単なルートながら記録を書いてみました。

<日程>    2002年1月12日(土)晴れ
<場所>    八ヶ岳/阿弥陀岳/北稜
<メンバー> ARIアルパインクラブ/清水国洋(L)、酒井学
<行動>
美濃戸(07:30)〜行者小屋(09:10/09:30)〜北稜取付(13:00)〜阿弥陀頂上
(14:00/14:20)〜美濃戸(1600))
<記録>

(02:00)
 美濃戸着、凍結していることが予想されたので車で美濃戸まで行く事は
困難かと思っていたが案外あっさりと到着する事ができた。こういうときに
4WD+スタッドレス(デリカ)は心強い。

 しかし前夜が仕事で徹夜であったせいか猛烈に眠い。。。美濃戸に着くまでの
林道で何度も寝かかり車が何度も側壁にぶつかりそうになる。
こらえていたものが吹き出すかのように到着と同時に
車の中で熟睡する・・・。

(06:00)
 清水さんに起こされ何とか起床、日頃の仕事が激務になったせいか一度寝るとなか
なか起きない体になっている。あ〜辛い。さてあらためて車に積んである全ての山道
具の
中から今回の目標ルートである大同心南陵に必要な道具をかき集めている時に
ふとヘルメットがない事に気づく・・・・。

 お〜そういえば先週、新たにグリベルのヘルメットを購入したのにそれを車に積む
のを忘れていた!!恐る恐る、清水さんにその件を持ち出すと、笑ってルート変更に
承諾
してくれた。清水様、仏様!なんていい人だろう。

 さてではヘルメットもないのにどこに行こうかと相談したところ清水さんは阿弥陀
の北稜に行った事がないから行きたいと言う。私は入会したときの初めての冬山山行
で
ビバーク訓練として阿弥陀の北稜に登ったので一度登った事はあるが初心を思い出す
ためにも
もう一度登るというのもいいものである。それにヘルメットも無しで登れるルートと
いうのも他に思いつかない。というわけでルートは阿弥陀の北稜に決定した。

北稜だったら半日で戻ってこれるかなぁなんて笑いながらパッキングする。はっきり
言ってなめていたのでザイルとハーネス以外ほとんど何も入れない。ヘッデンすら
入れていかなかったので後々後悔する事になるのだが・・・

(07:30)
 美濃戸を出発。行者小屋までの道のりをテクテク歩く。途中、厳冬期の内に何とか
登りたい阿弥陀の北西稜への取り付きを確認しつつ行者小屋に到着。仕事の疲れが
残っているのかあまり足取りは軽くないが、はっきり言って荷物は全くと言っていい
ほど持ってきてないのでかなり楽チンである。

(09:30)
 行者小屋を出発。北稜へのアプローチを覚えていなかったのでとりあえず北稜に
向かってまっすぐ行けばいいだろうと思い登山道からすぐに沢沿いに入りラッセルと
なる。

 当初、ラッセルは膝〜腰くらいであったが沢から稜線へ突き上げる樹林帯の斜面に
入った途端、ラッセルは胸〜頭くらいの高さになる。八つでこれほどのラッセルは
予想しておらず少しの高度を稼ぐにもかなりの時間を取られるようになる。
2時間半格闘して正午となってもいまだ樹林帯の中で稜線すら目に入らない。
ヘッデンを持ってきてないため敗退すら頭をよぎるようになる。。。

 それでも北稜ごときで敗退したくないのでさらにラッセルを続ける事、1時間、
ようやく稜線が目に入り、安堵する。いやホントに良かった良かった。
そこでようやっと後続のパーティが続々と(3パーティ)追いついてきて
取り付きに付いた時点では8人ほどが取り付きに入り乱れ急ににぎやかになる。

 帰ってから北稜のトポをよく見てみると「下部の樹林帯はラッセルが大変なので中
岳のコルへの一般登山道を行き、ジャンクションピーク目指して最短のラインを取る
のが一般的」
と親切にも但し書きが付いている。。。どうやらわざわざ大変なルートを
選定してしまったようだ。清水さん、本当にごめんなさい。。。

(13:00)
 というわけで取り付きに付くまでに4時間近くを費やしてしまったが
なんとかトップで岩にとりつく。岩と言っても北稜の岩は実質5メートル(?)
くらいしかない2級くらいの岩ではあるが念のためロープを出す。
清水さんのオールリードで登る。

 もともとこの週末はアイスを楽しむ予定であり、そのために買った
立てヅメのアイゼンをもったいないながらも北稜で試す事にする。
う〜ん、実に快適に登れる。ただ爪が横から縦になっただけであるが
それだけでも岩の上でスタンスとして足をおける場所が格段に増えている。
やっぱり道具が変わっただけで1グレードくらい上達したような気がする。
はやく実戦(アイス)で試したいものだ。

 そそくさと核心(?)を終わらせ阿弥陀の頂上に立つ。二人で今回
行くはずであった大同心をバックに写真撮影。デジカメを持ってこなかったのを
後悔する。一息入れた後、一気に美濃戸まで下山、16:00今回の
山行を終える。


 というわけで今回の山行は予想以上に楽しめました。
特にラッセルをするなんて2年前の小窓尾根以来であり
ラッセルがかなり下手になっているのを痛感できました。

 ラッセルと言うよりただ雪の中でもがいているだけと言った
状態であり、今度ビックルートに行く際は必ずラッセルの練習を
してから行った方が良い事を痛感しました。
 来年の正月こそは剣にまた行きたいものです。

 清水さん、今回の山行、お付き合いいただき本当に
ありがとうございました。次は必ずヘルメットを持っていきますので
お許し下さい(^^)

 ではでは 

★ エリア別山行記録へ戻る ★ INDEXへ戻る